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Trademark Appeal Case

APSの識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第19775号
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

理 由

1 本願商標

本願商標は、別掲に示すとおりの構成よりなり、平成8年9月13日登録出願、指定商品については願書記載の指定商品を当審において「APS(アドバンスドフォトシステム)用カメラ、APS(アドバンスドフォトシステム)用の現像用・焼き付け用・引き伸ばし用又は仕上げ用の機械器具及びデジタルフィルムスキャナー」に補正しているものである。

2 原査定の引用商標

原査定において、本願商標の拒絶の理由に引用した登録第3226744号商標(以下、「引用商標」という。)は、別掲に示すとおりの構成よりなり、 平成6年3月8日登録出願、第9類「カメラ、その他の写真機械器具、映画機械器具、光学機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具及びその部品」を指定商品として、平成8年11月29日に設定登録がされ、該登録に係る権利は、現に有効に存続しているものである。

3 当審の拒絶理由

当審において『本願商標は、その構成中に「新写真システム」を意味し、一般的には「APS」と略称される「ADVANCED PHOTO SYSTEM」の文字を有するものであるから、これを本願指定商品中「APS(アドバンスドフォトシステム)用カメラ、現像用・焼き付け用・引き伸ばし用又は仕上げ用の機械器具」以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する』旨の新たな拒絶の理由を通知したものである。

4 当審の判断

本願商標は、別掲に示すとおり、中程が幅広で両端にいくにしたがい細くなり、両先端が尖った「く」の字形を二つ合わせた楕円形内に「ADVANCED」の欧文字とその下部に小さく「PHOTO SYSTEM」の欧文字を二段に配し、その下段に順次大きさの異なる黒塗り正方形を多数配してなるところ、該「ADVANCED PHOTO SYSTEM」の文字(語)は、フィルムとカメラメーカー5社が共同開発した新写真システム「APS(アドバンスドフォトシステム)」として一般に広く認識され、その機構、機能を備えたカメラ、或いは、現像用・焼き付け用等の写真機械器具について、APS対応機種であることを表すために普通に使用されているものである。

そうとすれば、本願商標を上記に照応する商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、その構成中の該文字部分が、その指定商品中「APS(アドバンスドフォトシステム)用の商品」であることを表示したものと理解するに止まるものといわなければならない。してみれば、該文字部分は、自他商品の識別標識としての機能を有しないものといわざるを得ず、単に、商品の品質、用途を表示したものと認識するとみるのが相当である。

しかしながら、本願商標は、当審において、上記補正によってAPS用の商品に限定した結果、これをその指定商品に使用しても商品の品質について誤認を生じさせるおそれがなくなったと認め得るところである。

したがって、当審の拒絶の理由は解消したものである。

また、本願商標の構成中の「ADVANCED PHOTO SYSTEM」の文字は、前記のとおり自他商品の識別機能を果たし得ないものであるから、これより生ずる称呼をもって取引に当たることはないといわざるを得ない。

してみれば、本願商標の構成中の「ADVANCED PHOTO SYSTEM」の文字部分を要部と認定して、それより生ずる称呼を前提に本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当すると認定した原査定の拒絶の理由をもって拒絶すべきものとすることはできない。

その他、本願について拒絶すべき理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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