Trademark Appeal Case
標語の識別力欠如
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2002−17211(T2002−17211/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「車への愛は自分への愛」の文字(標準文字)を書してなり、第37類「自動車の修理又は整備,二輪自動車の修理又は整備」を指定役務として、平成13年1月17日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、『車への愛は自分への愛』の文字を普通に用いられる方法で書してなるところ、これをその指定役務に使用しても、需要者をして役務利用促進のための標語の一類型と認識させるにとどまり、該役務が何人かの業務に係る役務であるかを認識することができないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
企業は、その取扱商品、役務や企業イメージに関して、需要者に親しみやすさや好感度、信頼感などの良い印象を抱いてもらうよう日常的に心掛けているところ、その一手段として、標語(キャッチフレーズ、スローガン)などを採択し、それらを通じて商品、役務の広告、宣伝や企業イメージの向上に努めているというのが実情である。
そして、これらの中には、具体的な商品の品質又は役務の質を示す単語が存在しなくとも、具体的、抽象的は問わず企業のイメージを向上させることが、結果的にはその取扱いに係る商品又は役務に対する信頼感の向上にもつながることが、もとより企業に関するキャッチフレーズやスローガンの意図するところであるから、端的な宣伝文句のほか、商品や企業のイメージの向上を目的とした観念的、抽象的表現もしばしば採択されているところである。
そこで、本願商標をみるに、その構成は前記のとおり「車への愛は自分への愛」の文字よりなるところ、該文字は、全体として「車を愛することは自分を愛することと同じ」程度の意味合いを、容易に認識させる言葉であって、車を大切に扱うことを看者に強く印象づける表現の一つと認められる。
そうすると、これがその指定役務「自動車の修理又は整備,二輪自動車の修理又は整備」に使用された場合には、これに接する需要者は、それを妨げる何か特別の事情がない限り、この語句の有する上記意味を想起した上で、ごく自然に「自動車の修理・整備の重要性」という、自動車に関して提供される役務の理想・方針等を表示する宣伝文句ないしキャッチフレーズとして認識、理解することになるというべきである。そして、本願商標について上記認識、理解を妨げる特別の事情は見当たらない。
してみれば、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができないものといわなければならない。
なお、請求人は、過去の審査例及び審判例を引用して、本願商標を登録すべきであると主張するが、請求人が援用する登録例及び審決例は、商標の具体的構成において、本願商標と事案を異にするものであり、本願商標の適否を判断する基準とするのは必ずしも適切でなく、それらの事例をもって、前記認定が左右されるものではないから、請求人の主張は採用できない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
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