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Trademark Appeal Case

ギャバの記述性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2001−18428(T2001−18428/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「ギャバ」の片仮名文字と「GABA」の欧文字とを二段に横書きしてなり、平成12年5月31日に登録出願され、指定商品については、平成13年5月23日付手続補正書により、第32類「ビール,清涼飲料,果実飲料,ビール製造用ホップエキス」と補正されているものである。

2 原査定の理由

原査定は、「本願商標は、アミノ酸の一種『ガンマ−アミノ酪酸』の略称と認められる『ギャバ』『GABA』の文字を書してなるが、該酸には脳の血行を促し、神経の乱れを正常に戻したり、血圧を下げる働きがあるといわれ薬剤、化粧品、健康食品、飲料等に使用されていることから、これを本願指定商品中ガンマーアミノ酪酸を使用した商品に使用しても、単に商品の品質、原材料を表示するにすぎないものと認められる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当に該当する。」旨、認定、判断し、拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記のとおり「ギャバ」、「GABA」の文字を書してなるところ、「ギャバ」(GABA)は、例えば、「現代用語の基礎知識2004」の「『ギャバ』(GABA)」の項に、「γ−アミノ酪酸(gamma−amino butyric acid)の略称。コメ胚芽や玄米などに多く含まれるアミノ酸の一種。脳や脊髄に存在し、神経の主要な伝達物質として働き、鎮静作用があるといわれている。さらに血流の改善作用があることから、血圧降下に働くとされ、高血圧予防効果も期待されている。玄米を水に浸し発芽させた発芽玄米は、ギャバの量が浄化することから注目されている。」と記載されているように、血圧上昇の抑制、神経の鎮静、中性脂肪の抑制等に効果があるアミノ酸の一種である「γ−アミノ酪酸」を意味する語、略称として知られているものである。

また、ギャバは、前記の効果を有するところから、薬剤、茶、健康食品、清酒、漬け物等の加工食品等など多くの商品に添加して使用されているものであり、清涼飲料水の分野においてもこれを多く含有する商品が製造、販売されているところである(例えば、拒絶査定の理由中で示した新聞記事のほか、平成9年10月20日付け日本農業新聞(10頁)に「米ぬかを使った清涼飲料の販売」の見出しのもとに、「新潟豊栄市の米加工関連会社が、県産『コシヒカリ』の米ぬかを使った清涼飲料を開発、瓶入りで販売を始めた。米ぬかには高血圧や老化防止、二日酔いに効果があると期待されているγ−アミノ酪酸(通称ギャバ)が含まれており、この成分を大量に抽出して製品化した。」の記載があり、平成12年3月21日付け毎日新聞(東京朝刊13頁)に「地場農産品を育てる 各地がユニークな取り組み、奥が深い日本の農業」の見出しのもとに、「農水省中国農業試験場(広島県)は、玄米の胚芽に多く、血圧を下げる効果が指摘されている健康有用成分ギャバ(γ−アミノ酪酸)の抽出に成功した。これをもとに、石川県小松市のベンチャー企業が『ギャバ液』(清涼飲料水、30ミリリットル200円)を商品化している。」の記載があり、平成15年7月21日付け日本食糧新聞に「ヤスダヨーグルト、GABA入り機能性飲料『顆糖熱』をお披露目」の見出しのもとに、「(有)ヤスダヨーグルト(新潟県・・・)は、7月10、11日に開催された(株)雪印アクセス東日本展示会でGABA(ギャバ=γ−アミノ酪酸)入り清涼飲料水『顆糖熱(かとなーる)』をお披露目した。・・・9月から発売する予定。」の記載があり、平成16年3月24日付け日経産業新聞(19頁)に「サッポロ飲料、発芽玄米を用いた清涼飲料」の見出しのもとに、「サッポロ飲料は四月五日、発芽玄米を用いた清涼飲料『発芽米で丈夫』を全国で販売する。・・・血圧低下作用などがあるとされている『ギャバ』を二百ミリリットル当たりに十二ミリグラム配合。」の記載がある。)。

そうすると、前記構成よりなる本願商標をその指定商品中「ガンマ−アミノ酪酸を使用した商品」に使用するときは、単にその商品の品質、原材料を表示するに止まるというべきであり、また、その指定商品中、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。

なお、請求人は、商標の自他商品識別力が希釈かされたか否かは、当該商標が一般需要者や取引者間において当該商品との関係において確立された事実の積み上げの上において、初めて判断できるものであるとして、本願商標が常用辞典に掲載されていないこと、大手飲料メーカーのホームページに使用されていないことなどから、本願商標は、自他商品の識別力が希釈化されず、識別力を有する旨の主張をしている。

しかしながら、商標法第3条第1項第3号の趣旨は、同号に列挙されている商標は、商品や役務の内容に関わるものであるために、現実に使用され、あるいは将来一般的に使用されるものであることから、出所識別機能を有しないことが多く、また、これを特定人に独占させることは適切でないために登録することができないものとされていると解される。したがって、指定商品にかかる原材料名が、仮に登録査定時には、現実に使用されておらず、あるいは一般に知られていない場合であっても将来原材料名として使用されて、取引者、需要者の間において商品の原材料名であると認識される可能性があり、また、これを特定人に独占させることは適切でないと判断されるときは右の原材料名は同号に該当すると解される(平成12年6月13日東京高裁 平成11年(行ケ)410号)から、当該使用の事実が少ないことをもって、直ちに自他商品の識別力があるといえないばかりか、本願商標は、前記のとおり判断できるものであるから、請求人の主張は採用できない。

また、請求人は、本願商標が自他商品の識別力を発揮していることを示す更なる根拠を収集しており、揃い次第補充する予定であるとしているが、相当の期間を経過するも、請求人は、上記に関する資料を何ら提出しないばかりでなく、本願商標については、先のとおり判断するのが相当である。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び法第4条第1項第16号に該当にし、登録することはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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