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Trademark Appeal Case

著名商標「POLO」の類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成2年審判第17596号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「POLO MALLET」の欧文字を横書きしてなり、第21類「装身具、ボタン類、袋物、宝玉およびその模造品、造花、化粧用具」を指定商品として、昭和63年9月12日に登録出願されたものである。そして、当審において出願公告の決定をし、平成6年7月7日に出願公告されたところ、登録異議の申立てがあったものである。

2 登録異議申立ての理由

本願商標は「POLO」を含むものであるところ、これは申立人がアパレル、眼鏡、その他の商品について使用している著名商標であるから、本願商標は商標法第4条第1項第15号に該当する。

3 当審の判断

(1)「POLO」の周知、著名性について

(株)講談社昭和53年7月20日発行「男の一流品大図鑑」、サンケイマーケッティング昭和58年9月28日発行「舶来ブランド事典’84ザ・ブランド」によれば、以下の事実が認められる。

ラルフ・ローレンは、1967年ネクタイメーカーのボー・ボランメル社にデザイナーとして入社、巾広ネクタイをデザインし、圧倒的に若者に支持され、世界に広まった。翌1968年独立、社名を「ポロ・ファツションズ」(以下、「ポロ社」という。)とし、ネクタイ、スーツ、シャツ、セーター、靴、カバンなどのデザインをはじめ、トータルな展開を図ってきた。1971年には婦人服デザインにも進出、服飾界の名誉ある賞「コティ賞」を1970年と1973年の2回受賞するとともに、数々の賞を受賞。1974年の映画「華麗なるギャツビー」の主演ロバート・レッドフォードの衣装デザインを担当、アメリカを代表するデザイナーとしての地位を確立した。我が国においても、ラルフ・ローレンの名前は服飾業界において広く知られるようになり、そのデザインに係る商品には「Polo」の文字とともに「by RALPH LAUREN」の文字及び馬に乗ったポロ競技中のプレーヤーの図形の各商標が用いられ、これらの商標は「ポロ」と略称されている。

そして、(株)洋品界昭和55年4月発行「海外ファッション・ブランド総覧1980年版」「ポロ/Polo」の項及びボイス情報(株)昭和59年発行「ライセンス・ビジネスの多角的戦略’85」の「ポロ・バイ・ラルフローレン」の項の記述及び昭和63年10月29日付日経流通新聞の記事によれば、我が国においては、西武百貨店が昭和51年にポロ社から使用許諾を受け、同52年からラルフ・ローレンのデザインに係る紳士服、紳士靴、サングラス等、同53年から婦人服の輸入、製造、販売を開始したことが認められる。

また、ラルフ・ローレンデザインに係る紳士服、紳士用品については、(株)スタイル社1971年7月発行「dansen男子専科」、前出「男の一流品大図鑑」、(株)講談社昭和54年5月発行「世界の一流品大図鑑’79版」、(株)チャネラー昭和54年9月発行別冊チャネラー「ファッション・ブランド年鑑’80版」、「男の一流品大図鑑’81年版」(昭和55年11月発行)、婦人画報社昭和55年12月発行「MEN’S CLUB 1980,12」、「世界の一流品大図鑑’81年版」(昭和56年6月発行)、前出「舶来ブランド図鑑」に、眼鏡については、「世界の一流大図鑑’80年版」、「ファッション・ブランド年鑑’80版」、「男の一流品大図鑑’81年版」、「世界の一流品大図鑑81年版」に「POLO」、「ポロ」、「Polo」、「ポロ(アメリカ)」、「ポロ/ラルフローレン(アメリカ)」等の商標の下に紹介されていることが認められ、他にこれを覆すに足りる証拠はない。

なお、ラルフローレンに係る「POLO」、「ポロ」、「Polo」の商標について、前記認定事実とほぼ同様の事実を認定した東京高等裁判所の判決(平成2年(行ケ)第183号同3年7月11日判決言渡)がある。

以上の事実を総合し、上記判決をも併せ考慮すると、「POLO」の商標は、我が国においては、遅くても本願の登録出願前である昭和59年頃にはラルフ・ローレンのデザインに係る商品「被服、眼鏡」を表示するものとして取引者、需要者の間に広く認識されて、周知、著名な商標に至っていたものと認められ、その状態は現在においても継続しているというのが相当であり、他にこれを覆すに足りる証拠はない。

(2)出所の混同のおそれについて

本願商標は、前記のとおりの構成よりなるところ、請求人が主張する「ポロ競技用打球具」の如き意味合いが生じ得るとしても、我が国においてはポロ競技が馴染みが薄い上に、「MALLET」がそれに使用する打球づちを意味する語あることを知る者は稀と言うのが相当と認められる。

他方、本願商標は、構成上「POLO」と「MALLET」の各文字よりなるものとみられるところ、前記認定の他人の周知、著名な商標「POLO」を含むものと理解されると認められる。

そうすると、本願に係る指定商品「装身具」等はファションに関連する商品であって、統一ブランドの下にトータル的にファションをまとめようとする昨今においては、本願商標は、これを指定商品に使用する場合には、これに接する取引者、需要者が「POLO」の文字に着目するときも少なくないと認められ、そのことにより需要者が周知、著名商標「POLO」を想起又は連想し、該商品が申立人又は同人と組織的・経済的に何らかの関係がある者の業務に係る商品であるかのようにその出所について混同を生ずるおそれがあるものと判断するのが相当である。

したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当すると言わなければならない。

4 結論

以上のとおり、本願商標は商標法第4条第1項第15号に該当するものであるから、本願は拒絶すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。

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