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結論

勝訴(請求認容)

第3条第1項第3号「造語の識別力判断」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2002−4935(T2002−4935/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2002−4935(T2002−4935/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
造語の識別力判断
適用条文
第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2002−4935(T2002−4935/J1)・不服)は、本件商標について、商標法第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「造語の識別力判断」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1.本願商標

本願商標は、標準文字で「SMARTSIGNET」の文字を横書きに書してなり、第9類「電子印鑑に関するコンピュータソフトウェア,同ソフトウェアを搭載したコンピュータ及びその周辺機器,電子応用機械器具及びその部品,電気通信機械器具,自動販売機,金銭登録機,硬貨の計数用又は選別用の機械,作業記録機,写真複写機,手動計算機,製図用又は図案用の機械器具,タイムスタンプ,タイムレコーダー,電気計算機,パンチカードシステム機械,票数計算機,ビリングマシン,郵便切手のはり付けチェック装置」並びに第42類「電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,電子商取引における第三者に対するオンラインによるユーザーの本人確認・証明」を指定商品・役務として、平成12年11月9日に登録出願されたものである。

2.原査定の拒絶の理由

原査定は、「この商標登録出願に係る商標は、その構成中の『SMART』は『電子制御装置(コンピュータ)が組み込まれた。情報処理機能をもっていること。』といった意味を表わし、『SIGNET』は『印、印判』の意味を表わすものであって、これら両語を結合してなる全体としての意味するところを商品との関係からみると、これより『朱肉と判子による決済印、認め印などの機能を電子に置き換えたもの』といった意味を表わすものとみるのが自然であり、これを本願指定商品・役務中の『電子印鑑に関するコンピュータソフトウェアやその機能を有する機器など』あるいは『電子商取引における第三者に対するオンラインによるユーザーの本人確認・証明』に使用しても、取引者・需要者は、単に商品・役務の機能・品質を表示するにすぎないものと理解・認識するにとどまり、本願商標は自他商品・役務の識別標識としての機能を有しないものと認める。したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3.当審の判断

本願商標は、上記のとおり、「SMARTSIGNET」の文字からなるところ、例えば、小学館ランダムハウス英和辞典によれば「SMART」の文字は「機敏な、敏速な、てきぱきした、手際がよい、抜け目のない、気の利いた、スマートな、電子制御装置(コンピュータ)が組み込まれた」等の意味合いを、「SIGNET」の文字は「(指輪などに彫った)小印・認め印、(法律文章・契約書などに押す小型の)印・印判」の意味合いをそれぞれ有するものである。そして、構成中前半部分の「SMART」の語は、例えば「SMART CARD」や「SMART COPIER」のようにコンピュータ用語として用いられることがあるとしても、「機敏な、手際がよい、スマートな」といった、より一般的な意味もあり、これが常に「電子制御装置が組み込まれた」という意味で需要者に認識されるものということはできない。また、後半部分の「SIGNET」の語は、一般の日本人の英語力に照らして、上記意味合いを有する語として広く知られているということはできない。そうとすると、これらを結合してなる本願商標は、これに接する取引者・需要者に、原審が説示する「朱肉と判子による決済印、認め印などの機能を電子に置き換えたもの」のような意味合いを想起させるということはできず、むしろ、特定の意味合いを有しない一種の造語を表したものと理解、把握されるとみるのが相当である。

また、当審において、職権をもって調査したが、「SMARTSIGNET」の文字が、本願の指定商品・役務を取り扱う業界において、商品の品質・用途、役務の質等を表示するものとして取引上、普通に使用されている事実を発見することはできなかった。

してみれば、本願商標は、これをその指定商品・役務に使用しても、自他商品・役務の識別力を十分に発揮できるものというべきである。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものではないから、これを理由として本願を拒絶した原査定は妥当でなく、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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