Trademark Appeal Case
地名と普通名称の結合の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2002−2866(T2002−2866/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「北陸チューリップ」の文字を書してなり、第35類「広告,トレーディングスタンプの発行,市場調査,商品の販売に関する情報の提供,ホテルの事業の管理,建築物における来訪者の受付及び案内,広告用具の貸与」、第38類「移動体電話による通信,テレックスによる通信,電子計算機端末による通信,電報による通信,電話による通信,ファクシミリによる通信,無線呼出し,テレビジョン放送,有線テレビジョン放送,ラジオ放送,報道をする者に対するニュースの供給,電話機・ファクシミリその他の通信機器の貸与」及び第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授,動物の調教,植物の供覧,動物の供覧,図書及び記録の供覧,美術品の展示,庭園の供覧,洞窟の供覧,映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,映画の上映・制作又は配給,演芸の上演,演劇の演出又は上演,音楽の演奏,放送番組の制作,ゴルフの興行の企画・運営又は開催,相撲の興行の企画・運営又は開催,ボクシングの興行の企画・運営又は開催,野球の興行の企画・運営又は開催,サッカーの興行の企画・運営又は開催,競馬の企画・運営又は開催,競輪の企画・運営又は開催,競艇の企画・運営又は開催,小型自動車競走の企画・運営又は開催,当せん金付証票の発売,音響用又は映像用のスタジオの提供,運動施設の提供,娯楽施設の提供,興行場の座席の手配,映写機及びその附属品の貸与,映写フィルムの貸与,楽器の貸与,スキー用具の貸与,スキンダイビング用具の貸与,テレビジョン受信機の貸与,ラジオ受信機の貸与,図書の貸与,レコード又は録音済み磁気テープの貸与,録画済み磁気テープの貸与,おもちゃの貸与,遊園地用機械器具の貸与,遊戯用器具の貸与」を指定役務として、平成12年6月12日に登録出願されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第3105028号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成4年5月15日に登録出願、第38類「有線テレビジョン放送」を指定役務として、平成7年12月26日に設定登録されたものである。
3 当審の判断
本願商標は、上記のとおり「北陸チューリップ」の文字よりなるものであるところ、前半の「北陸」の文字と後半の「チューリップ」の文字とは、外観上一体的に構成されているとはいえ、その構成文字全体をもって特定の意味合いを有する一連の語句として一般に親しまれているとみるべき格別の事情は見出せない。
そして、構成前半の「北陸」の文字部分は、富山・石川・福井・新潟県の総称である「北陸地方」を表す地理的名称として、また、同後半の「チューリップ」の文字部分は「ユリ科の多年草植物」を表す名称としてそれぞれ容易に認識される語であるところ、地理的名称は一般に役務の提供の場所(地域)を表すものとして随時採択使用されているものであるから、自他役務の識別力が無いか又は極めて弱いものというのが相当である。
してみれば、本願商標に接する取引者、需要者は、「北陸」の文字部分を単に役務の提供の場所(地域)を表したものと認識して、それに続く「チューリップ」の文字に自他役務の識別標識としての機能を見出し、これより生ずる称呼、観念をもって取引に資する場合も決して少なくないと認められる。
そうとすると、本願商標からは、その構成文字の全体に相応した「ホクリクチューリップ」の一連の称呼を生ずるほか、「チューリップ」の文字部分に相応して「チューリップ」の称呼をも生じ、植物の「チューリップ」の観念を生ずるものといわなければならない。
一方、引用商標は、別掲のとおり、やや図案化したチューリップの花弁と思しき輪郭を赤い太線で書してなり、その下部分に緑色で「チューリップ」の文字と前記文字に比して小さく表した「NET」の文字とを一連に書したものを配してなるところ、これらは図形部分と文字部分とを常に一体不可分のものとして認識しなければならない格別の事情を認め得ないものであるから、図形又は文字の各部分は、いずれもそれ自体独立して自他役務の識別標識としての機能を果たし得るものと認められる。
しかして、該構成中文字部分においては、前段の「チューリップ」と後段の「NET」の文字とは、字種、大きさを異にし、視覚上明らかに分離して認識されるうえに、「NET」の文字についてはその指定役務の分野において「通信網、放送網」等を意味する「network/ネットワーク」の略語として普通に使用されているところであって、役務の質等を表示する語として理解されるにとどまり、引用商標の構成文字中自他役務識別標識としての機能を果たすのは、前段の「チューリップ」の文字にあるというを相当とするものである。
そうとすれば、引用商標は、その構成文字全体から「チューリップネット」の一連の称呼を生ずるとともに、「チューリップ」の文字部分に相応して単に「チューリップ」の称呼をも生じ、また図形部分の態様とも相俟って、植物の「チューリップ」の観念を生ずるものといわなければならない。
したがって、本願商標と引用商標とは、それぞれの外観を考慮してもなお、「チューリップ」の称呼及び観念を共通にする類似の商標といわなければならず、かつ、本願商標の指定役務は、引用商標の指定役務と同一又は類似の役務を含むものであるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。