Trademark Appeal Case
πWATERの記述性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2001−564(T2001−564/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1.本願商標
本願商標は、「πWATER」の欧文字を横書きしてなり、第32類「清涼飲料」を指定商品として、平成11年6月4日に登録出願されたものである。
2.原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、『πWATER』の文字を書してなるところ、該文字は、『人間の体内の3分の2を占める生体水に限りなく近く、超微量の2価3価鉄塩を含む水』を意味するものであるから、これを本願指定商品中、『πウォーター、πウォーターを原材料に使用した清涼飲料』等に使用しても、単に商品の原材料、品質を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3.当審の判断
(1)本願商標は、「πWATER」の文字を書してなるところ、「πWATER」及びこの日本語表記の「パイ(π)ウォーター」の語は、原審で示した以下の事実によれば、「超微量の二価三価鉄塩を含む水」を指称する語として使用されていることが認められる。
(i)自由国民社発行「現代用語の基礎知識2000」によれば、「π(パイ)ウォーター(π water)」は「人間の体内の3分の2を占める生体水に限りなく近く、超微量の2価3価鉄塩を含む水」との記載がある。
(ii)「(株)東洋医学舎」発行の「98-99改訂新版健康・栄養食品事典」の「パイ(π)ウォーター」の項には、「有害成分を含まず、ミネラルなどを微量成分を含み、弱アルカリ性で、水の構成分子が小さく、磁化されている水」との記載がある。
(iii)「機能水とクスリ箱−サイトマップ」のホームページ(wysiwyg://9/http://www.navi21.jp/dron/site-map.htm)、「水−トピックスの『πウォーターについて』の項目中には、「πウォーター(π化システム理論)は、昭和39年(1964)に山下昭治農学博士(当時、名古屋大学助教授)により最初に学会発表が行われました。」及び「πウォーターは『二価三価鉄塩を2x10マイナス12乗モル含有する水』」(homepage1.nifty.com/dron/water/water4.htm)の記載がある。
(iv)商品「ピュアπウォーター」を紹介するホームページには、「私たちの体の中で水は非常に大切な役割を果たしています。・・πウォーターはそういった『体の水』の働きをもとにしてできた水です。生命に大切な生体水に近い水。これが水の結論です。ミネラルパイウォーター。身体欲しがる超微粒水。」及び、その商品の原材料名の欄には、「水(πウォーター)」( http://www.gokkun.com/pure-pai-water.htm)の記載がある。
(v)「阿蘇冽摯水」を紹介するホームページには、「『パイウォーター」は元名古屋大学 山下昭治博士が長期にわたっての生体システムの研究の中で発見した、生物体の各種反応系の中心的な役割を果たす二価三価鉄塩(細胞に微量に含まれている物質)によって誘導(π化)された水です。現在まで30余年にわたる研究開発によって、パイ化の技術があらゆる分野で応用出来ることが判っており、世界10数ヶ国で利用されています。この研究によって山下博士は、πの研究論文で昭和41年日本土壌肥料学会賞を受賞されました。」( http://www.satsuma.ne.jp/elart/pai_q.html)の記載がある。
(vi)「株式会社マルエ産業」のホームページには、「πウオーター」の項目があり、そこには「πウォーターは山下昭二講師(農学博士)が生体システムの研究を進めていく中で発見した水で、普通の水でも鉄と塩素の化合物である、二価三価鉄塩(Fe2、Fe3、Cl5)によって”πウォーターに変わる事が出来ます。」(http://www.netbeet.ne.jp/~eno/sub8.htm)の記載がある。
(vii)「KATANAYA CO.,LTD」のホームページには、「πウォーター(パイウォーター)とは? 2価・3価鉄塩を利用して、生体水に近い性質を持った水を人工合成したものがパイウォーターです。」(http://www.venus.dti.ne.jp/~katanaya/kyssui.htm)の記載がある。
(2) また、当審において、さらに、調査した結果、「πウォーター」の語が、上記の意味をもって使用されている事実が、以下のとおり認められる。
(i)「ハーモニーアド」のホームページには、「πウォーターってどんな水?/πウォーターの作用/πウォーターの発見の経緯 πウォーター:人間の体の3分の2を占める生体水に限りなく近く、超微量の励起状態の鉄イオン(2価3価鉄塩)から誘導された水」(http://www.elu.jp/pai/pai_w.html)の記載がある。
(ii)「株式会社エイ・シー・エム」のホームページ「『ACM πWaterSystem」の説明中には、「πウォーターは、元名古屋大学農学部の山下昭治博士が研究中に発見した生物体の細胞の中にある『生体構成水』に最も近い水です。」(http://www.acm-pi.co.jp/)の記載がある。
(iii)「雑貨どんぶり生活GOODSコーナー」のホームページの「πウォーター真名」の商品説明中には、「今から20年前、名古屋大学の教授である山下昭治農学博士が発見、この水が生命システムの根源である事を立証し、それを”πウォーター”と命名致しました。」(http://www.zakkadonburi.com/goods/mana.htm)の記載がある。
(v)「システムジャパン」のホームページには、「水は人間の命の源です。ヴァレンチノ・ルウディπウォーターをご存知ですか?」の見出しのもと、「πウォーターは、水の本来あるべき状態の水。私たち人間の体の中の水、つまり生体水に非常に近い成分を持っています。名古屋大学農学部の山下昭治博士を中心としたグループが、約30年の研究の結果確立した"π化システム理論"により生み出された水です。極微量の2価3価鉄塩の誘導で水をπ化させると、不純物のないクリーンな水に戻るチカラを水自身に与える、というものです。」(http://www.urban.ne.jp/home/vrwater/paiwater2.htm)の記載がある。
(3) さらに、東京高裁平成13年6月28日判決(平成12《行ケ》186)において、「本願指定商品の分野である鉱泉水の需要者・取引者間で『πウォーター』の語は、平成7年(1995年)8月までには、『二価三価鉄塩を含む水』を意味する用語として広く認識することができるものとなっていたと認められる。」と認定している。
(4)上記(1)から(3)の事実によれば、「πウォーター」は、「超微量の二価三価鉄塩を含む水」という特定の水の品質を表す語として、一般に使用されていることが認められるものである。
そうすると、「πウォーター」の欧文字表記である「πWATER」の語は、指定商品との関係において、商品の品質として認識される語とみるのが相当である。
してみれば、本願商標は、これをその指定商品中、πウォーター、πウォーターを原材料に使用した清涼飲料に使用しても、単に商品の品質、原材料を表示するにすぎないものであり、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものと認められる。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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