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Trademark Appeal Case

指定商品での使用立証

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2003−31034(T2003−31034/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4225270号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成8年11月18日に登録出願され、第30類「穀物の加工品」を指定商品として、同10年12月25日に設定登録されたものである。

2 請求人の主張の要旨

請求人は、「本件商標の登録を取り消す。審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第3号証を提出した。

(1)請求の理由

本件商標は、その指定商品について継続して3年以上日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存在しないので、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。

(2)答弁に対する弁駁

(ア)登録商標の使用説明書及び業務を行っている事実を証明する書類である渋谷区保健所長の証明書(資料15)から、被請求人が使用している商標は、本件商標とは別に被請求人が所有する登録商標(甲第3号証)(以下、「別件商標」という)を、「中華そばの提供」に使用しているものであって、本件商標を「穀物の加工品」に使用した事実はないというべきである。

(イ)被請求人が本件商標を「穀物の加工品」である「中華そばのめん」に使用している証拠として提出した資料1の写真では、単に券売機に「お持ち帰りできます」と表示されており、券売機の発券表示としては、「ラーメン」や「ワンタン」等の表示が認められるが、少なくとも「中華そばのめん」という表示は券売機には存在しないと解すべきである。もし、券売機に「中華そばのめん」と表示されているのであれば、当然その部分のクローズアップ写真が添付されるはずであるが、その添付写真がないからである。更に、被請求人は、「持ち帰り用の中華そば」なる表現をしているが、この「持ち帰り用の中華そば」は出来上がった料理品のことであり、別件商標の指定役務の「中華そばの提供」に含まれるというべきである。そして更に、食券には「ホープ軒」の表示がなされているというが、本件商標の構成とは異なっており、単に「ホープ軒」という表示のみでは本件商標の使用であるということはできない。

(ウ)被請求人は、資料2(持ち帰り用「中華そばのめん」および専用ビニール袋の写真)を提出して、需要者が調理していない中華そばの材料を持ち帰る場合は、調理していない「中華そばのめん」及び中華そばの具をそれぞれ専用のビニール袋に入れ、この「中華そばのめん」及び中華そばの具を持ち帰り専用の丼に入れ、また中華そばのスープを専用の容器に入れて、これらの丼とスープの容器を袋に入れて販売しているという。しかしながら、ビニール袋、丼あるいは容器には本件商標が全く表示されておらず、単に無地のビニール袋、丼あるいは容器に「中華そばのめん」を入れていることが分かるのみで、これでは本件商標を「中華そばのめん」に使用したことの立証がなされたことにはならない。普通、「中華そばのめん」の販売に当たっては、ビニール袋、丼あるいは容器には登録商標を付して販売するのが一般的であり、事実請求人はこのような使用方法を採っている。

(エ)資料4の領収書は、普通一般の飲食店に備えられているものであって、これをもって「中華そばのめん」を販売している(あるいは販売した)証拠にはなり得ず、しかも資料4には本件商標が表示されていない。

したがって、以上のことより被請求人は、需要者に対し、持ち帰りによって、自家製麺した「中華そばのめん」を、本件商標を付して販売したという立証は何等されておらず、むしろ逆に本件商標を「中華そばのめん」に使用していないことが立証されたというべきであろう。

(オ)被請求人は、資料5、資料6の報告書を提出して、「千駄ヶ谷盆踊り大会」において「中華そばのめん」を販売したという。しかしながら、この報告書の作成者は、いずれも被請求人と取引があり、いわゆる第三者ではなく、その証拠価値は全くないものであるというべきである。しかも、各報告書中の「5」には、「株式会社ホープ軒が、看板や広告、店員のTシャツなどに、別紙の通りの商標(本件商標)を使っていることは知っております。」と記載され、別紙として本件商標を表示した書面が添付されているが、本件商標を表示しているといわれている看板や広告、店員のTシャツの写真が答弁書には全く添付されておらず、前記各報告書中の「5」に記載の事実は全くないというべきである。

(カ)そして、被請求人は、資料7ないし資料9を提出して、本件商標を使用している旨主張する。しかしながら、資料7ないし資料9に表示された商標は明らかに「ホープ軒」と表示され、本件商標中の文字とは読めない最後尾の表示と明らかに異なっていると共に、本件商標の重要な構成要件である「泰三」の文字が欠落しており、本件商標を使用しているとはいえない。しかも、指定商品との関係においても、本件商標を「穀物の加工品」に使用している事実が、資料7ないし資料9からは認められない。

なお、被請求人は本件商標の文字とは読めない最後尾の表示について、「軒」という漢字を本件商標の作成者が独自に略字としたものであり、社会通念上「ホープ軒」と同一であるという。しかしながら、独自に略字としたなら、それは社会一般に受け入れられるものではなく、単に一人だけに適用する略字であるというべきである。事実、被請求人の創造した略字は全く辞書にも掲載されておらず、「ケン」とは読むことができないため、実際に使用されている各資料に示す表示はすべて「軒」が使用され、創造された略字は全く使用されていない。

(キ)さらに、被請求人は、「泰三」の文字は、商標と無関係の部分であると主張する。しかしながら、「泰三」の文字は、商品の品質や効能等を示す付記的な記載ではなく、これ自体、自他商品の識別能力を有し、本件商標の構成要件の一部をなすものとして商標登録されたものであって、これもまた商標の重要な構成要素であり、被請求人の主張は失当である。また更に、被請求人は資料10の「Tシャツには、本件商標をそのまま表示したものであり」というが、Tシャツに表示されている商標は本件商標ではなく、別件商標である。したがって、「株式会社ホープ軒は、商品に関する広告に、本件商標を付して展示しているといえる」という被請求人の主張は認められない。

なお、資料10のTシャツには、「泰三」の文字があるが、これは別件商標に「泰三」という文字が付加されたものであると解すべきである。

(ク)資料11ないし資料13は、いずれも「ラーメン専門の店」、あるいは「ラーメンの店」と表示されており、「中華そばの提供」という役務に関する広告であって、「中華そばのめん」の販売に関する広告ではなく、しかも正確に「ホープ軒」と表示されていることからも、資料11ないし資料13は、本件商標ではなく、別件商標の使用であるというべきである。

(ケ)資料14の名刺に商標が表示されている。しかしながら、単に商標が名刺に表示されているだけであって、指定商品との関係において、これが「穀物の加工品」に使用されたということは立証されていない。しかも、資料14の商標は「ホープ軒」と正確に表示されており、本件商標とはその構成を異にし、本件商標を「穀物の加工品」に使用したことにはならないというべきものである。

(3)まとめ

資料1ないし資料14は、いずれも別件商標に関するもので、別件商標をその指定役務中の「中華そばの提供」に使用していることを示すものばかりであって、被請求人は、本件商標をその指定商品である「穀物の加工品」に使用した事実を示す証拠を全く提出していない。したがって、被請求人は、本件商標をその指定商品である「穀物の加工品」に使用していないというべきである。

3 被請求人の答弁

被請求人は、結論と同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、登録商標の使用説明書(資料1ないし資料15)を提出した。

(1)本件商標の商標権者・使用者について

本件商標の商標権者である株式会社ホープ軒は、東京都渋谷区千駄ヶ谷二丁目33番9号において「ホープ軒」の名称で飲食店営業(中華そば店)の許可を東京都渋谷区保健所から受け(商標の使用説明書・資料15、以下単に「資料」との記載は「商標の使用説明書」の資料を示すものとする。)、営業している。

(2)本件商標の構成

本件商標は、「ホープ軒」という文字と、その下方に擬人化された「豚」の図形と、縦書きした漢字の「泰三」と2段に表示して形成されている。このうち「泰三」という文字は、本件商標を作成した漫画家の横山泰三氏を示すものであり、本件商標作成者のサインである。

よって、本件商標のうち、「泰三」の文字は、商品又はサービスの標識ではなく、商標とは無関係の部分である。

(3)商標権者の「中華そばのめん」(本件商標の指定商品である「穀物の加工品」に含まれる。)という商品の販売について

(ア)持ち帰りによる「中華そばのめん」の販売

(a)上記の千駄ヶ谷の「ホープ軒」の店舗(以下「本件店舗」という。)において、株式会社ホープ軒は、中華そばの提供という役務の提供を中心に行っているが、同店舗の券売機に「お持ち帰りできます」との表示がある(資料1)ことから明らかなとおり、持ち帰り用の中華そばの販売も行っている。

(b)需要者が、持ち帰り用の中華そばを買う場合には、同店舗の券売機で食券を購入し、その食券を提示して「持ち帰り」である旨申し出る仕組みとなっている(資料1)。

本件店舗で食べる場合と持ち帰りの場合とで中華そばの価格は同額であり、食券を共用している。この券売機及び食券には「ホープ軒」との表示がされている(資料1)。

(c)持ち帰り用の中華そばには、需要者が、本件店舗で調理した中華そばを持ち帰る場合と、本件店舗で調理していない中華そばの材料を持ち帰る場合がある。

需要者が、調理していない中華そばの材料を持ち帰る場合は、調理していない(茹でていない)「中華そばのめん」及び中華そばの具をそれぞれ専用のビニール袋に入れ、この「中華そばのめん」及び中華そばの具を持ち帰り専用の丼に入れ、また中華そばのスープを専用の容器に入れて、これらの丼とスープの容器を袋に入れて販売している(資料2)。

なお、株式会社ホープ軒は、本件店舗において、「中華そばのめん」を自家製麺している(資料3)。

(d)持ち帰り用の中華そばの販売の際にも発行される株式会社ホープ軒の領収書には、「ホープ軒」との表示の記載がされている(資料4)。

(e)以上より、株式会社ホープ軒は、需要者に対し、持ち帰りによって、自家製麺した「中華そばのめん」という商品を販売している。

(イ)千駄ヶ谷盆踊り大会の委員会及び千駄ヶ谷祭りの委員会に対する「中華そばのめん」の販売

(a)株式会社ホープ軒は、本件店舗の地元で、毎年7月下旬頃に行われる千駄ヶ谷盆踊り大会の際、同大会の委員会に対し、自家製麺した「中華そばのめん」を販売している。同委員会は、株式会社ホープ軒から購入した「中華そばのめん」を、大会会場で出店するラーメンの出店で調理し販売している(資料5)。

本年の千駄ヶ谷盆踊り大会は、平成15年7月26日に行われ、この際に、株式会社ホープ軒は、同大会の委員会に対し、「中華そばのめん」と中華そばの具をセットで100セット(1セット150円)販売した。また、一昨年・昨年の同大会の際も、株式会社ホープ軒は、同大会の委員会に対して、「中華そばのめん」を販売している(資料5)。

(b)株式会社ホープ軒は、本件店舗の地元で、毎年10月上旬頃に行われる千駄ヶ谷祭りの際、同祭りの委員会に対し、自家製麺した「中華そばのめん」を販売している。同委員会は、株式会社ホープ軒から購入した「中華そばのめん」を、祭りの会場で出店するラーメンの出店で調理し販売している(資料6)。

本年の千駄ヶ谷祭りは、平成15年10月4日に行われ、この際に、株式会社ホープ軒は、同大会の委員会に対し、「中華そばのめん」と中華そばの具をセットで100セット(1セット150円)販売した。また、一昨年・昨年の同祭りの際も、株式会社ホープ軒は、同大会の委員会に対して、「中華そばのめん」を販売している(資料6)。

(c)以上より、株式会社ホープ軒は、千駄ヶ谷盆踊り大会の委員会及び千駄ヶ谷祭りの委員会に対し、自家製麺した「中華そばのめん」という商品を販売している。

(4)商標権者の本件商標の使用

(ア)本件店舗の店先看板(資料7)、軒先看板・日除け(資料8)及び屋上看板(資料9)には「ホープ軒」との表示と、本件商標と同じ「豚」の図形が記載されている。

本件商標は、「ホープ軒」(「軒」の文字は横線が一本欠落している。本件商標について「ホープ軒」、「軒」という場合は、以下同じ)という文字と、その下方に擬人化された「豚」の図形と、縦書きした漢字の「泰三」と2段に表示して形成されている。

このうち、上記通り「泰三」は商標とは無関係の部分である。

また「ホープ軒」の「軒」という文字は、「軒」という漢字を本件商標の作成者が独自に略字としたものであり、社会通念上「ホープ軒」と同一である。

本件店舗の店先看板(資料7)、日除け、軒先看板(資料8)、屋上看板(資料9)は、「ホープ軒」の表示及び「豚」の図形が記載されており、本件商標の表示と同視できるといえる。

以上より、資料7ないし資料9にはいずれも本件商標が表示されており、株式会社ホープ軒は、商品に関する広告に本件商標を付して展示しているといえる。

(イ)本件店舗の店員のTシャツには、「ホープ軒」との表示と、本件商標と同じ「豚」の図形及び「泰三」の文字が記載されており(資料10)、上記Tシャツには、本件商標の表示があるといえ、株式会社ホープ軒は、商品に関する広告に本件商標を付して展示しているといえる。

(ウ)株式会社ホープ軒は、資料11ないし資料13の広告に、「ホープ軒」との表示と、本件商標と同じ「豚」の図形を記載しており、本件商標の表示といえる。

以上より、上記の広告にはいずれも本件商標が表示されており、株式会社ホープ軒は、商品に関する広告に本件商標を付して展示しているといえる。

(エ)株式会社ホープ軒の代表取締役である牛久保英昭の名刺には、「ホープ軒」との表示と、本件商標と同じ「豚」の図形が記載されており(資料14)、同名刺には本件商標の表示があるといえる。

よって、該名刺には本件商標が表示されているといえ、株式会社ホープ軒は、商品に関する広告に本件商標を付して展示、頒布しているといえる。

(オ)株式会社ホープ軒は、上記(ア)、(イ)及び(エ)の本件商標の使用を、5年以上前から行ってきている

(カ)以上より、株式会社ホープ軒は、本件店舗において、「中華そばのめん」の販売にあたり、5年以上前から、商品に関する広告に本件商標を付して展示し若しくは頒布している。

(5)まとめ

以上より、本件商標の商標権者である株式会社ホープ軒は、「中華そばのめん」という商品の販売をし、5年以上前から、商品の販売に関する広告に本件商標を付して展示し頒布している。

したがって、本件商標は、本件の審判の請求の登録前3年以内に日本国内において商標権者がその指定商品について使用しており、請求人の主張は理由がなく、本件商標は取り消されるべきものではない。

4 当審の判断

被請求人は、登録商標の使用説明書を提出し、本件商標をその指定商品に含まれる「中華そばのめん」に使用していると述べるので、以下検討する。

登録商標の使用説明書に添付された資料1ないし資料15によれば、被請求人である本件商標の商標権者・株式会社ホープ軒は、東京都渋谷区千駄ヶ谷所在の「ホープ軒」で飲食業を営んでおり、同店舗では、飲食物を提供すると共に、券売機に「お持ち帰り出来ます」と表示して、持ち帰り用の中華そばのめん、中華そばの具及びスープをビニール袋、丼あるいは容器に入れて販売しているものと認められる。

請求人は、上記ビニール袋、丼あるいは容器には本件商標が全く表示されておらず、単に無地のビニール袋、丼あるいは容器に「中華そばのめん」を入れていることがわかるのみで、これでは本件商標を「中華そばのめん」に使用したことの立証がなされたことにはならない。普通、「中華そばのめん」の販売に当たっては、ビニール袋、丼あるいは容器には登録商標を付して販売するのが一般的であり、事実請求人会社はこのような使用方法を採っている旨述べる。

しかしながら、後述のとおり、被請求人の店舗の店先看板、軒先看板、日除け、屋上看板あるいは店員の着用するTシャツには「ホープ軒」の店名など本件商標と社会通念上同一性を有する商標が表示されているのであるから、持ち帰り用の「中華そばのめん」を購入する場合、店内で飲食するのと同様に、その出所を認識し把握して購入するとみるのが自然であり、請求人の上記主張は採用し難い。

また。平成15年7月26日に行われた千駄ヶ谷の盆踊り会場において、その実行委員会が「ホープ軒」のラーメンの麺(生麺)と具を購入し、調理して販売をしており、その前年及び前々年も同様であったことが、同委員会の模擬店会計担当者より報告されている。また、平成15年10月4日に行われた千駄ヶ谷の祭りの会場において、その実行委員会が「ホープ軒」のラーメンの麺(生麺)と具を購入し、調理して販売をしており、その前年及び前々年も同様であったことが、青少年対策千駄ヶ谷地区委員会の委員より報告されている。

そして、同店舗の店先看板(資料7)、軒先看板、日除け(資料8)及び屋上看板(資料9)並びに店員の着用するTシャツ(資料10)には、「ホープ軒」の文字及び漫画的に描かれた豚の図形が表されており、これらの看板には、本件商標と社会通念上同一性を有する商標が表示されていると認められる。

この点について、請求人は、資料7ないし資料9に表示された商標は明らかに「ホープ軒」と表示され、本件商標中の文字とは読めない最後尾の表示と明らかに異なっていると共に、本件商標の重要な構成要件である「泰三」の文字が欠落しており、本件商標を使用しているとはいえない旨主張する。

確かに、本件商標中の「ホープ」に続く語尾の文字は「軒」の文字ではない。しかし、該文字は、字形が「軒」の文字に酷似していて、「軒」の文字以外に想起し難いことからすると、本件商標に接した取引者、需要者がこの文字部分から直ちに「ホープケン」と称呼するであろうことは容易に推認することができる。しかも、商標に使用される文字には、その一部を図案化させ、あるいは、判読が可能な程度に文字の一部を省略させるなど、様々にデザイン化された文字が使用されていることは一般に知られているところであるから、飲食店の名称に「○○軒」のように末尾に「軒」の文字を有する名称が少なからず使用されている実情にあることを併せ考慮すれば、資料7ないし資料9に表された「ホープ軒」の文字と本件商標の「ホープ軒」の文字とは、相互に社会通念上同一性を有すると認識されるものというべきである。

本件商標における「泰三」の文字は、他の文字及び図形より小さく表されていて、その表示位置、表示方法からすると、該商標の作成者のサイン(署名)程度に認識される付記的なものというべきであって、この「泰三」の文字部分をもって取引に資されるものとは判断することができない。したがって、「泰三」の文字の有無は、商標の同一性を損なうものではないといわなければならない。

以上、被請求人の提出に係る登録商標の使用説明書に添付の資料1ないし資料15を総合すれば、本件審判の請求の登録(平成15年8月27日)前3年以内に、日本国内において、商標権者が本件商標を請求に係る指定商品第30類「穀物の加工品」に属する「中華そばのめん」について使用していたものと認められる。

したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すことができない。

よって、結論のとおり審決する。

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