sokuhyo

Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2003−90392(T2003−90392/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4658414号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1.本件商標

本件登録第4658414号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成14年6月27日に登録出願され、「PUPPY」の文字を標準文字で書してなり、第18類「かばん類,袋物」を指定商品として、同15年4月4日に設定登録されたものである。

2.登録異議の申し立ての理由

登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、理由を以下のように申し立て、証拠方法として甲第1号証ないし甲第27号証を提出した。

(1)本件商標は、「子犬」を意味する英語「PUPPY」の文字よりなるものであるから、これをその指定商品中の「犬を収納するキャリーバッグ」に使用するときは、単に当該商品の品質・用途等を表示するにすぎないものとみるのが相当であり、自他商品識別標識としての機能を果たし得ないものというべきである。

また、これを上記文字に照応する商品以外の商品について使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがある。

(2)本件商標は、昭和41年5月18日に登録出願され、「HUSH PUPPIES」の欧文字を横書きしてなり、第21類「装身具、ボタン類、かばん類、袋物、宝玉及びその模造品、造花、化粧用具」を指定商品として、同43年8月6日に設定登録された登録第788981号商標(以下「引用商標1」という。)及び昭和41年5月18日に登録出願され、「ハッシュパピー」の片仮名文字を横書きしてなり、第21類「装身具、ボタン類、かばん類、袋物、宝玉及びその模造品、造花、化粧用具」を指定商品として、同43年8月6日に設定登録された登録第788982号商標(以下、「引用商標2」という。)と、商標において類似するものであり、かつ、本件商標の指定商品は引用商標1及び引用商標2の指定商品中に包含されるものである。

また、「HUSH PUPPIES」は、本件商標の出願前より、申立人の業務に係る商品「くつ、かばん類」等を表示するものとして、取引者・需要者の間に広く認識されていた商標であるから、本件商標を指定商品について使用する場合、申立人又は申立人と何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その商品の出所について混同を生ずるおそれがある。

(3)したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号、同第11号及び同第15号に該当するものであるから、その登録は取り消されるべきである。

3.当審の判断

(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号について

本件商標は前記したとおり「PUPPY」の欧文字よりなるものである。 しかして、申立人の提出に係る甲第1号証ないし甲第8号証によれば、「PUPPY」の語が「子犬」を意味する英語として、我が国においても或る程度知られている事実を認め得るが、本件商標の指定商品との関係において、直ちに「犬を収納するキャリーバッグ」を想起し得るほどに親しまれ、かつ、使用されている事実は認められない。

また、他に申立人主張の事実を認めるに足る証拠の提出は見当たらない。

してみれば、本件商標は、その指定商品のいずれの商品についても、その商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章として取引者・需要者の間に認識されていたとは認め得ないところであり、自他商品識別標識としての機能を十分に有するものというべきである。

さらに、本件商標は、これがその指定商品について使用された場合、商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるものとは認められない。

したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものではない。

(2)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は「PUPPY」の欧文字よりなるものであるから、構成文字に相応して「パピー」の称呼、「子犬」の観念を生ずるものと認められる。

他方、引用商標1は、「HUSH PUPPIES」の欧文字よりなるところ、構成各文字は同書・同大に全体としてまとまりよく構成されており、これより生ずると認められる「ハッシュパピー」の称呼も格別冗長というべきものでなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。

また、構成中の「HUSH」の語は「静寂、静かになる」等の意味合いを、「PUPPIES」の語は「子犬たち」の意味合いをそれぞれ有する英語であるから、「HUSH PUPPIES」の語全体では、「静かな子犬たち」程度の意味合いを認識させるとみるのが相当である。

次に、引用商標2は、「ハッシュパピー」の片仮名文字よりなるところ、構成各文字は同書・同大・等間隔にまとまりよく構成されており、これより生ずると認められる「ハッシュパピー」の称呼も格別冗長というべきものでなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。

そして、「ハッシュパピー」の語が「HUSH PUPPIES」の前記英語に通ずることは明らかであるから、引用商標2は引用商標1と同様の理由により「静かな子犬たち」程度の意味合いを認識させるとみられるものである。

そこで、本件商標より生ずる「パピー」の称呼と、引用商標1及び2より生ずる「ハッシュパピー」の称呼とを比較するに、両者は2音と4音という音構成の差異に加えて、前半部における「ハッシュ」の音の有無に顕著な差異を有するものであるから、両者は称呼上相紛れるおそれはないものというべきである。

さらに、両者の観念は上記した通りであるから、観念上も区別し得るものであり、また、それぞれの構成よりみて外観上も明確な差異を有する。

してみれば、本件商標と引用商標は、その称呼、観念及び外観のいずれからしても十分に区別し得る商標であるから、商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。

(3)商標法第4条第1項第15号について

申立人がその著名性を証する書面として提出した甲第12号証ないし甲第27号証に掲載された申立人の使用商標は、「HUSH PUPPIES」の欧文字と大きな耳に特徴のある犬の図形よりなるものである。

そして、上記商標は「HUSH PUPPIES」の欧文字と犬の図形を一体化した商標として、申立人の業務に係る商品「くつ、かばん類」等に使用されて著名であったとみるのが相当である。

加えて、本件商標「PUPPY」と引用商標1の「HUSH PUPPIES」とは、前記したとおりその称呼、観念及び外観のいずれからしても十分に区別し得る商標であるから、商標権者が本件商標をその指定商品について使用した場合、その商品が申立人又は申立人と関係のある者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれのないものである。

してみれば、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものではない。

(4)したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号,同第11号及び同第15号に違反して登録されたものではない。

よって、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。