Trademark Appeal Case
F1著名性と出所混同
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2003−90417(T2003−90417/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4663003号商標(以下「本件商標」という。)は、「F1MAGAZINE」の文字を横書きしてなり、平成14年4月19日に登録出願、第16類に属する以下の商品を指定商品として、同15年4月18日に設定登録されたものである。
<指定商品>
第16類「雑誌,事務用又は家庭用ののり及び接着剤,封ろう,印刷用インテル,活字,青写真複写機,あて名印刷機,印字用インクリボン,自動印紙はり付け機,事務用電動式ホッチキス,事務用封かん機,消印機,製図用具,タイプライター,チェックライター,謄写版,凸版複写機,文書細断機,郵便料金計器,輪転謄写機,マーキング用孔開型板,電気式鉛筆削り,装飾塗工用ブラシ,紙製幼児用おしめ,紙製包装用容器,家庭用食品包装フィルム,紙製ごみ収集用袋,プラスチック製ごみ収集用袋,型紙,裁縫用チャコ,紙製のぼり,紙製旗,観賞魚用水槽及びその附属品,衛生手ふき,紙製タオル,紙製テーブルナプキン,紙製手ふき,紙製ハンカチ,荷札,印刷したくじ(おもちゃを除く。),紙製テーブルクロス,紙類,文房具類,書画,写真,写真立て」
2 登録異議申立の理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標の登録は取り消されるべきであるとして、その理由を次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第18号証を提出している。
(1)本件商標は、登録第4395176号商標と同一又は類似であって、その商標登録に係る指定商品と同一又は類似の商品に使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)本件商標は、その構成中に、世界的に著名な自動車レースを指称する「F1」の文字を含むものであるところ、当該レースの主催者である「FIA(国際自動車連盟)」及び申立人の承諾もなく、本件商標を出願・登録することは、著名な「F1」レースの信用を不当に利用しようとするものであり、国際信義に反するものであるから、商標法第4条第1項第7号及び同第19号に該当する。
(3)本件商標は、その構成中に、世界的に著名な自動車レースの名称及び役務商標(自動車レースの開催)を指称する「F1」の文字を含むものであるところ、本件商標をその指定商品に使用すれば、申立人及び当該レースの主催者であるFIA(国際自動車連盟)の業務に係る商品、又は、それらの許諾を受けた者の業務に係る商品と混同を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第15号に該当する。
3 本件商標に対する取消理由
当審において、平成16年3月24日付けで商標権者に対し通知した取消理由は、要旨次のとおりである。
申立人「フォーミュラ ワン ライセンシング ベスローテン フエンノートシャップ」の提出に係る甲号各証によれば、「F1」(エフワン)は、「FORMULA‐ONE/フォーミュラーワン」と同様に、主催者である国際自動車連盟「Federation Internationale de Automobile(以下「FIA」という。)」により、1950年5月より50年余にわたって継続的に開催されてきたモータースポーツの頂点に立つ四輪による自動車レースを指称するものであり、我が国においても、鈴鹿サーキットを舞台に開催され、テレビ放送、ビデオ、あるいは雑誌、書籍等を通じて広く一般にも知られていたものであることを認めることができる。
また、申立人は、FIAから当該レースに関するシンボルマーク並びに商標などを管理する権限又は商品化事業を行う権限等を付与され、世界各国で種々の商品について多数の使用許諾契約を締結しており、我が国においても株式会社フジテレビジョンを通じて使用許諾がなされ、特に「F1/エフワン」を内容とする家庭用等のコンピュータゲームの製造販売についての再許諾が多くの製造業者になされている事実を認めることができる。
しかして、本件商標は、一連に書されてはいるが「F1」と「MAGAZINE」の文字を連綴してなるものと容易に看取し得るものであり、しかも、全体として特定の意味合いを表わすような語義的一体性も認められないから、語頭部の「F1」の文字から容易に著名な国際的自動車レースである「F1(エフワン)」を想起させるものである。
してみれば、商標権者が本件商標をその指定商品について使用するときは、これに接する取引者・需要者は、FIAあるいは申立人又は申立人と何らかの関連を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものといわなければならない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものといわざるを得ない。
4 商標権者の意見
商標権者に対し、上記3の取消理由を通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、商標権者からは何らの応答もない。
5 当審の判断
本件商標は、上記3で述べたとおり、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の3第2項の規定に基づき、その商標登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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