Trademark Appeal Case
結合商標の要部と称呼
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2003−90520(T2003−90520/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4679925号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)に示すとおりの構成よりなり、平成14年11月21日に登録出願、第30類「菓子及びパン」及び第32類「果汁を加味した清涼飲料,果実飲料,果汁を加味した乳清飲料」を指定商品として、平成15年6月6日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、「カバヤジューC」の文字を横書きしてなり、昭和60年8月7日に登録出願、第30類「菓子、パン」を指定商品として、同62年5月29日に設定登録された登録第1956662号商標(以下「引用商標1」という。)、同じく、別掲(2)に示すとおりの構成よりなり、昭和60年8月7日に登録出願、平成4年3月31日に設定登録、同14年5月22日に指定商品を第30類「菓子及びパン」とする書換の登録がされた登録第2394822号商標(以下「引用商標2」という。)、同じく、「ジューC」の文字を横書きしてなり、平成8年8月8日に登録出願、第30類「菓子及びパン」を指定商品として、同10年8月14日に設定登録された登録第4177129号商標(以下「引用商標3」という。)を引用し(以下、これらをまとめていうときは「引用各商標」という。)、本件商標は、引用各商標と称呼を同一にする類似の商標であり、指定商品も同一又は類似のものであって、商標法第4条第1項第11号に該当するから、その指定商品中の第30類「菓子及びパン」についての登録は、取り消されるべきである旨主張した。
3 当審において通知した取消理由
本件商標と引用各商標との類否について検討するに、本件商標は、別掲(1)に示すとおり、「ジューC生活」(「C」の文字の右肩には、小さな「シー」の読み仮名が付されている。)の文字を横書きしてなるから、これより「ジューシーセイカツ」の称呼を生ずるものの、それとは別に、当該構成中、前半の片仮名文字「ジュー」と欧文字「C」の組合せの「ジューC」は、異なる文字同士ながら、まとまりよく一体的に結合しており、語呂もよく、よどみなく一連に「ジューシー」と称呼可能なものであって、なおかつ、強く印象に残り、記憶され易い特徴的な綴り字よりなるとみるのが相当である。
一方、当該構成中、後半の漢字である「生活」は、極めて漠然とした「暮らし」の意を表す一般にも馴染まれた平明な語であって、上記「ジューC」の文字に比し、印象が薄く記憶に残りにくい語と解されることから、捨象され易く、結局、本件商標にあっては、その構成中「ジューC」の文字部分が強く認識され、該文字部分をもって取引に資される場合も決して少なくないものと認められる。
してみれば、本件商標は、その構成中、前半の「ジューC」の文字に相応し、単に「ジューシー」の称呼をも生ずるものといわなければならない。
これに対し、引用商標1は、「カバヤジューC」の文字を横書きしてなるところ、当該構成中、前半の「カバヤ」は、申立人の代表的出所表示標識であり、それに続く、後半の「ジューC」は、申立人の個別出所表示標識と認め得るから、簡易迅速を尊ぶ商取引場裡にあって、これに接する取引者、需要者は、その構成中、後半の「ジューC」の文字部分に着目し、これより単に「ジューシー」と称呼して取引に資する場合も充分にあるものというべきである。
そうすると、引用商標1からは、「ジューシー」の称呼をも生ずるものである。
また、引用商標2は、別掲(2)に示すとおり、「ジューC」の文字をやや図案化してなるところ、これは未だ「ジューシー」と称呼し得る「ジューC」の文字の範囲を脱していないというべきであるから、これよりも「ジューシー」の称呼を生ずるものである。
さらに、引用商標3は、「ジューC」の文字を横書きしてなるから、「ジューシー」の称呼を生ずるものである。
次に、本件商標と引用各商標は、いずれも「ジューC」の文字(部分)をもって取引にあたる場合があるものと認められるから、取引者、需要者が時と処を異にして、これらに接する場合には、その綴り字を共通にする点で近似した印象、連想等を生じさせるおそれがあることも否定できない。
してみれば、本件商標と引用各商標とは、「ジューシー」の称呼を共通にし、外観上もある程度近似した印象を与えるものであって、全体として類似する商標というべきであり、かつ、本件商標の指定商品中、第30類「菓子及びパン」については、引用各商標の指定商品と同一のものである。
したがって、本件商標は、その指定商品中の第30類「菓子及びパン」について商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
4 当審の判断
平成16年3月12日付けで上記取消理由を通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、商標権者からは何らの応答もない。
そして、上記取消理由は、妥当なものと認められるから、本件商標の指定商品中の第30類「菓子及びパン」についての登録は、この取消理由により取り消すべきものである。
よって、商標法第43条の3第2項の規定に基づき、結論のとおり決定する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。