Trademark Appeal Case
役務の質の表示と識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2001−19685(T2001−19685/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「百年耐久檜の家」の文字を標準文字により表してなり、第37類「建築一式工事,しゅんせつ工事,土木一式工事,舗装工事,石工事,ガラス工事,鋼構造物工事,左官工事,大工工事,タイル・れんが又はブロックの工事,建具工事,鉄筋工事,塗装工事,とび・土工又はコンクリートの工事,内装仕上工事,板金工事,防水工事,屋根工事,管工事,機械器具設置工事,さく井工事,電気工事,電気通信工事,熱絶縁工事」を指定役務として、平成12年6月13日に登録出願されたものである。
2 原査定の理由
原査定は、「本願商標は、『百年耐久檜の家』の文字を標準文字にて書してなるが、本願指定役務との関連では、近年、建築工法の発達により、100年以上の耐久性を持つ建築物が各種存在している。また住宅の建築に檜材を使用することも一般的に行われているから『百年耐久檜の家』の文字を本願指定役務中、例えば『建築工事一式』に使用したときはこれに接する需要者・供給者は例えば『檜材を使用した100年の耐久性を持つ家』程度の意味を認識し、単に役務の質(内容)を表示するにすぎないものと認める。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断して、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
(1) 本願商標は、「百年耐久檜の家」の文字を標準文字により表してなるところ、その構成中の「百年耐久」の文字は「百年持ちこたえる」の意を表す語として、また「檜の家」の文字は「檜材を使用した家」を表す語として、普通に認識されるものである。
そうすると、本願商標は、全体として、「百年持ちこたえる檜材を使用した家」程度の意味合いを容易に理解し、認識させるものであるといえる。 してみれば、本願商標は、これをその指定役務中、例えば「建築工事一式」に使用しても、百年耐久性のある檜の家の建築工事であることを表すにすぎず、これに接する需要者、取引者は、該役務の質を端的に表示したものとして認識し、把握するに止まり、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものであるといわざるを得ない。
また、本願商標を建築工事一式以外の役務について使用するときは、役務の質について誤認を生じさせるおそれがあるものと認める。
(2)請求人は、平成16年4月5日付け審尋書に対する回答書を提出し、本願商標は、平成5年頃から山梨、静岡、長野の近県にモデルハウスを開設し、また平成11年頃からは、各県にモデルハウスを開設し本願商標をトータルブランドとして使用し、カタログ等にも、紹介していることによって、同役務が一定の出所から流出しているものとして広く需要者に知られるに至っているものであって、使用による識別性を確保したものであり、商標法第3条第2項の規定によって商標登録されるべきである旨主張し、証拠として資料1ないし4(枝番を含む)を提出している。
ところで、本来、自他役務の識別力がなく、商標法第3条第1項第3号に該当するものが、永年に亘り、ある役務について使用された結果、自他役務の識別力を有するに至った商標として、同法第3条第2項の規定により登録が認められるのは、その商標と同一の商標及びその商標を使用している役務と同一の役務に関する場合に限られると解される。
そこで請求人が提出した資料を検討するに、資料中、資料1、2及び3に表示されている商標は、本願商標と同一の構成態様とは認められないものもある。また、使用に係る役務は指定役務の一部にすぎないから、結局、本願商標が請求人自身の役務として、全ての指定役務について使用されている事
実は認めることができない。
さらに、本願商標の使用期間、販売戸数、売上高等の営業の規模、広告宣伝の方法、回数及び内容等の使用状況に関する事実についての客観的証拠は不十分であるから、本願商標が使用された結果、自他役務の識別標識として認識されているとするには十分とはいえないものである。
してみれば、使用により識別力を有するに至った商標であるとの請求人の主張は認めることができない。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当し、登録することができないものである。
よって、結論のとおり審決する。
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