Trademark Appeal Case
コールセンターの記述性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2000−11114(T2000−11114/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「コールセンター」の文字(標準文字よりなる商標)を書してなり、第36類「預金の受入れ(債券の発行により代える場合を含む。)及び定期積金の受入れ,資金の貸付け及び手形の割引,内国為替取引,債務の保証及び手形の引受け,有価証券の貸付け,金銭債権の取得及び譲渡,有価証券・貴金属その他の物品の保護預かり,両替,金融先物取引の受託,金銭・有価証券・金銭債権・動産・土地若しくはその定著物又は地上権若しくは土地の賃借権の信託の引き受け,債券の募集の受託,外国為替取引,信用状に関する業務,割賦購入あっせん,前払式証票の発行,ガス料金又は電気料金の徴収の代行,有価証券の売買・有価証券指数等先物取引・有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引,有価証券の売買・有価証券指数等先物取引・有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券市場における有価証券の売買取引・有価証券指数等先物取引及び有価証券オプション取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,外国有価証券市場における有価証券の売買取引及び外国市場証券先物取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券の引受け,有価証券の売出し,有価証券の募集又は売出しの取扱い,株式市況に関する情報の提供,商品市場における先物取引の受託,建物の管理,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建物の売買の代理又は媒介,建物又は土地の鑑定評価,土地の管理,土地の貸借の代理又は媒介,土地の貸与,土地の売買,土地の売買の代理又は媒介,建物又は土地の情報の提供,企業の信用に関する調査,慈善のための募金」を指定役務として平成10年12月21日に登録出願されたものである。
2 当審における拒絶の理由
当審において、『本願商標は、「コールセンター」の文字(標準文字よりなる商標)を書してなり、・・・(中略)・・・、当該「コールセンター」の文字は、例えば、
(ア)「コールセンター[callcenter]業者が電話による顧客への勧誘や問い合せ対応を効率的に行うために開設する施設。多数の電話オペレーターが、コンピューターによる回線管理とデータベースに支えられながら、場合によっては24時間体制でサービスを提供する。銀行や証券会社の多くは、伝統的な店舗に加えて、電話を有力な販売チャネル(顧客に対して商品やサービスを供給するための手段)と位置づけており、大規模なコールセンターを建設する例も現れている。販売チャネルとしての電話は、インターネットなどのオンライン・サービスと有人店舗との中間に位置づけられる。すなわち、顧客側も金融機関側も場所や時間を選ばないという点ではインターネットに類似した性格を有する。反面、人間が応対するため臨機応変の柔軟な対応や付加価値の高いサービスの提供が可能となるという点では店舗に類似している。アメリカでは、コールセンターは、人件費や物件費の安い地方に建設されることが多いが、日本では、オペレーター要員を集めることの容易さなどから、大都市に立地しているケースが少なくない。」(「情報・知識imidas2003」株式会社集英社発行第496頁。)、
(イ)「コールセンター[callcenter]注文、問い合せ、苦情などを受けたり、営業活動を行う顧客対応窓口。インターネットやパソコン、携帯電話や電子メールの利用が高まり、顧客にきめ細かく対応できるようになってきた。・・・メーカーや金融機関が自前で設けたり、専業の企業にサービスを委託している。主婦などを採用した在宅センターも出てきた。」(同2002同社発行第79頁。)、
(ウ)「コールセンター[callcenter]CTI技術を駆使し、電話による受注の処理、問い合せへの対応などの顧客対応業務を行う設備。」(imidas2002別冊付録「IT用語/カタカナ・略語辞典」同社発行第149頁。)、
(エ)「コールセンターcallcenter製品やサービスに対する顧客からの質問や、受注業務、販売促進などに、電話機やFAXなどで自動的に応じる(オートコール)仕組み、または設備。企業が独自に構築する場合もあるが、専門業者に委託する場合もある。」(最新2002年版「標準パソコン用語事典」株式会社秀和システム発行第193頁。)というように、「顧客からの問い合せ、苦情等に対応する業務を行う金融機関やメーカーなどの窓口」等の意味合いを表す語として、本願指定役務の分野において、多数使用[新聞記事情報1998年?2003年]されているのが実情である。
そのことは、下記(1)ないし(11)の新聞記事情報の記載からも裏付けられる。
(1)証券各社「生き残りたいんや!」「北浜」独自色を模索富裕層、中国株
2003.11.09読売新聞大阪朝刊8頁写有(全1180字)
「大阪・北浜の証券各社が、中国市場での取引強化など、独自のビジネスモデル作りに力を入れている。今春からの株式相場の好転により、各社とも今年度は好決算が見込まれている。・・・内藤証券は、今年九月、北浜の地場証券として初めて上海事務所を開設した。一年後には、中国の市場で直接取引ができる特別会員資格の申請が可能になる見通しだ。現地にスタッフを常駐させ、企業情報の確度を高める。日本の投資家の間でも、成長著しい中国証券市場への関心は高まっている。・・・個人投資家に人気の高いインターネット取引や、コールセンターでの委託売買でも、独自色を追求する動きがある。岩井証券は、全国に十一あるコールセンターすべてに、顧客が集えるロビーを設けた・・・。」
(2)出足まずまず新サービス「UFJ24」開始1カ月【名古屋】
2003.10.29朝日新聞名古屋朝刊17頁2経写図有(全1393字)
「現金自動出入機(ATM)の24時間営業などを柱とするUFJ銀の個人客向け営業戦略『UFJ24』が始まって1カ月が過ぎた。今のところ預金口座数はあまり増えていないが、カードの紛失などに対応するコールセンターのサービス利用者は見通しの3倍に当たる1日平均2千件を超え、まずまずの滑り出しだ。サービスの柱である24時間ATM。・・・▽カード紛失などの問い合わせを24時間電話で受け付けるコールセンターの開設。」
(3)[情報ひろば]女性のための投資セミナーほか
2003.09.29毎日新聞大阪朝刊9頁経済(全428字)
「・・・大証、日興コーディアル証券主催。株式投資の基礎を大証広報グループリーダーの大西信二氏、日興アセットマネジメントのファンドマネジャー、藤原敬之氏が講義。定員250人。参加無料。問い合わせは同証券コールセンター・・・」
(4)カブドットコム証券、優秀ITユーザ・サポート表彰で証券会社初の受賞
2003.09.25日刊工業新聞29頁(全130字)
「カブドットコム証券は、24日、日本オフィスオートメーション協会主催の03年度優秀ITユーザ・サポート表彰制度で、証券会社としては初めて『ベスト・コールセンター・オブ・ザ・イヤー2003』を受賞したと発表した。電話やメールでのきめ細かい顧客サポートが評価された。」
(5)全支店で顧客情報共有へみずほ、データベース整備
2003.09.04共同通信(全542字)
「みずほ銀行は四日、預金者の個人情報や取引履歴などに関する情報をデータベース化し、取引店以外の本支店でも閲覧できるシステムを二○○四年度までに整備する計画を明らかにした。・・・同行が導入するデータベースは、顧客の生年月日や職業、家族構成などのほか、預金やローンの残高、入出金やコールセンターへの問い合わせなどの取引履歴情報、支店担当者が接客時に気付いた点や本店からの営業上のアドバイスを書き込む営業情報からなる。・・・」
(6)金融短信株取引は電話でどうぞ
2003.09.01共同通信(全187字)
「リテラ・クレア証券(東京)は電話を使った株式取引の新サービス『ハイパーコール』を10月1日から始める。月額20万円で回数や約定金額に制限なく取引できる。インターネットやパソコンは苦手だが、それらに準じた早くて手軽な取引環境を求める、という投資家がターゲット。9月1日から事前の申し込み受け付けを始めた。同社のコールセンターはフリーダイヤル・・・・」
(7)国内信販北九州にコールセンター300人体制、60人新規雇用
2003.08.22読売新聞西部朝刊8頁(全291字)
「国内信販(福岡市)は二十一日、北九州市の大型複合施設『リバーウォーク北九州』内に、債権回収業務を行うコールセンター『第二カスタマセンター』を開設した。九月一日には加盟店から依頼される与信審査を集中的に行うコールセンター『第二クレジットセンター』を同棟内に設置する。双方合わせて約三百人体制で、うち約六十人を新規に雇用する。・・・北九州市には日本テレコム、ベネッセコーポレーションの子会社などの五つのコールセンターがあり、従業員数は国内信販も合わせると約二千人にのぼる。」
(8)土、日も電話で株売買を証券会社、手数料増狙う
2003.08.09共同通信(全481字)
「・・・平日夜と土、日曜日にも、株式や投資信託などの売買注文を電話で受け付ける証券会社が出てきた。平日昼間に時間を取りにくいサラリーマンやOLの投資家を相手に、売買の委託手数料収入を増やすのが狙い。・・・大和証券グループ本社などのコールセンターは、週末のサービスを資料請求などに限定している。」
(9)快適デザインのコールセンター三井住友カードが大阪の都心に新設
2003.07.24読売新聞大阪朝刊10頁写有(全377字)
「三井住友カードは二十三日、顧客からの問い合わせに電話で応対するコールセンターを大阪市西区に新設し、業務を始めた。最近は人件費のかさむ都心部に大規模なセンターをつくるのは珍しく、人材確保のためとしている。机の配置や室内の色、デザインなどを工夫し、仕事のストレスを和らげる設計にしたのが特徴だ。電話応対の業務は派遣社員が担っており、オフィスの快適性を向上させることで、顧客対応の質を高める。コールセンターは地上九階、地下二階建ての五千六百平方メートルで、約三十億円をかけて建設した。・・・コールセンターは東京と大阪本社の二か所で、大阪のコールセンターを移転、拡充した。業界最大規模の約九百席あり、当面は五百人体制だが、東京の機能も順次移していく。」
(10)松井証券の研究(2)兜町の聖域風穴あけた「弱小証券」
2003.07.02日刊工業新聞3頁(全1048字)
「【崩れた“山”】97年11月24日、山一証券が自主廃業を発表した。・・・大和、山一、日興、野村の4大証券が・・・証券業界のルールを作り、準大手以下が従った。すべての証券業者は徹底的に保護される、まさに“兜町証券会社”だった。しかし、聖域は小さな証券会社である松井証券によって見事に破壊される。バブルの終えんが近づいた90年、松井道夫は常務に就任。コールセンターによる通信取引を開始し、外務員廃止を推進・・・」
(11)「経済ウイークリー」<フロント特集>応対一つでイメージ左右コールセンター中国移転も「電話の向こう」の諸事情
2003.06.24共同通信(全1270字)
「メーカーや金融・証券、各種サービス業にまで広く定着した『コールセンター』。電話で商品性能を質問したり、苦情を言ったり、トラブル対処法を聞いたりと、消費者には便利なサービスだ。・・・▽つながることが第一電話で直接注文を受ける『ダイレクト販売』で価格を抑え、業績を伸ばしたデルコンピュータ(川崎市)。店舗を持たない同社にとって、コールセンターはほぼ唯一の消費者窓口だ。二十四時間三百六十五日の受け付け体制など、サポートの充実度では定評がある。同社では数百人のスタッフが交代で電話を取る。・・・▽外国なまりの応対企業からコールセンターを受託する情報大手のCSKは、中国・大連市に拠点の設置を着々と推進中。日本語修得が盛んな土地で現地の新卒学生らを採用し、日本から転送された電話を受ける。・・・コールセンターの『顧客をつなぎ留める機能』は今後一層、重視されるはずだ。」との記載等々、
以上の事実を総合勘案すると、本願商標「コールセンター」をその指定役務に使用しても、これに接する需要者等は、単に「顧客からの問い合せ等に対応するための業務を行う金融機関等の窓口」といった意味合いを表す語を普通に用いられる方法で表示したにすぎないものと認識するに止まり、これより何人の業務に係る役務であるかを認識することができないものというべきである。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。』と認定、判断したものである。
3 当審の判断
請求人は、上記2の当審における平成15年12月10日付け拒絶理由通知に対して何らの意見も提出するところがない。
そして、上記2のとおり、本願商標は、これをその指定役務に使用しても、これに接する需要者等は、単に「顧客からの問い合せ等に対応するための業務を行う金融機関等の窓口」といった意味合いを表す語を普通に用いられる方法で表示したにすぎないものと認識するに止まり、これより何人かの業務に係る役務であることを認識することができないものというべきである。
したがって、上記2の拒絶の理由は妥当なものと認められるので、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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