Trademark Appeal Case
ガーデニングテラスの識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年審判第15656号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「ガーデニングテラス」の文字を標準文字とし、第6類「建築用又は構築用の金属製専用材料,金属製建具,金属製金具,金属製建造物組立てセット,金属製の可搬式家庭用温室,金属製航路標識(発光式のものを除く。),金属製道路標識(発光式又は機械式のものを除く。),犬用鎖,金属製のきゃたつ及びはしご,金属製のネ一ムプレート及び標札,金属製郵便受け,金庫,金属製靴ぬぐいマット,金属製立て看板,金属製彫刻,金属製ブラインド」を指定商品として、平成9年10月1日に登録出願されたものであるが、その後、指定商品については、平成11年3月31日付けの手続補正書により、第6類「建築用又は構築用の金属製専用材料,金属製建具,金属製金具,金属製建造物組立セット,金属製の可搬式家庭用温室,金属製航路標識(発光し木俣は(「し木俣は」は、「式又は」の誤記と解される。)機械式のものを除く。),金属製のきゃたつ及びはしご,金属製のネ一ムプレート及び標札,金属製郵便受け,金庫,金属製立て看板,金属製彫刻」に補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、指定商品との関係において、いわゆるガーデニング(ベランダ園芸)に使用するテラス用の建築用の商品を認識させるにとどまる『ガーデニングテラス』の片仮名文字を書してなるにすぎず、商品の品質表示と認められる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の建築用の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、前項1のとおり「ガーデニングテラス」の文字よりなるところ、その構成前半の「ガーデニング」の文字は、「園芸、造園」(広辞苑第五版)を意味するものであって、日常生活において普通一般に使用されている語である。
また、後半部分の「テラス」の文字は、広辞苑第五版によれば「壇。建物の前面にある、コンクリート・煉瓦などを敷きつめた台状の場所。露台」を意味する語であり、我が国においても一戸建て住宅に限らずマンションなどの集合住宅においても建物の外に張りだした場所として広く設置されているところであり、一般的に親しまれた語である。
ところで、近時、住宅地又はその壁面を利用しての花壇や建物の屋上に庭を設けることによって、花と緑で癒しを求める等ガーデニングが盛んに行われていることはよく知られているところ、「ガーデニング」と「テラス」に関連して、例えば以下の建築産業関連の新聞記事及びインターネットのホームページ情報をみることができる。
(1)2001.08.15 日刊工業新聞社 12頁
「新日軽、設置条件に合わせた多用途のテラス囲いを発売」の見出しの下、「新日軽(東京都品川区大崎1の11の1)は、さまざまな用途に対応するテラス囲い『快晴気分』を発売した。」新製品について、「土間仕様も用意し、ガーデニングスペースや自転車、レジャー用品の収納場を設置するのにも最適。2階のバルコニーにも設置できる。同社は戸建て住宅用テラス商品として、年間3600セットの販売を目指す。」との記事
(2)2001.08.03 日刊工業新聞社 17頁
「オーシャンホームズ、3階部分を好みに合わせ変えられる低コスト住宅発売」との見出しの下、「【神戸】オーシャンホームズは3階部分を空中フリースペースとして、好みに合わせテラスガーデンや居住、愛犬・小動物と住むコーナーなどに変える3階建て住宅を開発、発売した。」との記事
(3)1999.12.21 日刊工業新聞 19頁
「99年度の住宅エクステリア市場、2.5%減の4180億円、矢野経済研が見通し」との見出しの下、矢野経済研究所(東京都中野区本町2の46の2)の、99年度の住宅エクステリア市場規模見通しとして、「国内エクステリアメーカー、同流通業、ハウスメーカーを主対象に調査したもので、市場はガーデニング人気で木材系材質の需要が高まっているものの、テラスなどの『ウォールエクステリア』の需要が大幅に落ちている」との記事
(4)1999.07.01 日刊工業新聞 19頁
「三菱樹脂、組み合わせて敷くフロア材を発売」の見出しの下、「三菱樹脂は、組み合わせて敷くだけのテラスやバルコニー向けフロア材『タイルテックス〈ブリティッシュ・ガーデンシリーズ〉』を1日に発売する。新製品はガーデニングブームの広がりに対応して、英国風庭園で使われるれんがタイプを開発したもの。」との記事
(5)1997.10.21 日刊工業新聞 27頁
「YKKAP、テラス囲いを発売。物干しや自転車置き場として活用」の見出しの下、「YKKアーキテクチュラルプロダクツ(YKKAP)は、テラスの周囲を覆うことで物干しや自転車置き場として活用できる『テラス囲い7TG』を十一月一日に発売する。三方開口でテラスを囲いこむことで洗濯物干しをはじめ、ガーデニングの簡易温室や物置など多目的に使える。」との記事
(6)1998.04.10 日刊工業新聞 16頁
「大和ハウス、戸建て住宅を発売。VOC対策、住設機器や収納にも」の見出しの下、大和ハウス工業の住宅商品について、「さらにガーデニングが楽しめる多目的テラスやルーフバルコニーなども設けた。」との記事
(7)「こだわりのデザイナーズ住宅」及び「フレックス・スペースと前庭テラスの提案」の見出しの下、「 一方の前庭テラスは、共有部分であり専有面積に含まれません。しかし、屋外の生活の場として、幼児の遊び場、接客スペース、アトリエ、ガーデニングテラスなど、住み手の自由な発想で自在に使える空間です。」との記載
(www.sumai.nikkei.co.jp/style/frontier/01.cfm )-
(8)「戸建て住宅耐震改修の工法・事例一覧」の見出しの下
「 工法等名称『耐震ガーデニングテラス』, 資料提出企業名『(株)東急アメニックス』、工法の概要『 既存の洋間の前にガーデニングテラスを増築し、壁量を増加させる。』」との記載
(www.kenchiku-bosai.or.jp/kodate/16.htm )
(9)「ミタハウス・ミタホームズ エクステリアカタログ」の見出しの下
「ガーデニングテラス 木製フェンスなどと組み合わせてゆとりある空間を演出します。」(メーカー立山アルミ)との記載
(www.mitahouse.com/reform/catalogue/exterior.html )
以上の事実を総合すれば、近時のガーデニングブームに乗って、一戸建て、マンション等の集合住宅を問わず、テラスにガーデニング(造園)仕様の設計、施行が広く行われており、それに対応してテラス向けガーデニング用品又は関連建築資材の販売が行われている実情があるものと認められる。 そうすると、本願商標を、その指定商品中「ガーデニングのためのテラス用の建築用又は構築用の金属製専用材料・金属製建具・金属製金具・金属製建造物組立セット・金属製の可搬式家庭用温室」について使用するときは、これに接する取引者・需要者は、その商品の用途、品質を表示したものと理解するに止まり、それをもって自他商品の識別標識とは認識し得ないというのが相当であり、また、これを前記商品以外の商品について使用するときは商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわざるを得ない。
したがって、本願商標は商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであり、原査定を取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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