結論テキスト
本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品についての商標登録を維持する。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 異議2002−90836(T2002−90836/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第4600397号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成13年5月28日登録出願(優先権主張、2001.2.26、カナダ国)、第21類「コーヒーカップ,その他の食器類」、第30類「コーヒー,コーヒー豆,茶」、第32類「果実飲料,乳清飲料,その他のアルコール分を含有しない飲料」、第33類「コーヒーリキュール,その他のアルコール飲料(ビールを除く。)」及び第42類「コーヒーメーカーの貸与,飲食物の提供」を指定商品及び指定役務として、同14年8月30日に設定登録されたものであるが、その後、同15年4月25日指定商品の一部放棄により第32類の指定商品について、「果実飲料,乳清飲料(ココア風味の乳清飲料及びココア入りの乳清飲料を除く。)以外のアルコールを含有しない飲料」として、放棄した旨の登録が同15年5月9日になされている。
本件商標は、以下(1)ないし(3)の登録商標と類似の商標であり、また、本件商標の指定商品中、第30類「コーヒー、茶」と第32類「乳清飲料」と引用各商標の指定商品とは、同一又は類似の商品である。
したがって、本件商標の指定商品中、第30類「コーヒー,茶」及び第32類「乳清飲料」については、商標法第4条第1項第11号に違反して登録なされたものである。
(1)登録第1517856号商標(以下「引用商標1」という。)は、「VAN HOUTEN」の欧文字を横書きしてなり、昭和54年9月28日登録出願、第31類「乳製品、その他本類に属する商品」を指定商品として、同57年6月29日に設定登録されたものであるが、指定商品については、第29類「乳製品」、第30類「アイスクリームのもと,シャーベットのもと」及び第32類「乳清飲料」と書換登録されたものである。
(2)登録第23716号商標(以下「引用商標2」という。)は、「VAN HOUTEN」の欧文字を横書きしてなり、明治38年4月11日登録出願、第40類「各種コーヒー及チヨコレート」を指定商品として、同38年7月8日に設定登録されたものである。
(3)登録第653292号商標(以下「引用商標3」という。)は、「バンホーテン」の片仮名文字を横書きしてなり、昭和38年5月9日登録出願、第29類「茶、コーヒー、ココア」を指定商品として、同39年9月16日に設定登録されたものである。
登録異議申立人、バン・ホーテンゲーエムベーハー・ウント・コ・カーゲーは、本件商標の指定商品中、第32類の全指定商品は、商標法第43条の2第1号により取り消されるべきであると申し立て、その後、取消理由の通知後(平成15年7月29日発送)の平成15年8月27日付け上申書にて、本件登録異議の申立ては、商標権者との間で取決めをする過程で行ったものであり、異議を申し立てた目的は達成したから、異議申立の取り下げを行いたい旨上申している。
本件商標は、別掲のとおり、人物の顔の図形の下部に巻紙状の図形を描き、その図形内に「VAN HOUTTE」の文字を太字で大きく書し、その下部中央に小さく(該「VAN HOUTTE」の文字の3分の1程度)「CAFE」(「E」の文字にはアクサン・テギュが付してなる。)の文字を書してなるところ、商取引の実際においては、その構成中に大きく書された「VAN HOUTTE」の文字部分より生ずる称呼をもって、商取引に資する場合も多いものというのが相当である。
そうとすれば、本件商標は、「VAN HOUTTE CAFE」の文字に相応し、「バンホーテカフェ」の称呼のほか、単に、「VAN HOUTTE」の文字に相応し、「バンホーテ」の称呼をも生ずるものである。
他方、引用商標1、引用商標2は、「VAN HOUTEN」及び引用商標3は、「バンホーテン」の文字に相応し、いずれも「バンホーテン」の称呼を生ずるものである。
そして、本件商標より生ずる「バンホーテ」の称呼と引用各商標より生ずる「バンホーテン」の称呼とは、語尾音において、明瞭に聴取し難い弱音の「ン」の有無の差異にすぎないものであるから、両者をそれぞれ一連に称呼する場合は、その語調、語感も近似し、互いに聞き誤るおそれがあるものというのが相当である。
また、本件商標の指定商品中、第30類「コーヒー、茶」と引用商標2及び引用商標3の指定商品とは同一又は類似し、さらに、本件商標の指定商品中、第32類「乳清飲料」と引用商標3の指定商品とは、同一又は類似の商品である。
したがって、本件商標の指定商品中、第30類「コーヒー,茶」及び第32類「乳清飲料」については、商標法第4条第1項第11号に違反して登録なされたものである。
上記(a)は「カセット」、(b)は「パレット」、(c)は「キュロット」、(d)は「ガゼット」、(e)は「セパレイト」、(f)は「アップデイト」と発音されるものであり、いずれの語も語尾の「te」の部分を「テ」とは読まない。そうとすれば、本件商標中の「VAN HOUTTE」の部分からは、少なくとも「バンホーテ」の称呼は生じないと判断すべきである。
上記(a)ないし(f)の発音の仕方に従えば、「VAN HOUTTE」の部分からは、「バンホート」の称呼が生じると判断すべきである。
一方、引用商標1及び2は、ともに「VAN HOUTEN」の欧文字を横書きにしてなるものであり、引用商標3は、「バンホーテン」の片仮名文字を横書きにしてなるものであり、いずれの引用商標からも「バンホーテン」の称呼が生じると考えられる。実際の取引においても、各引用商標は「バンホーテン」の称呼されている(乙第1号証)。
以上からすれば、本件商標から生じる称呼と引用商標から生ずる称呼は語尾の2音が異なる以上、本件商標は、いずれの引用商標とも非類似であると考えるべきである。
当該商標登録の指定商品には「コーヒー」が含まれるため、引用商標2及び3の指定商品と類似の関係にある。登録第2612479号商標にも「VAN HOUTTE」の文字が含まれているのにもかかわらず、引用商標2及び3と併存登録されている。「VAN HOUTTE」の部分からは、「バンホーテ」の称呼が生じるならば、当該商標は、引用商2標及び3と類似するため登録されないはずである。にもかかわらず、登録されているのは、当該商標からは「バンホート」と称呼されると判断されたからに他ならない。したがって、このような事実からも、本件商標と引用商標が非類似であることは明らかである。
したがって、本件商標は商標法第4条第1項第11号には該当しないものである。
(1)商標権者は、本件商標は通常の英語の読みに従えば、「HOUTTE」の部分を「ホーテ」とは読まない。語尾の「TE」の部分は、「ト」と読むのが通常であるとして、cassette(カセット)、palette(パレット)等の例を挙げ、いずれの語も語尾の「te」の部分を「テ」とは読まないから、本願商標中の「VAN HOUTTE」の部分からは、少なくとも「バンホーテ」の称呼は生じない旨主張する。
しかしながら、本件商標は、別掲(1)のとおり、人物の顔の図形と「VAN HOUTTE」及び「CAFE」(「E」の文字にはアクサン・テギュが付してなる。)の各文字とからなるものであるところ、その構成中「VAN HOUTTE」の文字部分は、上部の人物の顔の図形との関係よりして、人名若しくは名称を表示したものと認識、理解される場合が少なくないといえ、人名(名称)の読み方(発音方法)については、当該人物等が良く知られている場合を除き、一般に、特定の読み方(発音方法)の決まりはないといえるものである。
加えて、本件商標中の「VAN HOUTTE」の文字部分は、下段の「CAFE」の文字部分中「E」に、仏語に用いられるアクサン・テギュが付されていることからしても、商標権者が挙げる、いずれもよく知られた「cassette(カセット)、palette(パレット)」等の英語の例とは異なるともいえ、例えば独語のヒュツテ(「Hutte」、「u」の文字にはウムラウトが付してなる。)、あるいはお菓子メーカーとして著名なロッテ株式会社「ロッテ:LOTTE」の例に習い、該「VAN HOUTTE」の文字部分を英語風以外のローマ字風読みにて「バンホーテ」と発音する場合も少なくないといえるものである。
他方、引用商標1、引用商標2は、「VAN HOUTEN」及び引用商標3は、「バンホーテン」の文字に相応し、いずれも「バンホーテン」の称呼を生ずるものであることは、商標権者の提出した乙第1号証よりしても、実際の取引上、引用各商標が「バンホーテン」と称呼されていることからも裏付けられるところである。
そして、本件商標より生ずる「バンホーテ」の称呼と引用各商標より生ずる「バンホーテン」の称呼とは、語尾音において、明瞭に聴取し難い弱音の「ン」の有無の差異にすぎないものであるから、両者をそれぞれ一連に称呼する場合は、その語調、語感も近似し、互いに聞き誤るおそれがあるものというのが相当であって、本件商標の指定商品中、第30類「コーヒー、茶」と引用商標2及び引用商標3の指定商品とは同一又は類似し、さらに、本件商標の指定商品中、第32類「乳清飲料」と引用商標1の指定商品とは、同一又は類似の商品であることは、前記第3(取消理由の理由)で認定したとおりである。
したがって、この点に関する商標権者の主張を採用することはできない。
(2)つぎに、商標権者は、別掲(2)のとおりの構成よりなる登録第2612479号商標(以下「商標権者商標」という。)の商標権者でもあるが、該商標権者商標中には「VAN HOUTTE」の文字が含まれ、かつ、その指定商品中の「コーヒー」が引用商標2及び3の指定商品と類似の関係にある。「VAN HOUTTE」の部分から「バンホーテ」の称呼が生じるならば、本件商標と引用商標2及び3と併存登録されていることからも、本件商標と引用各商標とは非類似である旨主張する。
しかしながら、ある登録商標が商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるかどうかは,その時点の当該商標と他人の登録商標との類似性の程度、他人の登録商標の周知著名性の程度や、当該商標の指定商品と他人の登録商標の指定商品等の取引者及び需要者の共通性その他取引の実情等に照らし、個別具体的に判断されるべきものであるところ、商標権者商標の構成中の文字部分は、別掲(2)のとおり、「A・L・VAN HOUTTE」の文字であって、単に、「VAN HOUTTE」の文字のみを有しているものではないこと、及び実際の取引上、引用各商標が「バンホーテン」と称呼されていること(乙第1号証)からしても、本件異議の決定の認定判断が拘束されるものではない。
以上のとおり、本件商標は、その指定商品中、第30類「コーヒー、茶」と第32類「乳清飲料」について、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、商標法第43条の3第2項の規定により、第30類「コーヒー、茶」と第32類「乳清飲料」についての登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
Next Action
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