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Trademark Appeal Case

「ネット振込」の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2002−3674(T2002−3674/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「ネット振込」の文字(標準文字による商標)を書してなり、第36類に属する願書記載の役務を指定役務として、平成12年11月1日に登録出願されたものである。

そして、願書記載の指定役務については、平成14年1月16日受付の手続補正書により、第36類「預金の受入れ(債券の発行により代える場合を含む)及び定期積金の受入れ,資金の貸付け及び手形の割引,内国為替取引,債務の保証及び手形の引受け,有価証券の貸付け,金銭債権の取得及び譲渡,有価証券・貴金属その他の物品の保護預かり,外国通貨の両替,両替,金融先物取引の受託,金銭・有価証券・金銭債権・動産・土地若しくはその定著物又は地上権若しくは土地の賃借権の信託の引受け,債券の募集の受託,外国為替取引,信用状に関する業務,割賦購入あっせん,前払式証票の発行(プリペイドカードの発行),電話料金・水道料金・ガス料金・電気料金の徴収の代行,株式市況・金融市況・外国為替市況・金融市場・金利に関する情報の提供,その他の金融情報の提供,企業年金に関する情報の提供,企業の信用に関する調査についての情報の提供,国・地方公共団体・会社等の金銭の収納その他金銭に関する事務の取扱,電話・ファクシミリによる振込・振替,電話・ファクシミリ・インターネットによる預金の残高照会の代行,電話・ファクシミリ・インターネットによる取引明細の内容照会の代行,自動引き落としの明細に関する情報の提供,現金支払残高及び預金残高照会の代行,有価証券の売買・有価証券先物取引・有価証券指数等先物取引・有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引,有価証券の売買・国債証券等及び外国国債証券に係る有価証券先物取引・有価証券指数等先物取引・有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券市場における有価証券の売買取引・国債証券等及び外国国債証券に係る有価証券先物取引・有価証券指数等先物取引・有価証券オプション取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,外国有価証券市場における国債証券等及び外国国債証券に係る有価証券先物取引・有価証券指数等先物取引・有価証券オプション取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券の引受け,有価証券の売出し,有価証券の募集又は売出しの取扱い,商品市場における先物取引の受託,国債証券等の引受け,国債証券等の募集又は売出しの取扱い,抵当証券に関する債務の保証,有価証券の売買・有価証券指数等先物取引・有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引,有価証券の売買・有価証券指数等先物取引・有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券市場における有価証券の売買取引・有価証券指数等先物取引及び有価証券オプション取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,外国有価証券市場における有価証券の売買取引及び外国市場証券先物取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,公社債の払込金の受入れ及び公社債の元利金支払の代理,証券投資信託受益証券の収益金・償還金及び一部解約金支払の代理,株式事務の取次ぎ,有価証券に関する常任代理,海外において発行された譲渡性預金証書及びコマーシャル・ペーパーの売買並びに売買の媒介・取次ぎ及び代理,証券取引法に係る金地金の売買の媒介・取次ぎ及び代理並びに保管,保護預り公共債を担保とする資金の貸付け・その他の資金の貸付け,譲渡性預金(海外において発行されたものを除く)の売買並びに売買の媒介・取次ぎ及び代理,円建銀行引受手形の売買並びに売買の媒介・取次ぎ及び代理,国内で発行されるコマーシャル・ペーパーの発行に係る代理事務,国内で発行されたコマーシャル・ペーパーの売買並びに売買の媒介・取次ぎ及び代理,抵当証券の販売の媒介及び保管事務,金融先物取引の受託並びに委託の媒介・取次ぎ及び代理の引受,有価証券に係る投資顧問契約に基づく助言及び投資一任契約に基づく投資,有価証券の価値又は有価証券の価値の分析に基づく投資判断に関する助言の提供,証券投資信託受益証券の発行・募集・売出し,証券投資信託に係る信託財産の収益分配金・償還金及び解約金の支払い,投資運用指示,証券投資信託に係る信託財産の運用指図,有価証券・金融先物取引・証券先物取引・商品先物取引に係る投資と運用に関する助言・情報提供,慈善のための募金,口座振込みに関する内容(メッセージ)の伝達,家賃・管理費・駐車場代等の支払いの代行,集金代行,口座取引きに係る取引項目ごとの明細内容の提供,クレジットカードの発行者に代わってする支払代金の清算,クレジットカードの利用者に代わってする支払代金の清算,クレジットカード発行の取次,プリペイドカードの委託による発行,保険料徴収の代行,生命保険の引受け,生命保険契約の締結の媒介,生命保険に関する情報の提供,生命保険についての相談及び助言,中小企業育成の為の委託による株式引受けによる資本の投資,損害保険の引受け,損害保険契約の締結の代理,損害保険に係る損害の査定,損害保険に関する情報の提供,損害保険についての相談及び助言,保険料率の算出,企業の信用に関する調査,建物の管理,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建物の売買の代理又は媒介,建物又は土地の鑑定評価,土地の管理,土地の貸借の代理又は媒介,土地の貸与,土地の売買,土地の売買の代理又は媒介,建物又は土地の情報の提供,骨董品の評価,美術品の評価,宝玉の評価,コンビニ店などに設置されたCD機等の操作により顧客の預金口座からの現金引出しの取次ぎ,商品先物取引の受託,中古自動車の評価,紙幣・硬貨計算機の貸与,現金支払機・現金自動預け払い機の貸与,電子マネー利用者に代わってする支払い代金の決済,電子マネー利用者が保持するカードに電子マネーを入金する手続き,売上代金及び住宅ローンその他割賦代金の徴収の代行,売掛債権の買取り,割賦販売利用者に代わってする支払い代金の清算,クレジットカード会員契約の締結の媒介,クレジットカード会員のクレジットカード利用に際しての信用の保証,クレジットカードの発行者に代わってする会員募集及び管理,ゴルフ会員権・リゾートクラブ会員権の売買の媒介・取次ぎ及び代理,商品投資契約の締結及びその代理並びに媒介,商品投資受益権の販売及びその代理並びに媒介,債権回収の代行,財産の取得・管理・処分又は貸借の代理事務,財産の整理又は清算の代理事務,債務の履行の代理事務,金利・通貨スワップ取引及び為替金利リスクに関する財務管理,資金の借入れについての相談及び助言,消費者信用取引に係る個人信用情報の収集・保管・照合」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、『ネット振込』の文字を書してなるところ、『ネット振込』の語は、2001年6月26日の日本経済新聞 地方経済面3頁において、『八十二銀行がインターネット取引での振込サービス』の意味で使用しており、また、2000年8月10日の日本経済新聞 地方経済面2頁において、『北日本銀行がインターネットを利用した他行口座あての振込』の意味で使用していることから、これらの事実からみて、『ネット振込』の語は、『インターネットを利用した他行口座あての振込』の意味を有する語として普通に使用されているものと認められる。そうすると、『ネット振込』の文字よりなる本願商標は、『インターネットを利用した他行口座あての振込』の意味として認識されるものであるから、これをその指定役務中「インターネットによる振込」に使用するときは、役務の質を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断して、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記したとおり「ネット振込」の文字よりなるところ、その構成中の「ネット」の文字部分は、近年のIT(Information Technology)社会の中で、「ネットオークション(インターネットでの競売)」「ネット・オーディション(音楽でプロデビューを目指す新人発掘のためにインターネットによる投票を利用する公開オーディション)」「ネット・サーフィン(インターネットの中を泳ぎ回って情報を得ること)」(いずれも株式会社自由国民社発行「現代用語の基礎知識2004年版」より)のように、インターネットに関連した複合語となることの多い語であり、また、電子商取引の進展に伴い、インターネットバンキング(インターネットを通じて自宅のパソコンから預金の残高・入出金明細照会、振込み、振替えなどが行えるシステム及びサービスのこと。預金残高の範囲内でバーチャルモール(インターネット上の仮想商店街)での買い物代金も決済できる。)(株式会社自由国民社発行「現代用語の基礎知識2004年版」)を利用した電子決済も普及していることから、本願商標に接する需要者・取引者は全体として「インターネットによる振込」を意味し、「商品又は役務の提供者に対する代価の支払い手続」、「銀行の提供する役務」と理解、認識するものとみるのが相当である。

しかして、本願の指定役務については、平成14年1月16日受付の手続補正書により、出願当初の指定役務から「インターネットによる振込」に係る役務表示が削除されたところである。

そうすると、本願商標は、「インターネットによる振込」を意味し、銀行が提供する役務であるとしても、これを本願指定役務について使用した場合、需要者、取引者は、自他役務の識別標識として認識するというよりは、むしろその役務の利用に係る代価の支払手続であるかの如く理解するに止まるものとみるのが相当であって、何人かの業務に係る役務であるかを認識することができない商標というべきである。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、登録することはできない。

なお、原査定は、本願商標は商標法第3条第1項第3号に該当する旨認定しているが、同法第3条は、自他商品・役務の識別力についての登録要件に関する条項であって、同第1項第6号は、同項各号の総括的規定と解されるものであるから、当審において、本願商標を同法第3条第1項第6号に該当すると判断しても、請求人には既に意見(自他商品の識別力の有無について)を述べる機会が与えられているので、あらためて拒絶の理由を通知することなく判断した。

また、請求人は、過去の登録例を挙げて、本願商標も登録されるべきである旨主張しているが、請求人が示す登録例は本件と事案を異にするものであり、同一に論ずることができないことから、採用することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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