Trademark Appeal Case
称呼の音の差異による非類似
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2003−90708(T2003−90708/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4694970号商標(以下「本件商標」という。)は、「アタベイト」の片仮名文字を横書きしてなり、平成15年2月21日に登録出願、第5類「シロアリ駆除剤,その他の薬剤」及び第21類「シロアリ等の害虫捕獲器,はえたたき,ねずみ取り器」を指定商品として、平成15年7月25日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する、「ABATE」の欧文字を横書きしてなり、昭和47年5月12日に登録出願、第1類「化学品(他の類に属するものを除く)薬剤、医療補助品」を指定商品として、昭和51年3月25日に設定登録された登録第1191690号商標(以下「引用商標1」という。)及び「アベイト」の片仮名文字を横書きしてなり、昭和47年5月12日に登録出願、第1類「化学品(他の類に属するものを除く)薬剤、医療補助品」を指定商品として、昭和51年3月25日に設定登録された登録第1191691号商標(以下「引用商標2」という。)と称呼において類似し、また、本件商標の指定商品第5類「シロアリ駆除剤,その他の薬剤」は、引用各商標の指定商品「薬剤」と互いに抵触するものである。
(2)商標法第4条第1項第15号について
引用商標2が商標権者のものとして長年にわたり使用され、取引者、需要者の間で広く知られていることから、本件商標を「シロアリ駆除剤」等の薬剤に使用した場合、商標権者(申立人)の業務に係る商品と混同を生ずるおそれがある。
(3)したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してなされたものであるから、その登録を取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は「アタベイト」の文字に相応し「アタベイト」の称呼を生ずるものである。
他方、引用商標1は「ABATE」、引用商標2は「アベイト」の文字に相応し、いずれも「アベイト」の称呼を生ずるものである。
そこで、本件商標より生ずる「アタベイト」の称呼と引用各商標より生ずる「アベイト」の称呼を比較すると、両者は、第2音において「タ」の音の有無の差異を有し、他の音を共通にするものである。
そうして、当該差異音「タ」は、いったん閉鎖された呼気が、その閉鎖を破って急に発せられる破裂音であって、明確に発音される音であるから、比較的短い称呼にあっては明瞭に聴取され、両称呼をそれぞれ一連に称呼するとしても、全体の語調、語感も相違し、互いに聞き誤るおそれはないものというのが相当である。
また、本件商標と引用各商標は、外観上互いに区別し得る差異を有するものであり、観念においても、相紛れるおそれのないものである。
そうとすれば、本件商標と引用各商標とは、その称呼、外観及び観念のいずれの点においても非類似の商標といわざるを得ない。
(2)商標法第4条第1項第15号について
申立人の提出に係る、甲第7号証ないし甲第13号証によれば、申立人(商標権者)は、引用各商標を申立人の業務に係る商品「殺虫剤」に使用していることは認められるとしても、本件商標と引用各商標とは、前記したとおり、非類似の商標であり、別異のものと認識、理解されるものであるから、引用各商標の周知性、本件商標の指定商品等を考慮するとしても、引用各商標、申立人の使用商標を連想、想起させるものとはいえないものである。
そうとすれば、本件商標をその指定商品に使用しても、その商品が申立人又は申立人と経済的、組織的に関係のある者の業務に係るものであるかのように、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるということはできないものである。
(3)したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものではないから、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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