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Trademark Appeal Case

商標「ELLE」の類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2002−11470(T2002−11470/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、第16類「雑誌」を指定商品として、平成13年3月29日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下の12件である。

(1)登録第1955202号商標(以下「引用A商標」という。)は、「ELLE」の欧文字とその右下に小さめに書した「JAPON」の欧文字よりなり、昭和56年8月6日登録出願、第26類「雑誌、その他本類に属する商品」を指定商品として、同62年5月29日に設定登録され、その後、平成9年5月27日に存続期間の更新登録がされているものである。

(2)登録第1978527号商標(以下「引用B商標」という。)は、「ELLE」の欧文字を書してなり、昭和56年8月6日登録出願、第26類「雑誌、その他本類に属する商品」を指定商品として、同62年8月19日に設定登録され、その後、平成9年5月27日に存続期間の更新登録がされているものである。

(3)登録第1978528号商標(以下「引用C商標」という。)は、「エル」の片仮名文字を書してなり、昭和56年8月7日登録出願、第26類「雑誌、その他本類に属する商品」を指定商品として、同62年8月19日に設定登録され、その後、平成9年5月27日に存続期間の更新登録がされているものである。

(4)登録第2148636号商標(以下「引用D商標」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、昭和58年9月7日登録出願、第26類「印刷物(文房具類に属するものを除く)書画、彫刻、写真、これらの附属品」を指定商品として、平成1年6月23日に設定登録され、その後、同11年2月9日に存続期間の更新登録がされているものである。

(5)登録第2536136号商標(以下「引用E商標」という。)は、「ELLE」の欧文字と「エル」の片仮名文字を上下二段に書してなり、昭和60年11月28日登録出願、第26類「録画済み磁気テープ、録画済み磁気円盤」を指定商品として、平成5年5月31日に設定登録され、その後、同15年4月8日に存続期間の更新登録がされているものである。 (6)登録第2563261号商標(以下「引用F商標」という。)は、「ELLE」及び「DECORATION」の欧文字を上下二段に書してなり、平成2年2月5日登録出願、第26類「印刷物(文房具類に属するものを除く)書画、彫刻、写真、これらの附属品」を指定商品として、同5年7月30日に設定登録され、その後、同15年5月27日に存続期間の更新登録がなされ、さらに、同15年11月26日に第16類「印刷物,書画,写真,写真立て」とする書換登録がなされているものである。

(7)登録第2588096号商標(以下「引用G商標」という。)は、別掲(3)のとおりの構成よりなり、平成3年3月11日登録出願、第26類「印刷物(文房具類に属するものを除く)書画、彫刻、写真、これらの附属品」を指定商品として、平成5年10月29日に設定登録され、その後、同15年7月22日に存続期間の更新登録がなされ、さらに、同15年12月24日に第16類「印刷物,書画,写真,写真立て」とする書換登録がなされているものである。

(8)登録第4267438号商標(以下「引用H商標」という。)は、「le Club」及び「ELLE」の欧文字を上下二段に書してなり、平成9年8月20日登録出願、第16類「紙類,紙製包装用容器,家庭用食品包装フイルム,紙製ごみ収集用袋,プラスチック製ごみ収集用袋,衛生手ふき,紙製タオル,紙製テーブルナプキン,紙製手ふき,紙製ハンカチ,型紙,裁縫用チャコ,紙製テーブルクロス,紙製ブラインド,紙製のぼり,紙製旗,紙製幼児用おしめ,荷札,印刷物,書画,写真,写真立て,かるた,歌がるた,トランプ,花札,文房具類(「昆虫採集用具」を除く。),昆虫採集用具,事務用又は家庭用ののり及び接着剤,青写真複写機,あて名印刷機,印字用インクリボン,こんにゃく版複写機,自動印紙はり付け機,事務用電動式ホッチキス,事務用封かん機,消印機,製図用具,タイプライター,チェックライター,謄写版,凸版複写機,文書細断機,郵便料金計器,輪転謄写機,装飾塗工用ブラシ,封ろう,マーキング用孔開型板,観賞魚用水槽及びその附属品」、第36類「預金の受入れ(債券の発行により代える場合を含む。)及び定期積金の受入れ,資金の貸付け及び手形の割引,内国為替取引,債務の保証及び手形の引受け,有価証券の貸付け,金銭債権の取得及び譲渡,有価証券・貴金属その他の物品の保護預かり,両替,金融先物取引の受託,金銭・有価証券・金銭債権・動産・土地若しくはその定著物又は地上権若しくは土地の賃借権の信託の引受け,債券の募集の受託,外国為替取引,信用状に関する業務,割賦購入あっせん,前払式証票の発行,ガス料金又は電気料金の徴収の代行,有価証券の売買,有価証券指数等先物取引,有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引,有価証券の売買・有価証券指数等先物取引・有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券市場における有価証券の売買取引・有価証券指数等先物取引及び有価証券オプション取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,外国有価証券市場における有価証券の売買取引及び外国市場証券先物取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券の引受け,有価証券の売出し,有価証券の募集又は売出しの取扱い,株式市況に関する情報の提供,商品市場における先物取引の受託,生命保険契約の締結の媒介,生命保険の引受け,損害保険契約の締結の代理,損害保険に係る損害の査定,損害保険の引受け,保険料率の算出,建物の管理,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建物の売買の代理又は媒介,建物又は土地の鑑定評価,土地の管理,土地の貸借の代理又は媒介,土地の貸与,土地の売買,土地の売買の代理又は媒介,建物又は土地の情報の提供,骨董品の評価,美術品の評価,宝玉の評価,企業の信用に関する調査,慈善のための募金」、第39類「鉄道による輸送,車両による輸送,船舶による輸送,航空機による輸送,貨物のこん包,貨物の積卸し,貨物の輸送の媒介,船舶の貸与・売買又は運航の委託の媒介,船舶の引揚げ,水先案内,主催旅行の実施,旅行者の案内,旅行に関する契約(宿泊に関するものを除く。)の代理・媒介又は取次ぎ,寄託を受けた物品の倉庫における保管,他人の携帯品の一時預かり,倉庫の提供,駐車場の提供,車いすの貸与,自転車の貸与,自動車の貸与」、第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授,動物の調教,植物の供覧,動物の供覧,図書及び記録の供覧,美術品の展示,庭園の供覧,洞窟の供覧,映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,映画の上映・制作又は配給,演芸の上演,演劇の演出又は上演,音楽の演奏,放送番組の制作,ゴルフの興行の企画・運営又は開催,野球の興行の企画・運営又は開催,サッカーの興行の企画・運営又は開催,小型自動車競走の企画・運営又は開催,音響用又は映像用のスタジオの提供,運動施設の提供,娯楽施設の提供,興行場の座席の手配,映写機及びその附属品の貸与,映写フィルムの貸与,楽器の貸与,スキー用具の貸与,スキンダイビング用具の貸与,テレビジョン受信機の貸与,ラジオ受信機の貸与,図書の貸与,レコード又は録音済み磁気テープの貸与,録画済み磁気テープの貸与,おもちゃの貸与,遊園地用機械器具の貸与,遊戯用器具の貸与」及び第42類「宿泊施設の提供,宿泊施設の提供の契約の媒介又は取次ぎ,飲食物の提供,美容,理容,入浴施設の提供,写真の撮影,オフセット印刷,グラビア印刷,スクリーン印刷,石版印刷,凸版印刷,気象情報の提供,求人情報の提供,結婚又は交際を希望する者への異性の紹介,婚礼(結婚披露を含む。)のための施設の提供,庭園又は花壇の手入れ,庭園樹の植樹,肥料の散布,建築物の設計,測量,機械・装置若しくは器具(これらの部品を含む。)又はこれらにより構成される設備の設計,デザインの考案,電子計算機・自動車その他その用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,医薬品・化粧品又は食品の試験・検査又は研究,建築又は都市計画に関する研究,公害の防止に関する試験又は研究,電気に関する試験又は研究,土木に関する試験又は研究,通訳,翻訳,施設の警備,身辺の警備,個人の身元又は行動に関する調査,栄養の指導,保育所における乳幼児の保育,老人の養護,編み機の貸与,ミシンの貸与,衣服の貸与,植木の貸与,カーテンの貸与,家具の貸与,壁掛けの貸与,敷物の貸与,会議室の貸与,展示施設の貸与,カメラの貸与,光学機械器具の貸与,自動販売機の貸与,加熱器の貸与,調理台の貸与,流し台の貸与,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)の貸与,美容院用又は理髪店用の機械器具の貸与,ルームクーラの貸与」を指定商品又は指定役務として、同11年4月30日に設定登録されたものであるが、その後、指定役務については、その指定役務中の「技芸・スポーツ又は知識の教授,運動施設の提供及びそれらに類似する役務」について商標登録を取り消すべき旨の審決が確定し、その登録が同16年6月18日になされているものである。

(9)登録第4428845号商標(以下「引用I商標」という。)は、「ELLE」の欧文字を書してなり、平成11年6月30日登録出願、第3類「せっけん類,植物性天然香料,動物性天然香料,合成香料,調合香料,精油からなる食品香料,薫料,化粧品,かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,歯磨き,家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,つや出し剤,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つや出し布,靴クリーム,靴墨,塗料用剥離剤」、第16類「紙類,紙製包装用容器,家庭用食品包装フィルム,紙製ごみ収集用袋,プラスチック製ごみ収集用袋,衛生手ふき,紙製タオル,紙製テーブルナプキン,紙製手ふき,紙製ハンカチ,型紙,裁縫用チャコ,紙製テーブルクロス,紙製ブラインド,紙製のぼり,紙製旗,紙製幼児用おしめ,荷札,印刷物,書画,写真,写真立て,かるた,歌がるた,トランプ,花札,文房具類(「昆虫採集用具」を除く。),昆虫採集用具,事務用又は家庭用ののり及び接着剤,青写真複写機,あて名印刷機,印字用インクリボン,こんにゃく版複写機,自動印紙はり付け機,事務用電動式ホッチキス,事務用封かん機,消印機,製図用具,タイプライター,チェックライター,謄写版,凸版複写機,文書細断機,郵便料金計器,輪転謄写機,印刷用インテル,活字,装飾塗工用ブラシ,封ろう,マーキング用孔開型板,観賞魚用水槽及びその附属品」及び第30類「菓子及びパン」を指定商品として、同12年10月27日に設定登録されたものである。

(10)登録第4468855号商標(以下「引用J商標」という。)は、別掲(4)のとおりの構成よりなり、平成12年2月25日登録出願、第9類「眼鏡」及び第16類「印刷物,文房具類」を指定商品として、同13年4月20日に設定登録されたものである。

(11)登録第4509709号商標(以下「引用K商標」という。)は、「ELLE」及び「CUISINE」の欧文字を上下二段に書してなり、第16類「印刷物,書画,写真,写真立て,文房具類(「昆虫採集用具」を除く。)」、第38類「移動体電話による通信,テレックスによる通信,電子計算機端末による通信,電報による通信,電話による通信,ファクシミリによる通信,無線呼び出し,テレビジョン放送,有線テレビジョン放送,ラジオ放送,報道をする者に対するニュースの供給,電話機・ファクシミリその他の通信機器の貸与,総合デジタルデータ通信,コンピューターネットワークへの接続の提供」及び第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授,図書及び記録の供覧,映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,映画の上映・制作又は配給,演芸の上演,演劇の演出又は上演,音楽の演奏,放送番組の制作,娯楽施設の提供,興行場の座席の手配,映写機及びその附属品の貸与,映写フィルムの貸与,図書の貸与,レコード又は録音済み磁気テープの貸与,録画済み磁気テープの貸与,書籍の製作の代行,ビデオテープの編集代行」を指定商品又は指定役務として、同13年9月28日に設定登録されたものである。

(12)登録第4566100号商標(以下「引用L商標」という。)は、別掲(5)のとおりの構成よりなり、平成13年2月13日登録出願、第16類「紙類,紙製包装用容器,家庭用食品包装フィルム,紙製ごみ収集用袋,プラスチック製ごみ収集用袋,印刷物,事務用又は家庭用ののり及び接着剤」を指定商品として、同14年5月10日に設定登録されたものである。

3 当審の判断

本願商標は、別掲(1)のとおり、黒塗りの正方形内に多少図案化した「L」の欧文字を白抜きした図形と「magazine」(「i」の文字は、「I」と書されている。)の欧文字とを横書きし、その下部に「エルマガジン」の片仮名文字を横書きしてなるところ、図形部分と構成各文字部分とは外観上まとまりよく一体的に表現されていて、上段の図形と欧文字部分及びその読みを特定したものと認められる下段の片仮名文字部分のそれぞれより生ずる「エルマガジン」の称呼も格別冗長というべきものでなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。

ところで、雑誌は、特定の出版社が定期的に発行する商品であり、その雑誌名に僅かでも違いがあれば、別人の雑誌として認識され、出所の混同を生じることなく明瞭に区別されているという取り引きの実情があり、雑誌を意味する「マガジン」や「ジャーナル」という語を有するか否かといった程度の違いがあれば、特段の理由がない限り、別の雑誌であって、別人の取り扱いに係る雑誌であるものと理解し、出所について混同を生ずるおそがないものとみるのが相当である。

そうとすれば、本願商標は、上記図形部分及び「エル」の文字以外に、「magazine」、「マガジン」の文字が付加されることによって、引用商標とは十分に区別し得るものといわなければならない。

また、本願商標全体より生ずる「エルマガジン」の一連の称呼が、雑誌名として格別冗長であるということもできず、他に構成中の図形部分及び「エル」の文字部分を分離抽出して称呼しなければならないとする特段の事情も見出せない。

このことは、例えば、株式会社ジー・サーチの提供に係る新聞記事情報データベース及びインターネットの各種商品情報紹介サイトをみると、以下のような記事があることから十分に裏付けられるところである。

(1)1997.2.26 「毎日新聞」 大阪夕刊 3頁

「月刊情報誌

『エルマガジン』

に毎月掲載している公開インタビューに登場したグループを売れっ子になってから再び接触。」

(2)1997.5.21 「毎日新聞」 大阪夕刊 3頁

「音楽・映画・町の情報誌

『エルマガジン』

が、創刊20年を記念してリニューアルしました。B5判をA4変型判に大きくしたのと、カラーページを増やし、特集もボリュームアップ。」

(3)1998.12.7 「毎日新聞」 大阪夕刊 2頁

「関西にはほかに4誌あるが『ぴあ』(ぴあ、隔週刊)30万部、

『Lマガジン』

(京阪神エルマガジン社、月刊)28万部,『Hanako West』(マガジンハウス、月刊)15万部、『関西ウォーカーシュシュ』(角川書店、隔週刊)30万部と、『ウォーカー』が大きくリードしている。」

(4)2000.8.23 「朝日新聞」 大阪夕刊 15頁

「ウォーカーと1週間は、それぞれ定価三百円程度の隔週刊で、・・・。先発の情報誌『京阪神

Lmagazine(エルマガジン)

』や『関西版ぴあ』(いずれも約三十万部)の倍近い部数で、関西の情報誌のトップを独走していた。」

(5)2002.11.19 「毎日新聞」 大阪夕刊 3頁

「京阪神で最も古い情報月刊誌

『エルマガジン』

の8代目編集長。25年の歴史の中で最も若く、平均年齢26〜27歳のスタッフ約20人をまとめる。」

(6)インターネット (http://www.lmaga.jp/)

Lmagazine

毎月25日発売 定価350円 1ヶ月TV番組表掲載」

してみると、本願商標は、その構成文字全体に相応して「エルマガジン」の一連の称呼のみを生ずると判断するのが相当である。

他方、引用AないしL商標は、上記2又は別掲(2)ないし(5)のとおりの構成よりなるものであるところ、その構成中の「ELLE」又は「エル」の文字部分から「エル」の称呼を生ずるものと認められる。

そこで、本願商標より生ずる「エルマガジン」の称呼と引用AないしL商標より生ずる「エル」の称呼とを比較すると、これらの称呼は、その音構成及び音数に明らかな差異が認められるものであるから、容易に区別し得るものである。

また、本願商標及び引用AないしL商標の構成は、前記のとおりであるから、外観においては相紛れるおそれはなく、さらに、本願商標からは、全体として特定の観念が生ずるとは認められないから、観念については比較することができない。

してみれば、本願商標と引用AないしL商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれの点から見ても、相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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