Trademark Appeal Case
識別力と称呼の類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2003−90242(T2003−90242/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4645114号商標(以下「本件商標」という。)は、平成14年4月30日に登録出願、「クイックドラグ」の片仮名文字と「QUICK DRAG」の欧文字とを二段に表示してなり、第28類「ドラグ付きの釣り用リール」を指定商品として、同15年2月14日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立ての理由
登録異議申立人は、本件商標の登録は取り消されるべきであるとして、その理由を要旨次のように述べている。
(1)本件商標は、ドラグの品質を表示したにすぎず、「ドラグ付きの釣り用リール」に使用しても自他商品識別標識としての機能を果たし得ないから、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)仮に、本件商標に識別機能があるとすると、本件商標は、下記の登録第3292370号商標と同一又は類似であって、その商標登録に係る指定商品と同一又は類似の商品に使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
<引用商標>
登録第3292370号商標(商公平8-105483号)
商標の構成 「Quick」の欧文字を横書きしたもの
登録出願日 平成7年2月8日
設定登録日 平成9年4月25日
指定商品 第28類「釣り具」
3 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号について
本件商標は、上記1のとおりの構成よりなるところ、その構成中の「クイック(QUICK)」の文字は「早い、すばやい」を意味するものであり、また、「ドラグ(DRAG)」の文字は、その指定商品との関係においてはリールの機能や構造を表すものであるとしても、それぞれ軽重の差なくまとまりよく一体に表されたものであるから、その構成文字全体をもって一種の造語としてみるのが相当であり、商品の品質等を具体的、かつ、直接的に表示するものとは認め難いところである。
また、該文字が、商品の品質等を表示するものとして、取引上普通に使用されているともいい難いものである。
してみれば、本件商標は、その指定商品に使用しても、商品の品質等を表示するものということはできないものであり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものといえるから、商標法第3条第1項第3号に該当するものではない。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、「クイック(QUICK)」と「ドラグ(DRAG)」の文字が、それぞれ軽重の差なくまとまりよく一体に表されたものであること上述のとおりであり、その一連の称呼も格別冗長というべきものでなく、全体として淀みなく称呼し得るものであるから、これより「クイックドラグ」の称呼のみを生ずるものである。
他方、引用商標よりは、「クイック」の称呼が生ずるものである。
そうすると、両者は、「クイックドラグ」と「クイック」の称呼において顕著に相違すること明かであり、さらに、外観及び観念においても相紛れるおそれはない。
してみれば、本件商標と引用商標とは、その称呼、外観及び観念のいずれの点よりみても、類似しない商標といわざるを得ないから、商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。
(3)まとめ
以上のとおり、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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