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Trademark Appeal Case

不使用取消と役務の類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2004−30319(T2004−30319/J2)
審判種別取消
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第4024391号商標の指定役務中「植物の供覧,動物の供覧,映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,映画の上映・制作又は配給,演芸の上演,演劇の演出又は上演,音楽の演奏,ゴルフの興行の企画・運営又は開催,相撲の興行の企画・運営又は開催,ボクシングの興行の企画・運営又は開催,野球の興行の企画・運営又は開催,小型自動車競走の企画・運営又は開催,音響用又は映像用のスタジオの提供,運動施設の提供及びこれらに類似する役務」については、その登録を取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第4024391号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、第41類「娯楽施設の提供,技芸・スポーツ又は知識の教授,植物の供覧,動物の供覧,映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,映画の上映・制作又は配給,演芸の上演,演劇の演出又は上演,音楽の演奏,ゴルフの興行の企画・運営又は開催,相撲の興行の企画・運営又は開催,ボクシングの興行の企画・運営又は開催,野球の興行の企画・運営又は開催,小型自動車競争の企画・運営又は開催,音響用又は映像用のスタジオの提供,運動施設の提供,興行場の座席の手配,スキー用具の貸与,スキンダイビング用具の貸与,テレビジョン受信機の貸与,ラジオ受信機の貸与,図書の貸与,レコード又は録音済み磁気テープの貸与,録画済み磁気テープの貸与」を指定役務として、平成6年12月29日登録出願、同9年7月11日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

第2 請求人の主張

請求人は、結論同旨の審決を求めると申し立て、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のとおり述べた。

1 請求の理由

本件商標は、その指定役務中の「植物の供覧,動物の供覧,映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,映画の上映・制作又は配給,演芸の上演,演劇の演出又は上演,音楽の演奏,ゴルフの興行の企画・運営又は開催,相撲の興行の企画・運営又は開催,ボクシングの興行の企画・運営又は開催,野球の興行の企画・運営又は開催,小型自動車競走の企画・運営又は開催,音響用又は映像用のスタジオの提供,運動施設の提供及びこれらに類似する役務」について、継続して3年以上日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても、使用されていない。

したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、指定役務中上記役務について、取り消されるべきである。

2 答弁に対する弁駁

被請求人は、本件商標が「ぱちんこホールの提供,ストットマシーン場の提供」に使用されているので、本件審判請求は成り立たない旨を主張する。

しかしながら、上記役務と本件請求に係る指定役務中具体的に列記されているものとは提供の手段、目的又は場所が相違し、業種も異なり、役務に関する業務や事業者を規制する法律が異なり、同一の事業者が提供するものではないことから、相互に非類似のものと考えられる。

したがって、「ぱちんこホールの提供,ストットマン一ン場の提供」は「これらに類似する役務」には含まれない。それ故本件商標は請求に係る指定役務には使用されていない。

第3 被請求人の答弁

被請求人は、「本件審判の請求は、成り立たない。審判費用は、請求人の負担とする。」との審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のとおり述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第24号証を提出した。

1 請求人は、請求に係る指定役務を「植物の供覧,動物の供覧(41C0l),映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営(41E0I),映画の上映・制作又は配給(41E02),演芸の上演,演劇の演出又は上演,音楽の演奏(41E03),ゴルフの興行の企画・運営又は開催(41F0I),相撲の興行の企画・運営又は開催(41F02),ボクシングの興行の企画・運営又は開催(41F03),野球の興行の企画・運営又は開催(41F04),小型自動車競走の企画・運営又は開催(41G04),音響用又は映像用のスタジオの提供(41H01),運動施設の提供(41J01)及びこれらに類似する役務」としている。

つまり、上記類似群コードの指定役務のみならず、これらに類似する役務についても本件請求に係る指定役務の範囲としているものと思料する。

ところで、第41類に属する役務の一つに「娯楽の提供(Amusements)」があり(乙第1号証)、これには上記類似群コード中の41E01、41E02、41E03、41F01、41F02、41F03、41F04、41G04が類似の役務の範囲に含まれるため、この「娯楽の提供」は、請求人の主張する「これらに類似する役務」に該当するとされるのが相当である。

そうとするならば、この「娯楽の提供」に含まれる類似群コード41K01の役務「娯楽施設の提供,ぱちんこホールの提供,スロットマシン場の提供」(乙第2号証)も本件請求に係る指定役務の範囲に該当しているものと思料する。

2 本件商標は、以下のとおり、商標権者(被請求人)によって、本件請求に係る指定役務に該当する「ぱちんこホールの提供、スロットマシン場の提供」などの娯楽施設の提供を行う際の標章として使用されている。

被請求人は、昭和63年7月19日に会社を設立し(乙第3号証)、昭和63年8月26日に風俗営業許可を得て(乙第4号証)、遊技場の経営を始め、平成9年7月11日に、第41類「娯楽施設の提供」などを指定役務とする本件商標の商標権を取得した。会社設立から現在に至るまで間断なく上記役務を提供し続けるとともに、これを提供する建物や広告(ちらし)などに本件商標を継続して使用している(乙第5号証ないし乙第22号証)。

また、その間、店舗も本店を含め3店舗に増え、いずれも娯楽施設の提供を行っている(乙第23号証及び乙第24号証)。

3 以上の理由から明らかなように、本件商標は、日本国内において、商標権者によって、本件請求に係る指定役務中の「娯楽施設の提供」について使用されているので、商標法第50条第1項の規定に該当しないものである。

第4 当審の判断

1 乙第3号証ないし乙第24号証によれば、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を娯楽施設の提供の範疇に属する「ぱちんこホールの提供、スロットマシン場の提供」(以下「使用役務」という。)について使用していることが推認される。

そこで、使用役務が本件請求に係る指定役務中の「これらに類似する役務」の範疇に属する役務であるか否かについて、以下検討する。

2(1)「商品・役務名リスト/国際分類第8版」(乙第1号証)には、「区分/41」に「商品・役務名/娯楽の提供(Amusements)」との表示があり、これに含まれる類似群は、「41E01ないし5、41F01ないし6、41G01ないし4、41K01」である旨の記載が認められる。なお、上記「商品・役務名リスト/国際分類第8版」の「使用に当たって」によれば、「3.このリストに掲載されている商品・役務名に、それぞれ付されている『類似群コード』は、審査運用上、推定される類似の範囲を示すものです。(注)『類似群コード』とは、『類似商品・役務審査基準』に従い、当該商品又は役務の類似関係を示すもので、審査運用上、同一コードが付されている商品・役務は互いに類似するものとして取り扱うこととしていることを表すものです。」との記載が認められる。

(2)ところで、我が国は、「標章の登録のための商品及びサービスの国際分類に関するニース協定」に加入し、平成4年4月1日より、商標法上の商品又は役務の分類について、国際分類を主たる体系として採用しているところ、国際分類のアルファベット順の一覧表に例示されている商品又は役務の表示は、我が国の取引社会の実情に即してみた場合、その表示から商品又は役務の範囲を特定することが困難なものも少なくなく、例えば、アルファベット順の一覧表に例示された「Amusements」(娯楽の提供)は、その役務の範囲がきわめて広範囲にわたり、役務の類似の範囲も不明確なものとならざるを得ない。

一方、商標法施行規則第3条の別表(以下「省令別表」という。)は、国際分類に即して各区分に属する商品又は役務を例示したものであるところ、商品又は役務の区分は、商品又は役務の類似の範囲を定めるものではない(商標法第6条第2項)から、省令別表に例示されている各区分に属する役務に基づき、かつ、我が国の取引社会の実情等を考慮して作成された「類似役務審査基準」をもって、商標法上の役務の類似の範囲を一応定め、審査上運用しているところである。そして、該「類似役務審査基準」において、同一コードが付されている役務(短冊で括られた役務)は互いに類似するものと推定するものである。

そうすると、「商品・役務名リスト/国際分類第8版」(乙第1号証)に例示された「娯楽の提供(Amusements)」は、上記のとおり、広範囲にわたる役務を含むものであるか故に、その類似の範囲は不明確であるところから、これに記載された類似群コードは、「娯楽の提供(Amusements)」に含まれるとみられる役務を上記「類似役務審査基準」に照らして示したものであるにすぎない。

したがって、「商品・役務名リスト/国際分類第8版」(乙第1号証)の「娯楽の提供(Amusements)」に、「41E01ないし5、41F01ないし6、41G01ないし4、41K01」の類似群コードが付されているとしても、これら類似群コードが付された役務は、各類似群コードごとに非類似の役務と推定されるものであり、また、「これらに類似する役務」の範囲も各類似群コードに例示された(短冊で括られた)範囲内の役務とみるべきである。

(3)使用役務は、前記したとおり、娯楽施設の提供の範疇に属する「ぱちんこホールの提供、スロットマシン場の提供」であるところ、請求に係る指定役務中の「植物の供覧,動物の供覧,映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,映画の上映・制作又は配給,演芸の上演,演劇の演出又は上演,音楽の演奏,ゴルフの興行の企画・運営又は開催,相撲の興行の企画・運営又は開催,ボクシングの興行の企画・運営又は開催,野球の興行の企画・運営又は開催,小型自動車競走の企画・運営又は開催,音響用又は映像用のスタジオの提供,運動施設の提供」とは、役務の提供の手段・場所、役務に関する業務や規制する法律等において、著しく異なるものであるから、使用役務は、請求に係る指定役務中の上記役務の範疇に属しないものであるばかりでなく、「これらに類似する役務」にも属しないというべきである。

3 以上によれば、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが本件請求に係る指定役務のいずれかについて、本件商標の使用をしていたことを証明したということはできず、また、使用をしていないことについて正当な理由があることも明らかにしていない。

したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、その指定役務中「植物の供覧,動物の供覧,映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,映画の上映・制作又は配給,演芸の上演,演劇の演出又は上演,音楽の演奏,ゴルフの興行の企画・運営又は開催,相撲の興行の企画・運営又は開催,ボクシングの興行の企画・運営又は開催,野球の興行の企画・運営又は開催,小型自動車競走の企画・運営又は開催,音響用又は映像用のスタジオの提供,運動施設の提供及びこれらに類似する役務」について取り消すべきものとする。

よって、結論のとおり審決する。

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