Trademark Appeal Case
複合商標の称呼類似と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2002−12417(T2002−12417/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第3類「せっけん類,香料類,化粧品」を指定商品として平成13年2月22日に登録出願されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第520989号商標(以下「引用商標1」という。)は、「プレシヤス」の片仮名文字を横書きしてなり、昭和29年9月1日登録出願、第3類「香料及び他類に属しない化粧品」を指定商品として昭和33年5月27日に設定登録され、その後、商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に権利が有効に存続しているものである。
同じく登録第1490307号商標(以下「引用商標2」という。)は、「Precious」の欧文字と「プレシャス」の片仮名文字を二段に横書きしてなり、昭和49年4月15日登録出願、同56年11月27日に設定登録され、その後、商標権の存続期間の更新申請を経て、指定商品の書換登録申請があり、平成14年2月27日に第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,植物性天然香料,動物性天然香料,合成香料,調合香料,精油からなる食品香料,薫料」、第30類「食品香料(精油のものを除く。)」と指定商品の書換登録がなされ、現に権利が有効に存続しているものである。
同じく登録第1662834号商標(以下「引用商標3」という。)は、「PRECIOUS」の欧文字を横書きしてなり、昭和50年3月10日登録出願、第4類「化粧品、その他本類に属する商品」を指定商品として昭和59年2月23日に設定登録され、その後、商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に権利が有効に存続しているものである。
同じく登録第2556005号商標(以下「引用商標4」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成2年6月20日登録出願、第4類「せつけん類、歯みがき、化粧品、香料類」を指定商品として平成5年7月30日に設定登録され、その後、商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に権利が有効に存続しているものである。
3 当審の判断
引用商標4の商標権は、商標登録原簿の記載によれば、登録名義人の表示変更の登録が平成9年7月28日にされているものである。その結果、本件の請求人(出願人)と引用商標4の商標権者は、同一人になったと認められる。
次に、本願商標と引用商標1ないし引用商標3の類否についてみるに、本願商標は、別掲に表示したとおりの構成よりなるところ、その構成中上部に大きく表示された「SLON」の欧文字と、構成下部に相違した書体でやや小さく一列に表示された「precious」の欧文字とは、視覚上分離して看取し得るものである。
そして、本願商標は、構成全体として特定の観念をもって親しまれた一体不可分の熟語等を表すものともいえないものであるから、常に一体のものとして把握されるとみるべき特段の事情があるものとは認められず、また、上部、下部の各文字は意味上においても軽重の差を見出し難いものである。
そうとすれば、本願商標は、構成中の「Precious」の文字に相応して「プレシャス」の称呼をもって取引に資される場合も少なくないものとみるのが相当である。
他方、引用商標1ないし引用商標3は、前記のとおりの構成よりなるところ、その構成文字に相応して「プレシャス」の称呼が生ずるものである。
してみれば、本願商標と引用商標1ないし引用商標3は、「プレシャス」の称呼を同じくする類似の商標であって、かつ、引用商標1ないし引用商標3の指定商品中には本願商標の指定商品と同一又は類似の商品が包含されている。
なお、請求人は、当審における平成14年9月27日付け手続補正書(審判請求の理由)において「本願の指定商品に係る取引界においては、上下いずれかの標章部分が他人の先行商標に同一又は類似していたとしても、全体で一つの商標として捉えて取引を行うのが通例である。」旨述べ、同日付け物件提出書(甲第1号証ないし甲第30号証)を提出しているが、本願商標が常に一体的に把握され、その表示のみをもって取引されるとは認め難いことは前述したとおりであり、また、請求人提出の各証拠をもってしても、上下に表示されている商標が、常に全体で一つの商標として把握され取引されているとは認められず、該請求人の主張は採用することができない。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
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