1.本願商標
本願商標は、「顔貼」の文字を横書きしてなり、第10類「医療用機械器具,氷まくら,三角きん,支持包帯,手術用キャットガット,吸い飲み,スポイト,乳首,氷のう,氷のうつり,ほ乳用具,魔法ほ乳器,綿棒,指サック,避妊用具,耳栓,医療用手袋,家庭用電気マッサージ器,耳かき,しびん,病人用便器」及び第11類「化学物質を塗布してなるシート状の保温保冷具,その他の化学物質を充てんした保温保冷具,あんか,かいろ,かいろ灰,湯たんぽ」を指定商品として、平成10年11月17日に登録出願されたものである。
2.原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『顔貼』の文字を普通に用いられる方法で書してなり、これよりは『顔に貼る』の意味を容易に認識させるものであるから、これをその指定商品中『化学物質を塗布してなるシート状の保温保冷具、その他の化学物質を充てんした保温保冷具』等に使用しても、取引者、需要者をして、その商品が『顔に貼って使用するもの』であることを表したものと理解するに止まり、商品の品質・用途を表示するにすぎないものと認める。
したがって、本願商標は、商標法第第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3.当審の判断
本願商標は、前記のとおり「顔貼」の文字よりなるところ、該文字が「顔に貼る」の意味を有する語として、一般に知られ、親しまれたものということはできないものであり、また、職権により調査するも、本願の指定商品を取り扱う業界において、本願商標「顔貼」が、「顔に貼る商品」であることを表示するものとして普通に使用されている事実は発見できなかったものであるから、本願商標は、特定の語義を有しない一種の造語よりなるものと判断するのが相当である。
してみれば、本願商標は、これをその指定商品について使用しても、商品の品質、用途を表示するものということはできず、十分に自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであり、かつ、商品の品質について誤認を生じさせるおそれはないものといわざるを得ない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものとして拒絶した原査定は妥当でなく、取り消すべきものである。
その他、本願について拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。