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Trademark Appeal Case

不使用取消審判の論点

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2003−31208(T2003−31208/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

第 1 本件商標

本件登録第3083352号商標(以下「本件商標」という。)は、「maya」(書体及び態様は後掲のとおり:以下同じ)を書してなり、平成4年9月7日に登録出願され、第42類「宿泊施設の提供,飲食物の提供,美容」を指定役務として、平成7年10月31日に商標権の設定登録がされたものである。そして、本件審判請求の登録は、平成15年10月1日にされている。

第2 請求人の主張

1 請求の趣旨

請求人は、商標法第50条の規定により、本件商標の登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を要旨次のとおり述べている。

2 請求の理由

商標権者(有限会社マヤ)は、商標登録を取ったが全く使用している形跡が見当たらないので、存在確認の為、平成14年12月24日に商標登録原簿の謄本を取りその住所に葉書を出したところ、宛所に尋ね当たらずとの事でそのまま葉書が戻って来た。現在商標権者(有限会社マヤ)は、神戸地震以来存在していない。

第3 被請求人の答弁

被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第10号証(枝番を含む。)を提出している。

1 答弁の理由

(1)被請求人(商標権者:有限会社マヤ)は、本件審判請求の予告登録前3年以内に、兵庫県神戸市灘区都通4丁目1−25に所在の宿泊施設「ホテルmaya」(以下「ホテルmaya」という。)において、本件商標を使用していたので、その登録は商標法第50条の規定により取り消されるものではない。

なお、被請求人は、本件商標の出願時には、現在の本店所在地である兵庫県神戸市東灘区御影本町5丁目3番4号に本店を移転していたので、商標権者の住所表示を更正する登録申請を平成15年11月27日付で行った(乙第1号証)。

(2)被請求人が兵庫県神戸市灘区都通4丁目1−25においてホテル業(営業許可済証の記載によれば「飲食店営業(旅館)」)を行っていることは、平成15年1月14日神戸市保健所長発行に係る営業許可済証及び営業許可通知書(乙第2号証の1、2)から明らかである。

そして、平成15年10月30日付撮影の各写真(乙第3号証)に見ることのできるとおり、ホテルmayaの実際の建物には、本件商標と同一の態様の「maya」を大きく表示した看板が掲げられており(写真1、2)、建物の入り口付近に設置された電光看板及びホテル利用者が使用する物には本件商標と同一態様の「maya」が表示されている(写真3ないし写真10)。

これらの各写真は、被請求人が、役務「宿泊施設の提供」について本件商標を使用していることを立証するものである。以下に乙第3号証の各写真について説明する。

写真1は、ホテルmayaの西側に位置する歩道橋からホテルmayaの西側外観を撮影した写真である。写真2は、ホテルmayaの東側に位置するホテルmayaの駐車場のアーケード及びホテルmayaの東側外観を撮影した写真である。写真3ないし写真6は、ホテルmayaの入り口付近に配置された電光看板を撮影した写真である。

写真1ないし写真6に見ることのできる本件商標と同一の書体で表示された標章は、ホテルmayaを表示する自他商品識別標識であるから、当該表示は、本件商標を役務「宿泊施設の提供」について使用するものに他ならない。

また、写真7ないし写真10は、ホテル利用者が使用するスリッパ、バスタオルを収納する袋、箸袋、ライターに本件商標を表示しており、役務「宿泊施設の提供」の提供を受ける者の利用に供する物に本件商標が付されていることを明らかにするものである。

以上のとおり、被請求人が役務「宿泊施設の提供」について本件商標を使用していることは、乙第3号証の写真1ないし写真10から明らかである。

(3)本件商標を審判請求の予告登録前より以前から乙第3号証の写真1及び写真2に見ることのできる建物の外観で営業していたことについては、平成11年(1999年)9月29日付打ち出しの「らぶまつぷ」と題するインターネットホームページの写し(乙第4号証)に掲載されているホテルmayaの写真が、乙第3号証の写真2と同じ方向のやや離れた場所から撮影された写真であることより容易に理解することができる。当該インターネットホームページは現在存在していないが、同様の内容の情報は、現存する「KOBE−HOTEL」と題するインターネットホームページ(http://www.kobe-hotel.net/index.html)のホテルmayaの紹介ページ(http://www.kobe-hotel.net/hotel/maya.html)に掲載されている。また、乙第3号証に掲載されている写真と同一の写真も当該紹介ページに掲載されている(乙第5号証の1、2)。これらのインターネットホームページに掲載された情報の内容から、被請求人が経営するホテルmayaが、平成11年(1999年)9月29日から今日まで継続して営業していることを窺い知ることができる。

また、「iタウンページ」と題するインターネットホームベーン(http://itp.ne.ip/servlet/jp.ne.itp.sear.SCMSVTop)を用いて、「ホテルマヤ」をキーワードとし、兵庫県神戸市灘区地区を範囲として検索を行えば、ホテルmayaが検索される(乙第6号証の1)。当該インターネットホームページの情報は平成15年(2003年)9月7日に更新されているので(乙第6号証の2)、上記検索結果からは、ホテルmayaが平成15年(2003年)9月7日現在営業していたことを窺い知ることができる。

NTT西日本が発行する書籍「タウンページ」の下巻第1609頁にも、ホテルmayaの情報が掲載されている(乙第7号証)。

当該書籍の掲載情報は平成15年(2003年)5月27日現在のものであるから、当該書籍からは、ホテルmayaが平成15年(2003年)5月27日現在営業していたことを窺い知ることができる。

さらに、平成15年1月27日に行われたホテルmayaの駐車場のハロゲン化物消火設備点検票及び非常電源(蓄電池設備)点検票(乙第7号証)、平成15年4月22日付関西音響株式会社発行の見積書(乙第8号証)、平成14年1月1日から同3月26日かけての株式会社ポート発行の領収書5通(乙第9号証の1ないし5)から、被請求人が本件審判請求の登録前に本件商標を役務「宿泊施設の提供」について使用していたことを理解することができる。

すなわち、乙第8号証の点検票は、その所在の欄に記載された住所よりホテルmayaの駐車場が被点検設備であることが明らかであるところ、そのような駐車場設備の点検は、ホテルmayaがその当時営業していたからこそ行われるものであると判断するのが妥当である。乙第9号証の見積書については、「品名」の欄に「液晶プロジエクター設備(1部屋)」と掲載されており、その受け渡し場所の欄に「ホテルmaya」と記載されていることから、被請求人が平成15年4月22日当時ホテルmayaの一部屋に液晶プロジエクターを設置することを検討していたこと、及びその当時ホテル営業を行っていたことを容易に理解することができる。乙第10号証の1ないし5からは、ホテルの入り口等に使用する足拭い用マット及びホテル内を清掃するために使用するモップのリース料金を、平成14年1月1日、1月15日、1月29日、2月12日、3月26日にそれぞれ支払った際の領収書であり、それらの領収書から、領収書に記載の日付け当時、ホテルmayaが営業していたことは明らかである。

(4)以上のとおり、被請求人は、少なくとも平成11年(1999年)9月29日以降、本件審判請求の登録前3年間を経て、現在までの間、乙第3号証の写真1及び写真2に見ることのできる建物の外観でホテル業を営業しており(乙第3号証ないし乙第5号証)、本件審判請求の登録前3年の間に、現実にホテル営業(宿泊施設の提供)を行っていたのである(乙第6号証ないし乙第10号証)。

したがって、本件商標は商標法第50条の規定により取り消されるものではない。

第 4 当審の判断

被請求人が、本件商標を本件審判の取消対象商品について要証期間において使用していた事実を証明するものとして提出した乙第1号証ないし乙第10号証の各書証をみるに、被請求人(商標権者)が本件商標と社会通念上同一と認められる標章を「宿泊施設の提供(ホテル営業)」に使用していること、かつ、これら乙各号証を合わせみれば、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において使用してたものと認め得るものである。

そして、請求人は、被請求人の答弁に対し、何ら弁駁するところがない。

してみれば、請求人の本件審判請求は理由がなく、本件商標は、商標法第50条の規定により、本件審判の取消請求に係る指定商品について、その登録を取り消すことができない。

よって、結論のとおり審決する。

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