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Trademark Appeal Case

商標不使用取消と使用証拠

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2003−30367(T2003−30367/J2)
審判種別取消
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第4014287号商標の商標登録は取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。

理由テキスト

第1.本件商標

本件登録第4014287号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成7年10月31日に登録出願、第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,ショール,スカーフ,手袋,マフラー,帽子,運動用特殊衣服」を指定商品として、平成9年6月20日に設定登録されたものである。

そして、本件審判の請求の登録は、2003年(平成15年)4月23日にされたものである。

第2.請求人の主張

請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として、審判請求書において甲第1号証及び甲第2号証並びに弁駁書において甲第3号証ないし甲第9号証(枝番を含む。)を提出した。

なお、甲号証は、職権により、連続番号に付け直した。したがって、弁駁書に添付の甲第1号証ないし甲第7号証は、甲第3号証ないし甲第9号証とした。

1.請求の理由

本件商標は、その指定商品について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが使用した事実が存在しないから、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。

2.答弁に対する弁駁

(1)乙第1号証に示された文書の発行所がどのような形態で存在するのかが明確でない。また、その発行所の活動形態も明らかでない。

請求人は、乙第1号証に示された文書に、同文書の発行所であると記載された海外ファッションブランド協会の電話番号について、NTTの電話番号紹介で調査したところ、海外ファッションブランド協会の名では届け出されていないとの返答を受けた(甲第3号証)。

乙第1号証に示された文書が、朝日新聞社、読売新聞社、毎日新聞社等から発行された文書でないことから、この文書が印刷されただけなのか、頒布されたことがあるのか、頒布されたとすればどのような形態で頒布されたのか明確でない。

(2)乙第2号証ないし乙第7号証に示された各登録商標の使用説明書は、各登録商標の使用説明書の作成名義人が誰であるのかがわからない。したがって、上記文書を以て真正に成立した文書とは認められない。

それだけでなく、乙第2号証ないし乙第7号証に示された各登録商標の使用説明書に添付された各取引書類の写では、その取引書類の作成者が誰であるのかわからない。したがって、上記文書を以て真正文書とは言えない。

(3)本件商標は、上段に「novasport」と横書きして成り、下段には、片仮名で小さく「ノヴァスポール」と横書きした二段構成から成る商標である。したがって、被請求人が、本件審判請求を排斥しようとするのであれば、前記した登録商標を商品の出所を識別できる態様で使用した事実を主張し、且つ立証しなければならない。

乙第1号証は、「海外ファッションブランド協会」と称する団体の会誌であるとされている。ところが、同会誌の記載は、同協会のメンバーが使用している、或は、使用しようとしている商標の紹介の記載である。

上記した会誌に掲載されている「novasport」の商標は、請求人のフランスのライセンサーである「ノヴァスポール」の実績の記載である。

この事実を甲第4号証ないし甲第7号証を以て明らかにする。

上記した会誌に掲載したことを以て、被請求人が、被請求人の取扱商品について、その商品の出所の識別標識として本件商標を使用したことにはならない。

乙第2号証ないし乙第7号証を以てしては、本件商標を被請求人の取扱商品について、その商品の出所の識別標識として使用したことの立証とはならない。

(4)請求人は、被請求人の所在地に赴き被請求人の店舗、事務所の実態を調査したが、甲第8号証に示すとおり被請求人の商号を掲げた店舗、事務所は見当たらなかった。

更に、甲第9号証に示すとおり、NTTの電話番号紹介で調査したところ、被請求人の名義では届出されていないと言う返答を得た。

(5)以上の事実によって、被請求人が本件商標をその指定商品について出所の標識として使用したとは認められない。

第3.被請求人の主張

被請求人は、本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求める、と答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第7号証を提出した。

1.被請求人は、登録商標の使用説明書(乙第1号証ないし乙第7号証)で示したとおり、少なくとも平成12年7月30日までは本件商標を使用していた。

尚、乙第1号証として提出した商品広告は、輸入ファッション商品、即ち輸入衣料品、服飾雑貨を扱う業者で構成されている協会の新聞であり、これらの商品についての各社の取扱いブランドを示している。また、その中において被請求人に関しても商品並びに商標が示されている。

そして、該新聞の発行者である海外ファッションブランド協会は、被請求人が会長を勤め、現在も存続している。

ところで、新聞による広告は、発行された日だけでなく、それから相当の期間(通常1年程度)読者の意識に残るものである。

また、特に、毎日発行される新聞ではなく、月に1回或いは年に数回しか発行されないような新聞の場合には、そこで掲載された内容は特に印象が長く残り、また、これらの新聞は1年間分をまとめて保存しておくことも多い。

海外ファッションブランド協会は現在も存続しているのであり、該協会に所属している業者の間では、本件商標は被請求人の取扱いブランドとして認識されているのであるから、少なくとも該新聞が発行された日から1年後の平成12年7月30日までは、読者において、本件商標は被請求人の取扱いブランドとして認識されていたものである。

2.乙第2号証ないし乙第7号証として提出した商品に関する取引書類は、乙第1号証の新聞が発行された当時において被請求人が実際に商品に本件商標を使用していた事実を示すものである。

3.これらのことから、少なくとも平成12年7月30日までは被請求人が本件商標を使用していたことが明らかである。

第4.当審の判断

1.被請求人の提出した乙第1号証によれば、海外ファッションブランド協会が1999年(平成11年)7月30日に発行した「OFBA NEWS JAPAN(海外ファッションブランド協会NEWS)」に、各社が使用している商標を掲載し、その商標の使用会社名、住所、使用商品名等を記載し紹介している中に、被請求人に係る商標「novasport」「ノヴァスポール」が、商品「カジュアルウエアー、タウンウエアー」に使用する商標として記載されている事実は認められる。

2.さらに、乙第2号証ないし乙第7号証の商品に関する取引書類(ジャパンIMD株式会社宛の納品伝票)によれば、コート等の商品を1998年(平成10年)9月17日(乙第2号証)、1999年(平成11年)1月31日(乙第3号証)、1999年(平成11年)1月26日(乙第4号証)、1998年(平成10年)12月19日(乙第5号証)、1998年(平成10年)10月24日(乙第6号証)、1996年(平成8年)8月15日(乙第7号証)に取引(販売)している事実は認められる。

3.しかし、上記した、乙第1号証の海外ファッションブランド協会が発行した「OFBA NEWS JAPAN(海外ファッションブランド協会NEWS)」及び乙第2号証ないし乙第7号証の商品に関する取引書類(納品伝票)の日付は、いずれも、本件審判請求の登録前3年以前のものであって、本件商標は、本件審判請求の登録前3年以内に使用していたものとは断定し難いものである。

この点において、被請求人は、少なくとも該新聞が発行された日から1年後の平成12年7月30日までは読者において本件商標は被請求人(商標権者)の取扱いブランドとして認識され、使用していたものである旨述べている。

しかしながら、本件商標を本件審判請求の登録前3年以内に使用していた事実を立証しない以上、この主張をもって、本件商標を本件審判請求の登録前3年以内に使用していたものと認めることはできない。

4.以上のとおり、被請求人の提出に係る証拠及び被請求人の答弁の理由をもってしては、被請求人(商標権者)が本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、本件商標をその指定商品のいずれかについて使用していたものということはできない。

したがって、本件商標は、商標法第50条第1項の規定により、その登録を取り消すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。

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