結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2003−30741(T2003−30741/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件審判請求に係る登録第1882828号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、昭和59年3月21日に登録出願され、第21類「装身具、ボタン類、かばん類、袋物、宝玉およびその模造品、造花、化粧用具」を指定商品として、同61年8月28日に設定登録されたものである。
請求人は、本件商標はこれを取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求めるとして、その理由を要旨以下のとおり述べている。
請求人の調査するところによると、本件商標は継続して3年以上日本国内において商標権者により使用されている事実は発見することができなかった。また、本件商標について、専用使用権、通常使用権の登録もされておらず、これらの者による使用の事実もない。
よって、本件商標の登録は商標法第50条第1項の規定に基づき取り消すべきものである。
請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁して、その理由を要旨以下のとおり述べ、その証拠方法として乙第1号証ないし同第7号証を提出している。
すなわち、乙第1号証は、2001年1月において、BA−TSUグループとして、「でんえんし(田園詩)」のブランドを、アクセサリー、小物などをはじめとする各種商品につき、百貨店、専門店、ファッションビルなどにおいて販売されていたことを客観的に示す資料である。
BA−TSUグループ(バツグループ)は、商標権者と代表者「松本瑠樹」を同じくする密接な関係にある株式会社バツを含む会社群であり、バツグループの一員である商標権者は、グループで使用する商標権を所持し、商品の企画を立案し、立案した企画に合致した商標の使用許諾をグループ各社に対して与える、という企画会社である。
「田園詩」のブランドは、「女の子はあくまで女の子らしく」とのコンセプトの下、スリムかつたっぷりとしたラインでやさしい色と素材とを特徴としたシリーズとして人気を博し、2001年には、本件商標を付した商品全体としての年商は、約2億5000万円にも達するほどであった。百貨店等での販売時に用いるタグにも、本件商標が明確に記されている(乙第2号証)。
また、乙第5号証の納品書(控)のコピーは、通常使用権者である株式会社バツから高松バツへアクセサリーが、2003年2月5日付け、及び2003年10月16日付けで納品されたことを示している。乙第5号証に記載されている商品「バラネックレス」、「リボンイヤリング」等の品番の上5桁の番号「35095」と、乙第7号証のブランドマスターリストに示されているブランド名称「田園詩」に対応するコード番号「35」、及びアイテムコード表に示されている小物の項目「アクセサリー」に対応するコード番号「95」とを照合すると、「35」及び「95」が各々一致していることから乙第5号証に示されている商品が、「田園詩」のブランドの「アクセサリー」にかかるものであることがわかる。
なお、乙6号証は、発注原紙のコピーであり、乙6号証には、通常使用権者であるLABORATORY ALL FASHION ART CO., LTD(株式会社オールファッションアート研究所)からアートジュエリーに乙第5号証に記載されている商品を発注したことが示されている。
商標権者は、多数の著名ブランドを企画・展開する会社としてわが国のアパレル業界においても広く知られる会社である。通常使用権者は、1984年頃から、東京都渋谷区において、本件商標を本件指定商品について付し製造・販売を開始した。乙第3号証にあるように、プレス向けのキットを配布したことからも、すくなくとも1984年において、本件商標を付した種々の商品の販売が開始されていたことがわかる。
また、通常使用権者は、本件商標を1986年には、東京都渋谷区に、本件商標を付した商品(衣服、装身具、かばん類、袋物、宝玉およびその模造品、造花、化粧用具など)の販売を主たる目的として、本件商標にかかるブランドのテイストにふさわしいビルを建築して同ビルに本件商標を付し(乙第4号証)、同ビル内にて上記商品の販売を開始した。
その後、2000年10月からは、時代の推移に合わせるため、同ビル内での営業活動内容を、商標権者のグループ会社が経営する美容室としての活動に変更したものの、現在に至るまで、髪飾り、アクセサリー、造花などの本件登録にかかる指定商品について、本件商標を継続して使用している。
被請求人は、本件商標はその指定商品中「宝玉およびその模造品、袋物」などについて使用していると主張しているので、その点について検討する。
(1)、1986年5月29日、株式会社オールファッションアート研究所発行の「風力図鑑 オールファッションアート研究所の15年」である乙第3号証によると、「田園詩」及び「〔idylle〕」(大括弧「〔〕」を含む。)の文字からなる本件商標と社会通念上同一とみられる構成態様で表示(以下「使用商標」という。)がされていて、「田園詩」について、前記使用商標が’84年、’85年に下げ札、衿ネーム、展示会のDMに使用されていたことが記載されている。また、店舗を示す写真である乙第4号証からしても、店舗の表の壁に使用商標と同一の表示がされていることが認められる。
(2)別冊チャネラー「ファッション・ブランド年鑑2001年版」(2001年1月20日、株式会社チャネラー発行)である乙第1号証によると、「BA−TSUグループ」として、代表者「松本瑠樹」、本社「東京都渋谷区神宮前5−6−17」、そして「バツ(BA−TSU)」、「バツ・クラブ(BA−TSU CLUB)」等の他「でんえんし(田園詩)」があること、その「でんえんし(田園詩)」はレディス(18〜35歳)を対象とするワンピース、スカート等の服の他、アクセサリー、小物も取り扱っていることが記載されている。
(3)納品書及び発注書である乙第5号証及び同第6号証によると、乙第6号証の1枚目の発注書には、右上の発注者の欄において「IDYLLE」と表示されている欄にチェック印が記載されていて、その下の欄に「LABORATORY ALL FASHION ART CO., LTD」及び住所「5−6−17 JINGUMAE SHIBUYA−KU TOKYO JAPAN」、電話番号が表示されている。そして、品番「350951−750」、品名「リボンイヤリング」、現物発注「8月25日」、現物納期「10月2日」、メーカー「アートジュエリー」そして上代「4,800」等と記載され、イヤリングのデザインが図示されている。
また、同乙号証の2枚目の発注書には発注者の欄(1枚目と同様に表示されチェック印がされている。)、及び品番「350951−751」、品名(空欄)、現物発注8月25日、現物納期10月2日、メーカー「アートジュエリー」そして上代「8,000」等と記載され、ネックレス及びそのサイズが図示されている。
そして、株式会社バツ(レディース事業部)が「高松バツ」宛てに2002年10月16日に発行した納品書(控)である2枚目の乙第5号証には、品番「350951−750 リボンイヤリング」、上代「4,800」及び「350951−751 リボンイネックレス」、上代「8,000」と記載され、それぞれに単価、金額等が記載されているのが認められる。
(4)前出乙第6号証の3頁目の発注書には、発注者の欄(1枚目と同様に表示されチェック印がされている。)及び品番「350951−832」、品名「バラネックレス」、現物発注「8月25日」、現物納期「10月2日」、メーカー「アートジュエリー」そして上代「8,000」等と記載され、ネックレスのデザイン及びそのサイズが図示されている。
また、同乙号証の4頁目の発注書には発注者の欄(1枚目と同様に表示されチェック印がされている。)及び品番「350951−925」、品名「バラブレスレット」、現物発注「8月25日」、現物納期「10月2日」、メーカー「アートジュエリー」そして上代「6,000」等と記載され、ブレスレット及びそのサイズが図示されている。
そして、株式会社バツ(レディース事業部)が「高松バツ」宛てに2003年2月15日に発行した納品書(控)である1枚目の乙第5号証には、品番「350951832 バラネックレス」及び「350951925 バラブレスレット」と記載され、それぞれに単価、金額等が記載されているのが認められる。
(5)上記(3)及び(4)の乙第5号証及び同第6号証に記載されている、品番「350951−×××」の先頭の2桁「35」はブランドマスターリスト(乙第7号証、1頁)によると、ブランド名称「田園詩」であること、またアイテムコード表(乙第7号証、2頁)によると、先頭から4桁目ないし5桁目の「95」は「アクセサリー」を示すものであるとしている。
また、株式会社バツは、商標権者である「株式会社オールファションアート研究所」(英訳名称「LABORATORY ALL FASHION ART CO., LTD」)と同じ「BA−TSUグループ」内の会社であり、本社を商標権者と同一場所である東京都渋谷区神宮前5−6−17におき、さらに、乙第1号証、乙第3号証、乙第5号証及び乙第6号証よりすると、商標権者と同じ電話番号、FAX番号を使用していたものと認められることからすると、株式会社バツと商標権者「株式会社オールファションアート研究所」とは、業務上密接な関係にあり一体として営業活動しているものであり、株式会社バツは商標権者より本件商標における通常使用権が許諾されていたものと優に認めることができるものである。
なお、請求人は、被請求人の答弁に対し何ら弁駁していない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により取り消すべきものとすることはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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