Trademark Appeal Case
新旧名称の商標類否
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2002−90878(T2002−90878/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4606222号商標(以下「本件商標」という。)は、「助産師雑誌」の文字を標準文字により表してなり、平成13年12月14日に登録出願、第16類「雑誌」を指定商品として平成14年9月20日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、「助産婦雑誌」の文字を横書きしてなり、平成2年3月5日に登録出願、第26類「雑誌」を指定商品として平成5年1月29日に設定登録された登録第2494099号商標(以下「引用商標」という。)を引用し、本件商標と引用商標とは同一又は類似であり、それぞれの指定商品も同一のものであるから、本件商標は商標法第4条第1項第11号の規定に違反して登録されたものである旨主張している。
3 当審の判断
本件商標及び引用商標の構成は、それぞれ上記のとおりの構成からなるところ、両商標の構成中の「助産師」又は「助産婦」の語についてみるに、申立人の提出に係る甲第4号証によれば、「保健婦助産婦看護婦法の一部を改正する法律」(平成13年法律第153号)により、「保健婦助産婦看護婦法」に定められている資格の名称である「保健婦」が「保健師」に、「助産婦」が「助産師」に、「看護婦」が「看護師」にそれぞれ改められていることが認められる。そして、同法の改正の目的の一つは、資格の名称が女子と男子とで異なっているものを是正し、性別のない名称に改めることとされている。そうすると、「助産婦」は上記法律改正前の名称であり、「助産師」は上記法律改正後の名称であることが明らかである。
そこで、本件商標と引用商標との類否について検討するに、本件商標は、上記「助産師」の語と指定商品を示す「雑誌」の語とを結合したものと認識されるとみるのが自然であり、「上記法律改正後の新名称である助産師に関する雑誌」の意味合いを有するといえるのに対し、引用商標は、上記「助産婦」の語と指定商品を示す「雑誌」の語とを結合したものと認識され、「上記法律改正前の旧名称である助産婦に関する雑誌」の意味合いを有するものといえるから、両者は新旧名称の相違により観念上相紛れるおそれはない。
そして、両商標の構成に照らし、本件商標は、「ジョサンシザッシ」の称呼を、引用商標は、「ジョサンプザッシ」の称呼を生ずるところ、両称呼は、中間において「シ」と「プ」の音の差異を有しており、相違する「シ」と「プ」の音も母音を異にし、その音質、音感が異なるばかりでなく、上記の新旧名称の差異を基に明確に称呼されるというべきであるから、それぞれを一連に称呼するときは全体の音感、音調が相違し、明瞭に区別し得るものである。
また、本件商標及び引用商標は、いずれも漢字のみからなるところ、漢字は表意文字であり、文字が異なれば意味も異なることを理解し得るものであるから、両商標は中間における「師」と「婦」との意味の異なる文字により外観上も判然と区別することができるものである。
してみれば、本件商標と引用商標とは、称呼、観念及び外観のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号の規定に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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