結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2003−31095(T2003−31095/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第2716592号商標(以下「本件商標」という。)は、「VEGA」の文字を横書きしてなり、平成4年1月29日に登録出願され、第10類「流体圧式液面計、超音波式液面計、放射線式液面計、静電容量式液面計、その他の測定機械器具、これらの部品および附属品」を指定商品として、同8年9月30日に設定登録されたものである。
請求人は、「本件商標は取り消す、審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求めると申し立て、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べた。
(1)請求の理由
本件商標は、継続して3年以上日本国内において、商標権者(通常使用権者)によって、その指定商品について、一度も使用された事実が存在しないから、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきである。
(2)答弁に対する弁駁
(a)被請求人は、レベル計本体のカタログ(乙第1号証)の制作日が2002年2月25日で、そのパーツのカタログ(乙第2号証)が本体のカタログ制作の半年以上前に制作されたと主張するが、これは時間的な順序からして不自然である。
そもそも、乙第1号証、乙第2号証とも印刷年月日、印刷者、配布の時期・部数・場所(配布先)などが立証されていない上、乙第3号証も、制作日も配布時期も不明である。
(b)被請求人は、乙第3号証より、「VEGA」商標が付されていることが認識できる旨述べているが、黒色の銘板には「VEGA PULS 54」の文字が見てとれるのに対して、被請求人指摘の箇所の表示は、どのような文字が、どのような書体(デザイン)で、どのような語と結合されているのかなど明瞭でなく、到底その主張のように認識することはできない。
(c)以上のように、被請求人は、商標法第50条第1項の取消しを免れるための要件事実を明らかにしているとはいい難いものである。
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第4号証を提出した。
(1)本件商標は、本件審判の請求の登録(平成15年9月5日)前3年以内に日本国内で商標権者により指定商品中、液体、粒体及び粉体等の表面高さを測定する「レベル測定計」(以下「使用商品」という。)について使用されている。
(a)通常使用権者である横河電機株式会社(東京都武蔵野市中町2丁目9番32号、名称でいうときは、以下「横河電機」という。)は、商標権者との契約に基づき、日本国内で「VEGA」商標を遅くとも2001年8月15日以来、現在に至るまで継続的に使用している(乙第1号証及び乙第2号証)。
そして、VEGAシリーズの下位概念として「VEGAPULS」、「VEGASON」、「VEGAFLEX」等を使用している。
乙第1号証及び乙第2号証は、通常使用権者が日本国内の需要者に向けて発行しているカタログであり、その初版は、2002年2月25日(乙第1号証)、2001年8月15日(乙第2号証)である。
これからすれば、通常使用権者が「VEGA」商標を本件審判の請求の登録前3年以内に使用していたことは明らかである。
(b)乙第3号証より、商品本体上部に「VEGA」商標が付されていることが認識できる。
(c)乙第4号証は、商標権者と通常使用権者の取引の一端を示すものである。
(2)以上のとおり、請求人の主張は理由がない。
(1)本件審判に関し、横河電機が通常使用権者であること及び使用商品が本件請求に係る指定商品に含まれるものであることについては、請求人は、争うことを明らかにしていない。
そこで、使用商品に本件商標ないしこれと社会通念上同一と認められる商標が本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において使用されていたか否かについて検討する。
(2)乙第1号証ないし乙第3号証によれば、以下の事実が認められる。
(a)乙第1号証は、「Technical Information/VEGAレベル計シリーズ 測定原理とアプリケーション事例」との表題がある横河電機のカタログ(2002.02.25 初版)であるところ、「1.はじめに」(1頁)には、「この資料は、VEGAレベル計(超音波,レーダー,ガイドレーダー)の測定原理やアプリケーション上の注意点およびアプリケーション例等,VEGAレベル計を採用していただく前に知っておいていただきたい内容を記載したものです。・・・超音波レベル計VEGASON,・・・レーダーレベル計VEGAPULS,・・・ガイドレーダーレベル計VEGAFLEX。」などの記載がある。
(b)乙第2号証は、「General Specifications/VEGAレベル計専用アレスタ USB」との表題がある横河電機のカタログ(2001.8.15 初版)であるところ、「概要」には、「USBはVEGAレベル計シリーズ専用アレスタで、・・・アプリケーションに合わせてお使いいただけます。」などの記載がある。
(c)乙第3号証は、「レーダーレベル計VEGAPULS」との表題がある横河電機のカタログであるところ、商品本体(上部)に「VEGA」の文字の表示のある商品が掲載されている。また、最終頁の下段には、「Copyright」の文字及び「○の中に『C』の文字が配された記号」に続き「2000」の文字の記載がある。
(2)前記(1)で認定した事実を総合すれば、通常使用権者たる横河電機は、本件審判の請求の登録日(平成15年9月10日)前3年以内に作成したカタログ(乙第1号証及び乙第2号証)に、使用商品について、「VEGAレベル計シリーズ」、「VEGAレベル計専用アレスタ」などのように表示し、また、上記「VEGAレベル計シリーズ」の一つである「レーダーレベル計VEGAPULS」の商品本体に、「VEGA」を表示していたことが認められる。
そうすると、通常使用権者は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、使用商品に本件商標を使用していたと認めることができる。
(3)請求人の主張
(a)請求人は、乙第1号証、乙第2号証は、印刷年月日、印刷者、配布の時期、部数、場所(配布先)などが立証されていない上、乙第3号証の作成日・配布時期も不明である旨主張する。
しかしながら、カタログの場合、表紙あるいは裏表紙の下部等に、その作成日等を、例えば「2002.02.25」のように表示することが少なくなく、このような実情に照らせば、乙第1号証は2002年2月25日に、乙第2号証は2001年8月15日に作成したものと認めることができ、また、乙第3号証は、2000年に作成されたものと推認されるところ、これは、登録商標が使用商品について、どのような態様で使用されているかを示すものであるから、仮にその作成年月日が本件審判の請求の登録前3年より以前であったとしても、乙第1号証及び乙第2号証より、本件審判の請求の登録前3年以内に本件商標を使用した事実が明らかである以上、前記認定を左右するものではない。
さらに、これらのカタログが上記時期に作成された事実よりすれば、印刷者、配布の時期、部数又は配布先が不明であるとしても、少なくとも本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、測定機械器具等の需要者に配布されたものと推認することは可能であるというべきである。
(b)請求人は、レベル計本体のカタログ(乙第1号証)の作成日が2002年2月25日で、そのパーツのカタログ(乙第2号証)が本体のカタログ作成の半年以上前に作成されたというのは、時間的な順序からして不自然である旨主張する。
しかしながら、本件請求に係る指定商品中には「測定機械器具の部品および附属品」が含まれていることは明らかであるから、使用商品の本体のカタログがその部品、附属品のカタログより後に作成されたものであるか否かは、商標法第50条の規定に基づく本件審判においては、論外のものというべきである。
(c)してみると、上記の関する請求人の主張は、いずれも失当というべきである。他に、前記認定を覆すに足る証拠の提出はない。
(4)以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、通常使用権者が本件請求に係る指定商品中の「レベル測定計」に本件商標の使用をしていたことを証明したと認め得るところである。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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