Trademark Appeal Case
トータルアイケアの識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2001−954(T2001−954/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
第1 本願商標
本願商標は、「トータルアイケア」の文字を標準文字として、第5類「薬剤,歯科用材料,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,カプセル,眼帯,耳帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド」を指定商品として、平成11年10月7日に登録出願されたものであるが、指定商品については、同13年1月22日付け手続補正書で「眼科用剤」と補正されたものである。
第2 当審の拒絶の理由(要旨)
平成16年5月17日付けの拒絶理由通知書をもって、下記のとおり、拒絶の理由を通知した。
記
1 本願商標は、「トータルアイケア」の文字を普通に用いられる方法で書してなるものであるところ、その構成中の「トータル」の文字部分は、「(1)合計、総計、総額 (2)全体的、総合的」(広辞苑第5版)を意味する外来語として一般によく知られており、例えば、「服だけでなく、アクセサリーや靴など服装全体の調和を考慮したコーディネート。また、身につけるものを一つのブランドの製品で統一すること。」を「トータルコーディネート」と、あるいは「医学的な治療だけでなく、家庭や社会環境にも配慮する全面的な医療」を「トータルケア」などのように、他の語と結合して、「全面的、総合的」の意味を表すためのものとして、日常的に使用されているものである。また、同じく「アイ」の文字部分は、指定商品との関係から、「目(眼)」を表したと理解されるものであり、「ケア」の文字部分は、「介護、世話」などを意味する外来語として、一般によく知られているものであり、例えば、目の保護とファッションを兼ねたサングラスを「アイケアグラス」と称している(三省堂「コンサイスカタカナ語辞典 第2版」)。
そうすると、前記構成文字よりなる本願商標は、全体として「総合的な目の介護」の意味合いを表したと理解させるとみるのが相当である。
2 目の治療や矯正等の分野において、「トータルアイケア」の語は、以下のように使用されている。
(1)2002年6月19日付け日刊工業新聞(18頁)には、「医薬品外資トップに聞く(11)日本アルコン・児玉研一社長『眼科の総合企業目指す』」の見出しのもと、「トータルアイケアカンパニーが企業スタンス。」との記載があり、同社のホームページ(http://www.alconlabs.com/media2/jp/c_about_alcon/Corporate/P-02.pdf)には、「アルコンは、眼科医療に特化したグローバル企業として、・・・眼科治療全般にわたるトータルアイケアの考えに基づいた学術情報をお届けするために・・」の記載がある。
(2)2002年12月5日付け静岡新聞(朝刊、22頁)には、「メガネトップ本社に新本店、・・・」の見出しのもと、「新本店は『トータルアイケアショップ』を基本コンセプトに一階で眼鏡販売、二階はコンタクト販売とテナントとして入居する眼科診療所『伝馬町眼科クリニック』を展開し、アイケアに関する幅広いニーズに応える。」なる記載がある。
(3)2003年8月12日付け化学工業日報(5頁)には、「小林製薬、点眼薬シリーズ追加発売、コンタクト装着後の疲れ目に効果」の見出しのもと、「小林製薬は、洗眼薬『アイボン』シリーズから疲れ目に効果がある点眼薬・・を発売した。コンタクトレンズを外した後、目を洗った後のさらなるケアを提案する。同社では、アイボンをコンタクトユーザー向けのトータルアイケアブランドとして認知を獲得、拡販を進める。・・・コンドロイチン硫酸ナトリウムが角膜表面を保護する。さらにビタミンB6が代謝を促進、疲れ目を改善し、マレイン酸クロルフェニラミンが炎症、充血、かゆみを抑える。」なる記載がある。
(4)株式会社メニコンのホームページ(http://www.menicon.co.jp/always/caetla/saera7.html)「1997VOL.7」には、「メニコンのもうひとつの顔−眼内レンズ」の見出しのもと、「ひとりでも多くの方に、その方が本来もっていた自然な視力を−トータル・アイケアを見つめる企業として私たちメニコンは、・・」の記載がある。
(5)ボシュロム・ジャパンのホームページ(http://www.bausch.co.jp/company/sugical.html)には、「ボシュロム社は、眼科領域にビジネスを集中させるという戦略のもと、従来のビジョンケア、眼科用医薬品に加えて眼科手術器械、器具の分野に参入・・・名実ともに世界有数のトータルアイケアカンパニーとなり、・・」の記載がある。
(6)いりなか眼科クリニックのホームページ(http://irinakaganka.jp/intyousyokai.html)「院長紹介」欄には、「・・この様な一生眼をサポートできるトータルアイケアを目指した眼科治療を実践しております。」の記載がある。
3 前記1で認定した本願商標より生ずる意味合い、及び同2で認定した事実を総合すると、本願商標は、これをその指定商品について使用しても、目の病気の予防、治療から治療後のケア等を総合的に対応できる商品なる意味合いをもって、単に商品の品質を表したと理解されるにとどまり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものといわざるを得ない。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
第3 当審の判断
当審において、請求人に対し、新たに前記第2の拒絶理由を通知し、相当の期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、請求人からは何らの意見、応答もない。
したがって、本願は、上記拒絶の理由によって拒絶をすべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
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