結論テキスト
審判費用は、被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2002−31193(T2002−31193/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第3171001号商標(以下「本件商標」という。)は、「SPIRAL」の文字を横書きしてなり、平成4年9月24日に登録出願され、第42類「宿泊施設の提供,宿泊施設の提供の契約の媒介又は取次ぎ,飲食物の提供,美容,理容,入浴施設の提供,写真の撮影,オフセット印刷,グラビア印刷,スクリ―ン印刷,石版印刷,凸版印刷,気象情報の提供,求人情報の提供,結婚又は交際を希望する者への異性の紹介,婚礼(結婚披露を含む。)のための施設の提供,葬儀の執行,墓地又は納骨堂の提供,一般廃棄物の収集及び処分,産業廃棄物の収集及び処分,庭園又は花壇の手入れ,庭園樹の植樹,肥料の散布,雑草の防除,有害動物の防除(農業・園芸又は林業に関するものに限る。),建築物の設計,測量,地質の調査,デザインの考案,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,医薬品・化粧品又は食品の試験・検査又は研究,建築又は都市計画に関する研究,公害の防止に関する試験又は研究,電気に関する試験又は研究,土木に関する試験又は研究,農業・畜産又は水産に関する試験・検査又は研究,著作権の利用に関する契約の代理又は媒介,通訳,翻訳,施設の警備,身辺の警備,個人の身元又は行動に関する調査,あん摩・マッサ―ジ及び指圧,きゅう,柔道整復,はり,医業,健康診断,歯科医業,調剤,栄養の指導,家畜の診療,保育所における乳幼児の保育,老人の養護,編機の貸与,ミシンの貸与,衣服の貸与,植木の貸与,計測器の貸与,コンバインの貸与,祭壇の貸与,自動販売機の貸与,消火器の貸与,超音波診断装置の貸与,展示施設の貸与,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テ―プその他の周辺機器を含む。)の貸与,布団の貸与,ル―ムク―ラ―の貸与」を指定役務として、平成8年6月28日に設定登録されたものである。
その後、本件商標は、その指定役務中「あん摩・マッサージ及び指圧,きゅう,柔道整復,はり,医業,健康診断,歯科医業,調剤」について商標登録を取り消すべき旨の審決が確定し、平成15年1月8日に確定登録されているものである。
請求人は、結論同旨の審決を求めると申し立て、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べている。
本件商標は、その指定役務中「電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守、電子計算機(中央演算装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)の貸与」について継続して3年以上日本国内において使用した事実が存在しないから、その登録は商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。
被請求人は、乙第1号証ないし乙第10号証を提示して、本件請求に係る指定役務について登録商標を使用している旨の主張を行っているが、本件商標の使用の事実は何ら証明されていない。
(1)請求人が取消を求めた指定役務は「電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守、電子計算機(中央演算装置及び電子計算機プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)の貸与」である。しかるに被請求人は「ホームページの制作」についての使用を主張するにすぎない。そして「ホームページの制作」は請求に係る指定役務には含まれないものである。また被請求人が「ホームページの制作」を業として行っていると認めるべき証拠も存在しない。
(2)通常使用権者による「ホームページの制作」は、本件審判請求に係る役務である「電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守」に含まれない。
平成4年4月より、商品・役務の区分について国際分類が主たる体系として採用された。この国際分類の採用に伴い、それ以前のいわゆる日本分類において広範に認められていた大概念による商品・役務の指定が原則として認められなくなった。
その特徴及び扱いについて、「ところが、国際分類では、各類に属する総ての商品・役務を表すような概念的な表示はなく、類別表は当該類に属する商品・役務の範囲を概ね表したものとされている(国際分類の類別表の一般的注釈第一文)。そして、各類に属する商品・役務が概念的にも個別的にも総てが明確になっているものでない。」(商標審査基準の解説第3版、352頁:工藤莞司著:発明協会)「したがって、指定商品又は役務がどのような商品等であるのか、またいわゆる包括表示からなるものであるときはどのような商品等が含まれるかその範囲が、少なくとも指定商品又は役務に係る業界関係者のレベルにおいて明確であることが必要である。」(上掲、348頁)と解説されている。
上記「国際分類」についての解説に従えば、国際分類を主たる体系として採用した現行法下では、「指定役務」とされるものは願書に積極表示されたものに限られることとなる。しかるに、被請求人が自己の登録商標を使用しているとする役務、「ホームページの制作」は指定役務に積極的に表示されていない。
しかも、使用しているとする役務「ホームページの制作」が本件登録商標の指定役務「電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守」に「当該指定役務の業界関係者のレベルにおいて明確である」(上掲参照)ということはできない。
本件登録商標の出願時に適用されていた特許庁審査基準では「ホームページの制作」は例示されていなかった。そして、2002年1月から採用された審査基準において「電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守」を上位概念として「ウェブサイトの作成又は保守」が記載されているにすぎない。
すなわち、本件登録商標の出願時、そして査定時・登録時の何れにおいても役務「ホームページの制作」が「電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守」なる概念に含まれるものであるとは認識されていなかったのである。
(3)「ホームページの制作」が「電子計算機のプログラムの設計・作成」という概念に含まれるということも疑問である。
確かに、「ホームページの制作」は「電子計算機のプログラム」を伴うことは認める。しかし、「ホームページの制作」という役務において「プログラム」は付随的なものである。
「ホームページの制作」を業とするものは、いかに見やすいホームページをデザインするか、という点をアピールしているのである。そして、ホームページ作成用のパッケージソフトが販売されていることからも分かるように、ホームページを作成するためには既存のプログラムを組み合わせれば足りる場合が多い。ホームページ制作を受注した者は、提供するホームページのデザインの善し悪しによって評価されるのであり、「プログラム」として評価されることはない。
すなわち、「ホームページの制作」という役務は「デザインの考案」に極めて近いものである。デザインの対象が「ホームページ」であるというだけである。
もし「ホームページの制作」が「プログラムの作成」であるというのであれば、テレビゲームの制作も「プログラムの作成」になるのであろうか。常識的な理解として「ホームページの制作」が「電子計算機のプログラムの設計・作成」という概念に含まれているということはできない。「ホームページの制作」と「電子計算機のプログラムの設計・作成」は類似であるとしても同一概念には含まれない。
(4)本件商標の出願時、登録時に「ホームページの制作」は一般的な役務ではなかった。
本件登録商標は平成4年(1992)9月24日に出願され、平成8年(1996)6月28日に登録されたものである。
「ホームページの制作」が独立した役務として認知されたのはインターネットが普及し、企業が自社のホームページを制作するようになってからである。
しかるに、本件登録商標の出願時は勿論、登録時においてもインターネットは現在ほどには普及していなかった。
そうすると、出願時を基準にするにせよ登録時を基準にするにせよ、「ホームページの制作」を表示していない本件において、出願人・商標権者の意思として、指定役務に「ホームページの制作」は含まれていなかったと言うべきである。
すなわち、本件商標の指定役務に「ホームページの制作」は含まれていないというべきである。
(5)通常使用権者が行う「ホームページの制作」は、商標法上の役務に該当しない。
上記(2)で述べたように、通常使用権者の「ホームページの制作」は、本件審判請求に係る役務である「電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守」に含まれるものではないが、通常使用権者の行為は商標法上の役務に該当しないものでもある。
商標法上、役務については定義規定が設けられていないが、一般に「他人のために提供する労務又は便益であって、独立して商取引の対象となる交換価値を有するもの」等と解釈されている。すなわち、労務又は便益であっても、他人のために提供するものでないものや、取引の対象とならないもの又は交換価値のないものは、取引秩序の維持を主目的とする商標法上の役務とはいえないのである。
通常使用権者の「ホームページの制作」は、被請求人が答弁書で主張しているように、通常使用権者がイベント事業の一つとして美術等の作品公募展を企画・運営・開催し、この展示に伴って、通常使用権者はホームページを制作し、そのホームページ上で、この公募展に参加費を払った創作者の作品を紹介しているものにすぎない。
すなわち、通常使用権者の行う「ホームページの制作」は、自己の企画・運営・開催する作品公募展についてのホームページ(通常使用権者が行うイベントのPRにすぎない)である。自己のイベント事業のために制作するものにすぎず、第三者から対価を受けて制作するものではない。すなわち取引の対象となる「ホームページの制作」ではない。
確かに創作者から参加費を徴収してこのホームページ上に創作者の作品を紹介しているが、創作者のホームページを制作しているものではない。このホームページは、通常使用権者のホームページであり、作品公募展の紹介を行うものにすぎないのである。
請求人が弁駁する上記内容は、被請求人が答弁書(第2)の「(4)本件商標の使用事実」で主張する事実からも明らかである。
(ア)請求人は、「乙第5号証の『スパイラルのご案内』が株式会社ワコールアートセンターが運営する文化施設である『スパイラル/SPIRAL』』の事業案内であり、株式会社ワコールアートセンターが、イベントの企画・制作、施設や設備の貸与・操作、情報発信等の事業を行っていることが示されている(13頁、14頁)。その事業の中には、『ホームページの制作』が含まれており、この『ホームページの制作』は、本件審判請求に係る役務である『電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守』に概念として含まれる。」と主張する。
確かに乙第5号証の「スパイラルのご案内」には、ホームページ「spiral web」の欄とその内容について記載されている。しかし、その記載内容は、「スパイラルは各スペースを紹介するホームページを制作しています。定期的に更新しているので、展覧会やイベント、またショップ、レストランの更新情報がご覧いただけます」と、同内容の英文記載と、そしてホームページアドレス「http://www.spiral.co.jp/」とである。この記載事実より、請求人が主張する「ホームページの制作」が、通常使用権者である株式会社ワコールアートセンターが管理・運営する複合文化施設スパイラルの紹介についての自己のホームページの制作にすぎず、取引の対象として他人のホームページを制作するものでないことは明白である。
したがって、商標法上の役務としての「ホームページの制作」には該当しないものである。よって、請求人の「本件審判請求に係る役務に属する(インターネットにおける)ホームページ制作について本件商標を使用していることになるものである。」という主張は事実に反している。
(イ)請求人は、「なお、『スパイラルのご案内』に添付の証明書に明記されているようにこの『スパイラルのご案内』は、本件審判請求の登録前3年以内に印刷され、頒布されたものであり、現在も頒布されている。したがって、株式会社ワコールアートセンターは、『ホームページの制作』の役務の広告について継続して本件商標を使用してきているものである。」と主張する。
上記(ア)からも明らかなように、被請求人の主張する「ホームページの制作」は商標法上の役務でない。よって、「ホームページの制作」の役務の広告について継続して本件商標を使用してきているとする事実は窺えない。
(ウ)請求人は、乙第6号証〜乙第8号証で通常使用権者がイベント事業の一つとして、「Spiral Independent Creators Festival(スパイラル クリエーターズ インディペンデント フェステイバル)という美術等の作品公募展を2000年以降毎年企画・運営及び開催している事実を示す。
そして、「このイベントは、創作者であるクリエーターが参加費を株式会社ワコールアートセンターに払って、自らの作品を展示するものである。この展示に伴って、株式会社ワコールアートセンターはホームページを制作し、そのホームページに上記作品を紹介している・・・・・そして、そのホームページの制作費は、上記の参加料に含まれているものである。」と主張する。
しかし、ホームページの制作費が参加料に含まれている事実は、被請求人の提出した証拠方法のいずれにも記載されていない。乙第6号証及び乙第9号証に記載されたように、この参加費用は、個人又はグループについての1ブース毎の貸与費用を示すものである。
また、仮にホームページの制作費が参加料に含まれていたとしても、参加者であるクリエーター自身のホームページを制作するものでなく、通常使用権者自身が企画・運営・開催する作品公募展の宣伝広告のホームページにすぎないのである。すなわち、乙第9号証及び乙第10号証に記載のCreators Fileに、参加者であるクリエーターの展示内容、ブース番号、プロフィールそして参加者自身のメールアドレスとホームページアドレスの記載欄が紹介されていることからも参加者のホームページを制作するものでないということが明らかである。
(エ)請求人は、「なお、当該ホームページの制作にあたっては、その具体的作業の一部を下請け業者に出しているが(乙第10号証)、その企画は自ら行い、その制作の管理及び責任は株式会社ワコールアートセンターにあるものである。そして、上記乙第10号証の証明書に添付された過去のホームページにも、出展作品の紹介欄等にされ本件商標と社会通念上同一の商標が表示されているものである。」と主張する。
乙第10号証の証明書は、自己のホームページの作成作業を下請け業者に出している事実を証明するにすぎない。また、乙第10号証の証明書に添付された過去のホームページ等に本件商標と社会通念上同一の商標が表示されている事実は、取消しを求めた役務についての使用とは何ら関係のない事実である。
(6)上述したように、請求人の主張する「ホームページの制作」におけるホームページは、通常使用権者の自己の業務を宣伝広告するホームページにすぎない。
よって、被請求人が答弁書で主張する「ホームページの制作」は、自己のためにするものにすぎず、商標法上の役務にも該当しないのである。
(7)以上の通り、本件商標は本件審判請求の登録前3年以内に請求に係る役務について、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが使用していないものである。
被請求人は、本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求めると答弁し、その理由の要旨を次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第10号証を提出している。
乙第5号証の「スパイラルのご案内」は株式会社ワコールアートセンターが運営する文化施設である「スパイラル/SPIRAL」の事業案内であり、株式会社ワコールアートセンターが、イベントの企画・制作、施設や設備の貸与・操作、情報発信等の事業を行っていることが示されている(13頁、14頁)。その事業の中には、「ホームページの制作」が含まれおり、この「ホームページの制作」は、本件審判請求に係る役務である「電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守」に概念として含まれるものである。そして、本件商標である「SPIRAL」が、この「スパイラルのご案内」の表紙、裏表紙、14頁のホームページ制作の紹介欄等に明示されているものである。
したがって、通常使用権者である株式会社ワコールアートセンターが、本件審判請求に係る役務に属する(インターネットにおける)ホームページ制作について本件商標を使用していることになるものである。なお、「スパイラルのご案内」に添付の証明書に明記されているようにこの「スパイラルのご案内」は、本件審判請求の登録前3年以内に印刷され、頒布されたものであり、現在も頒布されている。したがって、株式会社ワコールアートセンターは、「ホームページ制作」の役務の広告について継続して本件商標を使用してきているものである。
株式会社ワコールアートセンターは、イベント事業の1つとして、「Spiral Independent oreators Festival(スパイラル クリエーターズ インディベンデント フェステイバル)」という美術等の作品公募展を2000年以降毎年企画運営及び開催してきている(乙第6号証ないし乙第8号証)。このイベントは、創作者であるクリエーターが参加費を株式会社ワコールアートセンターに払って、自らの作品を展示するものである。この展示に伴って、株式会社ワコールアートセンターはホームページを制作し、そのホームページに上記作品を紹介している(乙第9号証のホームページ抜粋参照、このホームページは、2003年2月21日現在でアップロードされいるものをプリントアウトしたものである)。そして、そのホームページの制作費は、上記の参加料に含まれているものである。なお、当該ホームページの制作にあたっては、その具体的作業の一部を下請け業者に出しているが(乙第10号証)、その企画は自ら行い、その制作の管理及び責任は株式会社ワコールアートセンターにあるものである。そして、上記乙第10号証の証明書に添付された過去のホームページにも、出展作品の紹介欄等に本件商標と社会通念上同一の商標が表示されているものである。
しかしながら、「電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守」の役務は、いわゆる、ソフトウエア業者が提供する役務であり、情報処理を行う役務であるから、「ホームページの制作」も同種の役務といえるものであり、「電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守」の概念に包含されているものと理解されるものである。また、「ホームページの制作」の役務が、本件商標の商標登録出願の時に存在していないという充分な心証を得られる程の立証もない。
したがって、この点についての請求人の主張は認めることができない。
(1)乙第1号証は、株式会社ワコールアートセンターの登記簿に記録されている現に効力を有する事項の全部であることを証明した書面である。乙第2号証は、「有価証券報告書」、乙第3号証は「平成14年3月期 連結決算短信」である。また、乙第4号証は、「ワコール株式会社案内」であり、株式会社ワコールアートセンターが、「スパイラル」ビルの運営及び管理をしていることが紹介されているものであって、これらからは、株式会社ワコールアートセンターは、株式会社ワコールの子会社であり、通常使用権者と認め得るものである。
(2)乙第5号証は、「スパイラルのご案内」とそれを印刷し納品した旨の証明書であり、「スパイラルのご案内」には、「ホームページ『spiral web』」として、「スパイラルは各スペースを紹介するホームページを制作しています。定期的に更新しているので、展覧会やイベント、またショップ、レストランの最新情報がご覧いただけます。」と記載されているが、これは、通常使用権者が運営、管理するスパイラルの紹介をホームページで見られることを記載しているにすぎないものであり、本件商標の使用の事実を証明したものとは認め難い。
また、「スパイラルのご案内」自体では、その作成時期も確認できない。(3)乙第6号証ないし乙第8号証は、株式会社ワコールアートセンター発行の「SICF/SPIRAL INDEPENDENT CRESTORS FESTIVAL」の応募要領と、それを印刷し納品した旨の証明書である。「応募要項」には、そのいずれにも本件商標と社会通念上同一といい得る商標が付されていることは認められるが、「応募要項」をもって、本件審判の請求に係る役務についての本件商標の使用の事実を証明したものとは認め難い。
(4)乙第9号証は、第4回SICF(スパイラル インディペンデント クリエーターズ フェステイバル)の参加募集案内のホームページであり、第3回のSICFの作品を始め、会場の様子が紹介されている。また、乙第10号証は、株式会社ワコールアートセンターの依頼にもとづいて、ホームページ・コンテンツを作成し、株式会社ワコールアートセンターのホームページにアップロードした証明書とその第3回SICFに関するホームページであり、本件商標と社会通念上同一といい得る商標が付されていることは認められるが、これらは、通常使用権者自身が企画・運営・開催するSICFの紹介、宣伝広告等のために、通常使用権者自身が開設したホームページにすぎないものであり、「ホームページの制作」について本件商標の使用の事実を証明したものとは認め難い。
してみれば、本件商標は、本件審判の請求に係る役務についての使用でないこと明らかであるから、結局、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内で商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが請求に係る指定役務のいずれかについて本件商標の使用をしていることを証明したということはできない。また、被請求人は、使用していないことについて正当な理由があることも明らかにしてない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、その指定商品中「電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守、電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テ―プその他の周辺機器を含む。)の貸与」についての登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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