Trademark Appeal Case
技術規格名の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年審判第20999号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「HAVi」の文字(標準文字による商標)を書してなり、第9類「電気通信機械器具,電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・同ICカード・同磁気テープ・同磁気ディスク・同光ディスク・同光磁気ディスク・その他の電子応用機械器具及びその部品,電池,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,録音済み磁気テープ・同ICカード・同磁気ディスク・同光ディスク・同光磁気ディスク・その他のレコード,録音済み磁気テープ・同ICカード・同磁気ディスク・同光ディスク・同光磁気ディスク・その他の録画済みビデオディスク及びビデオテープ,家庭用テレビゲームおもちゃ,電線及びケーブル,磁心,抵抗線,電極」及び第15類「楽器」を指定商品として、平成10年7月13日に登録出願されたものである。
2 当審において通知した拒絶の理由
平成14年11月25日付け拒絶理由通知書をもって「本願商標は、『HAVi』の欧文字を横書きしてなるところ、該文字の語義としては、『Home Audio/Video interoperability』の略語であって、『IEEE1394に対応した家庭内のAV機器をネットワークに接続させるための技術の総称、将来的には,Jiniに対応した機器と互換性を持たせ、相互接続される予定』(株式会社エクスメディア発行パソコン用語辞典2002年版参照)の意味合いを有する語である。
そして、『HAVi』が上記の意味合いであることは、例えば、以下の新聞情報及びインターネットホームページ情報により確認することができる。
(ア)『HAVi推進協、HAViバージョン1.1公開ーアプリ動作明確に』の欄に、『HAVi推進協会は、HAViバージョン1・1を完成し公開した。従来に比べてネットワーク内のアプリケーションの動作状況を明確にするように定義を改良した。さらに認証機能の強化、グラフッィクユーザーインタフェース(GUI)の改良、プログラム開発者向けの記述内容を詳細化したことなどが特徴。HAVi(ハビ)はIEEE1394規格を利用した家庭内ネットワーク規格で、フィリップス、ソニー、松下電器産業など内外の家電8社が共同で推進している。同協会は、HAViの普及促進を図るための非営利団体。』(日刊工業新聞 2001年5月18日発行)
(イ)2000年末からBSデジタル放送が開始されたが、高容量・高速HDDを搭載したホームサーバーが早ければ2001年、遅くても2002年には市場に投入される可能性が高い。というのも1999年11月には日欧家電8社により『HAVi推進協会』が設立され、そして2000年1月には日欧米15社が新たに加盟している。そして2000年1月にはHAViバージョン1.0の仕様が確定し2001年5月にはHAViバージョン1.1が完成した。このHAViの仕様によって異なるメーカーのAV機器同士の相互コントロールが可能となったのである。HAViとは“Home Audio Video interoperability”の略であり“ハビ”と発音する。これはIEEE1394を用いて異なるメーカーのAV機器同士を接続して相互コントロールするための仕様であり家庭内AVネットワークの要となる。IEEE1394はネットワークのハードやプロコトルの規格でありその規格上で機器同士の相互コントロールを行うためにはHAViのような仕様がどうしても不可欠であった。(http://www.satellite.co.jp/havi.html)
(ウ)2002年7月30日、日本初のHAVi対応ソフト開発ツール『PiCE SDK』を販売開始 安川情報システム株式会社(本社:北九州市八幡西区、取締役社長:高橋孝司)は、HAVi(Home Audio/Video interoperability)対応のデジタル家電製品に必須のDcm Code Unit/Application Code Unit/Havletのソフトウェア開発ツール『PiCE SDK』を開発しました。8月21日より販売を開始します。また、製品の事前評価を目的とした『PiCESDK Foundation版』の無償配布を、本日より当社Webサイト上で開始します。<製品化の狙い>次世代の情報家電社会では、異なる企業から発売された機器が、複雑な設定なしに誰でも接続することが可能で、各種のサービスを享受できることが必要とされております。当社では、これらを実現する家庭内のインフラとして、HAViを推進しております。PiCE SDKは、当社が開発したHAVi対応機器に搭載されるDcm Code Unit等のソフトウェア開発 ツールです。本製品を使うことで、HAVi対応デジタル家電製品に必須のDcm Code Unit等のソフトウェアの開発期間と開発コストを、1/2以下(当社での実績値)に削減することができます。HAVi準拠の機器を開発するためには、規定された仕様の理解、開発環境の構築、デバッグ、動作試験などを繰り返す必要があります。本製品を使うことで、こうした一連の開発作業を、ハードウエアの遅延、不安定さなどに影響されることなく、スムーズに進めることが可能になります。当社はHAViに関連した製品は勿論、来る情報家電社会の構築に向けたソフトウエアコンポーネントを、今後も企画・開発・販売することで、社会の発展・市場の拡大に貢献して参ります。(http://www.ysknet.co.jp/news/new_products/20020730.html)
そうとすれば、本願商標をその指定商品中電子応用機械器具等の商品に使用するときには、これに接する取引者、需要者は、上記事情よりして、HAVi仕様の機器であること、すなわち、商品の品質(機能)を表示したものと理解するに止まり、自他商品を識別するための標識とは認識し得ないものというのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記に照応する商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨の拒絶の理由を通知した。
3 当審の判断
当審において、請求人に対し、新たに前記2の拒絶の理由を通知し、相当の期間を指定して意見書を提出する機会を与えたところ、請求人は、平成15年1月15日付けの上申書において「拒絶理由通知への対処を検討中であり、応答期限の猶予を求める。」旨述べるが、その後、相当の期間を経過するも、何らの応答もなされていない。
このため、請求人に対し、審尋(平成15年10月15日付け)を発し、応答を求めたところ、請求人は、平成15年12月10日受付の上申書において「請求人は、本願に係る商標登録出願を件外コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ社と協議合意の上譲渡することとなり、現在その名義変更手続を進めているところである。また、本願商標は、請求人を含む内外の家電メーカー8社が協同で推進している家庭内ネットワーク規格を表すもので、拒絶理由通知への対処を8社で検討中であるから、応答期限の猶予を求める。」旨述べるが、その後さらに相当の期間が経過するも、未だ、何らの手続、進展もない。
したがって、これ以上、本件の審理を遅延させるべき理由はないものと認め、審理を進めることとした。
そして、前記2の拒絶の理由は妥当なものと認められ、本願は、この理由によって拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
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