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Trademark Appeal Case

「プラズマイオン」の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2002−613(T2002−613/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「PLASMA ION」の欧文字と「プラズマイオン」の片仮名文字とを上下二段に横書きしてなり、第11類「ボイラー,冷凍機械器具,暖冷房装置,家庭用電熱用品類」を指定商品として、平成12年9月7日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、『電離した正負のイオンが共存し集まっている物質の状態』を意味する『PLASMA』『プラズマ』の文字と『正または負の電気をもつ原子または原子団』を意味する『ION』『イオン』の文字とを『PLASMAION』『プラズマイオン』と二段に書してなるものであるところ、これより『プラズマを利用した機能及びイオン発生機能(を有する商品)』程の意味合いを認識させるものであるから、これを本願指定商品中、上記に照応する商品に使用するときは、単にその商品の品質、機能を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、上記のとおり「PLASMA ION」と「プラズマイオン」の文字とを上下二段に横書きしてなるところ、その構成中の「PLASMA」及び「プラズマ」の語は、「自由に運動する正負の荷電粒子が混在して、全体として電気的中性となっている物質の状態。」等の意味を、また、「ION」及び「イオン」の語は、「電気を帯びた原子や原子団」等の意味(ともに「大辞林 第二版」:株式会社三省堂)を有するものである。

しかして、「プラズマ」ないし「イオン」については、それらの特性を応用したものであろうと理解させる各種製品が存するところであって、本願の指定商品中の空気清浄機、空気清浄機能の付いた除湿機・暖冷房装置等についても、両特性を合わせ応用した如き製品が存するものである。そして、これら商品の特性について、該両語は、品質等を表示するものとして使用されている実情がある。

そうしてみると、「PLASMA ION」及び「プラズマイオン」の文字よりなる本願商標を上記商品に使用するときは、これに接する取引者、需要者は「プラズマを利用した機能及びイオン発生機能(を有する商品)」等であるというほどのものとして容易に認識するものといえる。

そして、「プラズマイオン」の語は、上記商品の機能、特性等を謳うといった方法により、広告、宣伝がされているところであり、その事実は、例えば次のような新聞記事及びインターネットによるホームページの情報等により、その一端をうかがい知ることができる。

(1)「シャープ製エアコン、エジプト社が量産へ」(2004.04.20 化学工業日報)

「プラスマイナスの両イオンによる優れた除菌効果が特徴の

プラズマ発生ユニット

を内蔵した家庭用エアコンなどを中心に生産し、シャープブランドで販売する。同社のユニットによって生成された

プラズマイオン

によって、インフルエンザウイルスを不活化することなどが確認されるなどその高機能が評価されており、エアコンや空気清浄機、冷蔵庫など幅広い分野でヒット商品に成長、海外市場への本格的な展開を検討している。」

(2)「シャープ、

プラズマイオン家電

で海外攻勢、売上高750億円目指す」(2003.11.04 化学工業日報)

プラズマ関連製品

の海外生産は現在、中国・上海の工場で行っており、生産規模は金額ベースで年間百三十億円程度と推定されるが・・・予想される。同社の

プラズマ技術

はプラス、マイナス両イオンを発生させることができる点が特徴。すでに日産自動車やリンナイ、デンソーなどが採用している。」

(3)「シャープ、

プラズマイオン空気清浄機

を発売、ダニアレルゲン不活性化」(2003.09.09 化学工業日報)

「シャープはインフルエンザウイルスだけでなく、ダニアレルゲンを不活化させる効果のあることが確認された同社独自の『プラズマクラスターイオン技術』を投入した家庭用空気清浄機五機種を開発、あす十日から順次発売すると発表した。」

(4)「シャープ、中国・上海に家電のR&D拠点を新設、まずエアコン設計」(2003.06.30 化学工業日報)

「シャープは二〇○五年度までに同社が発売するすべてのエアコン、冷蔵庫に、インフルエンザウイルスを死滅させる効果が確認されている

プラズマイオン発生装置

を採用する方針で、こうした高機能化の追求で・・・課題となっていた。」

(5)「[特集]夏物商戦スタート」(2003.06.23 電気新聞)

「[白物家電]◆『自然』『体』に優しく省エネ、除菌・抗菌に注力 ・・・『体に優しい』マイナスイオンは今年も主流。エアコン、冷蔵庫、洗濯機など除菌・抗菌を目的に多く採用される。プラズマと光再生脱臭でにおいを分解するのは東芝のエアコン『新プラズマイオン大清快』。東芝では、光プラズマを冷蔵庫にも搭載し、

光プラズマとイオンの効果

で脱臭・除菌を行い、食品の鮮度を保つ。」

(6)「NTT―X、サイトのエコグッズ大賞にINAX選定」(2003.02.05 日刊工業新聞)

「大賞を受賞したのはINAXの『サティス・トイレユニット』で、省スペース、節水に加え

プラズマイオン消臭効果

、デザイン性などが評価された。」

(7)「シャープ、ウイルス除去

プラズマイオン発生装置

などを発売」(2002.09.24 化学工業日報)

「シャープは、北里環境科学センターと共同で、顕著なウイルス不活性化効果を確認した

プラズマイオン発生ユニット

を採用した家庭用、業務用の空気清浄機五機種とイオン発生装置二機種を発売した。」

(8)「シャープなど、

プラズマイオン

でインフルエンザの不活性化を確認」(2002.09.06 化学工業日報)

プラズマ放電によるイオン発生装置

は、大量に放出されたイオンがカビなどの浮遊分子を包み込み化学反応によって細胞膜を破壊して不活性化する仕組みになっている。電機業界各社が商品化しており、シャープの装置はプラス、マイナス両イオンを発生するのが特徴でカビの除去や脱臭効果に優れており、すでに自社のエアコンや冷蔵庫に採用されている。INAXに技術供与するなどして空気浄化に対する評価が高まっている。」

(9)「アンデス電気/VOCを10分で指針値以下に、独自の光触媒使う」(2002.05.22 日刊建設工業新聞)

「活性炭や

プラズマイオン

で有害物質を吸着する従来型の空気清浄機が、時間が経過しても一定レベルの濃度までしか除去できない吸着平衡を起こしていたのに対し、新製品は短時間で安全な濃度まで有害物質を分解する。」

(10)「三菱電機/ルームエアコンで新機種、足元から全体暖房」(2001.12.13 日刊建設工業新聞)

「このうち主力商品の・・・インバーターとスーパーサイレンサーによる静音再熱除湿、

プラズマイオン

による室内機のカビ抑制、天面を取り外して吸い込み口全面・吹き出し口も清掃できる『丸ごとおそうじカンタンボディ』など多彩な機能を付加している。」

(11)ホームページ「携帯用

プラズマ・イオン空気清浄機

エアサプライ」(http://www.daisaku-shoji.co.jp/airsply2.html)

「・・・エアゾール状の粒子を凝集・凝結させる何兆という無数の

プラズマイオン

を発生させることにより・・・」

(12)ホームページ「空気清浄機通販カタログ」(http://www.yukaura.com/goods/electric/air/)

「空気清浄機の通信販売。

プラズマイオン発生機能

付き、加湿機能付きなどなど。エアクリーナー。」

(13)ホームページ「LIFEPAGE−SENOO.COM」(http://www.lifepage-senoo.com/sonota.htm)

「■DW-P18CX-W ・・・ ※

プラズマイオン

で空気も綺麗にします ※除湿機、衣類乾燥機、空気清浄3種類がこれ一つで!」

(14)ホームページ「楽天ICHIBA e−BEST 三菱 プラズマクリーンエア イオンリゾート」(http://www.rakuten.co.jp/ebest/482836/452837/485626/)

「商品内容 ●

プラズマイオンユニット

でプラスイオンを中和・除去して大自然のイオンバランスに整えます」

(15)ホームページ「生活充実」(http://www.system-wave.com/selectshop/kai/item/2342.php)

プラズマイオン搭載空気清浄機

(16)ホームページ「●ニュースリリース ●2001年10月10日『

プラズマ・イオン

異風人』シリーズを新発売」(http://www.corona.co.jp/news/news_011010/news_011010.html)

「当社は、2002冷凍年度向けルームエアコンの新製品として、

マイナスイオン発生機能、プラズマ空気清浄機能、

カビ防止セルフガード機能、パワフル脱臭機能を搭載した『プラズマ・イオン異風人』シリーズを10月より順次発売致します。」

(17)ホームページ「All About Japan 特集5/22 イオンがキーワード 人に優しい最新エアコン 」(http://allabout.co.jp/Ad/001184/1/product/001184_2.htm)

「東芝『

プラズマイオン

・大清快』 フル稼働しているエアコンの中って想像以上に汚れているもの。まめに掃除、なんて言われたって、奥にはびこるカビや細菌はどうしたらいいの?!って思っちゃいます。マイナスイオンのリフレッシュ効果とともに、

プラズマイオン

を使った『セルフクリーン機能』をうたう『大清快』。」

(18)ホームページ「www.yodobashi.com 東芝 換気エアコン(6畳)RAS-225NDR-W(ムーンホワイト)大清快」(http://www.yodobashi.com/enjoy/more/i/oid2_9560883/17342781.html)

除菌プラズマ空気清浄ユニット電気の力でプラズマ空間

をつくり、集塵するだけでなく、ニオイの分子を強力分解・脱臭。細菌やウィルスもキャッチします。」

以上によれば、前記したとおり、本願商標は、その指定商品中「空気清浄機、空気清浄機能の付いた除湿機・暖冷房装置」に使用しても、取引者、需要者は、その商品が「プラズマを利用した機能及びイオン発生機能(を有する商品)」等であることを認識するにとどまるものであるから、単に商品の機能等の品質を表示するにすぎないものというべきであり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものというのが相当であって、前記商品以外の上記機能、特性等の品質を有しない商品について使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるものといわざるを得ない。

したがって、本願商標を商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものとして拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すべきでない。

なお、請求人は、商品区分の第11類との関係における「PLASMA」及び「プラズマ」並びに「ION」及び「イオン」の各文字を含む商標についての登録例を提示し、本願商標も登録が認められるべきものである旨主張するが、それら登録例と本願商標は事案を異にするものであるから、この点の請求人の主張は採用することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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