sokuhyo

Trademark Appeal Case

不使用取消と使用立証

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2002−30685(T2002−30685/J2)
審判種別取消
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第4280622号商標の指定役務中「移動体電話による通信,テレックスによる通信,電子計算機端末による通信,電報による通信,電話による通信,ファクシミリによる通信,無線呼び出し,テレビジョン放送,有線テレビジョン放送,ラジオ放送」については、その登録は取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第4280622号商標(以下「本件商標」という。)は、標準文字を指定し「J−connect」とする欧文字とハイフンとにより構成されてなり、平成10年2月13日に登録出願され、第38類「移動体電話による通信,テレックスによる通信,電子計算機端末による通信,電報による通信,電話による通信,ファクシミリによる通信,無線呼び出し,テレビジョン放送,有線テレビジョン放送,ラジオ放送,報道をする者に対するニュースの供給,電話機・ファクシミリその他の通信機器の貸与」を指定役務として、平成11年6月4日に商標権の設定登録がされたものである。

第2 請求人の主張

請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証を提出した。

1.請求理由

本件商標は、その指定役務中「移動体電話による通信,テレックスによる通信,電子計算機端末による通信,電報による通信,電話による通信,ファクシミリによる通信,無線呼び出し,テレビジョン放送,有線テレビジョン放送,ラジオ放送」に係る指定役務(以下「取消請求に係る役務」ということがある。)のいずれについても、継続して3年以上、日本国内において使用されておらず、商標登録原簿にも専用使用権者、通常使用権者の設定登録がないものであるから、商標法第50条第1項の規定に基づき、その商標登録は取消されるべきものである。

2.答弁に対する弁駁

乙第1号証には、欧文字「J−connect」が見えるが、それが取消請求に係る役務との関係が明確ではない。

乙第2号証は、平成8年12月18日の株式会社東洋情報システムのカードネット開発室が被請求人に宛てた「JCONNECT/LAN等構成検討資料」の表紙であるが、被請求人宛てに本件商標がタイトルとして使用されている事実は、本件商標の使用と何ら関連がない。

乙第3号証は、乙第2号証と同様の主体及び客体で、「業務管理書(別冊)/業務運用フロー」のタイトルが付されている表紙であるが、これもまた、取消請求に係る役務との関連が明確ではない。

なお、これら乙第2号証及び乙第3号証については、本件商標と商標の構成を異にする。

乙第4号証は、オムロン株式会社が被請求人に苑てた回答書であるが、そこに表示された「J connect」が商標として使用されていないことは明らかであり、かつ、その内容からすると、第9類の「電子計算機用プログラム」に関連するものと推察できる。

乙第5号証及び乙第6号証の証明書は、いずれも「通信関連サービス」の商標というに止まり、取消請求に係る指定役務を直接証明しているものではない。

乙第7号証のホームページは、その内容からすると、パッケージソフトウエアの商標として「J−connect/T」が使用されているように理解できるだけであって、取消請求に係る役務のいずれかに使用されているとは認識できない。

第3 被請求人の主張

被請求人は、「本件審判の請求は成り立たない、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求める。」と答弁しその理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第20号証を提出した。

1.答弁の理由

被請求人は、クレジットカード・デビットカード等のカード決済に関する通信ネットワークシステムサービスのうち、特に、カード取扱加盟店とカード会社間とのデータ通信接続サービスに本件商標を使用している。

被請求人は、加盟店向けの当該システムサービスの案内書に、加盟店とカード会社のセンター間接続サービスについて、本件商標「J−connect」を使用している(乙第1号証)。

また、被請求人は、本件商標登録出願以前1996年末頃より当該通信接続サービスを「Jconnect」、「JCONNECT」と称し、当該サービスに関するシステム構築や接続ツールの開発を各取引業者に依頼して協力を得てきた。1998年頃から現在に至るまで、取引業者間において、「J−connect」は、被請求人の当該接続サービスの商標であると認識され取引されている(乙第2号証ないし乙第7号証)。なお、乙第2号証は、被請求人の当該接続サービス「J−connect」のシステム構築依頼に応じて取引業者から提案された検討資料の表紙である。乙第3号証は、システム管理運用を依頼された取引業者から被請求人へ提出された当該接続サービスに係る業務運用管理についての報告書の表紙である。乙第4号証は、被請求人からの接続パッケージ作成検討依頼に対する取引業者からの回答レターである。

そして、被請求人の接続サービスについては、大手システム開発会社の提供する雑誌広報特集に紹介され、その中でも本件商標が使用されている(乙第8号証)。

以上のとおり、被請求人は、本件商標を本件商標出願以前より現在に至るまで、請求に係る役務について使用しているものであるから、商標法第50条第1項の規定に該当しない。

2.第二答弁の理由

専用接続用の通信プログラム若しくは通信システムについては、通信サービスのためのものであって、これに通信制御及び電文送信の為のプログラムが含まれるとしても、電子計算機端末による通信サービスを提供するのに必要なものである。通常、インターネット接続プロバイダーの接続ツール(ソフトウェア)については、需要者は、各々の裁量において別個の作業目的を達するために操作するコンピュータソフトウェアとは認識しない。接続ツールとして配布されるCD−ROMに「Bフレッツ」「ぷらら」等と付してあっても、需要者が享受するのは、接続(通信)サービスである。需要者にとっての取引対象は、プログラム自体ではなく、ネットワーク接続サービスであると思料する。

被請求人或いは業務提携者の提供するオンライン中継サービス専用の接続パッケージは、オンラインネットワークサービスの提供のためであり、これと一体をなすものである。

乙第9号証は、TIS株式会社(旧株式会社東洋情報システム:以下いずれも「TIS社」という。)が半年毎に5千部程発行している社外情報誌である。主にTIS社のクライアントに配布されている。67頁〜71頁に被請求人のサービスに関する記事があり、「JCONNECT:加盟店、カード会社、銀行間のカード取引のオンライン中継サービスを核とする」と紹介されている。

乙第10号証は、本件サービス接続パッケージの広告パネルの写真及び注文書写しである。広告パネルは、説明会・セミナー等にて使用している。なお、「CARDNET」は、被請求人の登録商標である。

乙第11号証は、TIS社から被請求人に宛てられた専用接続システムのテスト計画書写し、乙第12号証は、TIS社から被請求人に宛てられた専用接続システムの開発要件定義書の写し、乙第13号証は、TIS社から被請求人に宛てた専用接続システムの開発計画書の写しである。被請求人とTIS社の業務提携関係を示すものである。

乙第14号証は、ネットワーク接続需要者向け、専用接続システム「J−connect/T」の説明書写しである。

乙第15号証は、ネットワークサービス顧客からTIS社への接続システム保守費用の見積依頼書及び注文書である。

乙第16号証ないし乙第18号証は、「J−connect」システム開発に当たって、TIS社から、さらに業務委託先に出された「JCONNECT開発プロジェクト」見積依頼書(本件に関する部分のみ提出)及び一括委託基準書(表紙)、並びに業務委託先からのシステムテス計画書の表紙である。見積依頼書の2頁目に「JCONNECT IC・金融2次開発PJ(プロジェクト)」が被請求人の発注であることが記されている。

乙第19号証は、専用接続システム導入に当たっての、需要者に対する事前伺い書写しである。

乙第20号証は、専用接続システム「J−connect/T」のマニュアル(一部)の写しである。

以上のとおり、本件商標は、被請求人及び業務提携による業務委託業者によって、本件審判請求以前3年の間においても、電子計算機端末による通信サービス、詳しくは、カード決済取引におけるネットワーク接続サービスについて使用されているものであるから、商標法第50条第1項に該当せず、請求人の本件請求の理由は成立しない。

第4 当審の判断

1.本件審判の要点

(1) 本件商標及びその指定役務

本件商標は、前示のとおり「J−connect」の欧文字とハイフンとにより構成されてなり、第38類「移動体電話による通信,テレックスによる通信,電子計算機端末による通信,電報による通信,電話による通信,ファクシミリによる通信,無線呼び出し,テレビジョン放送,有線テレビジョン放送,ラジオ放送,報道をする者に対するニュースの供給,電話機・ファクシミリその他の通信機器の貸与」を指定役務とするものである。

(2) 請求人及び被請求人主張の要旨

請求人は、本件商標は「移動体電話による通信,テレックスによる通信,電子計算機端末による通信,電報による通信,電話による通信,ファクシミリによる通信,無線呼び出し,テレビジョン放送,有線テレビジョン放送,ラジオ放送」につき、継続して3年以上日本国内において使用されていないと主張しているのに対し、被請求人は本件商標を「電子計算機端末による通信サービス、詳しくは、カード決済取引におけるネットワーク接続サービス」について使用している旨述べている。

(3) 役務「電子計算機端末による通信」について

被請求人が本件商標を取消請求に係る役務を使用しているとする「電子計算機端末による通信」については、特許庁商標課編「商品及び役務の区分解説」(発行 社団法人発明協会)によれば、その解説で「電気通信(放送を除く。) <移動体電話による通信,テレックスによる通信,電子計算機端末による通信,電報による通信,電話による通信,ファクシミリによる通信,無線呼び出し>」は、「有線、無線その他の電磁的方法により、符号、音響又は映像を送り、伝え又は受ける役務である。ただし、次の「テレビジョン放送,有線テレビジョン放送,ラジオ放送」に該当する役務又は情報の処理若しくは提供を行う役務は含まれない。」とし、また、「<電子計算機端末による通信>」について「電子計算機を端末として利用して行う電気通信の役務である。なお、情報処理を行う役務は第42類に属し、情報の提供を行う役務は提供される情報の内容により各類に分かれる。」との解釈を示しているものである。

(4) 以上の点を踏まえて、本件商標は、本件審判請求の登録前3年以内(以下「要使用証明期間」ということがある。)に日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかの者により、その取消請求に係る役務中の役務「電子計算機端末による通信」について使用されていたものであるかについて、被請求人提出に係る乙各号証によってその使用事実を立証し得たものであるかを以下、検討する。

なお、本件審判請求の登録は、平成14年(2002年)7月10日にされている。

2.被請求人提出に係る乙各号証について

(1) 乙第1号証は、商標権者(被請求人)から昭和シェル石油株式会社宛の2000年(平成12年)9月付「CARDNET接続のご提案」と題した、カード取扱い加盟店とカード会社のセンター間接続サービスについての案内書であること。そして、その案内書中の10頁には、「VII.J−connectセンター ネットワーク構成概要図」との見出しの下に、概要図にもシステム名と思しき「J−connect」の文字を使用していることが認められる。

しかし、当該構成概要図にシステム名としての「J−connect」との記載事実以上に、これから被請求人がその使用役務とする「電子計算機端末による通信」についての使用とする点は不明というほかなく、その使用を客観的に証明するものとは認められない。

(2) 乙第2号証及び乙第3号証は、平成8年(1996年)12月18日付「JCONNECT/LAN等構成検討資料」及び平成11年(1999年)5月31日付「JCONNECT統合プロジェクト/業務運用管理書(別冊)/業務運用フロー」と題する表紙であるところ、TIS社から商標権者(被請求人)に対し、当該検討資料及び業務運用フローが納品されていたことは推認される。

しかし、当該検討資料及び業務運用フローについての表紙への「JCONNECT」及び「JCONNECT統合プロジェクト」の記載がLAN等構成名ないしプロジェクト名等を示すものであるとしても、これが使用役務とする「電子計算機端末による通信」とは直接関係するとの点は見出せず、その使用を証明するものではないばかりか、その日付においてみても、要使用証明期間外であり、その使用を証明するものではなく、これらを証拠として採用することはできない。

(3) 乙第4号証は、オムロン株式会社から商標権者(被請求人)に対し、1998年(平成10年)4月20日付で「J connectパッケージについてのご回答」と題する書簡であるところ、その内容は「J connectパッケージ」とするソフトウエアに関しての検討結果の報告である以上に、使用役務とする「電子計算機端末による通信」についての使用との点は見出せず、その使用を証明するものではないばかりか、その日付においてみても、要使用証明期間外であって、これを証拠として採用することはできない。

(4) 乙第5号証及び乙第6号証は、オムロン株式会社及びTIS社が「J−connect」について、商標権者(被請求人)の通信関連サービスの商標として使用されていることを認識している旨述べている書面であるところ、その使用に係る「通信関連サービス」とは如何なる役務であるか、すなわち、取消請求に係る役務中のいずれの役務であるかの点は定かでなく漠然としており、その使用役務とする「電子計算機端末による通信」との整合性もとれないし、かつ、両社が如何なる使用事実によりその認識がされたかを明らかにする書証等も見出すことはできず、本件商標の取消請求に係る役務についての使用事実を客観的に立証するものとはいえない。

(5) 乙第7号証は、「日本カードネットワーク‐接続パッケージのご案内」と題するホームページであって、商標権者(被請求人)のカード取扱い加盟店とカード会社のセンター間接続サービスについての接続パッケージ(ソフトウエア)の紹介情報であって、その接続パッケージの一に対応メーカーをTIS社とし、その名称に「J−connect/T」を使用していることが認められる以上に、本件商標の取消請求に係る役務の使用を直接証明するものではない。

(6) 乙第8号証は、富士通株式会社の「INTERSTAGE V4」と題する広報特集とする印刷物であって、その中でユーザー事例として商標権者(被請求人)が「eビジネスをサポートする新決済方式/『ネットデビット』をINTERSTAGEで実現」と題する紹介記事に止まり、不特定多数の需要者に対し、役務の提供に当たり使用されたとする事実を示すものでなく、その「CARDNETシステムの構成」とする図式の中で「J‐CONNECT」の文字のみが認められる以上に、その使用役務とする「電子計算機端末による通信」について使用事実を見出すことはできない。

(7) 乙第9号証は、TIS社の「TISシステムナビゲーター」と題する情報誌であって、その中で「特集3/金融・カードシステム最新事例紹介」の見出しの下、商標権者(被請求人)の「トータルネットワークサービスの実現」との紹介記事に止まり、商標権者(被請求人)がクレジットカードでのショッピング利用等の信用照会における、加盟店とカード会社のオンライン接続を実現するネットワークセンターを運営する会社であること、小見出し「2.システム概要」の中で、そのネットワークセンターの運用システムの一として「JCONNECT」をシステム名として使用していること、また、小見出し「3.サービス概要」の中で、「JCONNECT」について、「加盟店、カード会社、銀行間のカード取引のオンライン中継サービスを核とするシステムです。・・・」の紹介記事等を認めることができるとしても、この情報誌をもって、「JCONNECT」の文字が不特定多数の需要者に対し、役務の提供に当たり使用されたとする事実を示すものでなく、その使用役務とする「電子計算機端末による通信」について使用事実を立証するものとはいえない。

(8) 乙第10号証は、「CARDNETセンターダイレクト接続パッケージ/J−connect/T」の広告パネルの写真及び出力帳票と注文書写しであるところ、当該センター間接続についての接続パッケージ(ソフトウエア)の販売ないし説明等ためのものという以上に、本件商標の取消請求に係る役務の使用を証明するものではない。

(9) 乙第11号証、乙第12号証及び乙第13号証は、TIS社から被請求人に宛てられた専用接続システムのテスト計画書写し、同じく専用接続システムの開発要件定義書の写し、及び同じく専用接続システムの開発計画書の写しであること、そして、これらより両社間の業務提携関係を示すものであるとの被請求人が述べる点は認めることはできる。

しかし、これら専用接続システムのテスト計画書写し等からは、本件商標「J−CONNECT」の表示もなく、かつ、不特定多数の需要者に対し、役務の提供に当たり使用されたとする事実を示すものでなく、これを採用できない。

(10) 乙第14号証は、「CARDNETセンターダイレクト接続パッケージ/J−connect/T ver.3」の製品の紹介並びに説明書写しであって、当該センター間接続についての接続パッケージ(ソフトウエア)の販売等のためのものである以上に、本件商標の取消請求に係る役務の使用を証明するものではない。

(11) 乙第15号証及び乙第16号証は、顧客からTIS社への「書類送付のお知らせ」「見積書作成のお願い」と題した送付表でその見積案件として(J−connect/Tパッケージ保守費用)の記載があること、及び品名欄に「J−connect/T保守料」の記載のある注文書、並びに品名欄に「J−connect/T 1stライセンス」等の記載のある注文書であって、「J−connect/T」とする接続パッケージ(ソフトウエア)のための保守費用の見積依頼書及び注文書である以上に、本件商標の取消請求に係る役務の使用を証明するものではない。

(12) 乙第17号証及び乙第18号証は、「JCONNECT IC・金融2次開発プロジェクト/見積依頼書」及び「JCONNECT IC・金融2次開発プロジェクト/一括委託基準書」と題したTIS社から各業務委託先に出された見積依頼書及び一括委託基準書、並びに「JCONNECT/2000年フェーズ1開発プロジェクト/サブシステム内結合テスト計画書/オンライン編」と題した各業務委託先からTIS社に出されたシステムテス計画書の各表紙であって、これらが商標権者(被請求人)からTIS社が受注し、それを各業者に発注したものであるとしても、当該開発プロジェクト等が不特定多数の需要者に対し、本件商標「J−CONNECT」を表示し、かつ、取消請求に係る役務の提供に当たり使用されたとする事実を示すものでなく、その使用役務とする「電子計算機端末による通信」についての使用事実を立証するものとはいえない。

(13) 乙第19号証及び乙第20号証は、「CARDNETセンターダイレクト接続パッケージ/J−connect/T ver.3」に関してのシステム導入に当たっての事前伺い書写し及びマュアル(一部:システムガイド、オペレーションガイド、ファイルレイアウト)の写しであって、システム管理者、システム運用者等に当該システムの概要を理解するための内容を記述した以上に、取消請求に係る役務の提供に当たり使用されたとする事実を示すものでなく、その使用役務とする「電子計算機端末による通信」についての使用事実を事実を客観的に示す証左は見い出せない。

3.まとめ

(1) 以上のとおり、被請求人提出に係る証拠(乙各号証)からは、商標権者(被請求人)が、カード取扱い加盟店とカード会社のセンター間の接続サービスについての業務、及び商標「CARDNET」を使用していることは認められる。

しかし、これを提供するに当たって商標権者(被請求人)或いは業務提携者であるTIS社が表示する「J−CONNECT」「JCONNECT」又は「J−connect/T」等は、当該接続サービス中のシステム名ないしはオンライン中継サービス専用の接続パッケージ(ソフトウェア)名等を示すものであって、本件商標の取消請求に係る役務とは直接関係するものではなく、その使用を証明するものではない。

(2) すなわち、上述「1.(3) 」のとおり、役務「電子計算機端末による通信」を含む「電気通信(放送を除く。)」の概念は、「有線、無線その他の電磁的方法により、符号、音響又は映像を送り、伝え又は受ける役務である。ただし、次の・・・役務又は情報の処理若しくは提供を行う役務は含まれない。」とし、さらに、「電子計算機端末による通信」について「電子計算機を端末として利用して行う電気通信の役務である。なお、情報処理を行う役務は第42類に属し、情報の提供を行う役務は提供される情報の内容により各類に分かれる。」との解釈を示しているものであって、これよりしても、当該接続パッケージ(ソフトウェア)への使用等が本件商標の指定役務に含まれるものとは解することはできない。

(3) そうすると、乙第1号証ないし乙第20号証の各証拠中からは、商標権者(被請求人)或いは業務提携者が「J−CONNECT」の文字よりなる商標を役務「電子計算機端末による通信」について使用していたことを明らかにする具体的事実を示すものを見出すことはできず、これら証拠によっては、本件商標の取消請求に係る役務についての使用事実を立証するものとはいえない。その他、この認定を覆すに足りる証拠はない。

してみれば、本件商標は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても、その指定役務中の「移動体電話による通信,テレックスによる通信,電子計算機端末による通信,電報による通信,電話による通信,ファクシミリによる通信,無線呼び出し,テレビジョン放送,有線テレビジョン放送,ラジオ放送」に係る指定役務のいずれについても使用されていたものとはいえないから、結局、本件商標は商標法第50条の規定により、その登録は、取り消すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。