sokuhyo

Trademark Appeal Case

称呼と観念の同一性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2002−30545(T2002−30545/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第858907号商標(以下「本件商標」という。)は、「HIGH MOUNTAIN」の欧文字よりなり、第29類「茶、コーヒー、ココア、清涼飲料、果実飲料、氷」を指定商品として、昭和43年4月30日に登録出願、同45年6月2日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

第2 請求人の主張

1 請求人は、本件商標の指定商品中「コーヒー、ココア」について登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とするとの審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第5号証を提出した。

本件商標は、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによってもその指定商品中「コーヒー、ココア」について一度も使用された事実がないから、本件商標は、商標法第50条第1項の規定により、その登録は取消されるべきである。

2 答弁に対する弁駁

被請求人が提出している書類からは、本件審判の請求の登録前3年以内に、日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが、その請求に係る指定商品のいずれかについての、登録商標(当該商標と社会通念上同一と認められる商標を含む。)の使用をしていること、の条件を満たす証明は一切なされていない。

(1) 「ハイマウンテン」と書されてなる標章は、本件商標「HIGH MOUNTAIN」と社会通念上同一と認められる商標の範囲には含まれないものである。

被請求人が提出した各乙号証によれば、「ハイマウンテン」だけが使用され、被請求人が指摘する箇所において本件商標「HIGH MOUNTAIN」の表示がない。

被請求人は、「ハイマウンテン」は本件商標「HIGH MOUNTAIN」と社会通念上同一の商標であるといえる、と述べている。しかし、本件商標は、高いという意味で良く知られている英語である「HIGH」と、山という意味で良く知られている英語である「MOUNTAIN」とからなるので、需要者・取引者は”高い山”の観念を容易に想起すると思われるところ、各乙号証に記載の「ハイマウンテン」からはそのような”高い山”の観念が生じない。

よって、第50条第1項が規定する「同一の称呼及び観念を生ずる商標」ということはできず、「ハイマウンテン」は本件商標と社会通念上同一の商標ではない。

(2)乙第4号証ないし乙第26号証の内容は被請求人から「ノムラ・ジャパン株式会社」(以下、「ノムラ・ジャパン」という。)への納品書控兼売上伝票、売上台帳及び運送会社の荷物領収原票(着店用)等の写しである。

しかし、これらの各乙号証は、以下の理由により証拠書類として採用できるものではない。

(ア)提出された乙号証の全ては、被請求人自身の発行に係るものであり、それらの客観的信憑性は何ら第三者によって証明されていない。また、各乙号証には、注文書等の相手方の発行に係るものは含まれていない。

(イ)被請求人は、製品パッケージング、製品広告、製品リスト、製品写真等の証拠を提出しておらず、また被請求人自身による宣誓書や、あるいは広告会社、印刷会社、運送会社、取引会社、ディーラー、取引者、消費者等による宣誓書を提出してるものでもない。かりに、本件商標が実際に取引に使用されたのであれば、そのような証拠を提出することは容易なことである。

(ウ)運送会社の領収書は、ただ一社の購入者として(5kg〜10kgの小口で注文を出している)29名の従業員を有する東京の貿易会社であるノムラ・ジャパンだけからのものである。そのノムラ・ジャパンによって製品が販売されたという消費者による証拠は、何等提出されておらず、被請求人がその商品を日本の他の会社に販売したという証拠も提出されていない。

すなわち、被請求人は多量のコーヒー又はコーヒー豆について多数の会社と取引をしており(甲第2号証)、当然に当該商品の取引先からの書類を受け取っているはずである。被請求人が提出した商品の使用の事実を裏付ける書類は、ノムラ・ジャパンとの取引を示す書類(乙第4号証ないし乙第26号証)だけである。しかもその書類の内容をみると、少量(5kg〜10Kg)の商品がノムラ・ジャパンへ納入されたことを示そうとする証拠しか挙げられていないのは不自然である。

(エ)乙第6号証、乙第10号証、乙第14号証、乙第19号証、乙第24号の1及び乙第24号証の2に関してこれらの乙号証(受領書のコピー)は、運送された商品について、実際に運送されたのかどうか、独立して証明されていない。通常は、商品を運送するときは、運送会社から運送受領書が信頼できる証拠となるが、そのような証拠は提出されていない。

これらの証拠は、答弁書によれば、運送会社を通じて、被請求人からの商品がノムラ・ジャパンに配達されたことを示す運送会社の荷物領収原票(着店用)とされている。

これらの荷物領収原票(着店用)は、運送会社が保管しているものであるので、乙第6号証及び乙第10号証に記載の該領収書の枠外に記載のとおり、運送会社から被請求人へファックスにより送られたものと思われる。

その枠外の記載は、乙第6号証においては、「UCC藤田殿 茂木殿 受領書コピーをFAX致します。福山通運 斉藤」であり、ファックスの発信日時は、2000年8月19日(月)15時14分である。

同様に、乙第10号証における枠外の記載は、「UCC藤田殿 茂木殿 受領書コピーをFAX致します。福山通運 斉藤」であり、ファックスの発信日時は、2000年8月19日(月)15時13分である。

乙第14号証及び乙第 19号証における枠外の記載は、特に記載されておらず、単に、乙第4号証及び乙第10号証との連続番号を意味する「NO.3」と「NO.34」であり、ファックスの発信日時は、乙第4号証及び乙第10号証と同日である2000年8月19日(月)15時13分及び2000年8月19日(月)15時12分である。

ところで、被請求人は、乙第14号証にはノムラ・ジャパンの平成13年3月5日付けの受領印が押印されているといいながら、上記事実によれば、その日付よりも早い平成12年8月19日に、乙第14号証は被請求人側へファクスされているのである。つまり、商品が運送会社によって配達される前に、商品の配達領収書が作成されていることになり、このような乙第14号証の内容には矛盾がある。

また、乙第19号証においても、被請求人は乙第14号証にはノムラ・ジャパンの平成13年12月4日付けの受領印が押印されているといいながら、上記したとおり、その日付よりも早い平成12年8月19日に、乙第19号証は被請求人側へファックスされているのである。

乙第24号の1及び乙第24号証の2に関しても証明が不十分であり、特に乙第24号証の2については、誰が何の目的でなされたものか、どのような種類の証明書であるのか不明である。

(オ)被請求人が提出した乙第12号証、乙第16号証、乙第21号証及び乙第26号証(領収書)は、本件商標の使用を全く開示しておらず、証拠とはならない。

(3)被請求人は、取り引きされた商品は全て「コーヒーの炒豆」であり、これは本件審判請求に係る指定商品中の「コーヒー」に含まれるものであるという。しかし、被請求人の上記主張は正確ではなく、被請求人が提出した各証拠(乙第4号証、乙第5号証、乙第7号証ないし乙第9号証、乙第11号証、乙第13号証、乙第15号証、乙第17号証、乙第18号証、乙第20号証、乙第22号証、乙第23号証及び乙第25号証)に記載されている商品は、全て「炒豆」である。

この「炒豆」とは、広辞苑によれば、「大豆を炒ったもの」であり、又は「火で炒った豆」を意味し(甲第3号証)、決して被請求人が主張するような「コーヒーの炒豆」ではない。実際に、被請求人は発芽黒豆を原材料として含む清涼飲料水を取り扱っている(甲第4号証)。

特許庁編「商品及び役務の区分解説{国際分類第8版対応}」(社団法人発明協会発行)の第30類の「コーヒー」(第147頁)によれば、「この概念には、”焙煎したコーヒー豆”及びそれを更に加工して粉状、顆粒状又は液状にしたものが含まれる。なお、”燈煎前のコーヒー豆”はこの概念に属さず、本類に属する。」旨の記載があり、また、同商品及び役務の区分解説の第29類の「豆」(第143頁)によれば、「この概念には食用であって、何らかの保存処理をしたものが含まれる。」との記載がある(甲第5号証)。

一方、被請求人が使用していると主張している商品は、上記各証拠によれば「炒豆」との記載があり、この商品は前記商品区分解説の第30類の「コーヒー」とはその用途を異にし、第30類の「コーヒー」(昭和34年法の下では第29類)の範疇に属するというよりは、むしろ第29類の「豆」(昭和34年法の下では第33類)の範疇に属する商品というべきである。

してみれば、被請求人が各乙号証で証明しようとしている使用商品は、本審判請求に係る指定商品中の「コーヒー」に含まれるものではない。

(4)以上の点から、被請求人が証拠として提出している書類からは、本件審判の請求の登録前3年以内に、日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかがその請求に係る指定商品のいずれかについての登録商標の使用をしていることが何ら証明されていない。

第3 被請求人の答弁

被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第46号証(枝番を含む。)を提出した。

1 被請求人は、東京都中央区日本橋堀留町2−1−3に所在の「ノムラ・ジャパン」との間で、本件商標と社会通念上同一の商標「ハイマウンテン」を付した、本件審判請求に係る指定商品に含まれる商品の取引を、例えば、下記の(1)ないし(5)のとおり行った。

なお、ノムラ・ジャパンについては、東京都港区新橋1−9−6に所在の株式会社東京商工リサーチが提供している企業情報に記載されている(乙第3号証)。

(1)平成12年1月5日に、コーヒーの炒豆を10キログラム販売した(同商品は、同年同月6日にノムラ・ジャパンに納品された。乙第4号証ないし乙第7号証)。

(2)平成12年9月1日に、コーヒーの妙豆を10キログラム販売した(同商品は、同年同月4日にノムラ・ジャパンに納品された。乙第8号証ないし乙第12号証)。

(3)平成13年3月2日に、コーヒーの妙豆を10キログラム販売した(同商品は、同年同月5日にノムラ・ジャパンに納品された。乙第13号証ないし乙第16号証)。

(4)平成13年12月3日に、コーヒーの妙豆を10キログラム販売した(同商品は、同年同月4日にノムラ・ジャパンに納品された。乙第17号証ないし乙第21号証)。

(5)平成14年6月10日に、コーヒーの妙豆を5キログラム販売した(同商品は、同年同月11日にノムラ・ジャパンに納品された。乙第22号証ないし乙第26号証)。

[具体的取引例の詳細]

上記取引例(1)ないし(5)の詳細を、以下のとおり説明する。

2 取引先「ノムラ・ジャパン」との取引例について

(1)(ア)平成12年1月5日付けで、被請求人は、ノムラ・ジャパンに対して、コーヒーの炒豆10キログラムを43,500円で販売(出荷)した。

乙第4号証は、被請求人の平成12年1月20日付け発行の「納品書控兼売上伝票(伝票番号:007529)」の写しであり、乙第4号証と2枚綴りで乙第4号証と同一内容の「納品書」がノムラ・ジャパンに送付されている。そして、乙第4号証の商品名欄に炒豆「ハイマウンテン」と表示されている。なお、本書面の発行日は平成12年1月20日であるが、当該商品の出荷日は同年同月5日である。

乙第5号証は、被請求人の「売上台帳(ノムラ・ジャパン分の平成12年1月1日〜同年同月31日部分)」の写しであり、乙第5号証の「伝票番号:007599」部分は、平成12年1月5日にこの売上台帳に記帳されている。

(イ)平成12年1月6日に、前記(1)(ア)の商品は、広島県福山市東深津町4−20−1に本店を有する福山通運株式会社(以下「福山通運」と略称する。)を通じて、ノムラ・ジャパンに配達された。

乙第6号証は、福山通運の平成12年1月5日付けの「荷物領収原票(着店用)(問合せ番号:161-0493-4204)」の写しであり、乙第6号証の送付品欄の右端に縦書きで「ハイマウンテン 10kg」と記載されている。また、乙第6号証の受領印欄にはノムラ・ジャパンの平成12年1月6日付け受領印が押印されている。

(ウ)平成12年2月3日付けで、被請求人は本取引に関する請求書を発行した。

乙第7号証は、被請求人の平成12年2月3日付け発行の「請求書控(ノムラ・ジャパン分の平成12年1月1日ないし同年同月31日部分)」の写しであり、乙第7号証と同一内容の請求書の正本がノムラ・ジャパンに送付されている。そして、乙第7号証には、本取引に該当する部分、即ち、伝票番号(007599)、出荷日(平成12年1月5日)、商品名(炒豆 ハイマウンテン)、数量(10kg)、お買上額(43,500円)が記載されている。

(エ)本取引において、本取引商品の包装及び納品書や配達伝票等に、片仮名の「ハイマウンテン」の文字が表示されている。

例えば、

乙第4号証と同一内容の納品書の商品名欄に「炒豆 ハイマウンテン」と表示されている。

乙第6号証の配達伝票の送付品欄の右端に縦書きで「ハイマウンテン 10kg」と表示されている。

乙第7号証と同一内容の請求書に「炒豆 ハイマウンテン」と表示されている。

(2)(ア)平成12年9月1日付けで、被請求人は、ノムラ・ジャパンに対して、コーヒーの炒豆10キログラムを43,500円で販売(出荷)した。

乙第8号証は、被請求人の平成12年9月19日付け発行の「納品書控兼売上伝票」(伝票番号:163256)」の写しであり、乙第8号証と2枚綴りで乙第8号証と同一内容の「納品書」がノムラ・ジャパンに送付されている。そして、乙第8号証の商品名欄に「炒豆 ハイマウンテン」と表示されている。なお、本書面の発行日は平成12年9月19日であるが、当該商品の出荷日は同年同月1日である。

乙第9号証は、被請求人の「売上台帳(ノムラ.ジャパン分の平成12年9月1日ないし同年同月30日部分)」の写しであり、乙第9号証の「伝票番号:163256」部分は、平成12年9月1日にこの売上台帳に記帳されている。

(イ)平成12年9月4日に、前記(2)(ア)の商品は、福山通運を通じて、ノムラ・ジャパンに配達された。

乙第10号証は、福山通運の平成12年9月1日付けの「荷物領収原票(着店用)(問合せ番号:189−5765−1075)」の写しであり、乙第10号証の送付品欄に「ハイマウンテン(真空)−10kg」と記載されている。また、乙第10号証の受領印欄にはノムラ・ジャパンの平成12年9月4日付け受領印が押印されている。

(ウ)平成12年9月4日付けで、被請求人は本取引に関する請求書を発行した。

乙第11号証は、被請求人の平成12年10月4日付け発行の「請求書控(「ノムラ・ジャパン分の平成12年9月1日ないし同年同月30日部分)」の写しであり、乙第11号証と同一内容の請求書の正本がノムラ・ジャパンに送付されている。そして、乙第11号証には、本取引に該当する部分、即ち、伝票番号(163256)、出荷日(平成12年9月1日)商品名(炒豆 ハイマウンテン)、数量(10kg)、お買上額(43,500円)が記載されている。なお、乙第11号証によるノムラ・ジャパンに対する平成12年9月分の合算請求額は、196,035円である。

(エ)平成12年10月20日に、ノムラ・ジャパンは被請求人に対して、約束手形で、本取引の代金額を含む196,035円を支払った。

乙第12号証は、被請求人の「支払証明書(入力原票)(伝票番号:400699)」の写し(乙第12号証)であり、乙第12号証で示されているノムラ・ジャパンの被請求人に対する支払額(196,035円)は、乙第11号証の被請求人のノムラ・ジャパンに対する合算請求額(196,035円)に一致している。なお、乙第12号証の左下の「上記の金額正に支払いました。」との文言の下に押印されている「柳原」印はノムラ・ジャパンの担当者が押印したものであり、乙第12号証の右下の「金津」、「清水」、「前田」の各印はすべて被請求人の担当者が押印したものである。

(オ)本取引において、本取引商品の包装及び納品書や配達伝票等に、片仮名の「ハイマウンテン」の文字が表示されている。

例えば、

乙第8号証と同一内容の納品書の商品名欄に「炒豆 ハイマウンテン」と表示されている。

乙第10号証の配達伝票の送付品欄に「ハイマウンテン(真空)−10kg」と表示されている。

乙第7号証と同一内容の請求書に「炒豆 ハイマウンテン」と表示されている。

(3)(ア)平成13年3月2日付けで、被請求人は、ノムラ・ジャパンに対して、コーヒーの炒豆10キログラムを43,500円で販売し出荷した。

乙第13号証は、被請求人の平成13年3月23日付け発行の「納品書控兼売上伝票(伝票番号:272953)」の写しであり、乙第13号証と2枚綴りで乙第13号証と同一内容の「納品書」がノムラ・ジャパンに送付されている。そして、乙第13号証の商品名欄に「炒豆 ハイマウンテン」と表示されている。なお、本書面の発行日は平成13年3月23日であるが、当該商品の出荷日は同年同月2日である。

(イ)平成13年3月5日に、前記(3)(ア)の商品は、福山通運を通じて、ノムラ・ジャパンに配達された。

乙第14号証は、福山通運の平成13年3月2日付けの「荷物領収原票(着店用)(問合せ番号:201ー3101ー4562)」の写しであり、乙第14号証の送付品欄に「ハイマウンテン 10kg」と記載されている。 また、乙第14号証の受領印欄にはノムラ・ジャパンの平成13年3月5日付け受領印が押印されている。

(ウ)平成13年4月4日付けで、被請求人は本取引に関する請求書を発行した。

乙第15号証は、被請求人の平成13年4月4日付け発行の「請求書控(ノムラ・ジャパン分の平成13年3月1日〜同年同月31日部分)」の写しであり、乙第15号証と同一内容の請求書の正本がノムラ・ジャパンに送付されている。そして乙第15号証には、本取引に該当する部分、即ち、伝票番号(272953)、出荷日(平成13年3月2日)、商品名(炒豆 ハイマウンテン)、数量(10kg)お買上額(43,500円)が記載されている。 なお、乙第14号証によるノムラ・ジャパンに対する平成13年3月分の合算請求額は、287,385円である。

(エ)平成13年4月20日に、ノムラ・ジャパンは被請求人に対して、約束手形で、本取引の代金額を含む287,385円を支払った。

乙第16号証は、被請求人の「支払証明書(入力原票)(伝票番号:401092)」の写しであり、乙第16号証で示されているノムラ・ジャパンの被請求人に対する支払額(287,385円)は、乙第15号証の被請求人のノムラ・ジャパンに対する合算請求額(287,385円)に一致している。なお、乙第12号証と同様に、乙第16号証の左下の「上記の金額正に支払いました。」との文言の下に押印されている「柳原」印は、ノムラ・ジャパンの担当者が押印したものであり、乙第16号証の右下の「金津」、「清水」、「前田」の各印はすべて被請求人の担当者が押印したものである。

(オ)本取引において、本取引商品の包装及び納品書や配達伝票等に、片仮名の「ハイマウンテン」の文字が表示されている。

例えば、

乙第13号証と同一内容の納品書の商品名欄に「炒豆 ハイマウンテン」と表示されている。

乙第14号証の配達伝票の送付品欄に「ハイマウンテン 10kg」と表示されている。

乙第15号証と同一内容の請求書に「炒豆 ハイマウンテン」と表示されている。

(4)(ア)平成13年12月3日付けで、被請求人は、ノムラ・ジャパンに対して、コーヒーの炒豆10キログラムを43,500円で販売(出荷)した。

乙第17号証は、被請求人の平成13年12月3日付け発行の「納品書控兼売上伝票(伝票番号:427249)」の写しであり、乙第17号証と2枚綴りで乙第17号証と同一内容の「納品書」がノムラ・ジャパンに送付されている。そして、乙第17号証の商品名欄に「炒豆 ハイマウンテン」と表示されている。

乙第18号証は、被請求人の「売上台帳(ノムラ・ジャパン分の平成13年12月1日〜同年同月31日部分)」の写しであり、乙第18号証の「伝票番号:427249」部分は、平成13年12月3日にこの売上台帳に記帳されている。

(イ)平成13年12月4日に、前記(3)(ア)の商品は、福山通運を通じて、ノムラ・ジャパンに配達された。

乙第19号証は、福山通運の平成13年12月3日付けの「荷物領収原票(着店用)(問合せ番号:206−2386ー4763)」の写しであり、乙第19号証の送付品欄に「ハイマウンテー10kg」と記載されている(なお、この「ハイマウンテ」が「ハイマウンテン」のことであることは明らかである)。また、乙第19号証の受領印欄にはノムラ・ジャパンの平成13年12月4日付け受領印が押印されている。

(ウ)平成14年1月7日付けで、被請求人は本取引に関する請求書を発行した。

乙第20号証は、被請求人の平成14年1月7日付け発行の「請求書控(ノムラ・ジャパン分の平成13年12月1日〜同年同月31日部分)」の写しであり、乙第20号証と同一内容の請求書の正本がノムラ・ジャパンに送付されている。そして、乙第20号証には、本取引に該当する部分、即ち、伝票番号(427249)、出荷日(平成13年12月3日)、商品名(炒豆 ハイマウンテン)、数量(10kg)、お買上額(43,500円)が記載されている。なお、乙第20号証によるノムラ・ジャパンに対する平成13年12月分の合算請求額は、282,870円である。

(エ)平成14年1月21日に、ノムラ・ジャパンは、被請求人に対して、約束手形で、本取引の代金額を含む282,870円を支払った。

乙第21号証は、被請求人の「支払証明書(入力原票)(伝票番号:084227)」の写しであり、乙第21号証で示されているノムラ・ジャパンの被請求人に対する支払額(282,870円)は、乙第20号証の被請求人のノムラ・ジャパンに対する合算請求額(282,870円)に一致している。なお、乙第12号証と同様に、乙第21号証の左下の「上記の金額正に支払いました。」との文言の下に押印されている「柳原」印はノムラ・ジャパンの担当者が押印したものであり、乙第21号証の右下の「金津」、「清水」、「前田」の各印はすべて被請求人の担当者が押印したものである。

(オ)本取引において、本取引商品の包装及び納品書や配達伝票等に、片仮名の「ハイマウンテン」の文字が表示されている。

例えば、

乙第17号証と同一内容の納品書の商品名欄に「炒豆 ハイマウンテン」と表示されている。

乙第20号証と同一内容の請求書に「炒豆 ハイマウンテン」と表示されている。

(5)(ア)平成14年6月10日付けで、被請求人は、ノムラ・ジャパンに対して、コーヒーの炒豆5キログラムを21,000円で販売(出荷)した。

乙第22号証は、被請求人の平成14年6月19日付け発行の「請求明細書(伝票番号:06710792)」の写しであり、乙第22号証と2枚綴りで乙第22号証と同一内容の「納品書」がノムラ・ジャパンに送付されている。そして、乙第22号証の商品名欄に「炒豆 ハイマウンテン」と表示されている。

なお、平成14年6月3日から被請求人の社内において伝票処理等のシステムが変更されたことに伴い「納品書控兼売上伝票」が「請求明細書」に名称変更された。また、乙第22号証の出荷日欄には「020611」(2002年6月11日のこと)と記載されているが、「020610」(2002年6月10日)の誤記と思われる。

乙第23号証は、被請求人の「売上台帳(ノムラ・ジャパン分の平成14年5月1日ないし同年同月30日部分)」の写しであり、乙第23号証の「伝票番号:710792」(この伝票番号は「06710792」のことである。前述のシステムの変更に伴い、伝票番号も6桁から8桁に変更されたがその変更が完了していないため、請求明細書には8桁の番号が表示されるが、売上台帳や請求書等においては初めの2桁が抜け6桁までしか表示されていない。)部分は、平成14年6月11日にこの売上台帳に記帳された。

なお、乙第23号証の本取引の入出荷日欄には「0611」(6月11日のこと)と記載されているが、乙第22号証と同様に、「0610」(6月10日)の誤記と思われる。

(イ)平成14年6月11日に、前記(1)の商品は、京都市南区上鳥羽角田町68番地に本店を有する佐川急便株式会社(以下「佐川急便」という。)を通じて、ノムラ・ジャパンに配達された。

乙第24号証の1は、佐川急便の平成14年6月10日付けの「送り状(元払)(問合せ番号:731-9479160)の依頼主用の控」の写しであり、乙第24号証の2は、佐川急便の平成14年6月10日付けの「送り状(元払)(問合せ番号:731-9479160)の佐川急使用の控」の写しに、佐川急便が「判取証明(荷受人の受領印が存在することの証明)」を行った書面である。

乙第24号証の1(及び、乙第24号証の2の伝票の、写し部分)の送付品欄に「ハイマウンテン5kg」と記載されている。また、乙第24号証の2の伝票の写し部分の受領印欄にはノムラ・ジャパンの平成14年6月11日付け受領印が押印されている。

(ウ)平成14年7月3日付けで、被請求人は本取引に関する請求書を発行した。

乙第25号証は、被請求人の平成14年7月3日付け発行の「請求書控(ノムラ・ジャパン分の平成14年6月1日ないし同年同月30日部分)」の写しであり、乙第25号証と同一内容の請求書の正本がノムラ・ジャパンに送付されている。そして、乙第25号証には、本取引に該当する部分、即ち、伝票番号(710792)(この伝票番号は、乙第23号証の売上台帳と同様に、「06710792」のことである。)、出荷日(平成14年6月10日){出荷日欄には、「0611」(6月11日のこと)と記載されているが、乙第22号証及び乙第23号証と同様に、「0610」(6月10日)の誤記と思われる。}、商品名(炒豆 ハイマウンテン)、数量(5kg)、お買上額(21,000円)が記載されている。なお、乙第25号証によるノムラ・ジャパンに対する平成14年6月分の合算請求額は、145,950円である。

(エ)平成14年7月22日に、ノムラ・ジャパンは被請求人に対して、約束手形で、本取引の代金額を含む145,950円を支払った。

乙第26号証は、被請求人の「支払証明書(入力原票)(伝票番号:084659)」の写しであり、乙第26号証で示されているノムラ・ジャパンの被請求人に対する支払額(145,950円)は、乙第25号証の被請求人のノムラ・ジャパンに対する合算請求額(145,950円)に一致している。なお、乙第26号証の左下の「上記の金額正に支払いました。」との文言の下にノムラ・ジャパンの担当者の押印がないが、乙第26号証の右下に被請求人の担当者「清水」、「前田」の押印があることから、乙第26号証に表記されている金額の入金があったことは明らかである。

(オ)本取引において、本取引商品の包装及び納品書や配達伝票等に、片仮名の「ハイマウンテン」の文字が表示されている。

例えば、

乙第22号証と同一内容の納品書の商品名欄に「炒豆 ハイマウンテン」と表示されている。

乙第24号証の1及び乙第24号証の2の配達伝票の送付品欄に「ハイマウンテン−5kg」と表示されている。

乙第25号証と同一内容の請求書に「炒豆 ハイマウンテン」と表示されている。

3 商標の使用及び使用商標

上記2(1)ないし2(5)の取引においては、当該コーヒーの炒豆の包装に片仮名の「ハイマウンテン」が表示され(なお、本商品の取引は繁雑には行われないので、片仮名の「ハイマウンテン」が表示された包装袋等が事前に多数用意されていることはなく、本商品が納品される時にその都度、その包装袋等に片仮名の「ハイマウンテン」が表示される。)、かつ、納品書、配達伝票、請求書等に片仮名の「ハイマウンテン」が表示されている。

4 使用商標と本件商標の同一性

上記2(1)ないし2(5)の取引において使用された商標は、片仮名の「ハイマウンテン」である。他方、本件商標は、欧文字の「HIGH MOUNTAIN」である。

しかし、商標法第50条第1項の括弧書きにおいて、不使用取消審判請求の対象となった登録商標には、「(...平仮名、片仮名及びローマ字の文字の表示を相互に変更するものであって同一の称呼及び観念を生ずる商標...その他の当該登録商標と社会通念上同一と認められる商標を含む。...)」と規定されている。そして、本件使用商標「ハイマウンテン」と本件商標「HIGH MOUNTAIN」からは、同一の称呼及び観念が生じる。したがって、本件使用商標「ハイマウンテン」は本件商標「HIGH MOUNTAIN」と社会通念上同一の商標であるといえる。

念のため、次の審決例を提出する。

(ア)平成10年審判第30518号の審決(平成11年10月13日審決)公報の写し(乙第27号証)。

この審決では、使用商標「INDIAN MOTORCYCLE」、登録商標「インディアンモーターサイクル」と称呼及び観念を同一にするものであるから、この使用商標の使用はこの登録商標の使用と認められる、と認定されている。

(イ)平成11年審判第31600号の審決)(平成13年12月4日審決)公報の写し(乙第28号証)。

この審決では、使用商標「PLATINUM」は、登録商標「プラチナ」と称呼及び観念を同一にし、この使用商標はこの登録商標の社会通念上同一の範囲に属するものと認められる、と認定されている。

(ウ)平成11年審判第30730号の審決(平成12年6月21日審決)公報の写し(乙第29号証)。

この審決では、使用商標「ミラクルトランクス」は要部が「ミラクル」部分であり、この「ミラクル」は、登録商標「MIRACLE」と同一の称呼及び観念を生じるもので、この「ミラクル」は、登録商標「MIRACLE」と社会通念上同一であると認められる、と認定されている。

したがって、上記2(1)ないし2(5)の取引における「ハイマウンテン」の使用は本件商標の使用といい得る。

また、上記2(1)ないし2(5)で取引された商品は、前述のとおり、全て「コーヒーの炒豆」であり、これは本件審判請求に係る指定商品中の「コーヒー」に含まれるものである。

以上のとおり、本件商標は、本件審判請求の予告登録日である平成14年7月10日の前3年以内 {取引日:(1)平成12年1月5日、(2)同年9月1日、(3)平成13年3月2日、(4)同年12月3日、(5)平成14年6月10日} において、日本国内で、被請求人によって、本件審判請求に係る指定商品に含まれる商品について、使用されたことが明らかである。

5 弁駁に対する答弁

(1)使用商標の社会通念上同一性について

請求人は、本件商標「HIGH MOUNTAIN」からは「高い山」の観念が生じるが、使用商標「ハイマウンテン」からはそのような観念が生じないので、使用商標と本件商標とは社会通念上同一ではない旨主張するが、事実に反する。

「HIGH」は「高い」という意味の英単語としてよく知られ、「MOUNTAIN」は「山」という意味の英単語としてよく知られていて、一般需要者において、この両英単語から成る「HIGH MOUNTAIN」からは「高い山」の意味を容易に想起することは、請求人の主張のとおりである。そして、これらの英単語は、英単語一般におけるのと同様に、欧文字の綴りから、先ずその発音が知られ、次にその意味が知られているのであり、その意味のみが知られていてその発音は知られていないということはあり得ない。即ち、英単語「HIGH」は「ハイ」という発音と共に「高い」という意味を表すことがよく知られ、「MOUNTAIN」は「マウンテン」という発音と共に「山」という意味を表すことがよく知られていて、その結果、「HIGH MOUNTAIN」は「ハイマウンテン」と発音されることと共に「高い山」の意味を表すことがよく知られている。

ここにおいては、「ハイ」は「高い」の意味を、「マウンテン」は「山」の意味を表す語として、それぞれよく知られているともいい得る。そして、特に「マウンテン」は、それを見たとき、或いは聞いたとき、「山」の意味が即座に想起される程、その意味はよく知られている。ただ、「ハイ」は、その語単独では「高い」の意味が最も容易に想起されるが、その他に「高級な、高性能な」等の意味も想起され得る。しかし、「ハイ」に続いて「マウンテン」の語が付加された「ハイマウンテン」においては、後部が「山」の意味を即座に想起する「マウンテン」であるので、「ハイ」は「高い」の意味の「ハイ」であるとこれまた直ちに想起されるのである。

このように、「ハイマウンテン」においても、一般人において、「高い山」の意味のみが容易に想起されるのである。

実際、「ハイマウンテン」は「高い山」の「HIGH MOUNTAIN」のみを指し示していて、この語以外に「ハイマウンテン」の表音が指し示す語は見当たらない。

以上のように、「ハイマウンテン」は、一般需要者において、「高い山」の観念のみを容易に想起させるものであるので、使用商標「ハイマウンテン」は、本件商標「HIGH MOUNTAIN」と社会通念上同一の商標といえる。

この点については、審決(乙第27号証ないし乙第29号証)によっても支持されている。

そして、本件商標「HIGH MOUNTAIN」の語及びその発音「ハイマウンテン」は、前記審決の審理対象となった英語及びその発音と比較して、少なくともそれらと同じ程度には知られているといえるので、「HIGH MOUNTAIN」と「ハイマウンテン」とは社会通念上同一といい得る。

(2) 請求人は、取引の相手方が発行した「注文書」等が提出されていないので、当該取引があったことが、第三者によって証明されていないと主張する。

小規模な或いは高額でない商品や役務の場合、「注文書」等の書面を作成せずに、電話等において口頭で注文する方法がとられていることは、取引において普通に見られることである。

そして、本件において、当該取引が行われたことは、

(ア)納品書控兼売上伝票(乙第4号証、乙第8号証、乙第13号証、乙第17号証及び乙第22号証)

(イ)売上台帳(乙第5号証、乙第9号証、乙第18号証及び乙第23号証)

(ウ)運送会社の配達伝票(乙第6号証、乙第10号証、乙第14号証、乙第19号証、乙第24号証の1及び乙第24号証の2)

(エ)請求書(乙第7号証、乙第11号証、乙第15号証、乙第20号証及び乙第25号証)、

(オ)取引代金の支払証明書(乙第12号証、乙第16号証、乙第21号証及び乙第26号証)

の一連の取引書類の存在、特に、取引に関して第三者である運送会社の配達伝票の存在、そして、その配達伝票における取引相手方の受領印の存在によって、客観的に証明されている。

なお、請求人は「提出された乙号証の全ては、被請求人自身の発行に係るものであり」と主張しているが、これは事実に反する。乙号証のうち少なくとも、「乙第6号証、乙第10号証、乙第14号証、乙第19号証、乙第24号証の1及び乙第24号証の2」は運送会社の「問合せ(伝票)番号」や「問合せの電話番号」等が記載されていて、運送会社が発行した書類であることは明らかである。

(3)証拠資料の提出について

請求人は、本件商標が実際の取引に使用されたのであれば、製品のパッケージ、広告、製品の写真、各種の宣誓書の提出は容易であるのに、それらが提出されていないと主張する。

(ア) 請求人が主張する前記の各資料が提出されていないことが、乙各号証によって証明されている事実を否定するものではない。

そこで乙号証をみると、現に、配達する商品として「ハイマウンテン 〇〇kg」と記載された前記「乙第6号証、乙第10号証、乙第14号証、乙第19号証及び乙第24号証の2」には、取引の相手方であるノムラ・ジャパンの受領印が押印されているのである。ここでは、取引において第三者である運送人(福山通運、佐川急便)が、被請求人の依頼に基づき、配達を依頼された商品「ハイマウンテン」を、取引の相手方であるノムラ・ジャパンに配達したことが、証明されている。そして、それらにおいて、「ハイマウンテン」が配達された日は、本件審判の予告登録前3年以内の日である。

そして、当該配達商品の包装には、「ハイマウンテン」の文字及びその内容量が、実際に表示されていた。このことは、前記「乙第6号証、乙第10号証、乙第14号証、乙第19号証及び乙第24号証の2」の配達の伝票には、「ハイマウンテン」及びその数量「〇〇kg」との記載以外に、配達されてきた商品の内容を、荷受け時において、直ちに特定できる記載がなく、このような配達の伝票に、荷受人であるノムラ・ジャパンの担当者が受領印を押印しているということからも容易に推測できる。即ち、当該配達商品の包装等に「ハイマウンテン」及びその内容量の記載がなされていて、その配達されてきた商品の包装等になされていた表示と配達の伝票上の表示とが一致していることを、ノムラ・ジャパンの荷受け担当者が確認して、受領したのである。

(イ)ノムラ・ジャパンの仕入業務担当者「藤山弘行」氏の陳述書(乙第30号証)を提出する。なお、乙第6号証、乙第10号証、乙第14号証及び乙第19号証に示されている商品の各受領日が含まれる平成2年より平成14年1月までのノムラ・ジャパンの仕入業務担当者は「柳原利夫」氏であったが、同氏は、同社に約30余年勤務した後、平成14年3月20日に同社を退職している。

(ウ)更に、第1回答弁書で提出済みの乙各号証に対応する、被請求人からノムラ・ジャパンへ送付した書類の原本のうち、現在被請求人がノムラ・ジャパンから入手し得ているものの写し(乙第31号証ないし乙第40号証)を提出する。

上記のとおり、当該各取引が実際に行われたことは、乙第4号証ないし乙第26号証の一連の取引書類、及び、今回新たに提出した、当該取引の相手方であるノムラ・ジャパンが所持している乙第31号証ないし乙第40号証の取引書類によって明らかにされている。そして、これらの取引の一連の内容に不自然な点はない。

更に、当該各取引に関する取引書類、特に被請求人が作成し同人から取引の相手方のノムラ・ジャパンに渡された納品書(乙第31号証、乙第32号証、乙第34号証及び乙第38号証)及び請求書(乙第35号証、乙第37号証及び乙第39号証)には、当該取引欄に「ハイマウンテン」と記載されていて、当該各取引において、「ハイマウンテン」が使用されたことは明らかである。

(4)取引先と取引量について

(ア)取引の相手方が更に一般消費者に当該商品を販売したという証拠が提出されていないことと、被請求人が使用証拠として提出した乙各号証によって示されている事実の信憑性とは何の関係もないことであり、かつ、これらのことによって、乙各号証が示している事実が何ら否定されるものでもない。ある特定の商品について、取引の相手方が一社であるということは特異なことではない。

(イ)取引の相手方が一社であっても、その一社との取引において商標が使用されている事実が示されればそれで充分である。

被請求人とノムラ・ジャパンとの取引では、一回の取引量は5〜10kgであるが、この取引量の取引は、乙号証が示すとおり、断続的ではあるが長期間にわたって継続されているのである。このような取引に何ら不自然な点はない。

(ウ)取引の相手方が更に当該商品を消費者に販売した証拠が提出されていないということは、不使用取消審判における被請求人が行う証明と全く関係なく、またその証明は必要な条件ではない。

そして、被請求人からノムラ・ジャパンへ、コーヒーの炒豆「ハイマウンテン」が販売されたことは、前記で述べたこと並びに乙第30号証の陳述書、乙第4号証ないし乙第26号証の一連の取引書類及び乙第31号証ないし乙第40号証の取引書類が示すとおり、事実である。

(5) 請求人は、「運送受領書」が提出されていないこと、運送会社から被請求人へファックスで送信された書面に表示された送信年月日とその書面に表されている伝票上の受領印の日付が矛盾していること、佐川急便の「判取証明」(乙第24号証の2)はどのような書類なのか判らないことを理由に、運送会社の配達の伝票(乙第6号証、乙第10号証、乙第14号証、乙第24号証の1及び2)では当該商品が実際に運送されたことが証明されていないと主張する。

しかし、この請求人の主張は成り立たない。

(ア)「運送受領書」が提出されていないことについて

通常は、「依頼人に交付する配達品の預り書(受領書)」(請求人のいう「運送受領書」)、「配達したことを証明する配達先の受領印をもらうための運送会社用の伝票」、「配達先に交付する伝票」等が一緒に綴られた複写式の伝票が用いられている。これら伝票のうち、第1番目或いは第3番目の伝票のみでは商品が配達されたことを証明できないが、第2番目の伝票は、それに受領印の押印があれば、それのみで商品が配達されたことを証明し得るものである。

そして、乙第6号証、乙第10号証、乙第14号証、乙第19号証及び乙第24号証の2に表されている各伝票は、前記の第2番目の「配達したことを証明する配達先の受領印をもらうための運送会社用の伝票」に受領印が押印されているものである。

そこで、乙第6号証、乙第10号証、乙第14号証、乙第19号証及び乙第24号証の2の伝票を詳しくみると、それらには、「伝票作成年月日」、「お問合せ番号」、「荷送人(ご依頼主)」、「お届け先」、「配達品の内容」、「問合せのための運送会社の電話番号」、「運送会社名」等、及び年月日が表示された受領印が表されていて、それらの表示から、「被請求人からノムラ・ジャパンへ」、「ハイマウンテンが」、「福山通運或いは佐川急便によって配達され」、その「ハイマウンテンは、(例えば)平成12年1月6日に受領された」ことが明らかに証明されている。

なお、「乙第24号証の1」は、後で述べるとおり、請求人がいう「運送受領書」である。この伝票には、佐川急便の集荷担当者の平成14年6月10日付けの受領印が押されている。

(イ)ファックスの送信年月日とその書面に表されている伝票上の受領印の日付が矛盾していることについて

運送会社である福山通運から被請求人へファックスで送信された書面(乙第6号証、乙第10号証、乙第14号証、乙第19号証、)に表示された送信年月日が「’00年08月19日(月)」となっていることは事実である。しかし、この書面は、本件審判請求を受けた後の平成14年8月19日に、福山通運の東京北支店から被請求人に送信されてきたものであるが、同支店のファクシミリ機の年表示部分の設定が誤っていたため、正しくは 「’02年08月19日(月)」と表示されるべきものが、「’00年08月19日(月)」と誤って表示されたものである。ちなみに、2000(平成12)年8月19日は土曜日であり、2002(平成14)年8月19日は月曜日であって、このことからも、上記乙号証に表されている「08月19日(月)」部分は、2002(平成14)年8月19日を表していることが判る {2000年8月19日(土曜日)付け朝日新聞の第1頁の写し(乙第41号証)、及び2002年8月19日(月曜日)付け朝日新聞の第1頁の写し(乙第42号証)を提出する} 。

乙第41号証及び乙第42号証並びに後記の乙第43号証から明らかなように、福山通運の配達の伝票の写しが、同社の東京北支店から被請求人へ送信されてきたのは平成14年8月19日であり、他方、乙第6号証に表されているノムラ・ジャパンの受領印の日付は平成12年1月6日、乙第10号証に表されているノムラ・ジャパンの受領印の日付は平成12年9月4日、乙第14号証では平成13年3月5日、乙第19号証では平成13年12月4日であって、前記送信日と各受領印の日付との間には、何ら矛盾はない。

ここで念のため、福山通運東京北支店の「斉藤浩二」氏の陳述書(乙第43号証)を提出する。

なお、この陳述書に添付してある、「NO.3」部分の「荷物領収原票(着店用)」(問合せ番号:201−3101−4562)の写し(乙第14号証と同じ)、及び「NO.4」部分の同(問合せ番号:206−2386−4763)の写し(乙第19号証と同じ)の2通については、その原本が、福山通運において現在も保管されている。

(ウ)佐川急便の「判取証明」(乙第24号証の2)について

「乙第24号証の2」は、「判取証明」と呼ばれているもので、運送会社が、配達の依頼人に対して、依頼された商品が相手先へ間違いなく配達されたことを、伝票における相手先の受領印等をもって証明するものである。

「乙第24号証の2」の「判取証明」では、佐川急便が、請求人に対して、依頼された「ハイマウンテン−5kg」等が、平成14年6月11日に、ノムラ・ジャパンに配達されたことを証明している。

なお、「乙第24号証の2」の書面の送付先が「株式会社横浜ハイ珈琲」となっているが、これは、当該「ハイマウンテン−5kg」等の商品は、被請求人の依頼により、同人を荷送人としてノムラ・ジャパンへ配達されたのであるが、これらの商品の現物は、被請求人の指示により、株式会社横浜ハイ珈琲から届けられたため、佐川急便の担当者によってそのように記載されたものである。

この点に関して、佐川急便神戸店の「泉谷歳也」氏の陳述書(乙第44号証)を提出する。

(6) 請求人は、「支払証明書(入力原票)」(乙第12号証、乙第16号証、乙第21号証及び乙第26号証)は、本件商標の使用を全く示しておらず、証拠とならないと主張する。

しかし、この請求人の主張は成り立たない。

「支払証明書(入力原票)」(乙第12号証、乙第16号証、乙第21号証、乙第26号証)は、被請求人からノムラ・ジャパンに対し、該当月の「ハイマウンテン」の取引の代金と他の取引の代金とを合算して請求した金額が、ノムラ・ジャパンから支払われたことを、ノムラ・ジャパンの担当者の押印等をもって証明するものである。金銭の支払証明書に個々の商標が記載されないのは普通のことであって、不自然なことではない。そして、

(ア)乙第11号証の「平成12年9月4日に、被請求人からノムラ・ジャパンに納品された「ハイマウンテン−10kg」の代金43,500円を含む、同年9月1日から同年同月30日までの合算請求額(196,035円)」と、乙第12号証(及び、乙第33号証)の「同年10月20日にノムラ・ジャパンから被請求人に支払われた金額(196,035円)」とは一致する。

(イ)乙第15号証の「平成13年3月5日に、被請求人からノムラ・ジャパンに納品された「ハイマウンテン−10kg」の代金43,500円を含む、同年3月1日から同年同月31日までの合算請求額(287,385円)」と、乙第16号証(及び、乙第36号証)の「同年4月20日にノムラ・ジャパンから被請求人に支払われた金額(287,385円)」とは一致する。

(ウ)乙第20号証の「平成13年12月4日に、被請求人からノムラ・ジャパンに納品された「ハイマウンテン−10kg」の代金43,500円を含む、同年12月1日から同年同月31日までの合算請求額(282,870円)」と、乙第21号証の「翌平成14年1月21日にノムラ・ジャパンから被請求人に支払われた金額(282,870円)」とは一致する。

(エ)乙第25号証の「平成14年6月11日に、被請求人からノムラ・ジャパンに納品された「ハイマウンテン−5kg」の代金21,000円を含む、同年6月1日から同年同月30日までの合算請求額(145,950円)」と、乙第26号証(及び、乙第40号証)の「同年7月22日にノムラ・ジャパンから被請求人に支払われた金額(145,950円)」とは一致する。

そして、乙第11号証(被請求人の請求金額)と乙第12号証及び乙第33号証(ノムラ・ジャパンの支払金額が一致している事実は、乙第8号証ないし乙第10号証と共に、取引例上記2(2)が実際に行われたことを証明している、乙第15号証(被請求人の請求金額)と乙第16号証及び乙第36号証(ノムラ・ジャパンの支払金額)が一致している事実は、乙第13号証、乙第14号証と共に、取引例上記2(3)が実際に行われたことを証明している、乙第20号証(被請求人の請求金額)と乙第21号証(ノムラ・ジャパンの支払金額)が一致している事実は、乙第17号証ないし乙第19号証と共に、取引例上記2(4)が実際に行われたことを証明している及び乙第25号証(被請求人の請求金額と乙第26号証及び乙第40号証(ノムラ・ジャパンの支払金額)が一致している事実は、乙第22号証ないし乙第24号証の2と共に、取引例上記2(5)が実際に行われたことを証明している。

以上のとおり、「支払証明書(入力原票)」(乙第12号証、乙第16号証、乙第21号証及び乙第26号証)は、それらに対応する被請求人のノムラ・ジャパン宛ての領収証(乙第12号証に対応する乙第33号証、乙第16号証に対応する乙第36号証、乙第26号証に対応する乙第40号証)とともに、本件商標が使用されたことを示す証拠となり得るものである。

(7)使用商品について

請求人は、乙各号証に記載されている商品名は「炒豆」である。この「炒豆」は、「大豆を炒ったもの」或いは「火で炒った豆」を意味し、第29類の「豆」(旧第33類)の範疇に属するもので、「コーヒーの炒豆」ではないと主張する。

「炒豆」は、第一義的には「大豆を炒ったもの」を意味するとしても、それは形式的な言葉の意味の問題で、そのことが、被請求人とノムラ・ジャパンとの間の現実の取引において、「炒豆」は「炒ったコーヒー豆」即ち「コーヒーの炒豆」のことであるとして使用されている事実(乙第30号証)を否定するものではない。

現に、「広辞苑」(甲第3号証)においても、「いり・まめ(炒豆)」とは「大豆を炒ったもの。まめいり」で、「まめ・いり(豆炒り)」とは「豆を火で炒ること」、また、「いりまめ」とされており、「炒豆」は、「大豆を炒ったもの」のみでなく、請求人が述べているとおり「火で炒った豆」をも意味する。そして、この「豆」から「コーヒー豆」が除かれる理由はない。

なお、被請求人は、以前から、「コーヒーの炒豆」の意味で「炒豆」或いは「炒リ豆」の語を使用してきている。

この点に関して、「飲料商品ガイド(2000年版)」(株式会社産経新聞メディックス:平成12年5月発行)の表紙、143頁、裏表紙の各写し(乙第45号証)、及び「飲料商品ガイド(2001 BEVERAGE GUIDE)」(株式会社産経新聞メディックス:平成13年6月発行)の表紙、131頁、裏表紙の各写し(乙第46号証)を、それぞれ提出する。

また、請求人は、被請求人が原材料の一部に「発芽黒豆」を使用した清涼飲料水を販売していること(甲第4号証)を、乙各号証に記載の「炒豆」は「コーヒーの炒豆」を意味しないとする自己の主張の根拠の一つとしている。しかし、被請求人が、その製造販売に係る商品(清涼飲料水)に「発芽黒豆」を使用していることが、何故に、被請求人とノムラ・ジャパンとの間で取引された「炒豆」の「ハイマウンテン」を「コーヒーの炒豆」ではないとする請求人の主張につながるのか。被請求人が「発芽黒豆」を使用していることと、「炒豆」と表示して「コーヒーの炒豆」を販売していることとは、何の矛盾もなく両立し得ることである。

以上のとおり、「ハイマウンテン」が使用されている「炒豆」は、「コーヒー」の範疇ではなく「豆」の範疇に属するとする請求人の主張は成り立たない。

(8)まとめ

被請求人は、本件商標と社会通念上同一の商標である「ハイマウンテン」を、「コーヒー」について、本件審判請求の予告登録日(平成14年7月10日)前3年以内に日本国内において使用した。

よって、請求人の主張は理由がないものであるから、本件審判請求は成り立たない。

第4 当審の判断

1 被請求人は、本件商標を本件取消の請求に係る商品について本件審判請求の登録日前3年以内に使用している旨答弁し証拠を提出しているので、被請求人の提出に係る各乙号証について検討する。

(1)乙第4号証ないし乙第7号証によれば、請求人が取引先であるノムラ・ジャパン食品事業部へ福山通運を通じ、商品 「炒豆ハイマウンテン シンクウパック」を「10kg単価 4,350円 金額43,500円」で納入したことが認められる。また、商品出荷日をみると、2000年1月5日と記載されていることから、本件審判請求の登録日(平成14年7月10日)前に商品「炒豆ハイマウンテン シンクウパック」を出荷したものというべきであり、さらに、「ハイマウンテン」の文字自体が独立して自他商品の識別力を有するというべきである。

(2)乙第8号証ないし乙第12号証によれば、請求人が取引先であるノムラ・ジャパン食品事業部へ福山通運を通じ、商品「炒豆ハイマウンテン シンクウパック」を「10kg 単価 4,350円 金額43,500円」で納入したことが認められる。また、商品出荷日をみると、2000年9月1日と認められることから、本件審判請求の登録日(平成14年7月10日)前に商品「炒豆ハイマウンテン シンクウパック」を出荷したものというべきであり、さらに、「ハイマウンテン」の文字自体が独立して自他商品の識別力を有するというべきである。

(3)乙第13号証ないし乙第16号証によれば、請求人が取引先であるノムラ・ジャパン食品事業部へ福山通運を通じ、商品「炒豆ハイマウンテン シンクウパック10kg」を「単価 4,350円 金額43,500円」で納入したことが認められる。また、商品出荷日をみると、2001年3月2日と認められることから、本件審判請求の登録日(平成14年7月10日)前に商品「炒豆ハイマウンテン シンクウパック」を出荷したものというべきであり、さらに、「ハイマウンテン」の文字自体が独立して自他商品の識別力を有するというべきである。

(4)乙第17号証ないし乙第21号証によれば、請求人が取引先であるノムラ・ジャパン食品事業部へ福山通運を通じ、商品「炒豆ハイマウンテン シンクウパック」を「10kg 単価 4,350円 金額43,500円」で納入したことが認められる。また、商品出荷日をみると、2001年12月3日と認められることから、本件審判請求の登録日(平成14年7月10日)前に商品「炒豆ハイマウンテン シンクウパック」を出荷したものというべきであり、さらに、「ハイマウンテン」の文字自体が独立して自他商品の識別力を有するというべきである。

(5)乙第22号証ないし乙第26号証によれば、請求人が取引先であるノムラ・ジャパン食品事業部へ佐川急便を通じ、商品「炒豆ハイマウンテン 5kg」を「単価 4,200円 金額21,000円」で納入したことが認められる。また、商品出荷日をみると、2002年6月11日と認められることから、本件審判請求の登録日(平成14年7月10日)前に商品「炒豆ハイマウンテン シンクウパック」を出荷したものというべきであり、さらに、「ハイマウンテン」の文字自体が独立して自他商品の識別力を有するというべきである。

(6)請求人は、「ハイマウンテン」と書されてなる標章は、本件商標「HIGH MONTAIN」と社会通念上同一の商標とはいえない旨主張している。

しかしながら、本件商標は「HIGH MOUNTAIN」の文字よりなるところ、構成中「HIGH」及び「MOUNTAIN」の欧文字は、それぞれ「高い」及び「山、マウンテン」を意味する語として大変親しまれていることから、「ハイマウンテン」の称呼及び「高い山」の観念が生ずるものといえるものであり、さらに、「ハイマウンテン」の文字からも「ハイマウンテン」の称呼、「高い山」の観念が生ずるものといえる。そうすると、上記各乙号証に記載されている「ハイマウンテン」の商標は、本件商標とは称呼及び観念を同一にするものであるから、本件商標とは社会通念上同一視し得る商標であるとみるべきである。

(7)請求人は、乙各号証に記載されている商品名は「炒豆」であり、この「炒豆」は、「大豆を炒ったもの、まめいり」(広辞苑 岩波書店)を意味し、「コーヒー」の範疇に属するというよりは、むしろ「豆」の範疇に属する商品である旨主張する。

ところで、特許庁編 商品区分解説(昭和35初版、平成2年4月25日改訂版2刷 社団法人発明協会発行)の第29類「コーヒー」の説明によれば、この概念には、未加工の「コーヒー豆」はこの概念に属しない。焙煎したコーヒー豆及びそれをさらに加工して粉状、顆粒状又は液状にしたものがこの概念に属するとの記載があり、焙煎したコーヒー豆、コーヒー豆を粉にしたもの、炒ったコーヒー豆など加工したコーヒー豆は、「コーヒー」の範疇に含まれるものと解するのが相当である(関連資料甲第5号証)。

そこで、これを本件についてみると、本件商標の使用商品「炒豆」の意味は、「大豆を炒ったもの」の他「まめいり」の意味があり、「火で炒った豆」の意味をあることから、「火で炒ったコーヒー豆」を除く理由はないし、また、「炒ったコーヒー豆」を商品「炒り豆」として販売されている事実が認められる(乙第45号証及び乙第46号証)。

そうすると、被請求人が本件商標を使用しているとする商品「炒豆」は、「加工されたコーヒー豆」であると認められることから、本件取消請求に係る商品中「コーヒー」の範疇に属する商品であるというべきである。

(8)さらに、請求人は、運送会社である福山通運から被請求人へファックスで送信されたファックスの送信日が商品の配達領収書(乙第6号証、乙第10号証、乙第14号証及び乙第19号証)が、商品が運送会社によって配達される前に、商品の配達領収書が作成されていることになり、このような配達領収書の内容には矛盾がある旨述べている。

しかしながら、ファックスの送信日の誤りについては、請求人の答弁及び担当者の陳述書(乙第44号証)により、ある程度理解できるものであり、配達領収書(元払荷物領収原票)の信憑性について、積極的に否定するものともいえないものであるから、請求人の主張は、採用することはできない。

2 以上の事実及び被請求人の答弁の全趣旨によれば、本件商標は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、取消請求に係る指定商品に含まれる「コーヒー」の範疇に属する商品「炒ったコーヒー豆」ついて、本件商標と社会通念上同一と認められる商標が、本件商標権者によって使用されていたものといわざるを得ない。

したがって、本件商標は、請求に係る指定商品についてのその登録を商標法第50条の規定により取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。