Trademark Appeal Case
「SPOT FREE RINSE」の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2001−17407(T2001−17407/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1.本願商標
本願商標は、「SPOT FREE RINSE」の欧文字と「スポットフリーリンス」のカタカナ文字をそれぞれ横書きしたものを上下二段に併記した構成よりなり、第1類「化学品」を指定商品として、平成12年3月21日に登録出願され、その後、指定商品について同13年6月8日付手続補正書により「純水」と補正されたものである。
2.原査定の拒絶の理由の要旨
原審において「本願商標は「SPOT FREE RINSE」及び「スポットフリーリンス」の文字を普通に用いられる方法で2段に書してなるところ、近時、浄水装置を利用して不純物を取り去り純度を高くした水を、洗車の最終段階ですすぎとして用いることで、洗車後に水跡が残りにくくするという方法が、「Spot Free」「スポットフリー(洗浄)」と呼ばれ注目されている。この点から本願商標は、指定商品との関係において「スポットフリー洗浄法においてすすぎ用として使われるもの」程の意味合いを認識させるものであり、これをその指定商品中上記文字に照応する商品に使用する時は、単に商品の品質、効能、使用の方法を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨を認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3.当審の判断
本願商標は、前記したとおり「SPOT FREE RINSE」の欧文字と、その表音と認められる「スポットフリーリンス」の文字を書してなるものであるところ、構成中後半の「RINSE」、「リンス」の文字部分は、「すすぎ、すすぎ水。(株式会社小学館刊「ランダムハウス英和大辞典(第2版)」)」、の意を有する英語として、我が国でも親しまれているものであり、産業分野においても「流水洗〔rinse〕前処理工程で金属下地を水で流し洗いすること・・・((株)工業調査会刊「工業材料大辞典」)」、「すすぎ洗い rinse〔アート〕洗い流すこと.または異物を除去するために用いられる液浴.((株)日刊工業新聞社刊「マグローヒル科学技術用語大辞典改訂第3版」)」、「洗浄処理 せんじょうしょり rinse 試験体表面に付着している浸透液及び乳化剤を水で洗い流す操作((財)日本規格協会刊「JIS工業用語大辞典第4版」)」等のように該意味合いで使用されている語である。
また、同前半の「SPOT FREE」、「スポットフリー」の文字部分は、「SPOT」の文字が「よごれ、染み、円形で小さなまだら,ぶち,斑点」の意を、また「FREE」の文字は、名詞について「・・・なしの,・・・が伴わない」という意の形容詞をつくる語であり(株式会社小学館刊「ランダムハウス英和大辞典(第2版)」)、例えば「工業洗浄技術ハンドブック(サイペック 1994.8刊)」における「第25章3.スポットフリーな洗浄が可能な洗浄装置および乾燥装置」という項目名や株式会社創水の提供に係るインターネット上の同社ホームページ中の同社の製造に係る商品の紹介ページにおける「・・・この他、家庭用コンパクトRO浄水器・災害時用飲料水製造装置・スポットフリー洗浄水製造装置・除鉄装置など目的用途に最適な浄水装置を提供いたします。・・・」の記述(http://www.sousui.co.jp/sousui_004.htm)、株式会社新日本交易の提供に係る同社のホームページ中の「石化した水滴の跡・・・回りの輪郭が(主に)白い輪ジミ」の記事における「ならないようにするための対策」の項の「・・・また洗車場ご利用の方もそういった浄水設備の整った洗車場(スポットフリー)をさがしてそこで洗車すれば安心です。」の記述(http://www.snk-net.com/syatyou/taiyo_mas_t1_1wajimi.html)及び請求人が平成13年6月8日付で提出した上申書中で述べている「洗車工房アイム」のホームページ中の「SPOT FREEとは?」の記述(http://www.car-wash.co.jp/water/spotfree-1.html)及び「もっと詳しくSPOT FREE」」の記述(http://www.car-wash.co.jp/water/spotfree-2.html))の他、「オートバス市ヶ尾」のホームページ中における「スポットフリー(Spotfree) ReverseOsmosis(逆浸透)浄水装置により浄化された純水(H2O)それが「スポットフリー」水です。・・・」の記述(http://www.autobaths.com/spotfree.html)等の書籍又はインターネットホームページにおいて、原審説示の意味合いで使用されている状況が伺い知れるところである。
以上のことよりすれば、本願商標は、全体として「スポット汚れが付着しないすすぎ洗い」の意味合いを容易に看取し得るものであって、本願商標をその指定商品「純水」について使用した場合、これに接する取引者、需要者は、前記事情よりして、その商品の品質、効能、用途を表示したものとして理解するに止まり、自他商品の識別標識とは認識されないものというのが相当である。
したがって、本願商標は未だ商標法第3条第1項第3号に該当するものといわざるを得ないから、これを理由に本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すことはできない。
なお、請求人は、登録例(甲第1号証ないし同第3号証)を挙げて本願商標の登録適格性を主張しているが、本願商標はそもそも指定商品の品質を表すものであること前述のとおりであり、本願については前記認定を相当とするものであって、それら事例をもって本願商標の登録の適否を判断する基準とするのは必ずしも適切でないから、その主張は採用することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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