Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2003−90623(T2003−90623/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4687709号商標(以下「本件商標」という。)は、「防虫ラップ」の文字を標準文字により表してなり、平成14年12月16日に登録出願、第5類及び第16類に属する下記の記載のとおりの商品を指定商品として平成15年7月4日に設定登録されたものである。
<指定商品>
第5類「 薬剤,歯科用材料,医療用腕環,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,失禁用おしめ,人工受精用精液,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,乳児用粉乳,乳糖,はえ取り紙,ばんそうこう,包帯,包帯液,防虫紙,胸当てパッド」
第16類「家庭用食品包装フィルム,紙製ごみ収集用袋,プラスチック製ごみ収集用袋」
2 登録異議申立ての理由
本件商標は、登録第4003212号商標と称呼を共通にする類似のものであって、その登録商標に係る指定商品と同一又は類似の商品に使用するものであるから、本件商標の指定商品中第5類「薬剤」の登録は、商標法第4条第1項第11号に該当し、取り消されるべきものである。
3 本件商標に対する取消理由の要旨
当審において、平成16年3月30日付けで商標権者に対し通知した取消理由は、要旨次のとおりである。
登録異議申立人が引用する登録第4003212号商標(以下「引用商標」という。)は、「ラップ」及び「WRAP」の文字を上下二段に横書きしてなり、平成6年12月16日に登録出願、第5類「薬剤,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,耳帯,眼帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液」を指定商品として平成9年5月23日に設定登録されたものである。
そこで、本件商標と引用商標との類否について検討するに、本件商標の構成中の「防虫」の文字は、「虫が侵入したり、また衣服・書物などについたりすることを防ぐこと。」(岩波書店発行「広辞苑」第5版)を意味する語として一般に親しまれており、商品「薬剤」等の取引分野においては、防虫剤ないしは防虫効果を有する商品を示すために普通に使用されているものである。そうすると、本件商標は、その指定商品に使用した場合、「防虫」の文字部分は防虫剤ないしは防虫効果を有する商品であること、つまり商品の品質、効能等を表示したものと認識、理解せしめるに止まり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものであって、簡易迅速を尊ぶ取引場裏にあっては、「ラップ」の文字部分を要部として捉え、これより生ずる称呼をもって取引に資されることが少なくないというべきであるから、単に「ラップ」の称呼をも生ずると判断するのが相当である。
他方、引用商標は、その構成文字に相応して「ラップ」の称呼を生ずること明らかである。
してみれば、本件商標と引用商標とは「ラップ」の称呼を共通にする類似の商標といわなければならず、また、両商標はいずれも指定商品に「薬剤」を含むものである。
したがって、本件商標は、その指定商品中「薬剤」については、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、その登録を取り消すべきものである。
4 商標権者の意見
商標権者に対し、上記3の取消理由を通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、商標権者からは何らの応答もない。
5 当審の判断
本件商標は、その指定商品第5類「薬剤」については、上記3で述べたとおりの取消理由があり、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の3第2項の規定に基づき、その登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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