結論テキスト
審判費用は被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 無効2003−35351(T2003−35351/J3) |
|---|---|
| 審判種別 | 無効 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
第1.本件商標
本件登録第4570334号商標(以下「本件商標」という。)は、平成10年7月28日に登録出願され、「ソフトプリン」の片仮名文字を横書きしてなり、第30類「プリン」を指定商品として、平成14年5月24日に設定登録されたものである。
第2.請求人の主張
請求人は、結論同旨の審決を求めるとして、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1ないし第20号証(枝番を含む。)を提出した。
本件商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、同法第46条第1項第1号により、その登録を無効にすべきである。
請求の理由
(1)請求人は、食品及び飲料の製造販売をその主たる業務とし、本件商標の指定商品であるところの「プリン」を取り扱っており、被請求人とはいわば同業関係にある。
さらに、請求人においては、自己の取り扱いに係る商品の包装又はラベルに、当該商品の普通名称や品質等を表す文字を表示することが少なくなく、よって本件商標の存続に関しては十分な利害関係を有する。
(2)本件商標は、「ソフトプリン」の文字を普通に用いられる方法により書してなるところ、構成中の「ソフト」の文字は「やわらかなさま」や「口当たりのよいこと」、又は「ソフトクリーム」を理解させるものであり、また、構成中の「プリン」の文字は本件の指定商品を表したものとそれぞれ認められる(甲第1ないし第3号証)。
そして、これらの各文字を結合してなる「ソフトプリン」の文字は、「普通よりもやわらかなプリン」ないしは「ソフトクリームを乗せたプリン」の意味合いを、極めて容易に理解させるものといわざるを得ない。
また、「ソフト」の文字が、それのみをもって「ソフトクリーム」の意味合いを有するものである(甲第4号証)。
(3)しかして、前記意味合いに係るプリンのうち「普通よりもやわらかなプリン」に関しては、本件商標の登録審決日以前に、これを「ソフトプリン」と称して、テレビ放送の料理番組や書籍がそのレシピとともに紹介していた例をみることができる。
しかも、当該「ソフトプリン」の文字は、甲第7号証ないし甲第15号証が示すように、登録審決日以前から、プリンを取り扱う業界や飲食物を提供する役務の現場において、前記いずれかの意味合いをもって取引上普通に使用されていたものと認められる。
また、甲第16号証、甲第17号証は、いずれも「ソフトプリン」の販売ないしは提供に関し、その日付を具体的に確認することができないものではあるが、「ソフトプリン」の文字が、洋菓子を取り扱う者やその需要者において、プリンの品質を普通に表したと認識されるものであることを窺い知るに十分なものといえる。
(4)以上、「ソフトプリン」に関する甲第5ないし第20号証の使用例をもって明らかにしたが、仮にこれらの使用例がなかったものとしても、その構成における「ソフト」及び「プリン」の文字のそれぞれが前述のような意味合いを有するものであること、及び「普通よりもやわらかなプリン」や「ソフトクリームを乗せたプリン」につき、これらが洋菓子として存在し、又は存在する蓋然性も大きいと思われること等からすれば、結局のところ、それが前記いずれかのプリンの意を容易に想起させ得るものであることを否定することはできない。
そうとすると、本件商標は、その指定商品「プリン」との関係においては、当該商品が「普通よりもやわらかなプリン」ないしは「ソフトクリームを乗せたプリン」であることを理解させるにすぎないものと認められる。
(5)したがって、本件商標は、これをその指定商品に使用するときは、これに接する者に当該商品が「普通よりもやわらかなプリン」ないしは「ソフトクリームを乗せたプリン」であることを認識させるにとどまるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。
第3.被請求人の答弁
被請求人は、本件審判請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とする。との審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1ないし第9号証(枝番を含む。)を提出した。
(1)請求人は、「本件商標は、これをその指定商品に使用するときは、これに接する者に当該商品が『普通よりもやわらかなプリン』ないしは『ソフトクリームを乗せたプリン』であることを認識させるにとどまるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。」と主張している。
しかし請求人の主張は、審査において拒絶理由としてあげられた理由と全く同じである。拒絶理由では、「この商標は『ソフトクリームにプリンを乗せた商品』若しくは『普通より柔らかなプリン』または『ソフトクリームにプリンを添えた商品」であることを認識させるにとどまるから、単にその商品の品質を表したものに過ぎない』とし、拒絶査定されたものである。
(2)被請求人は、拒絶査定不服審判において、以下のように主張した。
(2−1)本願商標を使用する商品のプリンには、添付した「西洋和菓子の贈り物」(商品カタログ)に掲載したとおり、ソフトクリームは使用していない(乙第1号証)。
ソフトクリームとは辞書にもあるように「半冷凍氷結で、クリーム状にしたアイスクリーム」(「広辞苑」、岩波書店発行)(乙第2号証)であり、柔らかいものなので、上部に他のお菓子を載せると、内部にめり込んだり、形が崩れたりする。溶けやすいものなので、プリンを乗せると、プリンとの接触面から溶け出して、プリンの味を損なう、また、プリンの味を引き立てている蜜が流れて、下のソフトクリームの味を損なう。このような理由から、ソフトクリームの上にプリン等の他のお菓子を載せた商品は今まで発売されていないし、今後も作られることはない。
本願商標が、「ソフトクリームにプリンを乗せた商品」であるという誤解を一般消費者に与えることは、まず有り得ない。ちなみに、本出願人の販売している商品のなかには、ソフトクリーム製品はない。
(2−2)プリンの上にソフトクリームを載せる場合も同様である。半冷凍氷結状態で保存されているソフトクリームは、展示ケースに置くとすぐに溶け出して、プリンの蜜と交じり合い、プリンの味を損なう。一方プリンは、一定時間ケーキケースの中で保存される。このような理由から、プリン等の他のケーキの上にソフトクリームを載せたり、プリンの横にソフトクリームを添えたりした商品は今まで発売されていない。
本願商標が、「ソフトクリームにプリンを添えた商品」であるという誤解を一般消費者に与えることは、まず有り得ない。ちなみに、本出願人の販売している商品のなかには、ソフトクリーム製品はない。
(3)次に、請求人の主張する「本件商標は、これをその指定商品に使用するときは、これに接する者に当該商品が『普通よりもやわらかなプリン』であることを認識させるにとどまるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。」について、答弁する。
この請求人の主張もまた、審査において拒絶理由とされた理由と全く同じである。
(3−1)被請求人は、拒絶査定不服審判において以下のように主張した。
「ソフト」は、日本語化した外来語であって、英和辞書には、ア.(物体が)柔らかい、イ.(手触りが)柔らかい、滑らかな、すべすべした、ウ.(色、光、声などが)柔らかい、穏やかな、エ.(天候などが)温和な、快い、オ.(言動、性質などが)優しい、柔和な、寛大な、(乙第4号証)等、第一義的には「柔らかい」と訳されるが、その意味に止まらず、実に広い意味を持つ言葉である。日本においても、従来から「柔らかい」という意味以外にも使用されていたが、特に最近では、この言葉の微妙な味わいが広く理解され、いろいろな場において使い分けられるようになった。
本願商標と同じ30類においても、「ソフト」を商標の一部として含むたくさんの商標が登録されているが、使われている「ソフト」の意味も、さまざまである(乙第5号証)。
このように「ソフト」の意味は多様であり、30類の「菓子・パン」に使用されている商標に含まれている「ソフト」は、単に「柔らかい」という意味で使用されている場合はむしろ少ないと思われる。特に本願商標のように、いわゆる高級菓子に使用されている「ソフト」は、「マイルドな」、「なめらかな」という意味合いで使われるのが一般的であり、一般消費者の間にもまた、この使い方が浸透していると思う。本願商標もまた、上記の多数の登録商標と同様に、「柔らかい」という意味で使用しているのではない。
(3−2)「プリン」とは、「プディング」と同じで、辞書には「柔らかい洋風の生菓子、穀粉に鶏卵・牛乳・クリーム・香料などをまぜ果実などを加えて焼いたもの、デザート用、プリン」(乙第6号証)と記載されている。
「プリン」は、本来的に柔らかい菓子であり、プリンが柔らかいことは、あまねく周知である。柔らかいことが知られている菓子に柔らかいという形容詞をつけても、ネーミングとしての効果は殆どない。
さらに、現在の一般的なプリンの柔らかさは、ケーキとしては略限界に近い柔らかさであり、食べるときにはフォークでなくスプーンを使用して掬うようにして口に運んでいる。これ以上柔らかくすれば半流動体に近くなり、ケーキとしての固形性が失われ、プリンの常識から外れた別の菓子になってしまう。「普通よりやわらかいプリン」とは一体どのようなプリンを指すのか。「普通より固いプリン」、「普通の固さのプリン」などの区別があるのか、一般消費者は味よりも固さによってプリンを選ぶとはとうてい思えない。「口当たりのよいプリン」という表現にしても、あのやわらかなプリンのなかに、口当たりのよくないプリンがあるとは思えない。請求人の「ソフト」についての理解は、プリンに関する限り、明らかに誤っている。
(3−3)第30類「菓子、パン」を指定商品とする商標のなかには、「プリン」を商標中に含む商標が、25件も登録されている(乙第7号証)。
これらの商標は、一連一体に称呼されるものであり、出所の混同を生じることはなく、品質の誤認を招くおそれのないものとして、商標登録されたものと思われる。
(4)請求人の提出した甲各号証は、すべて、プリンに関するものであり、これらの商品が「ソフトプリン」と名付けられ、製造され、調理され、販売されたのは、すべて被請求人が本件商標を出願した平成10年7月28日以後だということが、請求人の提出した甲各号証からも明らかになった。
そして、平成10年、平成11年に製造され、販売されたという記載のある証拠はひとつもなく、被請求人が販売を開始するまでは、ケーキとして展示され、購入できる「ソフトプリン」は存在しない。その理由は以下のように考えられる。
第一に、「プリン」はやわらかいものであり、「プリン」がやわらかいということは、平成以前からすでに周知であった。やわらかいことが常識となっているケーキに、単にやわらかいという形容詞をあえて付け加えるという発想は、今までなかった。
第二に、「プリン」といえば、平らな皿に載せ、カラメルソースがかかっているケーキというのが、当時の一般的な常識であり、やわらかいプリンの周りに、各種のフルーツ等を盛り付けた「プリンアラモード」が、喫茶店やレストラン等の主要なメニューのひとつとして広がっていた。
そのなかで、「とろけるようななめらかな」プリンであって、器のなかのプリンをスプーンで掬って口に運ぶという製品はどこにも存在しなかった。平成10年に売り出した被請求人の製品は、文字通りの新製品であった。
(5)被請求人が新製品を販売してから、状況は一変した。特殊な製法によって作られた、独特の味わいをもつ本商品「ソフトプリン」は、本願出願時の数年前から、すでに首都圏内の主要デパートで販売され、その品質の優秀性は高い評価を得て、好評を博した。本願商標は、この新製品の特徴を、もっとも適切に表象し、需要者に深くアピールすることができる商標として選択された。本件商標を付した商品をみて、柔らかいプリンであると認識して購入した需要者は、今日まで皆無である。
同時に、「ソフトプリン」という商標と、製法をまねた商品が、つぎつぎと販売されるようになった。さすがに、名の通ったメーカーでは、そのような製品は販売されないが、それ以外の菓子店の展示ケースには、「ソフトプリン」という名前をつけた商品が、並ぶようになった。また、家庭で作るプリンの製法を教える雑誌などのなかに、「ソフトプリン」が登場するようになった。このような現象は、ヒット商品では、多かれ少なかれ、よく見られる現象である。権利化されるまでは、止むを得ないところがあり、消費者の選択に委ねられるしかないと思われる。
(6)結論
菓子・パン業界には多くのプリン製品が流通しているが、そのなかにあって、被請求人の販売するプリンの商標として、「ソフトプリン」は十分な識別性を発揮している。本件商標と本商品が一体的に結びつき、一般需要者、取引業者の間で出所の混同・品質の誤認を招いたことは一度もない。
出願以来5年を経過し、発売開始以来、今日なお、お菓子評議会などというファンの食べ歩きのなかでも、銀のぶどうの「ソフトプリン」として、きちんと識別され、購入されている(乙第9号証)。
請求人の提出した証拠によっても、「ソフトクリームプリン」以外の「ソフトプリン」は、本件商標の出願日以降に売り出されたものであることが証明されたと思う。そうして、このような現象は、よく見られるものである。
商品の特性を的確にアピールした商標は、「アンパン」、「カツサンド」のように、つぎつぎに真似されていく場合が少なくない。
そのなかにあって、本件商標を付した商品をみて、柔らかいプリンであると認識して購入した需要者は、今日まで皆無である。他の「プリン」商品と異なる新しい商品として、十分な識別性を発揮し、被請求人の「ソフトプリン」として、消費者によって選択されている。
したがって、請求人の主張には根拠がなく、答弁の趣旨とおりの審決を求めるものである。
第4.当審の判断
(1)本件商標は、前記したとおり「ソフトプリン」の片仮名文字を横書きしてなるものであり、「プリン」を指定商品とするものである。
その指定商品「プリン」〔プディング(pudding)ともいわれる。〕は、パン・洋菓子店はもとよりスーパーマーケット又はコンビニエンスストア等において常に販売されていて、その需要者は一般の消費者であり極めて親しまれている商品である。
そして、本件商標の構成中「ソフト」の文字は、食品との関係では「柔らかい」等を意味する語(「広辞苑、第五版」甲第4号証)として親しまれていることからして、商品名を表す「プリン」の文字に「ソフト」の文字を冠した本願商標は、一般消費者にとって、その表示自体から、「ソフト」と「プリン」とが関係する商品であると理解されることは容易であり、その構成に係る前半部の「ソフト」の語が後半部の「プリン」を修飾する語ととらえ、これより「ソフトな(柔らかな)プリン」との意味であると解するとみるのが自然である。
そうとすれば、本件商標は、「ソフトな(柔らかな)プリン」(食品の品質)を表わすものとして、これを短く直接的に「ソフトプリン」と表現したものと理解、認識されるものと判断するのが相当であり、また、本件商標は、単に「ソフトプリン」の文字を、ごく普通に用いられる書体で表わしているにすぎないものである。
したがって、本件商標は、これを指定商品の「プリン」に使用する場合には、その商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標に該当するものといわなければならない。
(2)ところで、商標法第3条第1項第3号に掲げる商標が商標登録の要件を欠くとされている商標は、取引に際し必要適切な表示として何人もその使用を欲するものであるから、特定人によるその独占使用を認めるのは公益上適当でないとともに、一般的に使用される標章であって、多くの場合自他商品識別力を欠くものであることによるものと解される。
この趣旨に照らせば、登録査定時(本件については審決時)において、当該商標が、取引者・需要者に指定商品に係る品質を表すものとして認識され、使用されている場合はもとより、仮に、その商標が指定商品の品質を表すものとして取引者・需要者に使用されていない場合であっても、その商品の品質を表しているものと認識されるものであり、これを特定人に独占使用させることが公益上適当でないと判断されるときには、その商標は、同号に該当すると解するのが相当である。
そこで、本件商標の審決日(平成14年4月15日)当時における取引者・需要者の認識状況等について、以下のとおり検討する。
a)請求人より提出された甲第5号証、同5号証の1及び2(2001年(平成13年)2月17日の放送内容「キューピー3分クッキング」を表したインターネットホームページ)によれば、同日に講師(吉田菊次郎先生)が「ソフトプリン」の作り方を講義したことが紹介されており、同ページには「ソフトプリン」の出来上がり(写真)、材料、ポイント等と共に、「とろけるようになめらかなプリン。ほろ苦いカラメルソースが決め手です。」と説明の記載がされている。
b)甲第6号証、同6号証の1及び2(書籍「おしゃべりなお菓子」平成13年10月25日株式会社トウ・キューピー発行)には、その56頁に「ソフトプリン」の作り方が掲載されており、同ページには「近年流行の柔らかな食感のカスタードプディングです。」と紹介され、その上部に「soft pudding」、「ソフト・プディング」と記載されている。
c)甲第7号証、同7号証の1及び2(「週刊Food104」に2002年2月20日付けで記事を掲載したインターネットホームページ)には、「王利彰のレストランチェック」の項に、渋谷のカフェ風の店(カフェレストラン)で他の料理と共にデザートとして「ソフトプリン」(450円)を提供していることが紹介されている。
d)その他、甲第8ないし第19号証(枝番を含む。)によれば、旅館、ホテル、レストラン、菓子製造業者等において、それぞれの製品(材料、作り方)には多少ばらつきがあるものの、「ソフトプリン」の名称をもって該商品を提供又は販売されていたことが認められる。
以上によれば、本件商標の審決日以前に「ソフトプリン」に関する情報が国内において存在していたものであり、取引者・需要者において、「ソフトプリン」の表示が、従来の「プリン(プディング)」より「柔らかな(例えば、とろけるような)」製品に用いられるものであることの情報を得て、本件商標「ソフトプリン」が指定商品である「プリン」の品質を表すものと認識がされていたことが認められ、加えて、審決日後にもインターネット上に関連情報が掲載されている事情などを考慮するならば、将来においても、同種商品について取引者・需要者にその商品の品質を表示するものであると認識され、使用される可能性が十分あるものとみられるものである。
また、前記事情に照らせば、「ソフトプリン」は、取引に際し必要適切な品質表示又は製品名の表示といえるものであって、特定人による独占使用を認めるのは公益上適当でないというべきである。
(3)なお、被請求人は、本件商標が自他商品識別機能を有する理由として、本件商標は、出願(平成10年7月28日)以来5年を経過し、発売以来、今日もなお「銀のぶどう」(被請求人)の「ソフトプリン」として、識別され、購入されており、本件商標を付した商品をみて「柔らかいプリン」であると認識して購入した需要者は皆無である。他の「プリン」商品と異なる新しい商品として、十分な自他商品の識別性を発揮し、消費者によって選択されている旨を主張している。
しかしながら、本件商標は、上述のとおり、単に、商品の品質を普通に表示したにすぎないものであることは明らかである。仮に、本件商標を使用した者が、被請求人が初めてであるとしても、上記判断に影響を及ぼすものではない。
そして、上記認定のとおり、「ソフトプリン」の呼び名が、審決日当時、本件商標の指定商品の品質を表示するものと認識がされているところであり、かつ、将来、取引者・需要者にその商品の品質を表示するものとして十分認識され、使用されるものとみられることから、特別な理由がない限り、広く何人にも自由に使用が認められるべきものである。
さらに、「ソフト」の語が被請求人の主張するように種々の意味合いを有するからといって、被請求人に本件商標の独占使用を認めるべき理由があることにはならず、「ソフトプリン」という品質を表示するものにつき、被請求人以外の者が使用し得ないとすることは、公益上適当でないというべきであるから、被請求人の主張は、いずれも採用することができない。
(4)してみれば、本件商標は、その指定商品の品質を表示するにすぎないものであり、自他商品識別機能を有しないものといわなければならない。
したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号に違反して登録されたものであるから、同法第46条第1項の規定により、その登録を無効とすべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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