Trademark Appeal Case
助詞の有無と商標の類似
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2001−1788(T2001−1788/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、第16類「雑誌,新聞」を指定商品として、平成12年4月12日に登録出願されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第766982号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、昭和41年8月10日に登録出願、第26類「新聞、雑誌」を指定商品として、同43年1月16日に設定登録され、その後、3回にわたり商標権存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
(1)本願商標と引用商標との対比
本願商標は、別掲(1)のとおり、「健康と医学」の文字を横書きしてなるものであるに対し、引用商標は、別掲(2)のとおり、「健康医学」の文字を横書きしてなるものであるから、両商標は、中間に位置する「と」の文字の有無の差異を有するにすぎないものである。
そして、両商標中の「健康」は、「身体に悪いところがなく心身がすこやかなこと。病気の有無に関する、体の状態。」を意味する語であり、「医学」は、「生体の構造・機能および疾病を研究し、疾病の診断・治療・予防の方法を開発する学問。」を意味する語(いずれも「広辞苑第5版」)であって、いずれも観念上密接な関係を有する語であるから、どちらか一方に強く印象づけられるというものではなく、観念上軽重の差は認められない。
そうすると、本願商標又は引用商標に接する需要者は、観念上の結びつきが強い「健康」の文字と「医学」の文字とを結合した商標であるとの印象が強く残り、両商標を時と所を異にして接する場合、外観上相紛れるおそれがあるというのが相当である。
また、本願商標は、前記した構成文字に相応して、「ケンコウトイガク」の称呼を生ずるものであるのに対し、引用商標は、前記した構成文字に相応して、「ケンコウイガク」の称呼を生ずるものである。
してみると、本願商標より生ずる「ケンコウトイガク」の称呼と引用商標より生ずる「ケンコウイガク」の称呼は、中間部において、「ト」の音の有無の差異を有するにすぎないものであるから、それぞれの称呼を全体として称呼するときは、称呼上聞き誤られるおそれがあるものというべきである。
さらに、前記したとおり、本願商標と引用商標とは、強く印象づけられる「健康」と「医学」の文字において、観念においても互いに紛れるおそれがあるものといわざるを得ない。
したがって、本願商標と引用商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれの点においても類似する商標というべきである。
(2)両商標の指定商品の対比
本願商標の指定商品は、「雑誌,新聞」であり、引用商標の指定商品も又「新聞、雑誌」であるから、両商標の指定商品は、同一のものと認められる。
(3)請求人の主張について
請求人は、本願商標は、これを構成する文字どおりの「健康と医学」の観念を生ずるのに対し、引用商標は、「健康に関する医学」の観念を生ずるものであるから、両商標は観念において類似しない旨主張する。
しかし、引用商標を構成する「健康医学」の語が、特定の意味を表す語として、一般に親しまれ使用されているとの証拠は見出せないばかりでなく、医学の分野において「健康医学」なる学問分野があるとの証拠も見あたらない。
そうすると、引用商標に接する需要者は、その有する意味において密接な関係を有する「健康」の語と「医学」の語を結合したものと認識するにとどまるものというのが相当である。
また、本願商標と引用商標とが、外観及び称呼においても類似する商標であることは前記したとおりである。
したがって、請求人の上記主張は採用することができない。
(4)むすび
以上のとおりであるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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