Trademark Appeal Case
称呼の要部抽出と著名性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2003−90337(T2003−90337/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4653992号商標(以下「本件商標」という。)は、「Men’s Ashley」の文字と「メンズアシュレー」の文字とを二段に横書きしてなり、平成14年6月18日に登録出願、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同15年3月14日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
(1)本件商標は、下記の引用A商標ないし引用C商標と類似しているものであり、また、本件商標の指定商品は引用A商標ないし引用C商標の指定商品と同一ないしは類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)本件商標は、被服、香水等について周知・著名である登録異議申立人(以下「申立人」という。)所有の引用A商標ないし引用C商標が創業者デザイナーの氏名に基づく造語商標であること、アパレルメーカーの自社ブランド商品の拡大傾向等を考慮すると混同のおそれが認められるから、本件商標は、同法第4条第1項第15号に該当する。
(3)本件商標は、申立人所有の創業者デザイナーの氏名に基づく造語商標である、周知・著名商標の後半部をそっくりそのまま標記したものであり、該商標の顧客吸引力を利用するものであり、又は顧客吸引力を稀釈化させる等不正な目的で使用するものといわざるを得ないから、同法第4条第1項第19号に該当する。
したがって、本件商標の登録は取り消されるべきである。
記
(a)登録第1875930号商標(以下「引用A商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、昭和58年3月11日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同61年7月30日に設定登録されたものである。
(b)登録第2287225号商標(以下「引用B商標」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、昭和60年8月16日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成2年12月26日に設定登録され、その後、その指定商品及び商品の区分については、平成12年6月27日に書換登録申請がされ、同13年2月28日に、第3類を商品区分とする商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品と書換登録されたものである。
(c)登録第2718140号商標(以下「引用C商標」という。)は、「ローラ アシュレイ」の文字を横書きしてなり、平成4年2月24日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同8年11月29日に設定登録されたものである。
3 当審の判断
(1)引用A商標ないし引用C商標の著名性について
引用A商標ないし引用C商標は、別掲(1)(2)及び上記のとおりの構成よりなるところ、申立人の提出に係る証拠によれば、その構成全体として申立人の業務に係る商品「被服」等の商標として広く認識されていたものと認められるとしても、その証拠によっては、それぞれの構成文字中の「ashley」「アシュレイ」の各文字部分が広く認識されていたものと認められるものではない。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、その構成文字に相応して、「メンズアシュレイ」又は「アシュレイ」の称呼を生ずるものと認められる。
他方、引用A商標ないし引用C商標は、その構成中の文字部分より、いずれも「ローラアシュレイ」の称呼のみを生ずるものと認められる。
そうすると、申立人の主張するように本件商標と引用A商標ないし引用C商標より生ずる称呼が後半において「アシュレイ」の称呼を共通にするものであるとしても、上記の事情を考慮すれば、後半において「アシュレイ」の称呼を共通にすることのみをもって、本件商標と引用A商標ないし引用C商標とが類似するものとはいい得ない。
そして、本件商標と引用A商標ないし引用C商標とは、他に類似するところがない。
してみれば、本件商標と引用A商標ないし引用C商標とは、その外観、称呼及び観念において類似するものとすることはできない。
(3)商標法第4条第1項第15号について
本件商標は、引用A商標ないし引用C商標と類似しないものであって、他に混同を生ずるとすべき格別の事情も見出し得ないから、引用A商標ないし引用C商標が本件商標の登録出願時には申立人の業務に係る商品「被服」等の商標として取引者、需要者の間に広く認識されていたものと認められるとしても、本件商標をその指定商品に使用した場合、引用A商標ないし引用C商標を直ちに連想又は想起するとは認められず、その商品が申立人又は申立人と関係のある者の業務に係るものであるかのように、商品の出所について混同を生ずるおそれのないものである。
(4)商標法第4条第1項第19号について
本件商標は、上記のとおり、引用A商標ないし引用C商標と類似しないものであって、他に混同を生ずるとすべき格別の事情も見出し得ない。また、不正の目的をもって本件商標を使用するものとはいい得ない。
(5)むすび
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同第19号に違反して登録されたものでないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
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