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結論

勝訴(請求認容)

商標「株式会社コープ葬祭」と「CO‐OP やまぐち」のコープの誤認混同性(第4条第1項第11号・第4条第1項第7号|審判不服2002−6585(T2002−6585/J1))

審判番号
不服2002−6585(T2002−6585/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「株式会社コープ葬祭」引用商標「CO‐OP やまぐち」
争点(論点)
コープの誤認混同性
適用条文
第4条第1項第11号・第4条第1項第7号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2002−6585(T2002−6585/J1)・不服)は、本件商標「株式会社コープ葬祭」と引用商標「CO‐OP やまぐち」について、商標法第4条第1項第11号・第4条第1項第7号への該当性が争われた事例です。主な争点は「コープの誤認混同性」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。他人の周知・著名な商標と出所混同を生じるおそれがないか、出願前に使用状況まで含めて確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「株式会社コープ葬祭」の文字を標準文字で表してなり、第42類「通夜・葬儀・法要のための施設の提供,葬儀の予約,葬儀の企画,葬儀の取次ぎ,通信による葬祭の予約受付,訃報の連絡の代行・葬儀の執行の連絡及び葬儀の執行,法要の執行,通夜・葬儀・法要に関するマナー及び返礼の助言,祭壇・盛花及び花輪などの供花・供物その他の葬祭用具の貸与,葬儀・法要のための仕出し料理の提供の取次ぎ,葬儀料理及び法要料理の飲食のための施設の提供,飲食物の提供,衣服の貸与,遺体の霊柩車による移送,墓地又は納骨堂の提供,墓地又は納骨堂の提供の媒介,美容,理容,着付,写真の撮影,結婚又は婚礼に関する情報の提供,婚礼(結婚披露を含む。)の執行,婚礼(結婚披露を含む。)の司会,宿泊施設の提供,宿泊施設の提供の契約の媒介又は取次ぎ,婚礼(結婚披露を含む。)の企画・運営」を指定役務として、平成12年11月9日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第3243667号商標(以下「引用商標」という。)は、「CO‐OP やまぐち」の文字を横書きしてなり、平成4年8月17日に登録出願、第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同9年1月31日に設定登録されたものである。

3 原査定の拒絶の理由

原査定は、「(1)本願商標は、その構成中に消費生活協同組合を認識させる『コープ』の文字を有するところ、消費生活協同組合でない出願人に自己の役務に係る商標として、これを登録することは消費生活協同組合法第3条の規定に違反するものであるから穏当とは認められない。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第7号に該当する。(2)本願商標は、引用商標と同一又は類似であって、その商標に係る指定役務と同一又は類似の役務について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

4 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第7号について

本願商標は、前記のとおりの構成からなるところ、消費生活協同組合法第3条第1項には、「消費生活協同組合又は消費生活協同組合連合会は、その名称中に消費生活協同組合若しくは生活協同組合又は消費生活協同組合連合会若しくは生活協同組合連合会という文字を用いなければならない。」と規定されており、また、同条第2項には、「消費生活協同組合又は消費生活協同組合連合会でない者は、その名称中に消費生活協同組合若しくは消費生活協同組合連合会であることを示す文字又はこれらと紛らわしいことを示す文字を用いてはならない。」と規定されている。そして、商取引の場においては、「消費生活協同組合〇〇〇コープ」を「〇〇〇コープ」のように略称表示して使用している例が少なからずあることは否定できない。

しかしながら、例えば、株式会社三省堂発行「コンサイスカタカナ語辞典(1996年12月1日第10刷)」の「コープ」の項によれば、「高位の聖職者が儀式の時などに着る首もとだけでとめる長いマント,コーポラス(高級分譲アパート),CO−OP,Corp.」と記載されているように、「コープ」の語は、「消費生活協同組合」のみを表すものとはいえない。

そうとすれば、商標構成中に、「コープ」の片仮名文字を含むからといって、直ちに、消費生活協同組合法第3条第2項に規定されている「消費生活協同組合・・・と紛らわしいことを示す文字」を含むものとはいい難いところであり、商標の構成全体からみて、消費生活協同組合を認識させるか否かによって判断されるべきものというのが相当である。

しかして、本願商標は、前記したとおり、「株式会社コープ葬祭」の文字からなるものであるから、明らかに、株式会社組織の法人であることを把握し得るものであり、その構成文字全体をもって、「株式会社コープ葬祭」という名称の団体名を表したものと理解、認識されるとみるのが自然である。

してみれば、本願商標は、消費生活協同組合であるかのように、一般需要者を誤信させるおそれはないものといわざるを得ず、その名称自体の使用が他の法律によって禁止されているものとも認められない。

したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第7号に該当するものということはできない。

(2)商標法第4条第1項第11号について

上記(1)において述べたとおり、本願商標は、全体として、請求人(出願人)の商号を表したものと認められるものである。そして、いわゆる商号商標の場合、この文字部分は、株式会社組織の法人を表すために商号中に使用される文字であるところから、商取引の場にあっては、しばしば、「株式会社」の文字部分を省略した称呼をもって取引に供される場合があることも少なくないものと認められる。

そうとすれば、本願商標は、その構成全体から生ずる「カブシキガイシャコープソウサイ」の称呼のほか、「コープ葬祭」の文字部分に相応して、「コープソウサイ」の称呼をも生ずるとはいえても、これを更に、「コープ」とのみ略称することは、最早、名称としての同一性を全く喪失することになるから、格別の理由がない限り、通常はあり得ないことというのが相当である。

してみれば、本願商標から単に「コープ」の称呼をも生ずるものとし、そのうえで、本願商標と引用商標とが称呼において類似する商標であるということはできない。

(3)まとめ

以上のとおりであるから、本願商標を商標法第4条第1項第7号及び同第11号に該当するものとして、本願を拒絶した原査定は妥当ではなく、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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