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Trademark Appeal Case

図形商標の外観類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2003−90641(T2003−90641/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4691071号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4691071号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成14年9月20日に登録出願され、第18類及び第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同15年7月11日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

(1)引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、下記の3件の登録商標を引用している。

(a)登録第2404270号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、昭和58年8月18日に登録出願、第24類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成4年4月30日に設定登録されたものである。

(b)登録第4156306号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲(3)のとおりの構成よりなり、平成9年3月11日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同10年6月12日に設定登録されたものである。

(c)登録第4580889号商標(以下「引用商標3」という。)は、別掲(4)のとおりの構成よりなり、2000年(平成12年)8月3日に域内市場における調和のための官庁(商標及び意匠)においてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張して、平成12年12月28日に登録出願、第16類、第18類、第25類及び第28類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同14年6月28日に設定登録されたものである。

(2)商標法第4条第1項第11号について

本件商標と引用各商標とは、いずれも、四肢を開脚して、上方へ挙げた尾の先端部を下げ、左横向きに起立しているライオンの姿態図形を欧紋章的に表現したものである。そして、服飾品の分野においては、ロゴマークは、ワンポイントマークとして縫いつけられたり、刺繍されたりするなど、比較的小さく表示されることも多く、細部における相違点はほとんど目立たないのが実情である。したがって、本件商標と引用各商標とは、外観の点において彼此混同を生じさせるおそれのある類似の商標であり、指定商品も互いに類似するものである。

(3)商標法第4条第1項第15号について

申立人は、1815年の創設以来、英国王室御用達のニットブランド「Pringle」を取扱い、引用商標に表れる獅子のロゴは、そのシンボルマークとして長年にわたり使用され、また、近年、複数のバリエーションの獅子のロゴを併用しており、取引者・需要者の間に広く認識されている商標である(甲第6号証ないし甲第19号証)。

したがって、本件商標をその指定商品について使用するときは、申立人の取り扱いに係る商品であるかの如く、又は、申立人と何らかの経済的若しくは組織的関係を有する者によって販売されているかの如く、その商品の出所について混同を生じさせるおそれがある。

(4)よって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標と引用各商標とは、別掲に示したとおりの構成からなるところ、両商標がライオンの姿態図形を欧紋章的に表したものであるとしても、本件商標のライオンは、毛並みも豊かに表されており、比較的写実性を残した描写方法をもって描かれており、しかも、その前脚には、白抜きに表したVの文字を有する桜の花びらを抱えるように表されており、この桜の花びら部分も顕著に描かれており、看者に強い印象を与えるものである。これに対して、引用各商標は、それぞれ若干の差異があるものの、申立人がライオンと主張している図形は、いずれも極めて抽象化されたものであり、全体を黒一色で塗りつぶした構成であって、まさに獅子を欧紋章的図形として表しているものである。

そうとすれば、両者は、その構成態様において著しい差異を有しており、この差異が両者の外観に与える影響は大きく、図形全体から受ける視覚的印象を全く異にするものというべきであるから、これを時と処を異にして離隔的に観察するも、外観において相紛れるおそれはないものといわなければならない。

また、本件商標は、特定の称呼、観念を生ずることはないものと認められるから、両商標の称呼及び観念については、比較することはできない。

したがって、本件商標と引用各商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標である。

(2)商標法第4条第1項第15号について

上記したとおり、本件商標と引用各商標とは、十分に区別し得る別異の商標であり、また、引用各商標と略同一の構成からなる申立人が使用しているその他の商標(以下「使用商標」という。)も、上記したところと同様の理由により十分に区別し得る別異の商標と認められるものである。加えて、甲各号証によれば、引用各商標及び使用商標がニットウエアについて使用されている事実は認められるとしても、証拠の多くは、「Pringle(プリングル)」に関するものであり、提出に係る証拠のみをもってしては、引用各商標及び使用商標が本件商標の登録出願時において、取引者・需要者の間に広く認識されていたものと認めるに十分なものとはいえない。

してみれば、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者をして、引用各商標及び使用商標を連想又は想起させるものとは認められず、その商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。

(3)まとめ

したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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