sokuhyo

Trademark Appeal Case

RANGERの類否と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2000−6762(T2000−6762/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「RANGER」の欧文字を横書きしてなり、第12類「自動車並びにその部品及び附属品」を指定商品として、平成8年2月29日に登録出願されたものである。

2 原査定で引用した商標

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第559522号商標(以下「引用A商標」という。)は、「RANGERS」の欧文字を横書きしてなり、昭和34年6月20日登録出願、第20類「自転車及びその各部、その他本類に属する商品」を指定商品として、同35年10月27日に設定登録され、その後、3回にわたり商標権の存続期間の更新登録がなされ、また、指定商品については、その指定商品中の「船舶並びにその部品及び付属品」について商標登録を取り消すべき旨の審決が確定し、その登録が平成11年1月20日になされ、さらに、同13年2月14日に第12類「自動車並びにその部品及び附属品」とする書換登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

同じく、登録第675683号商標(以下「引用B商標」という。)は、「RANGER」の欧文字を横書きしてなり、昭和38年12月18日登録出願、第12類「輸送機械器具、その部品及び附属品(他の類に属するものを除く)」を指定商品として、同40年5月15日に設定登録され、その後、3回にわたり商標権の存続期間の更新登録がなされ、さらに、その指定商品中の「航空機」及び「船舶並びにその部品及び付属品」について商標登録を取り消すべき旨の審決が確定し、その登録が平成8年6月25日及び同11年1月20日になされ、現に有効に存続しているものである。

同じく、登録第1475066号商標(以下「引用C商標」という。)は、「RANGER 2」の文字を横書きしてなり、昭和52年12月23日登録出願、第12類「輸送機械器具、その部品及び附属品」を指定商品として、同56年8月31日に設定登録され、その後、2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がなされ、また、指定商品については、その指定商品中の「船舶並びにその部品及び付属品」について商標登録を取り消すべき旨の審決が確定し、その登録が平成11年1月20日になされ、さらに、同14年5月1日に第9類「ロケット,消防車,自動車用シガーライター」、第12類「航空機並びにその部品及び附属品,鉄道車両並びにその部品及び附属品,自動車並びにその部品及び附属品,二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品,乳母車,人力車,そり,手押し車,荷車,馬車,リヤカー,タイヤ又はチューブの修繕用ゴムはり付け片」及び第13類「戦車」とする書換登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

同じく、登録第3171916号商標(以下「引用D商標」という。)は、「RANGER」の欧文字をややデザイン化して横書きしてなり、平成5年6月15日登録出願、第12類「自動車並びにその部品及び附属品」を指定商品として、同8年6月28日に設定登録されたものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記のとおり「森林警備(隊)員、山林監視人」等の意味を有する英語として一般に親しまれている「RANGER」の文字を書してなるものであるから、これより「レインジャー」の称呼及び「森林警備(隊)員、山林監視人」等の観念を生ずるものである。

これに対し、引用A商標は、前記のとおり「森林警備(隊)員、山林監視人」等の意味を有する英語として一般に親しまれている「RANGER」の複数形と認められる「RANGERS」の文字を書してなるものであるから、これより「レインジャーズ」の称呼及び「森林警備(隊)員、山林監視人」等の観念を生ずるものである。

次に、引用B商標は、前記のとおり「森林警備(隊)員、山林監視人」等の意味を有する英語として一般に親しまれている「RANGER」の文字を書してなるものであるから、これより「レインジャー」の称呼及び「森林警備(隊)員、山林監視人」等の観念を生ずるものである。

次に、引用C商標は、前記のとおり「森林警備(隊)員、山林監視人」等の意味を有する英語として一般に親しまれている「RANGER」の文字と、アラビア数字「2」とを1文字分程度の間隔を空けて「RANGER 2」と書してなるところ、かかる構成にあっては、該「RANGER」の文字と「2」の数字とは、視覚上自ずと分離して看取されるばかりでなく、両文字は、全体として親しまれた特定の語義を有するものでもなく、その結び付きにも自然な意味合いを認識することができないものであるから、全体として不可分一体の商標とみることはできない。

しかも、近時、産業の発達に伴い、各種産業分野に携わる事業者は、自己の製造、販売に係る各種製品について、その製品管理又は取引上の便宜性から、欧文字の1文字又は2文字並びにアラビア数字等を、当該商品の規格、型式又は品番等を表示するための記号、符号として、取引上普通に使用しているのが実情である。

そうすると、引用C商標をその指定商品に使用するときは、これに接する取引者、需要者は、その構成中の「2」の数字を、その指定商品の記号、符号の一類型を表示したものと理解、認識するというべきであるから、引用C商標中において、自他商品の識別標識としての機能を有する部分は「RANGER」の文字にあるとみるのが自然である。

してみると、引用C商標は、親しまれた「RANGER」の文字部分に相応して、単に「レインジャー」の称呼及び「森林警備(隊)員、山林監視人」等の観念をも生ずると判断するのが相当である。

次に、引用D商標は、前記のとおり「森林警備(隊)員、山林監視人」等の意味を有する英語として一般に親しまれている「RANGER」の文字をややデザイン化して書してなるものであるから、これより「レインジャー」の称呼及び「森林警備(隊)員、山林監視人」等の観念を生ずるものである。

そこで、本願商標より生ずる「レインジャー」の称呼と、引用A商標より生ずる「レインジャーズ」の称呼とを比較するに、この両称呼は、称呼における識別上重要な要素を占める語頭音を含む5音(長音を含む。)を同じくし、異なるところは語尾における「ズ」の音の有無のみである。

しかして、この「ズ」の音は、複数形を示すものであって、明瞭に発音される音とは認められないばかりでなく、比較的聴取され難い語尾に位置することから、該「ズ」の音の有無が称呼全体に及ぼす影響は決して大きいものとはいえず、両称呼をそれぞれ一連に称呼する場合には、全体としての語調、語感が近似し、互いに聴き誤るおそれがあるものと判断するのが相当である。

してみると、外観において相違することを考慮しても、本願商標と引用A商標とは、称呼上及び「森林警備(隊)員、山林監視人」等の観念を共通にする類似の商標であり、また、本願商標と引用BないしD商標とは、「レインジャー」の称呼及び「森林警備(隊)員、山林監視人」等の観念を共通にする類似の商標であって、かつ、その指定商品についても、引用AないしD商標の指定商品は、本願商標の指定商品と同一のものを含むものである。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことはできない。

なお、請求人は、審判請求書の請求理由において、「請求人は、引用商標権者と譲渡交渉中である。」旨を述べているところ、その後、3年余を経過するも、当該引用AないしD商標の登録原簿を徴するに、譲渡等に関する登録事項の記載がなされておらず、また、何らの状況説明もなされていない。

そこで、当審において、平成15年10月20日付けをもって、その点の釈明を求める審尋を通知したところ、さらに、回答書の提出期限より相当の期間を経過した現在に至るも、請求人は、手続きの進捗等に関し、何ら応答するところがない。

したがって、これ以上本件の審理を遅滞させるべき理由はないものと認め、審理を進めることとした。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。