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Trademark Appeal Case

不使用取消と使用事実

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2004−30260(T2004−30260/J2)
審判種別取消
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第4195559号商標の指定商品中「雑誌,新聞及びその類似商品」については、その登録を取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第4195559号商標(以下「本件商標」という。)は、「福沢諭吉」の文字を横書きしてなり、第16類「紙類,雑誌,新聞,書画,写真,遊戯用カード,文房具類」を指定商品として、平成6年11月30日登録出願、同10年10月9日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

第2 請求人の主張

請求人は、結論同旨の審決を求めると申し立て、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証及び甲第2号証を提出した。

1 請求の理由

本件商標は、本件審判の請求前3年以内に、継続して日本国内において、商標権者、専用使用権者、通常使用権者のいずれもが、その指定商品中「雑誌,新聞及びその類似商品」について使用された事実がない。

したがって、本件商標は、その指定商品中上記商品についての登録は、商標法第50条第1項により、取り消されるべきものである。

2 答弁に対する弁駁

(1)被請求人は、本件商標「福沢諭吉」についての使用事実を立証するために、乙第1号証及び乙第2号証を提出しているが、これら証拠資料は、いずれも本件審判の請求に係る商品についての商標としての使用事実を立証するものではなく、商標使用の客観的、合理的な実質的要件を全く欠いたものであり、その証拠価値において不備であるといわざるを得ない。

(2)本件審判の請求に係る商品は、「雑誌,新聞及びその類似商品」であるところ、被請求人は、本件商標を当該請求に係る商品に使用している証拠資料を一切提出しておらず、当該請求に係る商品とは全く関係のない商品について証拠を提出している。

(3)したがって、被請求人の提出する各証拠は、いずれも本件審判において使用立証の証拠としては採用される余地の全くないものであることは明白であり、本件商標を当該請求に係る商品に使用していないことは明らかである。

第3 被請求人の答弁

被請求人は、「本件審判の請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とする。」との審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のとおり述べ、証拠方法として、乙第1号証及び乙第2号証(枝番を含む。)を提出した。

1 被請求人は、本件商標の登録出願時から現在に至るまで、本件商標を「文房具」中の「印章」に使用している。

(1)乙第1号証について

(a)商標について

乙第1号証の1は、「平成十三年神聖館開運暦」(高島易断総本家編纂 高島易断甲伸堂蔵版)と題する書籍の写しであり、平成13年(2001年)版である。

乙第1号証の1の220頁に本件商標が使用されている。

本件商標は、「福沢諭吉」の語を一連に表記したものからなるのに対し、乙第1号証の1の220頁に表記された商標(以下「使用商標1」という。)は、八角形の図形中に「福澤諭吉」の語を左右2行に表記したものである。

確かに、使用商標1と本件商標との間には上記相違点があるものの、「福沢諭吉」の語を横一連に配置するか、左右2行に配置するかによって、本件商標と使用商標1との間における同一性が損なわれるものではない。なお、上記八角形の図形の下部に、登録商標であることを示す表記がある。

乙第1号証の2は、「平成十五年甲伸堂改運暦」(高島易断総本部編纂 高島易断甲伸堂蔵版)と題する書籍の写しであり、平成15年(2003年)版である。

乙第1号証の2の216頁に本件商標が使用されている。

本件商標は、「福沢諭吉」の語を一連に表記したものからなるのに対し、乙第1号証の2の216頁に表記された商標(以下「使用商標2」という。)は、八角形の図形中に「福澤諭吉」の語を左右2行に表記したものである。

確かに、使用商標2と本件商標との間には上記相違点があるものの、「福沢諭吉」の語を横一連に配置するか、左右2行に配置するかによって、本件商標と使用商標2との間における同一性が損なわれるものではない。なお、上記八角形の図形の下部に、登録商標であることを示す表記がある。

(b)指定商品について

乙第1号証の1の220頁の上部には、「ケース入りの印章」の写真があり、本件商標における指定商品「文房具」中の「印章」と対応している。

同様に、乙第1号証の2の216頁の上部には、「ケース入りの印章」の写真があり、本件商標における指定商品「文房具」中の「印章」と対応している。

したがって、本件商標が指定商品「文房具」中の「印章」に継続して使用してきていることは明らかである。

(2)乙第2号証について

乙第2号証は、「ジャパネット倶楽部第5号 2002春夏号」と題する雑誌の写しである。

乙第2号証の92頁には、「福澤諭吉」の語を左右2行に表記したもの(実印の印影として)が記載されている。

確かに、乙第2号証に記載された商標(以下「使用商標3」という。)と本件商標との間には相違点があるものの、「福沢諭吉」の語を横一連に配置するか、左右2行に配置するかによって、本件商標と使用商標3との間における同一性が損なわれるものではない。

2 以上のように、被請求人は、本件商標権の登録出願時から現在に至るまで,本件商標を指定商品「印章」に継続して使用してきている。

第4 当審の判断

1 本件審判の請求に係る指定商品は、「雑誌,新聞及びその類似商品」であるところ、被請求人は、本件商標を「印章」について、本件審判の請求の登録前3年以内に使用しているとして、乙第1号証及び乙第2号証(枝番を含む。)を提出している。

しかしながら、請求に係る指定商品中の「雑誌,新聞」は、定期刊行物であり、印刷物の類であると認められ、また、同じく「その類似商品」も、「雑誌,新聞」に類する印刷物の範疇に属する商品と認められるから、「印章」とは、商品の品質、原材料、生産者、取引系統を異にするものである。

したがって、使用に係る商品「印章」は、請求に係る指定商品中に属しない商品というべきである。

他に、本件商標が商標権者により本件審判の請求の登録前3年以内に請求に係る指定商品のいずれかに使用されていたと認めるに足る証拠の提出はない。

2 以上のとおりであるから、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが本件請求に係る指定商品のいずれかについて、本件商標の使用をしていたことを証明したものと認めることはできない。また、被請求人は、請求に係る指定商品について本件商標を使用していないことについて正当な理由があることも明らかにしていない。

したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、その指定商品中の「雑誌,新聞及びその類似商品」について、取り消すべきものとする。

よって、結論のとおり審決する。

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