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Trademark Appeal Case

「リハビリケア」の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2002−11617(T2002−11617/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「リハビリケア」の文字を標準文字により横書きしてなり、第5類「薬剤,歯科用材料,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,医療用腕環,失禁用ナプキン,失禁用パッド,失禁用パンツ,失禁用ライナー,失禁用おしめ,人工受精用精液,乳児用粉乳,乳糖,はえ取り紙,防虫紙」を指定商品として、平成13年2月23日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『リハビリケア』の文字を普通に用いられる方法で書してなるものであるが、これよりは『社会復帰のための介護』等の意味合いを理解させるところ、インターネットにより検索すると、例えば『リハビリ用の失禁用パンツ』といった商品が販売されているという実情が認められることよりすると、本願商標をその指定商品中の上記に照応する商品(例えば『失禁用ナプキン,失禁用パッド,失禁用パンツ,失禁用ライナー,失禁用おしめ』)に使用するときは、単に、該商品が社会復帰介護用の商品であること、即ち、商品の品質を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記のとおり「リハビリケア」の文字よりなるところ、その構成中の「リハビリ」の文字が「治療段階を終えた疾病や外傷の後遺症を持つ人に対して、医学的・心理学的な指導や機能訓練を施し、機能回復・社会復帰をはかること。社会復帰療法。」を、また「ケア」の文字が「介護、世話、手入れ」をそれぞれ意味する外来語(広辞苑第5版、現代用語の基礎知識2004等)として、医療関連の分野のみならず、日常においても一般に使用されているところである。そして、本願商標は、前記した外来語を組み合わせてなるものと容易に理解、認識されるものである。

ところで、昨今我が国における高齢化の進展にともない介護を必要とする高齢者、あるいは交通事故や脳卒中など身体に後遺症を持った人が、リハビリ中の身体の不自由さを補い日常の生活を送りやすくするように、様々な工夫が施された「つえ、ズボン、枕、ベッド、歩行器、靴、パンツ、ショーツ、大人用おむつ」などの商品が着目されているところであり、例えば、(a)日刊工業新聞、1989.07.12「横浜高島屋、高齢者や病人向け介護用品コーナーを開設」の見出しの下に、「【横浜】横浜高島屋(横浜市西区南幸一ノ六ノ三一、社長日高啓氏、電〇四五(311)五一一一)は、横浜店六階に高齢者や病人向けの介護用品を一堂に集めたヘルスケアコーナー(写真)を開設した。車いすやリハビリ用品、床ずれ防止関連からシーツ、おむつ、入浴・洗髪用品まで各種をそろえ、利用者がいちいち各階を回らなくても一カ所で買い物が済むようになっている。・・・」、(b)繊研新聞、1997.10.03「平和堂 滋賀県で初の介護用品専門ショップを長浜市に開店」の見出しの下に、「平和堂は健康関連と介護用品専門のショップを出店していくが、『ひまわり』の名称で一号店を四日、アル・プラザ長浜(長浜市)に開く。専門の介護ショップは滋賀県で初めて。売り場面積は百十二平方メートルと、量販店のこの種のショップとしては全国でも最大級。入浴・排せつ関連用品と器具、車いす、各種つえ、介護用衣類、手動及び電動ベッド、リハビリ用品、健康関連機器など約八百アイテムをそろえる。健康・介護にかかわる情報の提供及び相談のコーナーも設ける。要員は三人で、初年度売り上げ目標は四千万円。高齢者人口の増加に伴い健康・介護用品の需要は増えている。・・・」、(c)毎日新聞社 愛媛、1999.02.11「『えひめ国際福祉・健康産業フェア99』 介護用品など紹介――松山市/愛媛」の見出しの下に、「介護保険制度の開始を2000年4月に控え、介護用品などを福祉産業界や利用者らに紹介する「えひめ国際福祉・健康産業フェア’99」(愛媛国際見本市協議会主催)が10日、松山市大可賀2のアイテムえひめで始まった=写真。12日まで。入場無料。会場は165の小間に分かれ、福祉の先進国である北欧諸国をはじめ、世界の20カ国が出展。医療や介護、リハビリの用具からヘルスケア用品まで最新鋭の福祉機器がそろっている。・・・」等の記述がある。

そして、上記の各商品は、介護用品、リハビリ用品などとして市場に出回っており、装着が簡単で介護者の手を煩わせずに自分で付けられる「失禁用パンツ,失禁用おしめ」なども見受けられる実情にあることが認められる。

また、「リハビリケア」の文字(語)が、例えば、(d)「バレエのためのトレーニング&リハビリケアバレエ」(www.joy.hi-ho.ne.jp/thera-pit/ - 10k)の表題の下に、「バレエ、ジャズダンサー専門にトレーニングとリハビリケアを行うダンサーズセラピットのサイト。怪我、栄養、トレーニング方法、ダンサー・指導者へのメッセージなど。〜」、(e)「リハビリ☆ケアシューズ」(cottuky.zero-yen.com/page017.html - 30k)の表題の下に、靴の現物写真とともに、「無料−出会い−花−キャッシング-アクセス解析. リハビリ☆ケアシューズ〜」及び(f)朝日新聞社 大阪地方版/愛媛、2002.07.10「回復度合いに差 えひめ丸事故の被災者支援連絡協で報告 /愛媛」の見出しの下に、「えひめ丸事故の被災者を支援する連絡協議会(青木真策会長)が9日、宇和島市であった。元実習生の中にはアルバイトを始める人がいる一方で、今なお心的外傷後ストレス障害(PTSD)に苦しむ人もいて、回復度合いに差があることが報告された。宇和島中央保健所のケア対策班が5月28日から週2回、元実習生を対象にスポーツや就職面接訓練などによるリハビリケアを実施。・・・」のように、用いられていることも認められる。

上記の実情からすると、「リハビリ」の語と「ケア」の語を「リハビリケア」と書してなる本願商標を、リハビリ用あるいは介護用に用いられる商品を包含している本願商標の指定商品に使用した場合、これに接した取引者、需要者は、該商品がリハビリ中に使用する介護用品であると理解するにとどまり、自他商品を識別するための商標であるとは認識し得ないとみるのが相当である。

してみれば、本願商標は、その指定商品中上記の意味に照応する商品については、単に商品の品質、用途を表示するに止まるものであり、上記以外の商品については、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。

なお、請求人は、過去の登録商標例を掲げ、本願商標も同様に登録されるべきである旨主張しているが、請求人が挙げる登録商標例は、いずれもその構成において、本願商標とは異なるものであり、また、登録出願された商標が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かは、当該商標の登録査定時又は審決時において、その商標が使用される商品等の取引の実情等を考慮し、個別具体的に判断されるものであるから、請求人の挙げた登録商標例があるからといって、本願商標を構成する文字が新しい造語であると直ちにいうことはできない。

本願商標が、商品の品質、用途、品質を表示するに止まるものであって、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないことは上記のとおりであり、請求人のこの点に関する主張は、採用できない。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、、取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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