結論テキスト
審判費用は被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 無効2001−35160(T2001−35160/J3) |
|---|---|
| 審判種別 | 無効 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第4265264号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、平成10年4月15日に登録出願、同11年3月5日に登録査定、同11年4月23日に設定登録されたものである。
請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由の要旨を次のとおり述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第26号証を提出した。
請求人は、「シャンパンワイン酒業協会」を意味する「COMITE INTERPROFESSIONNEL DU VIN DE CHAMPAGNE」(略称「C.I.V.C.」)の名のもとに、フランス国シャンパーニュ地方における酒類製造業者の利益の保護を目的の一つとして設立されたフランス法人である。
原産地表示は、需要者・取引者にとって、商品の選択に際して極めて重大な意味を有することは言うまでもなく、パリ条約における原産地等の虚偽表示の取締に関する規定、及び誤認を生じさせる原産地表示の防止に関するマドリッド協定の精神は、最大限に尊重されなければならない。
フランスにおいては原産地表示が特に厳格に統制されており、その中核をなすのが、1935年に制定された原産地統制名称法(Appellation d’Orgine Controlee)である(甲第24号証)。この法律は優れた産地のワインを保護・管理することを目的とし、政府の機関「lnstitut National des Appellation d’Origine」で(略称「INAO」)によって運用されている(甲第23号証)。同法において原産地統制名称ワイン(A.O.C.)は、原産地、品質、最低アルコール含有度、最大収穫量、醸造法等の様々な基準に合うように製造されなければならず、その基準に合格してはじめてA.O.C.名称を使用することができる。しかし、鑑定試飲会の際に不適当であるとみなされたものは、名称使用権利を失うことになっており、厳格な品質維持が要求されている。原産地統制名称は、産地の名称を法律に基づいて管理し、生産者を保護することを第一の目標とし、また名称の使用に対する厳しい規制は、消費者に対して品質を保証するものとなっている。
「Champagne」(シャンパン)は、同法による原産地統制名称に他ならず、シャンパーニュ地方産の発泡性ワインにのみ使用を許される名称であって、この表示を付した商品(シャンパン)は、我が国においても広く販売されており、産地を表示する標章の代表的なものの一つとして極めて著名である(甲第2号証ないし甲第19号証)。
本件商標は、商品の色彩を表現する語として普通に使用されている「Pink」「ピンク」の文字と、著名な前記原産地統制名称である「Champagne」「シャンパン」の文字よりなる商標であることは明らかである。
ここで、「Champagne」の文字は、上述したように著名なフランスの原産地統制名称として、その使用が厳格に管理・統制されているものであって、その長年にわたる厳しい品質統制・品質管理により、「Champagne」という原産地統制名称自体に高い名声、信用が形成されている。
ところで、著名商標の保護については、近年、周知・著名商標の保護の明確化の要請が高まってきたことに伴い、国内又は外国において広く認識されている商標が不正な目的で使用されることを防ぐことを目的として、商標法等の一部を改正する法律(平成8年法律第68号)により、第4条第1項第19号の規定が不登録事由として明記されている。「商標審査便覧」においては、商標法第4条第1項第19号の趣旨に関して、次のように説明されている。
「多年に亘って企業が努力を積み重ね、多大な宣伝広告費を掛けることにより、需要者間において広く知られ、高い名声、信用、評判を獲得するに至った周知、著名商標は、十分に顧客吸引力を具備し、それ自体が貴重な財産的価値を有するものといえる。これらの周知、著名商標については、第三者の使用により出所の混同のおそれまではなくとも、出所表示機能を稀釈化させたり、その周知、著名商標のもつ名声を毀損させることが可能であり、このような目的を持った不正な使用から十分保護する必要がある。」
産地を表示する標章のうち、著名な標章については、上記した著名商標の保護と同様に、十分に保護されるべきである。
即ち、原産地統制名称「Champagne」は、上述したINAOや請求人らによる長年にわたる厳格な品質管理・品質統制の努力の結果、高い名声、信用を得ており、ワインの商品分野に限られることなく一般消費者に至るまで、世界的に著名な標章である。
本件商標は、この著名標章「Champagne」の文字を含むものであり、その高い名声にフリーライド(ただ乗り)するものであることが明らかであって、原産地統制名称ワイン以外の商品たる本件指定商品に使用されるときには、厳格に管理統制されている前記原産地統制名称としてのイメージが稀釈化され、その著名標章のもつ名声が毀損されるおそれがある。
商標法は、不正競争防止法と並ぶ競業法であって、登録商標に化体された営業者の信用の維持を図ると共に、商標の使用を通じて商品又はサービスに関する取引秩序を維持することが目的とされている。そして、商標法第4条第1項第7号は、前記目的を具現する条項の1つであり、過去の審判決例によれば、その商標の構成自体が矯激、卑隈な文字、図形である場合及び商標の構成自体がそうでなくとも、その時代に応じた社会通念に従って検討した場合に、当該商標を採択し使用することが社会公共の利益に反し、または社会の一般的道徳観念に反する場合、あるいは他の法律によってその使用が禁止されている商標、若しくは国際信義に反するような商標である場合も含まれるものとみるのが相当と解されている(昭和58年審判第19123号、平成7年1月24日審決)。
また、商標法第4条第1項第7号の公序良俗に関する具体的解釈として「名声を僭用して不正な利益を得るために使用する目的、その他不正な意図をもってなされたものと認められる限り、商取引の秩序を乱すものであり、ひいては国際信義に反するものとして、公序良俗を害する行為というべきであるから、商標法第4条第1項第7号によって該商標の登録を受けることができないものと解すべきである」ということは東京高等裁判所判例の示すところである(ユベントス事件:東京高裁平成10(行ケ)11号・12号判決)。
本件商標は、原産地統制名称として著名な標章「Champagne」の高い名声にフリーライドするものであり、厳格に管理統制されている前記原産地統制名称を稀釈化させるものであって、このような商標を登録することは、前記商標法の目的にそぐわないものというべきである。また、本件商標は著名標章である「Champagne」の名声を僭用し、「Champagne」に化体している信用から不正な利益を得ようとしているもの、すなわち、不正な利益を得るために使用する目的でなされたものであるから、上記判例の示すように公序良俗を害するものというべきである。
なお、本件商標と全く同一の欧文字「PinkChampagne」と「ピンク シャンペン」の片仮名文字とを上下二段に併記してなり、「はき物」等を指定商品とする別件商標「PinkChampagne/ ピンク シャンペン」(旧第2 2類、商願平01−4136号)は、その登録異議申立てについての決定において、商標法第4条第1項第7号に該当するものと判断されている(甲第20号証)。
さらに、著名な原産地統制名称である「Champagne」が、その標章の信用へのフリーライドから引き起こされるダイリューション(稀釈化)等の不利益から保護されるべきであることは、請求人らがフランスやスイス等において提訴した事件において認められている(甲第25号証及び甲第26号証)。
また、イギリスにおいて、飲食物に使用された「Elderflower Champagne」に対する事件においても、控訴院において「Champagne」は著名な原産地統制名称であるから、上述した理由と同様に、著名標章の信用へのフリーライドから引き起こされる稀釈化等の不利益から保護されるべきと判断されている(甲第26号証)。
その他にも、スイスにおいて、入浴剤への「Champagne」の使用が禁止された例や、フランスにおいて、たばこへの「Champagne」の使用が禁止された例等がある(甲第26号証)。
このように、著名標章である原産地統制名称「Champagne」は、フランス国の政府機関たるINAOや請求人らによる不断の努力によって、高い信用が維持されているのであって、これを、原産地とかけ離れた特定個人が自己の商標として登録し使用することは不正な利益を得るために使用する目的でなされたものであるから、商取引の秩序を乱すものであり、ひいては国際信義に反するものとして公序良俗を害するものであるというべきである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号に該当するものである。
「Champagne」は、原産地統制名称として著名な地名である。
即ち、「Champagne」は、原産地統制名称ワインに使用される産地を表示する標章として著名なものであることは上述したとおりであり、この産地名は、フランス国北東部に位置するパリ盆地東部の地方をあらわす地方名称である。
「Champagne」の文字をその構成の一部に有する商標であって、「かばん類、袋物」を指定商品とする別件商標「Petit Champagne」(旧第21類、商願平02−141193号)は、その登録異議申立てについての決定において、商標法第4条第1項第16号に該当するものと判断されている(甲第21号証)。
なお、地名と品質誤認を生じる場合の指定商品との関係について、「必ずしも当該指定商品が当該商標の表示する土地において現実に生産され、または販売されていることを要せず、需要者または取引者によって、当該指定商品が当該商標の表示する土地において生産され、または販売されているであろうと一般に認識されることをもって足りる。」ことは、最高裁判所の判例の示すところである(最高裁昭和60(行ツ)第68号)。
本件商標は、前記原産地統制名称として世界的に著名な地名となっている 「Champagne」の文字を有するものであるから、本件商標を「Champagne」産以外の商品に使用するときには、その商品の産地について誤認を生じさせるおそれがある。
よって、本件商標は、商標法第4条第1項第16号に該当するものである。
以上に述べたとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第7号及び第16号違反して登録されたものであるから、同法第46条第1項第1号の規定に基づき、その登録を無効とすべきものである。
被請求人は、本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求めると答弁し、その理由の要旨を次のとおり述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第9号証を提出した。
本件商標の構成中の文字に欧文字「Champagne」及び片仮名文字「シャンパン」の各文字を有し、該「Champagne・シャンパン」が「(フランス国北東部シャンパーニュ地方で作られる)発泡性ワイン」「(発泡性ワイン産地の)フランス国シャンパーニユ(地方)」の語義が生じ、かつ我が国では「シャンパン」が祝宴などに多用される発泡白ワインとして知悉された語句であることは、たとえば「コンサイス外国地名辞典(三省堂発行)」(乙第3号証)に『シャンパーニュ Champagne』のタイトルで「シャンペン用酒原料の葡萄の産地である」旨の記述があることから、これを強固に否定するものではない。
しかし、該「Champagne」の語句より生じる語義が「発泡性のワイン」の一義的語義を生じるものではなく、たとえば我が国で一般的な辞典を引くに「シャンパン」より『仏語「Champagne」に通じかつその語義とするところは「(仏国の)シャンパーニュ地方」「(シャンパーニュ地方で作られる)発泡性白ワイン」「シャンパン色」』の語義が生じるものであり、英和辞典(ジーニアス英和辞典:大修館書店)では、『「シャンペン酒」「シャンペン色(緑黄または黄褐色)」』である。また独和辞典(三省堂)では、『「フランス東部の地方」、「Champagne weinで、シャンパン酒」』となっており、仏和辞典(新スタンダード仏和辞典:大修館書店)では、「Champagne」について『「シャンパーニュ(北東フランスの旧地方名)」「シャンパン酒」「楯の下3分の1の部分(紋章学)」「石灰質の平野」』と記載されている。
我が国においては、それら「Champagne」及び「シャンパン」の文字より生じる語意は、本国とは違って上記のような語義で認識されているものでなく、たとえば乙第4号証として提出の「広辞苑」(岩波書店)に記述の『「仏国シャンパーニュ地方で作られた発泡性ワイン」』というのが相当である。また、我が国では上記の「発泡性ワイン」「シャンパン」は中国名「三鞭酒」より「シャンペン」と永らく呼ばれていたものでもある。これらからして、本件商標における「Champagne・シャンパン」の各語句から生じる一般的な認識は、いわゆる「シャンパン」であり、詳しくは、「祝宴等において多飲される発泡性酒或いは発泡性ワイン」である。
斯る理由により、本件商標のその構成中の「Champagne・シャンパン」は、我国の一般世人、巷間においては「発泡性酒或いは発泡性ワイン」を認識するにとどまるとするのが相当である。
さらに、本件商標は、その構成中の前段の文字「Pink・ピンク」とこれに続く「Champagne・シャンパン」とはどちらか一方が他方を圧倒し得る程に大きくなく、あるいは格別に顕彰されているものでないことから、そして「Pink・ピンク」が「桃色・ピンク色」と、また「Champagne・シャンパン」が「発泡性酒・ワイン」の語意として認識されていることより、本件商標「PinkChampagne・ピンクシャンパン」は「Pink・ピンク」と「Champagne・シャンパン」間に半文字程度の間隙を有するものとは言え、その語意(つまり観念)は「ピンク色をした発泡性ワインあるいは発泡性酒」として一体不可分のものと把握され認識されるものである。
そして、こうした構成からなる本件商標を指定商品である「被服,ガータ,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」に使用する場合には、本件商標「PinkChampagne・ピンクシャンパン」から「ピンクシャンパン」の称呼が生じ、また本件商標の欧文字「PinkChampagne」のデザイン化した筆記体文字から、それらの文字のもつファション性に富む雰囲気を漂わせた外観並びに、本件商標から認識される「ピンク色をした発泡性ワインあるいは発泡性酒」の観念から、あたかも芳醇な香りを漂わせるようなファッション性に優れた商品であることを消費者に感じさせるものであり、本件商標が上記指定商品との関係において自他商品識別力を有することはもとより、本件商標のもつイメージにより消費者に対して品質及びデザインの優れた商品であるという印象を与えるものである。また、言うまでもなく本件商標はその構成自体においても、矯激、卑猥又は差別的な印象を与えるような文字又は差別的な印象を与えるような文字又は図形からなるものではなく、本件商標をその指定商品について使用することが公序良俗に反するものとは言い難く、かつ公正な競業秩序を乱すおそれもないことは明らかである。
これらより本件商標は商標法第4条第1項第7号の規定に該当するものではない。なお、これを裏付けるものとして、本件商標及び商標中に「シャンペン」を有する他の商標について、登録異議の申し立てがあり、これらについて特許庁の審判部で異議理由なしとする決定が出ているので、これらを証左するものとして、乙第1号証、乙第2号証を提出する。
次に、本件商標は上記したように「PinkChampagne・ピンクシャンパン」と把握されるものであることより、仮令その構成中に「Champagne・シャンパン」の文字を有するとしても、「Champagne・シャンパン」の称呼・観念及び外観を超越した新規な商標が顕現されたものである。よって、「Champagne・シャンパン」が著名な原産地統制名称であることはこれを強固に否定するものではないが、我が国においては、清酒・ウイスキー・ブランデー・ビール・ワインの如く酒類の普通名称として「シャンパン」が知られているものであって、一般には、「シャンパン」がフランス北東部のシャンパーニュ地方名で発泡ワインの産地を示す原産地統制名称であると認識されるものでないことは明らかである。
これを裏付ける書証として、乙第3号証、乙第4号証を提出する。
そして、本件商標「PinkChampagne・ピンクシャンパン」をその指定商品中の、たとえば靴類、とくに婦人靴に使用する場合には、「ピンクシャンパン」の称呼と、本件商標の欧文文字「PinkChampagne」のデザイン化された筆記体文字のもつファション性に富む雰囲気を漂わせた外観と、本件商標から認識される「ピンク色をした発泡性ワインあるいは発泡性酒」の観念とのすべてから、あたかも芳醇な香りを漂わせるようなファッション性に優れた高品質の婦人靴であるという印象を消費者に与えるものであるが、その婦人靴が発泡性ワインであるかのような誤認を生じさせたり、フランス北東部のシャンパーニュ地方で生産されたものであるかのような誤解を与えたりするおそれは一切ない。
なぜなら、本商標権者こと「イタリー化学工業所(所在地:神戸市長田区細田町1‐4‐3)」は、本件商標を婦人靴等につき、たとえば乙第5号証ないし乙第9号証に示すような各使用態様で、すでに2年半以上にわたり継続して使用しているが、これらの婦人靴を取り扱う卸売業者、小売業者はもとより、ユーザーである一般消費者から、酒類としてのシャンパンあるいはフランス北東部のシャンパーニュ地方産の商品と間違って購入した等の苦情を寄せられたことは、今までに一度もない。今では、少なくとも「婦人靴」について、本件商標「ピンクシャンパン」はデザインの優れたリーズナブルな商品を現す商標として、一般消費者等に広く認識されているものと確信している。そして本件商標を付した婦人靴は、たとえば、一般月刊誌「MORE(モア)2000年8月号NO.278」(乙第5号証)に商品記事が掲載されており、また業界月刊誌「月刊フットウエア・プレス1998年6月号」(乙第6号証)や業界月刊誌「月刊フットウエア・プレス2000年7月号」(乙第7号証)や業界月刊誌「月刊フットウエア・プレス2001年10月号」(乙第8号証)に商品記事がそれぞれ掲載されているほか、業界新聞「織研新聞6月20日」(乙第9号証)に商品広告が掲載されていることから明らかなように、広く認識されている。
よって、「PinkChampagne・ピンクシャンパン」からなる本件商標は、その指定商品に使用するとき商標構成上の結合による一連かつ一体不可分の形態に基づき、「シャンパン」酒としての知悉度とが相俟って商品の品質につき誤認を生じるものではなく、商標法第4条第1項第16号の規定に該当するものではない。
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第7号及び第16号に該当するものではない。
よって、答弁の趣旨のとおりの審決を求める。
本件商標は、別掲のとおり、デザイン化された筆記体で「Pink Champagne」の欧文字とゴシック体で「ピンク シャンパン」の片仮名文字を上下二段に横書きしてなるところ、「Pink Champagne」及び「ピンク シャンパン」の各語が成句として知られているとは認められないが、構成中の「Pink」「ピンク」の各語がいずれも色彩を表す語であって「淡紅色、桃色、ピンク色」を意味するものとして広く知られているものである。
構成中の「Champagne」「シャンパン」の各語については、請求人は、著名な原産地統制名称であって、我が国における一般需要者には「仏国シャンパーニュ地方で作られた発泡性ワイン」として認識されている旨主張しているのに対し、被請求人は、我が国においては、清酒・ウイスキー・ブランデー・ビール・ワインの如く酒類の普通名称として知られており、「祝宴等において多飲される発泡性酒或いは発泡性ワイン」として認識されているものであって、フランス北東部のシャンパーニュ地方名で発泡ワインの産地を示す原産地統制名称であると認識されるものでないことは明らかである旨主張しているので、この点について検討する。
請求人の提出した甲各号証によれば、「Champagne」「シャンパン」に関して、
(1)「コンサイスカタカナ語辞典」(1996年10月1日株式会社三省堂発行)によれば、437頁には、「シャンパン 」(Champagne)の見出しの下に「発泡ワインの一種,フランス北東部シャンパーニュ地方産の美酒。白ぶどう酒に糖分を加え発酵させ、香料を配し、びん詰にして1年以上貯蔵する。多量の炭酸ガスを含みさわやかな香味をもつ。祝宴に多く用いられる。シャンペンとも。日本では中国名『三鞭酒』を借りてシャンペンと読んでいた。シャンパーニュ地方以外でつくられる発泡ワインはスパークリング−ワインと呼んで区別される。」旨の記載があること(甲第2号証)、
(2)「広辞苑 第5版」(1998年11月11日株式会社岩波書店発行)によれば、1248頁には、「シャンパーニュ」( Champagne)の見出しの下に「フランス北東部、パリ盆地東部の地方(州)。ブドウ栽培・シャンペン製造で知名。中心都市ランス」との記載があり、また「シャンパン」( Champagne)の見出しの下に「発泡性の白葡萄酒。厳密にはフランス北東部シャンパーニュ地方産のものを指す。発酵の際に生じた炭酸ガスを含み、一種爽快な香味がある。」旨の記載があること(甲第22号証。「シャンパン」について同趣旨の記載が乙第4号証にある。)、
(3)「新版 世界の酒辞典」(1982年5月20日株式会社柴田書店発行)によれば、228頁には、「シャンパン」(Champagne)の見出しの下に「フランスのシャンパーニュ地方でつくられているスパークリング・ワイン。正式の名称をバン・ド・シャンパーニュ(Vin de Champagne)という。世界の各地で、各種のスパークリング・ワインがつくられているが、このうちシャンパンと呼ばれるものは、フランスのシャンパーニュ地方、特にプルミュール・ゾーン(ランス山とマルヌ谷との一等地)、ドゥジェーム・ゾーン(マルヌ県のうち一等地以外の村落群)産のスパークリング・ワインにかぎると1911年の法律で定められている。」との記載があること(甲第3号証)、
(4)「明治屋酒類辞典」(昭和63年8月1日株式会社明治屋本社発行)によれば、202頁には、「Champagne(仏)(英)シャンパン」の見出しの下に「フランスの古い州の名『シャンパーニュ』をとってワインの名に用いたものである。現在『統制された名称』であって、何ら形容詞を付けないで単に『シャンパーニュ』と称する資格を有するのは、マルヌ県の一定地域のブドウを原料にし、その地域内で、『シャンパン法』でつくった『白』スパークリングワインである。最高生産量にも制限があって、それを越えた部分には形容詞がつく。」との記載があり、209頁ないし211頁 には、「統制名称」の見出しの下に「シャンパンは、詳しくは『ヴァン・ド・シャンパーニュ』であるが『シャンパーニュ』という地名を名乗るには資格がいる。1908年(明治41年)初めて法律ができて、『シャンパーニュ』という名称が『法律上指定された』名となった。」、「要するにシャンパンの条件は(ア)シャンパン地区の生産であること。(イ)シャンパン法(ビン内で後発酵を行い、発生したガスをビン内に封じ込める)で製造したものであること。(ウ)白ワインであること。(原料ブドウには黒ブドウと白ブドウとを、メーカーの秘伝で混和するけれど、でき上がりは白ワインである)(エ)その年度の最高の生産高に制限があること、の4条件を具えなければならない。」及び「戦前、我が国でもシャンパンの名称を乱用した歴史があるが、敗戦の結果、サンフランシスコ講和条約の効果として、マドリッド協定に加入を余儀なくされ、以来フランスの国内法を尊重している。」等の記載があり、212頁には、「供し方の注意」の見出しの下に「乾杯用に用いられるのは、ポンという景気のよい爆音、黄金色の酒の美しさ、泡立ちの快さによる。」との記載があること(甲第4号証)、
(5)「ワイン紀行」(1991年9月25日株式会社文藝春秋発行)によれば、シャンパンの歴史及び製造過程についての記載があること(甲第5号証)、
(6)「世界の酒4 シャンパン」(1990年6月30日株式会社角川書店発行)によれば、6頁には、「シャンパーニュの丘」の見出しの下に「シャンパーニュのワインの歴史に、さらにひとつの栄光のエピソードが加わった。それは発泡性ワインの誕生である。この画期的な発見、発明は、その後の研究者たちの努力によって、発泡性ワイン、シャンパンの名声を、ヨーロッパのみならず世界的なものにしたのであった。」との記載があり、8頁には、「シャンパーニュのブドウ畑」との見出しの下に「シャンパーニュというのは、この地方の古くからの一般的呼称である。...シャンパーニュには、他の産業もいろいろとあるが、何といってもシャンパンで世界的に知られている。」との記載があること(甲第6号証)、
(7)「ザ・ワールドアトラス・オブ・ワイン」(1991年5月27日第1刷、発行日不明、日本映像出版株式会社発行)によれば、110頁には、「シャンパーニュ」の見出しの下に「シャンパンがどれも、世界中の他のどんな発泡性ワインにも勝るというのは言い過ぎだろう。さまざまなシャンパンがあるのだから。しかし、申し分ないシャンパーニュには、さわやかさと鋭敏さ、芳醇さ、混じりけのなさといったものの組み合わせ、それに優しく刺激してくれるアルコールの強さが見られ、他の追随を許さない。」との記載があること(甲第7号証)、
(8)「田崎真也のフランスワイン&シャンパーニュ事典」(1996年9月 30日日本経済新聞社発行)によれば、「私たちはシャンパーニュという言葉を聞いただけで、心が浮き浮きしてくる。それだけシャンパーニュは特別な意味を持ったワインなのだ。近頃は日本でもシャンパーニュが本格的にレストランやワインバーで飲まれるようになったのはうれしい限りだ。」との記載があること(甲第9号証)、
(9)「世界のワインカタログ1999by Suntory」(1998年12月1日サントリー株式会社発行)によれば、242頁には、左上に「シャンパーニュ」の文字を小さく「Champagne」の文字を大きく横二段に表し、「シャンパーニュ(Champagne)A.O.C.ワイン地域図」の見出しの下にその地域図が記載され、243頁には、「シャンパーニュ」の見出しの下に「フランスの葡萄産地としては最北部にあたるシャンパーニュは、言うまでもなく、あのシャンパンの産地です。この地でつくられるスパークリングワインのシャンパンは、スパークリングワインの代名詞として使用されるほど、世界的で最も有名なワインのひとつです。その名にふさわしく、大変手間のかかる伝統的な手法をかたくなに守り続けて、素晴らしい風味を生み出しています。」との記載があること(甲第11号証)、
(10)「The一流品PART3」(1988年(昭和63年)5月6日読売新聞社発行)によれば、290頁には、「CHAMPAGNE シャンパン」の見出しの下に「エレガントな泡立ちをもち、お祝いの席には欠かせないこのワインは、シャンパーニュ地方で産するものだけに、名称を使うことができる。」と記載され、商品の紹介がされていること(甲第12 号証)。
(11)「家庭画報特選 Made in EUROPE ヨーロッパの一流品 女性版」(昭和57年11月1日株式会社世界文化社発行)によれば、198頁には、「女性を美しくする唯一の飲み物−シャンパン」の見出しの下にシャンパンに化体している高い名声・信用・イメージについて言及しており、また「シャンパンという名称は、フランスのシャンパーニュ地方で造られる発泡性ワイン(スパークリング・ワイン)の総称で、それ以外のものは単にスパークリングと呼ばれます。」と記載され、製品が紹介されていること(甲第13号証)、
(12)「世界の名酒事典’90年版」(1989年12月22日株式会社講談社発行)によれば、215頁には、「ワインの法律」の見出しの下に「ヨーロッパではEC(欧州共同体)においてワイン法を制定し、加盟各国はこれに基づいてそれぞれ国内法を設けている。」との記載及びECのワイン法に基づく品質区分例として、フランスにおける指定地域優良ワインはV.D.Q.S.ワインとA.O.C. ワインとの記載があり、「ワインのタイプ」の見出しの下に、スパークリング・ワイン(発泡性ワイン)について「シャンパンに代表されるように、発酵中の炭酸ガスを瓶の中に閉じ込めて、発泡性をもたせたワイン。シャンパンは原産地呼称法上定められた名称で、フランスのシャンパーニュ地方産に限られる名称。」と記載されていること(甲第14号証)、
(13)上記「世界の名酒事典’90年版」438頁及び「世界の名酒事典’99年版」(1998年11月10日株式会社講談社発行)483頁には、「スパークリング・ワイン」の見出しの下部に「発泡酒のこと。グラスに注ぐと、軽やかで細かい泡が立つ華やかなワイン。シャンパンがその代表で、別格扱いされているが、世界のワイン生産地帯では、どこでもたいていつくられている。」との記載があり、「Champagne」と大書された見出しの下にシャンパンの特徴及び製造法及び地理についての記載があり、製品の紹介がされていること(甲第14号証及び甲第16号証)、
(14)「世界の名酒事典’94年版」(1993年12月9日株式会社講談社発行)によれば、12頁及び13頁には、映画にかかわるシャンパンについて、例えば、「『肉料理には赤いワイン、魚には白いワイン、そして恋にはシャンパンを』といったのは『昼下がりの情事』(57年、ビリー・ワイルダー監督)のオードリー・へプバーン。」のように多数紹介されていること(甲第15号証)、
(15)「はじめてのシャンパン&シェリー」(1999年株式会社宙出版発行)によれば、132頁には、「一目で分かるシャンパンのデータ」の見出しの下に、1998年における上位10カ国へのフランスからの国別出荷量等がグラフにより示されており、我が国への出荷量については、イギリス、ドイツ、アメリカ、ベルギー、スイス、イタリアに次いで多く298万本(750ml、以下同じ。)であること及びフランスからの総出荷量は、1993年が22909万本、1998年が29246万本であって、この間ゆるやかに上昇を続けている旨の記載があること(甲第19号証)の各事実が認められる。
これらの認定事実によれば、「Champagne」「シャンパン」の語は、「Champagne」の語がフランス北東部の地名であり、同地で作られる発泡性ぶどう酒をも意味する語であること、生産地域、製法、生産量など所定の条件を備えたぶどう酒についてだけ使用できるフランスの原産地統制名称であること、「Champagne」を表す邦語として「シャンパン」が普通に使用されていること、シャンパンが発泡性ぶどう酒を代表するほど世界的に著名であること、世界的に有名な映画でシャンパンが使用されていること、我が国において数多くの辞書、辞典、事典、書籍及び雑誌などにおいてシャンパンについての説明がなされていること、世界の名酒事典などにおいてシャンパンの具体的製品が紹介されていること、ポンという景気のよい爆音、黄金色の酒の美しさ、泡立ちの快さなどから乾杯用としてシャンパンが用いられることが多いこと及び我が国の1998年におけるシャンパン輸入量が世界第7位で298万本(750ml)と多いことなどが認められ、これらを総合すると、我が国において、本件商標の登録出願当時(平成10年(1998年)4月15日)はもとより登録査定時(同11年(1999年)3月5日)を含むその後においても、「フランスのシャンパーニュ地方で作られる発泡性ぶどう酒」を意味するものとして一般需要者の間に広く知られているというのが相当である。
この点に関する被請求人の主張は、同人がその主張事実を立証するものとして提出した「コンサイス外国地名辞典 改訂版」(1989年10月30日株式会社三省堂発行)(乙第3号証)及び「広辞苑 第四版」(1991年11月15日株式会社岩波書店発行)(乙第4号証)によっては、同人が「我が国においては、それら「Champagne」及び「シャンパン」の文字より生じる語意は、・・・乙第4号証として提出の「広辞苑」(岩波書店)に記述の「仏国シャンパーニュ地方で作られた発泡性ワイン」というのが相当である。」(答弁書3頁7行ないし10行)と主張する部分を除き、主張事実を認めるに足りないものであるから、採用することができない。
フランスにおける「Champagne」「シャンパン」の名称の保護に関しては、前記認定事実のほか、「フランスのワインとスピリッツ」(1987年フランス食品振興会発行)によれば、18頁ないし20頁 には、EC(欧州共同体)の規則に従って、ワインはテーブルワインとV.Q.P.R.D.(指定地域優良ワイン)の2つの等級に分類され、フランスでは、この2つの等級がさらにそれぞれに2分され、(1)A.O.C.(原産地統制名称ワイン)(2)V.D.Q.S.(上質限定ワイン)(3)ヴァン・ド・ペイ(地酒)(4)ヴァン・ド・ペイを除いたテーブルワインの4つに分けられること、V.D.Q.S.(上質限定ワイン)は、原産地名称国立研究所(I.N.A.O.)によって厳しく規制されたものに限られ、製造の条件は法令化されていること、A.O.C.(原産地統制名称ワイン)は、その製造が、V.D.Q.S.ワインに適用される規制より更に厳格な規則を充たすものでなければならず、原産地、品種、最低アルコール含有度、最大収穫量、栽培法、剪定、醸造法及び場合によっては熟成条件などの基準が決定されていること、原産地域がV.D.Q.S.ワインの場合よりさらに厳しく限定されていること、その名称を使用することができるためには、様々な基準に合うように製造され、さらに鑑定試飲会の検査に合格しなければならないことなどが記載されていること、20頁には、産地別A.O.C.ワイン一覧表中に「シャンパーニュ CHAMPAGNE」が記載されていること(甲第8号証)、フランスでは、1935年7月30日に原産地統制名称についての政令を制定し、INAOは原産地統制名称のぶどう酒が満たすべき生産地域、ぶどうの品種、収穫量、最低アルコール純度、栽培方法、醸造方法などの条件を定めることができ、またフランス国内及び国外で原産地統制名称を保護することができる旨などを規定していること(甲第23号証及び甲第24号証)、INAOは請求人などとともにフランス国内及び国外で原産地統制名称の保護の活動をしていること(甲第23号証ないし甲第26号証)の各事実が認められる。
以上によれば、本件商標は、上述したとおりの構成よりなるところ、これを常に一体不可分のものとして把握しなければならない特段の事情は認められず、むしろ構成中の「Champagne」「シャンパン」の語が「フランスのシャンパーニュ地方で作られる発泡性ぶどう酒」を意味するものとして登録出願時はもとよりその後においても我が国の一般需要者の間に広く知られているものであること並びにフランスシャンパーニュ地方のぶどう生産者及びぶどう酒製造者が永年その土地の風土を利用して優れた品質の発泡性ぶどう酒の生産に努めてきたこと及びフランスが国内法令を制定し、1935年以降INAO等が中心となって原産地名称を統制、保護してきた結果、該語よりなる表示の著名性が獲得されたものであることを併せ考慮すれば、これを指定商品に使用するときは、著名な「CHAMPAGNE」「シャンパン」の表示へのただ乗り(フリーライド)及び同表示の希釈化(ダイリューション)を生じさせるおそれがあり、これらに加えて、同表示を発泡性ぶどう酒とは商品の性質上相容れない指定商品中の商品、例えば「靴類」に使用する場合には、同表示が付された発泡性ぶどう酒に対する不快感を需要者に懐かせ、同表示の汚染(ポリューション)を生じさせるおそれがあり、さらに、シャンパーニュ地方のぶどう生産者及びぶどう酒製造者はもとより国を挙げてぶどう酒の原産地名称又は原産地表示の保護に努めているフランス国民の感情を害するおそれがあるというべきである。
したがって、本件商標は、公正な取引秩序を乱し、国際信義に反するものであるから、公の秩序を害するおそれがあるものであるというのが相当ある。
(1)被請求人は、本件商標の語意(つまり観念)は「ピンク色をした発泡性ワインあるいは発泡性酒」として一体不可分のものと把握され認識されるものであると主張している。
しかしながら、本件商標は常に一体不可分のものとして把握しなければならない特段の事情は認められないこと及び構成中の「Champagne」「シャンパン」の語が単なる「発泡性ワインあるいは発泡性酒」を表すものではなく、「フランスのシャンパーニュ地方で作られる発泡性ぶどう酒」を意味するものとして著名であることは、上述したとおりであるから、この点についての被請求人の主張は採用することができない。
(2)また、被請求人は、本件商標「ピンクシャンパン」は少なくとも「婦人靴」について2年半以上継続して使用しており、デザインの優れたリーズナブルな商品を現す商標として、一般消費者に広く認識されている旨主張している。
しかしながら、一般月刊誌「MORE(モア)2000年8月号NO.278」(株式会社集英社発行)(乙第5号証)によれば、サンダルの商品記事が掲載されているが、被請求人の取扱に係る商品であることが明らかにされておらず、商品掲載番号14番のサンダルの商品写真に付された標章は、本件商標構成中の欧文字部分に相当すると思しき態様をしているが、その構成を明確に識別することができないものであること、またシューズ&グッズの月刊専門誌「フットウエア・プレス」1998年6月号(株式会社ぜんしん)(乙第6号証)、同月刊誌2000年7月号(エフワークス株式会社発行、同会社は平成12年5月15日株式会社ぜんしんから商号変更したもの)(乙第7号証)及び同月刊誌2001年10月号(乙第8号証)によれば、イタリー化学工業所の取扱商品としてパンプス又はブーツについて「Pink Champagne」又は「ピンクシャンパン」商標が掲載されていること、2001年(平成13年)6月20日付け繊研新聞(乙第9号証)よれば、イタリー化学工業所の取扱商品としてパンプス又はブーツに「Pink Champagne」の商標及び「芳醇の香り ピンクシャンパン」の表示を含む商品広告がされていることの各事実が認められるが、本件商標の登録査定前に発行されたものは乙第6号証だけであり、この乙第6号証には被請求人とイタリー化学工業所の関係についての記載がなく、また被請求人もこの点について必ずしも明確にしていないので、両者の関係は不明であり、仮に、両者の住所表示が共通していることから、イタリー化学工業所は被請求人の取引上の表示であるか又は被請求人から本件商標の使用許諾を得た権利能力なき団体であるとしても、一般需要者が閲読することの少ない業界誌での掲載であり、被請求人の提出したこれらの乙号証によっては、被請求人が「婦人靴」について本件商標の使用をし、本件商標が登録査定前から一般需要者に広く認識されていたとの事実は到底認めることができず、この点に関する被請求人の主張も採用することができない。
(3)被請求人は、平成10年異議第92268号及び平成11年異議第91084号の各登録異議の申立ての決定謄本の写しを提出し(乙第1号証及び乙第2号証)、本件商標の登録が商標法第4条第1項第7号の規定に違反してされたものでない旨主張している。
しかしながら、被請求人の主張する前記各異議事件において、申立てに係る登録商標の構成中に「Champagne」「シャンパン」の文字を有していたにもかかわらず商標法第4条第1項第7号の規定に違反してされたものでない旨の判断がなされたとしても、本件商標が公の秩序を害するおそれがあるものであることは、上述したとおりであるから、この点に関する被請求人の主張も採用することができない。
以上のとおり、本件商標の登録は、その余の請求人の主張について判断するまでもなく、商標法第4条第1項第7号に違反してされたものであるから、無効とすべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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