Trademark Appeal Case
「パラパラ」の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2001−18956(T2001−18956/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「パラパラ」の文字を書してなり、第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授,動物の調教,植物の供覧,動物の供覧,図書及び記録の供覧,美術品の展示,庭園の供覧,洞窟の供覧,映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,映画の上映・制作又は配給,演芸の上演,演劇の演出又は上演,音楽の演奏,放送番組の制作,ゴルフの興行の企画・運営又は開催,相撲の興行の企画・運営又は開催,ボクシングの興行の企画・運営又は開催,野球の興行の企画・運営又は開催,サッカーの興行の企画・運営又は開催,競馬の企画・運営又は開催,競輪の企画・運営又は開催,競艇の企画・運営又は開催,小型自動車競走の企画・運営又は開催,当せん金付証票の発売,音響用又は映像用のスタジオの提供,運動施設の提供,娯楽施設の提供,興行場の座席の手配,映写機及びその附属品の貸与,映写フィルムの貸与,楽器の貸与,スキー用具の貸与,スキンダイビング用具の貸与,テレビジョン受信機の貸与,ラジオ受信機の貸与,図書の貸与,レコード又は録音済み磁気テープの貸与,録画済み磁気テープの貸与,おもちゃの貸与,遊園地用機械器具の貸与,遊戯用器具の貸与」を指定役務として、平成12年3月16日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、その指定役務との関係において『クラブやディスコにおける踊りの一。ユーロビートなどのリズムに合わせ、集団で同じ振りを踊る。振りは腕や手先の動きが中心で、楽曲ごとに決まっていることが多い。1980年代に日本の若者たちの間で発生した。』(デイリー新語辞典:三省堂)の意味合いを容易に認識させる『パラパラ』の文字を書してなるところ、これを本願指定役務中例えば『踊り・音楽・音楽番組に係る役務』等に使用しても、単に該役務の質(内容)を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、「パラパラ」の文字を書してなるところ、原審説示のとおり、「ユーロビートなどのリズムに合わせ、集団で同じ振りを踊る。振りは腕や手先の動きが中心で、楽曲ごとに決まっていることが多い。1980年代に日本の若者たちの間で発生した踊り」を「パラパラ」と称している実情がある。
また、「パラパラ」の踊りの起源等については、必ずしも明確にされていないが、株式会社集英社発行の「情報・知識imidas2003」には「パラパラ」の説明として「ディスコで若い女性を中心に流行しているダンス。ヨーロッパ生まれのダンス音楽・ユーロビートをバックに、手や腕など主に上半身を使って全員が同じ振りで踊る。ノルウェーのポップスグループ、アーハの1980年代のヒット『テイク・オン・ミー』の間奏がパッパラ、パララーと聞こえたのを口まねしながら踊ったことから名付けられた、という説が有力。90年代に東京のディスコではやり出し、テレビを通じて全国に広まった」とあり、請求人の提出に係る甲第4号証の11(2000年9月25日付け民主青年新聞)中の「パラパラ」に関する記事にも「この踊りに『パラパラ』と名前がついたのが80年代半ばの第一次パラパラブーム。ノルウェーのバンド、a−haの『Take On Me』にあわせてパパパラッパ、パッパッパ、パララーと歌いながら踊ったことから、『パラパラ』という言葉がうまれた。」とあることからすれば、「パラパラ」は、1980年代の第一次ブーム、1990年代の第二次ブーム及び1999年頃からの第三次ブームを経て、現在においては、上記した踊りの名称として一般に使用され、認識されているというべきである。
そして、「パラパラ」が上記踊りの一名称として普通に使用されていることは以下の新聞記事情報からも窺い知ることができる。
(ア)1994年3月22日付け「日刊スポーツ」20頁
「ディスコで新ダンス『パラパラ』が流行 上野・ARXが火付け役」の表題の下、「”パラパラ”というディスコダンスを知っていますか?今、ジュリアナ東京に代表されるテクノミュージックに乗せた”腰振りダンス”にかわって、ユーロミュージックに合わせたパラパラダンスが流行している。みんなで一緒になって手を振り回したりといった比較的盆踊りに近い踊り方で、『派手なボディコンを着なくてもだれでも参加できる』とギャルたちにも好評だ。・・・」の記事。
(イ)2000年1月22日付け「毎日新聞(地方版/千葉)」
「ミッキーとダンシング−−TDLで、イベントショー始まる/千葉」の表題の下、「・・・ショーは、ダンサーから来園者への踊り方の指導から始まり、今流行のパラパラなどダンスメドレーに合わせて総勢66人の出演者が登場。・・・」の記事。
(ウ)2000年11月8日付け「共同通信」
「『踊りたい!』(6)上級者は自分に酔う ブーム再燃のパラパラ」の表題の下、「・・・パラパラが今、ブームの最高潮を迎えている。テンポの速いユーロビートに乗せる両手を中心とした踊り。言うならば盆踊り風。現在は第三次ブーム。昨年春、テレビ番組でSMAPの木村拓也が披露したことからブームが再燃した。・・・」の記事。
(エ)2000年12月21日付け「毎日新聞(地方版/三重)」
「みんな一緒に『パラパラ』を 26日、島ヶ原村で講習会 お年寄りにも踊れます/伊賀」の表題の下、「人気の踊り、パラパラを島ヶ原村で練習する愛好会、クラブ アイランド(峰範子代表)が、26日午後1時〜同4時に村民会館で講習会を開く。・・・」の記事。
(オ)2003年3月13日付け「毎日新聞(大阪地方版/和歌山)」
「みんながおまつり〜ODORI SPARK 有田川河川敷/和歌山」の表題の下、「・・・同イベントはこれまで和歌山市とその近郊でしか開かれておらず、初めて県中南部で開催される。有田の若者グループ『J−move』が企画した。ヒップポップを中心にジャズ、パラパラ、ソーランなど19のダンスチーム約150人とバンド3チームが出演する。・・・」の記事。
そうすると、本願商標をその指定役務中「パラパラの踊りに関する知識の教授」について使用した場合には、これに接する取引者、需要者は、単に役務の提供に係る踊りが「パラパラ」であることを認識するに止まり、これを自他役務の識別標識としては認識し得ないものといわざるを得ない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとした原査定は、妥当であって、取り消すべき限りでない。
なお、この点について、請求人は、「パラパラ」の踊りを第三次の流行に導いたのは請求人の企業努力によるものである旨主張しているが、単に「パラパラ」の踊りに着目し、事業展開してきたにすぎず、そのことをもって、上記踊りに関して請求人による「パラパラ」の表示の独占的使用権を認めることはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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