Trademark Appeal Case
記述的商標の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2002−8646(T2002−8646/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は「Gabardine K.T」の欧文字を表してなり、商願2000年第098738号(平成12年9月8日登録出願)を原出願とする分割出願として、第18類「かばん類、袋物」、第22類「布製包装用容器」、第24類「織物,織物製いすカバー,織物製壁掛け,織物製ブラインド,カーテン,織物製トイレットシートカバー」及び第25類「被服(ジャケット,オーバーコート,セーター,ブラウス,キャミソール,マフラーを除く),履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服」を指定商品とし、平成13年6月26日に登録出願され、当審において、平成14年5月16日受付の手続補正書で、第18類「かばん類、袋物」、第24類「織物,織物製いすカバー,織物製壁掛け,織物製ブラインド,カーテン,織物製トイレットシートカバー」及び第25類「被服(ジャケット,オーバーコート,セーター,ブラウス,キャミソール,マフラーを除く),履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服」と補正されたものである。
2 原査定の理由
原査定は、「本願商標は『Gabardine K.T』の欧文字を普通に用いられる方法で書してなるが、このうち『Gabardine』は『綿・梳毛・麻・ポリエステル等で織られた緻密で丈夫な腰のしっかりとした綾織物』の意に通ずる語として、また、『K.T』は商品の品番、型式等として一般に使用される類型に属するアルファベットの2文字であると認められることから、本願商標をその指定商品に使用するときは、これに接する取引者、需要者をして、『ギャバジン製で、品番型番』を表示したものと認識させる以上に格別顕著なところはなく、単に、商品の品質を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、前項1に述べたとおり「Gabardine K.T」の欧文字を表してなるものであるところ、その構成は「Gabardine」と「K.T」の欧文字の結合により表されているものと容易に認識させるものである。そして前半の「Gabardine」の欧文字部分は、例えば、広辞苑第五版「ギャバジン【gabardine】」の項によれば「経(たて)に梳毛(そもう)糸、緯(よこ)に梳毛糸または綿糸を用い、うねの高い綾織とした織物。主として服地、また防水してレーンコート地に用いる。ガバージン。ギャバ。」の記載や、コンサイスカタカナ語辞典第2版(2002年11月1日発行 株式会社三省堂)「ギャバジン[gabardine]の項によれば「急斜綾織り、梳毛糸を使い、急角度の細かい綾目を出した毛織物。また、それを模した綿織物。」等の記載がある。さらに、新・田中千代服飾辞典(1998年5月3日新訂発行 株式会社同文書院)「ギャバジン[Gabardine、Gaberdine]」の項には「1,衣服:正しくはギャバディーン。中世に着用された丈の長いゆったりした<うわっぱり>のこと。(中略)2,織物:目のち密な綾織の毛織物のことで、クレバネットともいう。(後略)」等の記載や、アパレル用語事典 付/マテリアル用語(1999年5月28日発行 繊研新聞社)「ギャバジン gabardine,gaberdine」の項には、「略称はギャバ。綾組織の1つ。急角度の斜文線(綾目)が特徴。」等との記載がある。
また、インターネット情報によれば「織物名称>ギャバジン」として「斜紋線が緯糸の方向に対して45度以上をなすように経糸密度を多くした2/2または3/2の綾織物。 一般に無地染めとする。 ギャバジンは、イタリア語のgallederdineからでた言葉で、イギリスのバーバリー商会が梳毛糸や綿糸を用いて発売したもの。急角度の緻密な斜紋線を現わしたギャバジンに、特殊な防水加工を施したものをバーバリー(burberry)と呼ぶ。(http://tech.owaritex.jp/textile/textile_gaberdine.htm、)」との記載や、「はく度に実感できるナチュラルなドレープ感。高級仕立てのウール・ギャバジン」として「メンズ・ウール・ギャバジン・パンツ/プリーツ ウール100%のギャバジン地」と記載して、紳士用スラックスを紹介している(http://www.landsend.co.jp/cgi-bin/ncommerce3/ProductDisplay?cgrfnbr=747056&mdiv=mn&prmenbr=1&prrfnbr=774617)」ものが見られるところである。
また、2004年6月4日付け繊研新聞 10面において「レディーシックの新鮮アイテム 魅力のコートドレス ウエストマークでフェミニンに」の見出しのもと「『トロワゾ』は、ロングトレンチ風のコートドレス(17万円)を作った。先染めしたギャバジン・サテンのダブルフェースシルクを製品洗いしている。」の記載や、2004年5月17日付け繊研新聞 13面において「ムートン使い充実 スタジオデザインK『ル・コンド』 大人のアウトドアイメージ」の見出しのもと「(前略)・・付属部分などにレザーを使ったニットベスト、ペーパーコットン使い(6万9000円)、コットンギャバジンとパイソンを切り替えたブルゾンなどを企画する。」の記載等のほか、多数新聞記事中に記載されている実情が見受けられる。
これらの事実からするに「Gabardine」の欧文字は、商取引の場においては「ギャバジン,綾織りの生地」の意を認識させる語と認められる。
そして、後半の「K.T」の文字部分が商品の品番、種類等を表示するための記号、符号として使用されるアルファベット2文字及びピリオド(句読点)と認識され得ることから、本願商標を、その指定商品に使用したときは、これに接する取引者、需要者は「アルファベット2文字(K.T)の商品記号、符号に係るギャバジン製の商品」を表示したものと理解するに止まり、自他商品識別標識としての機能を果たし得ないものと判断するのが相当である。
したがって、本願商標は商標法第3条第1項第3号に該当するとした、原査定は妥当であって取り消すことはできない。
なお、請求人は、「ギャバジン」がコート等の生地として広く使用されたのは20年以上も前のことであり、現在では、一般に親しまれている英語という範囲には含まれていない。「Gabardine」という英語表記を見て、それが綾織りの生地を意味すると理解する一般需要者は、少数である、旨、及び、本願商標における「K.T」は、我が国における著名なデザイナー「キヨコ・タカセ」のイニシャルである、旨主張している。しかしながら、本願商標は、その構成態様において上記認定のとおり、現在でも「Gabardine/ギャバジン」の語は織物の一種を表す語として使用されていて、本願商標全体からしても、上記認定のとおり、取引者、需要者は、商品の品質を表すものとして認識するといえるから、上記請求人の主張は採用することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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