Trademark Appeal Case
結合商標の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2002−1550(T2002−1550/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「NETENGINE」の欧文字を標準文字を用いて横書きしてなり、平成12年2月24日(パリ条約による優先権主張 2000年1月18日(US)アメリカ合衆国)に、商品及び役務の区分第9類に属する願書に記載の商品を指定商品として登録出願され、その後、願書記載の指定商品については、同13年4月23日付け手続補正書により「電子通信ネットワーク・DSLその他の高帯域線を通じた音声・映像・データ送信用電気通信機械器具,電子通信ネットワーク・DSLその他の高帯域線を通じた音声・映像・データ送信用ソフトウェア(記憶されたもの),電子通信ネットワークへのアクセス及び接続用電気通信機械器具,電子通信ネットワークへのアクセス及び接続用ソフトウェア(記憶されたもの),ネットワーキング用コンピュータ,ネットワーキング用ソフトウェア(記憶されたもの),広帯域ネットワーキング用コンピュータ,広帯域ネットワーキング用ソフトウェア(記憶されたもの),ルータ,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,理化学機械器具,測定機械器具,配電用又は制御用の機械器具,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,眼鏡,加工ガラス(建築用のものを除く。),救命用具,レコード,オゾン発生器,電解槽,ロケット,遊園地用機械器具,スロットマシン,運動技能訓練用シミュレーター,乗物運転技能訓練用シミュレーター,回転変流機,調相機,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,鉄道用信号機,乗物の故障の警告用の三角標識,発光式又は機械式の道路標識,火災報知機,ガス漏れ警報器,事故防護用手袋,消火器,消火栓,消火ホース用ノズル,消防車,消防艇,スプリンクラー消火装置,盗難警報器,保安用ヘルメット,防火被服,防じんマスク,防毒マスク,磁心,自動車用シガーライター,抵抗線,電極,溶接マスク,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,ガソリンステーション用装置,自動販売機,駐車場用硬貨作動式ゲート,金銭登録機,計算尺,硬貨の計数用又は選別用の機械,作業記録機,写真複写機,手動計算機,製図用又は図案用の機械器具,タイムスタンプ,タイムレコーダー,電気計算機,パンチカードシステム機械,票数計算機,ビリングマシン,郵便切手のはり付けチェック装置,ウエイトベルト,ウエットスーツ,浮袋,エアタンク,水泳用浮き板,潜水用機械器具,レギュレーター,アーク溶接機,家庭用テレビゲームおもちゃ,金属溶断機,検卵器,電気溶接装置,電動式扉自動開閉装置,メトロノーム,犬笛」と補正しているものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原審において、「本願商標は、「NETWORK」の略称と認められる「NET」の文字に、その指定商品との関係においては、「実際に検索などを実行するプログラム部分」の意で用いられていることと認められる「ENGINE(エンジン)」の文字とを一連に「NETENGINE」の欧文字を普通に用いられる方法で書しても、全体として、「ネットワークの中心となるプログラム」程度の意を容易に認識させるにすぎないから、これを本願の指定商品中、例えば「電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路,その他の電子応用機械器具及びその部品」、或いは、これを構成品とする商品に使用しても、単に、商品の品質(用途、機能)を表示するにすぎないものと認める。したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨を認定、判断して、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記1のとおりの構成よりなるところ、指定商品との関係よりすれば、その構成中前半の「NET」の語は、「通信網」を意味する既存の英単語「NETWORK」の省略形として我が国で広く親しまれている語であり、また、他の語に冠して「ネットワークを利用したもの」の意味合いを表す接頭語として使用されているもの(例えば「imidas2002別冊付録IT用語/カタカナ略語辞典((株)小学館 刊)」における「ネットオークション〔net auction〕」、「ネット証券〔net securities〕」、「ネットバンキング〔net banking〕」等の項目)であり、他方、同後半の「ENGINE」の語は、「コンピューターで、実質的にデータ処理を実行する機構」を意味する語として使用され(例えば「ハイブリッド新辞林((株)三省堂 刊)」の「エンジン【engine】の項」)、その目的とする処理を指称する語の後ろに付して使用されていることが、例えば「超図解 パソコン用語辞典2002年版((株)エクスメディア 刊)」の「データベースエンジン database engine」の項における「データベースのデータに対し、検索や削除、更新などの処理を行うソフトウェア。・・・」の記述又は「グラフィックスエンジン graphics engine」の項における「パソコンで高速な図形処理を行うハードウェアのこと。・・・」の記述等から伺い知ることができるものである。
また、近時、インターネットなどのコンピューター通信のインフラが整備され、ブロードバンドと呼ばれる高速通信が可能となっており、双方向通信によるネットワークゲームやインターネット放送といった、大量の情報通信を利用するものも見受けられるところである。そして、本願指定商品と関連の深いインターネットを利用したコンピュータゲームの業界において、例えば「(株)毎日新聞社」の提供に係るインターネットホームページにおいて公開されている情報誌「毎日インタラクティブ」の「ドワンゴ ゲームキューブ用に2つの独自ネット技術を開発(2002年6月19日付)」の記事における「・・・新技術とは、・・・「データ通信の速度を速め、安定化させる「ネットエンジン」。・・・」の記述(http://www.mainichi.co.jp/digital/network/archive/200206/19/3.html)のように、「NET」と「ENGINE」の上記意味合いを結合させた「コンピューターのネットワーク利用のための処理機構(ハードウェア及びソフトウェア)」の意味合いで「ネットエンジン」の語が使用されていることが認められる。
このことよりすれば、本願商標をその指定商品中の、例えば「電子通信ネットワーク・DSLその他の高帯域線を通じた音声・映像・データ送信用電気通信機械器具,電子通信ネットワーク・DSLその他の高帯域線を通じた音声・映像・データ送信用ソフトウェア(記憶されたもの),電子通信ネットワークへのアクセス及び接続用電気通信機械器具,電子通信ネットワークへのアクセス及び接続用ソフトウェア(記憶されたもの),ネットワーキング用コンピュータ,ネットワーキング用ソフトウェア(記憶されたもの),広帯域ネットワーキング用コンピュータ,広帯域ネットワーキング用ソフトウェア(記憶されたもの),ルータ」といったネットワークに関係する商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、その構成文字である「NETENGINE」より想起させる上記の意味合いに相応して、これが「ネットワークを利用した処理のための機構」であると認識し、商品の品質(目的・用途等)を表示したものと理解するにとどまるものといわざるを得ず、これをもって商品の出所の識別標識とは認識することができないものというのが相当であって、その他の商品に使用した場合には商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。
したがって、本願商標は商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであり、これを理由として本願を拒絶した原査定の認定、判断は、妥当なものであって、取り消すことはできない。
なお、請求人は、本願商標は独自の語の組み合わせである旨を主張し、かつ諸外国における登録例(甲第9号証ないし同第18号証)を挙げて本願商標の登録適格性を主張しているが、我が国と法制を異にする外国における登録事例は、本願商標とは事案を異にするものであって、それら事例をもって本願商標の登録の適否を判断することは適切でなく、また、本願商標が指定商品の品質を表すものと認められることは前述のとおりであるから、その主張は採用することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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