結論テキスト
本願商標は、登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2000−17248(T2000−17248/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件商標登録出願は、商標(以下「本願商標」という。)の構成を「電石フィルター」の文字とし、第11類「冷房装置用エアフィルター,空気清浄装置用エアフィルター,空気調和装置用エアフィルター,換気装置用エアフィルター,自動車室内用エアフィルター,換気フード用のエアフィルター」を指定商品として、平成11年7月14日に登録出願されたものである。
原査定は、「本願商標は、外部電解が存在しない状態でも、半永久的に電気分解を保ち、周囲に対して電界を作るため、電界内の物質を吸着する性質をもつ物質のことである『電石』の文字と『フィルター』の文字とを一連に普通に用いられる方法で書してなるものであるから、これをその指定商品中、例えば『電石を用いたもの(電石不織布など)を吸着材として用いた暖冷房装置用エアフィルター』に使用したときは、単に商品の品質・材料を表示するにすぎないものである。そして、『電石』の文字は、本願指定商品である各種のエアフィルターとの関係においては、上記に示すとおりの物質として、各種産業機械の分野で用いられていることからすれば、本願商標『電石フィルター』からは、何ら自他商品識別力を認めることができない。したがって、本願商標は、商標法3条1項3号に該当する。」旨の理由で本願を拒絶したものである。
本願商標の構成は、前記したものであるところ、その構成中の「電石」の文字について職権をもって調査するに、以下の事実が認められた。
(1)「やさしい科学&技術/誘電作用のある不織布−電石と極細繊維で微粒子を吸着」との見出しのもと「磁石(マグネット)に対比して『エレクトレット』とも呼ばれる電石は、物質内の電荷を外部からの強い電界で電気分極させ固定したもので、半恒久的に周囲に対して電界を形成する。マスク表面に正極性、裏面に負極性を与える技術(配向分極)により、不織布繊維の一本一本にこれまでにない誘電作用を持たせている。」との新聞記事(1993年3月16日付日刊工業新聞5頁)。
(2)インターネットウェブサイト(http://www.aobakasei.co.jp/ts/densyaku/densyaku.htm)には「電石(でんしゃく)とは?」として「外部電界の存在しない状態でも、半恒久的に電気分極を保ち、周囲に対して電界を作るために、磁石が鉄を吸着するように電界内の物質を吸着します」との表示がされていること。
以上によれば、「電石」は、原査定説示のごとき意味合いを有する語として使用されている事実は認めることができるものである。
しかしながら、上記以外には「電石」の文字が、特定の意味を有する科学技術用語として説明され、あるいは使用されている事実は、辞典類、報道、インターネット情報などにおいて発見することができなかった。
してみれば、上記の例のみをもってしては、本願商標構成中の「電石」の文字を、技術用語ないしは商品の品質を表示する用語として一般に使用されているとすること、あるいはその旨の認識がされるとするには十分とはいえず、本願商標に接する取引者、需要者がこれを特定の品質を有するフィルターであると認識するということはできないとみるのが相当である。
そうとすれば、本願商標は、一種の造語よりなる商標というべきであり、自他商品識別標識としての機能を果たし得ないとすることができないものである。
したがって、本願商標が、商標法3条1項3号に該当するとの原査定の理由をもって本願を拒絶することはできない。
その他、本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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