Trademark Appeal Case
要部抽出と称呼の類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2003−90411(T2003−90411/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4662603号商標(以下「本件商標」という。)は、後掲のとおり、細線輪郭内に「パフころん」の文字を横書きした構成よりなり、指定商品を第30類「菓子及びパン」として、平成14年9月20日に登録出願、平成15年4月11日に設定登録されたものである。
2 本件商標の取消理由
当審において、商標権者に対して平成16年1月16日付取消理由通知書をもって、本件商標の登録を取り消す旨通知した本件商標の取消理由は、要旨次のとおりである。
<取消理由>
本件商標は、細線輪郭内に「パフころん」の文字を横書きしてなるところ、これを構成する「パフ」と「ころん」の各文字は、その文字の種類が異なり、かつ、全体として特定の意味合いの熟語的文字とは認識し得ないものであるから、その構成は前記各文字の結合よりなるものと容易に看取されるものである。そして、「パフ」の文字が菓子業界において、「米やコーンなどの穀物若しくは穀物の粉を練って成形したものを膨らませたもの」を「パフ」と称しており、登録異議申立人(以下「申立人」という。)が提出した甲第2号証ないし甲第9号証によれば、「野菜入りパフ」(甲第3号証)、「パフ入りチョコレート」(甲第9号証)の表記のように、菓子の品質(種類)又は原材料を表示するために普通に使用している実情からすると、本件商標は「コロン」の文字部分が商品の識別機能を果たす上での主要部分と認識され、この文字部分を捉えこれより生ずる称呼をもって取引に資されることも決して少なくないものというべきである。
また、甲第19号証、甲第23号証ないし甲第36号証によれば、申立人は「巻き煎餅の中央にクリームを詰めた菓子」について「Collon」、「コロン」の文字よりなる商標を1969年(昭和44年)以来使用してきたこと、当該商品の累計販売額が巨額(2003年3月までの累計出荷額 約788億円)に及ぶこと、当該商品には、当初より販売しているクリームの中にバニラ風味のクリームを入れた「クリームコロン」をはじめとして「チョコレートコロン」、「いちごコロン」などのほか、地域限定のおみやげ用商品として「つがる林檎コロン」、「信州あんずコロン」、「京都宇治抹茶コロン」など種々の商品が申立人により開発、製造され、本件商標の登録出願前から販売されてきた事実が認められる。
以上からすると、本件商標は「パフコロン」の称呼のほか、「ころん」の文字部分より「コロン」の称呼をも生ずるものと判断するのが相当である。
これに対し、申立人の引用する登録第866376号商標は、「コロン」及び「COLLON」の文字を二段に横書きしてなり、同じく登録第2502375号商標は、「コロン」の文字を横書きしてなるものであって(以下、併せて「引用商標」という。)、かつ、申立人が使用する前記「Collon」、「コロン」の文字よりなる商標と実質的に同一の商標ということができるから、引用商標は「コロン」の称呼を生ずること明らかである。
そうしてみると、本件商標は、その「ころん」の文字部分が要部として認識されるものであって、この要部より生ずる「コロン」の称呼が引用商標のそれと共通し、また、申立人が使用する前記「Collon」、「コロン」の文字よりなる商標を想起させる点において引用商標と観念も共通するものであるから、引用商標と相紛らわしいものであり、類似の商標といわなければならない。また、本件商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似のものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものといわざるを得ないから、その登録は取り消すべきものである。
3 当審の判断
本件商標についてした先の取消理由は妥当なものと認められる。そして、商標権者は、上記2の取消通知に対し、所定の期間を経過するも何らの意見を述べるところがない。
したがって、本件商標の登録は、この理由をもって商標法第43条の3第2項により、取り消すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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