Trademark Appeal Case
品質表示の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2001−23414(T2001−23414/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「太陽の恵み」の文字を標準文字により表してなり、第31類「バナナ,その他の果実」を指定商品として平成12年10月17日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、『太陽の恵み』の文字を普通に用いられる方法で書してなるところ、近時、本願指定商品との関係の深い農産品業界において、商品の品質の多様化の一つとして『自然と健康を守る』ことをその特徴とする商品、例えば、大自然の恵みを受け、自然農法にこだわる商品の製品化が図られている実情がみられることよりすれば、これより『自然の恵みを受け、自然農法にこだわった』旨を端的に表示したと看取させるにすぎないものであるから、このようなものを出願人が本願指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は単に商品の品質(イメージ)を表示する販売促進用のキャッチフレーズの一類型であると理解するに止まり、何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものと認める。したがって、本願商標は商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断して、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
そこで検討するに、農産物、とりわけ果実、果物の生育には太陽光線を最も必要とし、一般に太陽光線を十分に吸収した完熟果実は味が良いとされることから、これら商品を取り扱う業界においては、太陽光線を十分に吸収して成熟したものであることを一つのセールスポイントとし、そのことを端的に示すためにキャッチフレーズ等として「太陽の恵み」の語句が普通に用いられている。このことは、例えば、以下の新聞記事やインターネットのホームページの記述からも首肯し得るものである。
(1)新聞記事
(ア)2004.2.23付 日本食糧新聞
「メルシャン、No.1チリワイン『サンライズ』を一新」の見出下
「太陽の恵みを受けて完熟するチリのブドウの....」との記述
(イ)2004.1.10付 朝日新聞 東京地方版/神奈川
「キウイ 足柄地区 甘さ閉じこめ(かながわ亭の逸品:9)」の見出下
「エメラルドグリーンの果実は、....太陽の恵みを凝縮したようなコクがある。」との記述
(ウ)2003.4.3付 朝日新聞 東京地方版/栃木
「グレープフルーツ誕生は18世紀 加藤修司(とちぎの台所)」の見出下
「太陽の恵みをいっぱいに受けたグレープフルーツは、米国だけでなく日本の人たちにも親しまれています。」との記述
(エ)2003.1.15付 日刊工業新聞
「西野田電工、”花力発電”キット発売−子供たちの創造意欲刺激」の見出下
「太陽の恵みで育った花や果実の色素を使って、....」との記述
(オ)2002.12.7付 朝日新聞 東京地方版/山梨
「太陽の恵み 最大限利用できる管理 遠藤久(果樹王国物語)」の見出下
「家庭果樹や栽培果樹にかかわらず、太陽の恵みを十分に受けられるような作り方が必要です。」との記述
(カ)2002.7.15付 日本食糧新聞
「三国ワイン、量販市場の開拓へ価格戦略商品を投入」の見出下
「イタリアの太陽の恵みを十分に受けた果実味豊かな口当たりの良い....」との記述
(キ)2001.6.22付 日本食糧新聞
「アイスティー・グレープフルーツいっぱい」発売(ダイドードリンコ)」の見出下
「太陽の恵みたっぷりの地中海産グレープフルーツ果汁を....」との記述
(ク)2000.7.31付 毎日新聞 大阪夕刊
「[味のプレゼント]JA香川青果連から温室みかん」の見出下
「太陽の恵みをいっぱい受け、糖度が十分に上がるの待ってから収穫。」との記述
(ケ)2000.3.27付 日本食糧新聞
「野菜・果実飲料特集:果汁飲料各社動向=キリンビバレッジ」の見出下
「真っ赤な太陽の恵みをたっぷり浴びたラテンオレンジ果汁を....」との記述
(コ)1997.5.10付 百歳元気新聞
「毎日飲みたいフルーツジュース 心臓病やガン予防、今アメリカでブーム」の見出下「オレンジやグレープフルーツは、太陽の恵みにはぐくまれたパワフルな食品」との記述
(サ)1991.6.18付 読売新聞 東京夕刊
「[ふるさと情報便]夏に競うさわやかジュース」の見出下
「◆静岡 夏みかんサワー
伊豆の温暖な地で太陽の恵みをいっぱい受けて育った夏みかんの果汁...」との記述
(シ)1987.12.1付 読売新聞 東京夕刊
「[ふるさと情報宅配便]かんきつ類 ”太陽の恵み”いっぱい」の見出
(2)インターネット・ホームページ
(ア)www.la-france.gr.jp/tana.htm
「無袋栽培とは、字のとおり果実に袋をかけない栽培法です。太陽の恵みがいっぱいです。....蔵王山麓にそそぐ太陽の恵みがいっぱいで、とても甘く、高貴な香りを含み、ラ・フランスのなかでも....」との記述
(イ)http://www.hakone-beer.com/kajuen/news.htm
「小田原の汐風と太陽の恵みを受けた、みずみずしい果実を贅沢に使用した...」との記述
(ウ)http://www.rakuten.co.jp/e-kudamono/439898/440160/
「◎太陽の恵みをたっぷり受けた高級感のあるジューシーな♪ハウス紅香(べにかおり)♪ ◎太陽の恵み♪ハウス紅香(べにかおり)♪ 太陽の恵み満杯のハウス紅香(べにかおり)をご賞味下さい!!」との記述
(エ)www.e-awa.com/hp/fujiya/
「南国高知の黒潮と、サンサンとふる太陽の恵みが育てた『すいか』です」との記述
(オ)http://www.ryukyucement.co.jp/benihama3.htm
「...トロピカルフルーツビネガー(果実酢)のことで、太陽の恵みたっぷりの新鮮果実と、ビタミンやミネラル豊富な....」との記述
(カ)http://www.haic.hatta.yamanashi.jp/ar09/ar09-a04.html
「太陽の恵みを受けて育った多趣豊富な果実を、新鮮そのまま直売致しております」との記述
(キ)http://www1.odn.ne.jp/kochi-engeiren/hinmoku.html
「土と水と太陽の恵みはじけるフレッシュベジタブル&フルーツ」との記述
(ク)http://www.ckm.janis.or.jp/order/jyusu-sake.html
「JAちくまは、山に囲まれた全国有数の小雨地帯で、日照量が多く、太陽の恵みいっぱいに受けた果実を自慢としています。」との記述
(ケ)http://www.coop-hokuriku.net/syokunoanzen/yasai_syosai/yasai33.html
「みかん栽培に最適な海岸線の畑で太陽の恵みを空からだけでなく、海からの反射熱としても受けているのが特徴で、甘さだけでなくコクのあるみかん....」との記述
(コ)wysiwyg://129/http://www.joho-yamaguchi.or.jp/suigun1/nousan.html
「清らかな風と、燦々降り注ぐ太陽の恵みの中で育った農産物」との記述
(サ)http://www.vill.tokashiki.okinawa.jp/lets_go/et_4/et_4_02.htm
「太陽の恵みをたくさん浴びた、たんかん等の柑橘類。」との記述
かかる実情の下に、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、該商品が太陽の恵みを受けたものであることを誇示し、該商品の販売促進を図るための一種のキャッチフレーズを表したものとしてしか認識し得ず、自他商品の識別標識として認識し理解することはないというべきであるから、結局、本願商標は需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標といわなければならない。
なお、請求人は、当庁における商標登録例を掲げ、本願商標も同様に登録されるべき旨主張しているが、本件の判断に当たっては、過去の登録例に拘束されることなく、本件の事案に即して検討されるべきものであることは、事柄の性質上当然というべきであり、仮に、それらの中に、上記判断と一部矛盾するとみられる例があるとしても必ずそれに拘束されるものでもない。本件においては、本願商標の具体的な事案についての上記認定判断が重要なのであり、該認定判断を相当とするから、請求人の主張は採用することができない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
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